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2007/06/22

『アヒルと鴨のコインロッカー』

「300文字レビュー」とは、映画への想いをたった300文字に凝縮させる、とてもお手軽な文系スポーツ。というわけで、今回のお題は『アヒルと鴨のコインロッカー』です。

人生は、レコードのA面、B面のように

伊坂幸太郎による原作を繊細な手つきで映像化…だけじゃない、僕にはその変換の過程でなにか神がかり的な力がこの映画に宿ったとしか思えないのだ。もともと映画向きな物語だったというべきか、あるいは映画化されることで完成した物語というべきか。濱田岳の力の抜けた演技(それはむしろ役者としての筋肉を使う仕事だったと思う)を起点として登場人物のA面、B面が静かに交錯していく様に、それほど大きな物語ではないにしろ、そこが世界の中心であるかのような強い引力を感じた。また、その手柄をすべてキャストへ向かわせ、自らはその背後に漂っていようとする作り手の美意識が、作品を貫く一本の線となってこの透き通った世界を支えている。

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アヒルと鴨のコインロッカー
監督:中村義洋
出演:濱田岳、瑛太、関めぐみ
(2006年/日本)ザナドゥー
仙台・宮城にて絶賛(先行)上映中
6月23日(土)恵比寿ガーデンシネマにてロードショー。全国順次拡大公開。

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