『世界最速のインディアン』
主演はアンソニー・ホプキンス。
といっても彼が人肉を食らったり、人を皮肉ってニヒルに笑ってみせたりするような映画ではなく、その正反対。本当にいますぐギュッと抱きしめたくなるような“ジイさまロードムービー”なのだ。同じジイ様でも、デヴィッド・リンチの『ストレイト・ストーリー』のようにトラクターで目的地へ向かうスロー・ライフじいさんではなく、こっちのアントニーじいさんはなんとバイク乗り。外見は小太りで、頭の中身も相当ガンコ。けれど、ひとたびそのゴッドハンズがエンジンに触れると、それはまるで新車のようにブロンブロンと息を吹き返し、いざバイクに跨れば最初はヨロヨロでもラストは根性でブンブンぶっちぎる。
実はバイクのことはよく分からないので、タイトルを見た途端「差別用語じゃねえか!」と飛び上がってしまったのだが、後でそういうバイクの車種(インディアン・スカウト)だと知って納得した。ニュージーランドで320キロという自己記録の更新を夢見て暮らすこのジイ様は、やがて人生のラストチャンスとばかりにアメリカへ渡航し、多くの人々との出会いに支えられながら、ユタ州のソルトフラッツで行われるスピード記録測定会“スピードウィーク”を目指す。
ロードムービーというジャンルは“出会い”がキーになる。そもそも乗り物といえば馬車からスペースシャトルに至るまで、とにかく人と人とを繋ぐために進化してきたといっても過言ではなく、それは同時に数多くの“出会い”をもたらすものである。ホプキンス演じる主人公は、それこそレクター博士ならば血を一滴も流さずひと刺しであの世に送還させてしまうかもしれないほど小馬鹿にされながらも、それを意にも介さず、自分なりのペースでバイクへの熱い想いを相手に語り続ける。そして別れの時には堅い握手。結果的に握手の数ほど笑顔が生まれ、そこで出逢った人々はみんな彼のことを好きにならずにはいられない。こんなに可愛らしいホプキンスは初めて見たし、そこで出会う素敵な人々それぞれの背景に1962年という時代が息づいているのが素晴らしい。
特にこれといったヒネリもなく、あまりに実直過ぎるといえばそうなのだが、こんなにも気長で、微笑ましい感情を抱ける映画も久しぶりだった。アメリカがベトナム戦争に明け暮れている時代に、まったく別の次元でガハハハと朗らかに声をあげて笑っている奴がいる。ソイツは今日も愛車に跨って、顔の皺をブルンブルン揺らしながらスピードの限界に挑戦する。それはどこか『紅の豚』のポルコ・ロッソのようでもある。そういえばホプキンスもどう弁解させたところで明らかな“太め”であることには変わりなく、彼が乗るインディアンは“真っ赤”だ。
やっぱり『紅の豚』の精神が、この映画のどこかに潜んでいるとしか思えない。
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アンソニー・ホプキンス主演 2006/6/13 DVD Release R-1
ニュージーランドのインバーカーギルにバート・モンローは住んでいました
60歳を過ぎたはバート 自分のオートバイの事だけを考えています
敷地には草が生え放題 粗末な車庫で作業をし そこで暮らしています
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遊びに来る隣家の少年にバートは自分と同等の立場で接しています
そして他の全ての人達に対しても明るく 謙虚な気持ちで接するので
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彼に... [続きを読む]
受信: 2006年10月18日 (水) 16時47分
» ☆ 『世界最速のインディアン / THE WORLD'S FASTEST INDIAN』 ☆ [honu☆のつぶやき 〜映画に恋して〜]
夢を持ち続けてるおじいちゃんのロード・ムービー。
『羊たちの沈黙』のレクター博士役でサイコなイメージがついてしまってるアンソニー・ホプキンスだけど、本作ではそれを完全に払拭してる。
見方を変えれば頑固でヘンなおじいちゃんとも云えるけど、少年のような夢とバ...... [続きを読む]
受信: 2007年4月 5日 (木) 07時46分
» 『世界最速のインディアン』 [シネマトカピクニック]
結局のところ、本当にやりたいことをしっかりと見据えることができ、なおかつそれに打ち込む事ができる人間というのは、目標に対する強引さと、逆にそれ以外のものへのストイックさ、それに打ち込む満足感から来ると思われる優しさによって、愛されてしまうということなんだ..... [続きを読む]
受信: 2007年4月15日 (日) 22時00分
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映画「世界最速のインディアン」
監督・脚本
ロジャー・ドナルドソン
出演
アンソニー・ホプキンス [続きを読む]
受信: 2007年5月10日 (木) 17時26分
» 「世界最速のインディアン」もしかしてこれ久々の「名画」かも。 [日々 是 変化ナリ 〜 DAYS OF STRUGGLE 〜]
はっきり申し上げて、観る直前までそうとうナメてました、この映画(DVD)。
実話の映画化でストーリーもまあ先に読めちゃうし、なんかディズニーっぽい感じがする(実際はそんなメジャーな配給会社ではない)
「夢」に突き進む老人にほだされて、周囲がどう影響を受けていくか。
以下のような要素がさらさらと出てくる映画。
「男のロマン」
「友達とは何か」
「人生で大事なことは何か」
「助け合い精神とは」
「偏見のない生き方とは」
「(臭くなく)どすんと来る人生訓」
これらがギュっと詰まっていると言われたら、... [続きを読む]
受信: 2007年9月17日 (月) 19時40分








