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2006/04/20

『Vフォー・ヴェンデッタ』は土曜日から公開

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今週末から全国の映画館で封切される『Vフォー・ヴェンデッタ』のプロモーションのため、製作のジョエル・シルバー、監督のジェイムズ・マクティーグ、そして『プリシラ』のドラッグクィーン、それに『マトリックス』シリーズの“エージェント・スミス”で一気に有名になったヒューゴ・ウィービングが3者揃って来日した。普段はそういうお知らせが届いてもあんまり反応しない僕なのだが(人込みが苦手なこともあって)、やはり実物のヒューゴをこの目でしかと確認しなければならん、と妙な気合が入り、会場のパークハイアット東京へ。

本作は、ただのテロリストかヒーローか判別の付かない仮面の男“V”と、彼に導かれる女性が、全体主義に陥った架空の英国政府に対してレジスタンスを起こす物語。「なぜ気づかない?」的なテーマは、ジョエル・シルバーが製作した『マトリックス』そのものだし、何しろ本作の脚本を担当したのはウォシャウスキー兄弟。80年代にリリースされ、カルト的な人気を誇ったアラン・ムーア&デイビッド・ロイドによる同名コミックが原作となっている。

ジョエル・シルバーの腹のでかさにも驚いたが(しかもシューズはBathing Apesだって!)、もっと驚いたのはヒューゴの胸板の厚さだった。その狭間に立っているジェイムズは今回が初監督作という立場上の問題も相俟って、まるで「恐縮」を絵に描いたように見劣りする存在だったわけだが・・・。

あ、ちなみに断っておくが、ヒューゴの顔を指差して「おい、こんな役者、映画で見かけなかったぜ!」などと批難しないでいただきたい。今回彼は、“エージェント・スミス”としてあまりに知られたその顔面を全編に渡って完全封印し、とどのつまり、全シーンを仮面付きで演じている。これが俳優にとって旨味なのか苦味なのか。そこんところはまあ、彼の心の中にしか答えは存在しないのだろうが、間違いなくヒューゴのキャリアの中ではかなり特殊な色を帯びたものとなった。

会見終盤には花束贈呈役として“エロ・テロリスト”インリン・オブ・ジョイトイが登場。3人のメインゲストの地味さを吹き飛ばすような鮮烈な赤ドレスでやってきたインリン様は、「今日の私は背中が“V”なんですよ」なんつって茶を濁していた。

9.11以降、たとえば『ゴジラ』シリーズのように「馴染みのランドマークをぶっ壊すという愛情表現」が無期限停止のようになっていたエンターテインメント界だが、本作では舞台が舞台だけに、ロンドン好きにはたまらない名所が破壊される。これで「うぉーっ!」って盛り上がることには未だに抵抗感があることは否めないが、だからと言ってその感情が異常というわけではない。さしあたって劇場では、決して声をあげたりせずに、静かにコブシを握り締め、小声で「よし…」などと呟いてみてはいかがだろうか。

というわけで、『Vフォー・ヴェンデッタ』は4月22日より全国ロードショー

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