« 『アヒルと鴨のコインロッカー』 | トップページ | 『時をかける少女』(2006) »

2007/06/25

『ボルベール<帰郷>』

「300文字レビュー」とは、映画への想いをたった300文字に凝縮させる、とてもお手軽な文系スポーツ。というわけで、今回のお題は『ボルベール<帰郷>』です。

アルモドバルのいちばんコアな部分、ギュッと濃縮

男たちなどお呼びではない。そう高らかに宣言するかのように、アルモドバルは女性ばかりでキャストを構成し、母娘三世代に渡る試練と葛藤と驚きの果てに根源的な“母の強さ”を浮き彫りにしていく。手法によっては恐ろしくシリアスにさえ成りえただろう。だが本作は、笑って、怒って、悩んで、泣いて、そしてそのすべてを飛び越えて、珠玉の人間賛歌を志向し続ける。その象徴となるのが「ボルベール」という歌曲。ペネロペが娘に「見ててごらん」と告げ即席バンドと共に颯爽とこの歌を披露するくだりは、本作が最も美しく輝く瞬間だ。周囲を彩る共演女優陣も子供から老女まで誰もが芸達者ばかり。全員揃ってカンヌ女優賞を獲得したのも充分頷ける。

■この記事が参考になったら押してください→人気blogランキング

ボルベール<帰郷>
監督:ペドロ・アルモドバル
出演:ペネロペ・クルス、カルメン・マウラ、ロラ・ドゥエニャス
(2006年/スペイン)ギャガ・コミュニケーションズ
6月30日(土)TOHOシネマズ六本木ヒルズ他 全国東宝洋画系にてロードショー

過去レビュー】【DIARY

|

« 『アヒルと鴨のコインロッカー』 | トップページ | 『時をかける少女』(2006) »

映画・テレビ」カテゴリの記事

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/137483/15553593

この記事へのトラックバック一覧です: 『ボルベール<帰郷>』:

« 『アヒルと鴨のコインロッカー』 | トップページ | 『時をかける少女』(2006) »