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2007/06/10

『ゾディアック』

「300文字レビュー」とは、映画への想いをたった300文字に凝縮させる、とてもお手軽な文系スポーツ。というわけで、今回のお題は『ゾディアック』です。

いつもより、ちょい上級者向けのフィンチャー・マジック

連続殺人犯ゾディアックに翻弄された人々をめぐるこの物語は、未解決事件の宿命として犯人逮捕のカタルシスは皆無だが、この「カタルシスの無さ」が逆にカタルシスなのではないかと思うほど、研ぎ澄まされた映像センスで観る者を蝕んでいく。とりわけILM出身のフィンチャーらしい目や耳に訴える特殊効果の数々は表層的な部分ではなく、観客の深層心理にて効果を発揮。数十年に渡る事件の進捗は、時代の熱気、人々の焦燥、そして思いがけず事件に飛び込んでしまう原作者の心理状況をも、まるで夜空を泳ぐようなカメラワークで捉えていく。難度は高いが、人間の狂騒を魅惑的に描き出すフィンチャー・マジックは、今回もやはり健在なのだ。

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ゾディアック
監督:デビッド・フィンチャー(『セブン』『ファイト・クラブ』)
出演:ジェイク・ギレンホール、マーク・ラファロ、ロバート・ダウニーJr
(2007年/アメリカ)ワーナー・ブラザーズ.
6月16日、丸の内プラゼール他全国ロードショー

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