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2006/12/07

『ダークシティ』

ダークシティ』といえば、『クロウ 飛翔伝説』『アイ、ロボット』のアレックス・プロヤス監督の出世作。 この映画の成功があったからこそ、彼はビッグ・バジェットの『アイ、ロボット』を撮ることができたといっても過言ではない。実際、ハリウッドのお偉方を魅了するほどの独自の鬱屈&解放のビジュアルがとめどなく展開し、トータル的には驚くほど面白い世界観が構築されている。

ストーリーは、笑っちゃうくらいに『マトリックス』の世界に似ている。 「なんかこの世界、おかしくないか?」と危機意識を持った男が、いつしかこの世を覆うトンデモない真実に辿り着く。って、マトリックスそのまんまじゃん。

で、実のところ、ふたつのうち早く完成したのは『ダークシティ』なのだ。

この件に関しては逸話が残っている。 本作を試写したジョエル・シルバーが「こりゃあ、おもしれえ!」っつうことで、ちょうど『マトリックス』をプロデュースしている途中だったこともあり、「ちょっとお前ら、これすっげえ面白いから観てこいよ」とウォシャウスキー兄弟に薦めたそうな。で、シルバーは彼らがすっかり喜んで帰ってくるだろうと予想していたのに、試写後の彼らは気が狂ったように怒ってて、「あんた馬鹿じゃねえの!俺らの映画、作りにくくなるじゃねえか!」だって。

ジョエル・シルバーは良かれと思って薦めただけなのに。まあ、プロデューサーって案外こんなものなんでしょうか。

とにかく、ダークな色彩感覚といい、登場人物の荒唐無稽なキャラ設定といい、途中で出てくる奇妙なキョンシー的(あるいはミヒャエル・エンデ原作で映画化された『モモ』の“時間泥棒”的な)集団といい、すべてが寄せ鍋状態で絡まりあって、ほど良くマッタリ。良い意味でB級テイストが満載なのだ。 いやホントは“A級”に分類したいんだけれど、もうこの作品への愛情は僕だけの嗜好品として何度でも楽しみたいほど膨れ上がっているんだからしょうがない。

だから、大きな声では言いたくないけれど、ここだけで言っちゃう。

“傑作”です!

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『ダークシティ』のダーク・ビジュアルとは打って変わって、『ガレージ・デイズ』は同じアレックス・プロヤス監督が撮ったとは思えないくらいにカラフルなバンドムービーです。これがスピーディーで、ひねりが利いてて、かなり面白いです。

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