イカとクジラ
CINEMOREにノア・バームバック監督作『イカとクジラ』について書かせていただきました。
思春期の機微を捉えた『イカとクジラ』が自伝を超えたリアルな感情のドラマに到達するまで/CINEMORE
バームバックは2019年に『マリッジ・ストーリー』という映画を手掛けていますが、二つを並べてみると一人の映画作家のとてつもない成長が感じられ非常に驚かされます。この監督が『イカとクジラ』について「自伝か?と問われると、すごく戸惑ってしまう」と語っていて、なんだかすごくよくわかるなあ、と。だって映画である以上、完璧な客観性などなく、そこには必ず主観や創作が入り込んでくるわけですから。微妙な境界線ではあるものの、多分、彼にとってはとても大切なラインなのでしょう。胸を張って「そうです、自伝です」と答えないところが、バームバック監督のすごく真っ正直なところだなあと感じます。
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