夜のまにまに
CINEMOREにて磯部鉄平監督の新作『夜のまにまに』について執筆しました。タイトルにもある「夜」が印象深く映し出される作品なのですが、小学生の頃から筋金入りの深夜族だった私にとって、この物語のスピードといい、おおらかさといい、物語の重層的な折り込み方といい、すべてが心地よかった。
磯部監督の作品では、よく主人公らが語らいながら夜の街を歩きます。ある時はゆっくりと、またある時には急に走ったり、自転車に乗って泳ぐように駆け抜けたり。脚本、セリフ、演技、夜の灯り、背景に映り込む大阪の街の構造物(大きなビルだったり巨大な橋だったり)、音楽といったあらゆるものが一体化しながら心象を物語り、鼓動を打っていく様を、ぜひ多くの方にご堪能いただきたいです。
日本全国のいろんな場所で公開されますように、と祈りつつ。
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