『M:i:Ⅲ』の裏切りが小気味よかったり微妙だったりすること。
そもそもⅠではデ・パルマの軽妙さとギミックとが正統派のスターターとなり、Ⅱではジョン・ウーの遊び心が映像の「格闘ゲーム化」を促進させた。今回の登板となった映画初進出J.J.エイブラハム(「エイリアス」「LOST」)は、シリーズの“縦ライン(伝統)”を踏襲しつつも、ストーリーにおいて主人公のパーソナルな部分にグイと踏み込み、さらには同僚、そして部下といった人間関係にまで描くという“横ライン(状況)”の拡大によって独自色を注入している。
この試みを、世界中で長年親しまれる「スパイ大作戦」の延長と捉えるか、あるいはそれを口実としたトム流アクションヒーロー列伝と捉えるかは、あなたのメンタリティ次第だ。もちろんこれまで新作ごとにアクションの定義を更新し続けてきた大人気シリーズらしく、矢継ぎ早に繰り出されるタイトなアクションはまさにお釣りが出るほどのクオリティと断言できる。とりわけ予告編でも登場する、爆破の衝撃でトムの身体が吹き飛ばされたあげく車体にぶち当たるというシークエンスをはじめ、これまでのアクション描写にはない意表を突く見事なフェイントの数々が観客の目を極限まで楽しませてくれる。
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