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2005/10/23

東京国際映画祭が開幕

10月22日より第18回東京国際映画祭が開幕。

昨年まではオープニング、クロージング作品にハリウッドの大作を持ってくることが多かったのだが(昨年は、オープニングが『隠し剣 鬼の爪』でクロージングが『ターミナル』)、今年はそのあたりのコンセプトを一変。これまで映画祭としてのステイタスをなかなか築けず、国際映画祭としての知名度は早くも釜山映画祭に追い抜かれてしまったと評する人も多いこのイベント、今年はいっそのこと「アジア!」を前面に押し出そうということで、これはおそらく昨今の韓流ブームだとかにうまいこと乗っかってしまおう&近場だったらゲストもやってきてくれるだろう(昨年はスピルバーグが『宇宙戦争』の撮影に入ってしまいドタキャン)という事情があるのではないだろうか。

というわけで本年のオープニングは、コンペティション部門の審査委員長を務めるチャン・イーモウ監督による最新作『単騎、千里を走る』。作品紹介は上記にあるリンクより映画祭の作品紹介をご覧いただくとして、まあ端的に「高倉健さんが中国の巨匠映画に主演したぜ!いえい!」というわけである。クロージングには韓国映画『力道山』。これは2時間半もある大作なのだが、タイトルロールを『シルミド』のソル・ギョング、そして共演に中谷美紀。どちらも日本とアジア諸国がボーダレスに手を結んで完成した作品である。

もちろん前売りは早々と売り切れているらしいが、どうやら今年はすべてのスクリーニングにつき当日券を販売するらしいので、ガッツのある方はダメもとで六本木を訪れてみてはどうだろうか。

さて、もう一本、クロージング・ナイトというスクリーニング枠も用意されている。本作に選定されたのは『大停電の夜に』。11月に公開予定のこの邦画は、クリスマス・イブに東京で大停電が発生し、そこは阿鼻叫喚の大パニックに!・・・という混乱劇ではなく、十数人の登場人物がいつしかほのかに暖かい心の灯火を寄せ合うという、誰にでも安心な群像劇となっている。こちらの作品、とにかく出演者が半端じゃなくすごい。田口トモロヲ、豊川悦司、原田知世、田畑智子、宇津井健、井川遥、寺島しのぶ、吉川晃司などなど。おそらく今回の映画祭で最も豪華なゲストラインナップはこの作品となることだろう。

まあ、10月29日から劇場公開の『春の雪』は妻夫木聡、竹内結子主演ということで、こちらも映画のプロモーションも兼ねて盛り上がりを見せることと思うが、実はいまのところ映画祭サイトには詳細なゲスト情報が掲載されておらず(厳密にはコンペティション、アジアの風という部門のゲストはアナウンスされているのだが)、どうやら映画祭側としては相当な争奪戦を繰り広げてチケットを手に入れた観客にも何ら「妻夫木&竹内」の保証をしていないことになる。なんとバブルな争奪戦だと思いませんか(もちろん来場の可能性は高いんだろうけれど100パーセントじゃないってことなんだろう)?その点、『大停電の夜』はとにかく大勢出演者がいるので、きっと「誰か」が来るだろうし、ゲストの量的なお徳感があることだろう。

●あと、僕の知っている情報として「確定」のものとしては23日の『ブラザー・グリム』にはあの鬼才テリー・ギリアム監督がやってくる。なんと彼の来日は7年ぶり。マット・デイモンやヒース・レジャーが来なくて残念と地団駄踏む人もいるだろうが、ギリアムをじかに目撃するなんてファンにはたまらない大事件となることだろう。とくにモンティ・パイソンのファンには!

●そしてカンヌで最優秀男優賞&脚本賞を受賞した話題作『メルキアデス・エストラーダの3度の埋葬』では、これが長編映画初監督作となる名優トミー・リー・ジョーンズが来日。彼から発せられる後光を拝むのもまさに映画祭らしい特別な思い出として刻まれるはずだ。

●『ウォレスとグルミット 野菜畑で大ピンチ!』ではもちろん監督&クリエイターのニック・パークが来日。人気キャラクターの生みの親ということもありファンにとってはたまらないイベントとなりそうだが、これよりもっと話題になりそうなのが先日急遽セッティングされた重大イベント『ニック・パーク×宮崎駿スペシャル・トークショー』だ。このふたりの大物クリエーターが顔をあわせることは滅多にない。これぞ映画祭というべき、もしかしたら本映画祭中で最重要のイベントとなりうる(*ただし、このイベントに限っては当日券の販売は行わないとのことです。ご注意ください。→おそらくマスコミの殺到が予想されるためかと思われる)。

コンペやアジアの風部門で上映される作品はどれもが「この機会を逃すと二度と観れなくなるかもしれない」作品ばかり。こちらはゲストの来場も多いので(もちろん無名の人ばかりだが)、上映後の質疑応答などで直接的に意見交換を行うなどゲストと観客の距離の近さを実感することができるだろう。というわけで、駆け足で紹介してきましたが、今年も皆さんがたくさんの映画たちで素敵な出会いを果たされますように!

ちなみにこれまでの東京グランプリ受賞作は当ブログ内のこちらの記事でご確認ください。

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