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2022年11月26日 (土)

涙無くして観られない感動映画5選

Safari Onlineにて愛され続ける感動映画5選をご紹介しております。これらの5本、久々に見返してみましたが、やっぱり時を隔てても面白いものは面白い。熟成されるにしたがって味わいがまろやかに変わっていくと言いますか・・・もちろん映画の中身は全く変わっていないので、観る側のわたしたちがそれだけ歳を重ねているということなのですが。では何が”熟成”しているのかというと、これはひとえに、映画と私たちの関係性に他ならないのではないでしょうか。関係性が熟していく。その先にどのような味わいが待ち構えているのか。もう少し時間をおいて、定期的に味を確かめて観たいものです。

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2022年11月 9日 (水)

ドント・ウォーリー・ダーリン

映画.comにて『ドント・ウォーリー・ダーリン』のレビューを執筆しました。主人公がアリスという名前で、劇中にやたらと鏡やガラスといったものが映し出されるのも、面白いポイント。この50年代風の奇妙な世界は一体何なのか。人気急上昇のフローレンス・ピューが好演しています。

これとは別に映画.comで毎月10本ずつ書き溜めている個人レビューも730本を数えるまでになりました。ご興味ある方はぜひ覗いてみてくださいませ。

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2022年11月 1日 (火)

シネマでひと息『アフター・ヤン』

隔月刊誌「COMPANY TANK」の映画コラム「シネマでひと息」。
早いものでこの連載も4回目となりました

最初は戸惑っていた「です、ます」調も、今ではなんだか心地よく感じられたり。
今回は現在公開中のコゴナダ監督作『アフター・ヤン』を取り上げています。

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小説「小さなことばたちの辞書」

最近、「小さなことばたちの辞書」(ピップ・ウィリアムズ著、最所篤子訳、小学館)という小説を読みました。

19世紀から20世紀にかけてマレー博士らによって「オックスフォード英語大辞典」が編纂されていく中、その写字室(スクリプトリウム)と呼ばれる仕事場を遊び場にして育った一人の少女エズメの物語。

彼女の人生は、幼い頃から自ずと無数の「ことば」に彩られていきますが、それは同時に、辞書に入りきらなかったたくさんの”こぼれ落ちたことば”を拾い集めることにもつながっていく。

ヴィクトリア朝時代に生きる女性たちのことば、虐げられし階層の者たちのことば、女性参政権を求めることば、ルパート・ブルックの詩集を胸に第一次大戦へ赴く若者たちのことば、それからエズメが自ら痛みや悲しみを伴って経験したことば・・・それは人々の「生きた証」とさえ表現できるものかもしれません。

数十年に及ぶ辞典の編纂と共にエズメも大人の女性へと成長していきます。時代もどんどん移り変わる。それからことばもまた、生き物のように意味や形を変えていくーーー。エズメの人生を通じて「ことば」という視点から時代を望む、とても有意義なひとときでした。

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