『天然コケッコー』
「300文字レビュー」とは、映画への想いをたった300文字に凝縮させる、とてもお手軽な文系スポーツ。というわけで、今回のお題は『天然コケッコー』です。
あまりに透明すぎて、泣いちゃいました。
奇才・山下敦弘がまたやってくれた。舞台はとんでもない田舎町。生徒たった6人の分校に東京から転校生がやってくることで、青春ちょっと手前のささやかな恋物語が生まれていく。山下作品ならではの弛緩と浮遊の味付けに加え、子供たちの宝石箱のような表情、煌めくような大自然の息吹とが相俟って、透明感は倍増。注目のレイ・ハラカミ(音楽)とのコラボレーションには、あれっと思う違和感を抱きながらも、それでも終盤のある一点において奇跡的な陶酔感を織り成し、気がつくと過ぎ去ったすべての描写がいとおしく、それが永遠ではないからこそ胸がキュッと締め付けられる。またその切なさを絶妙に包み込む“くるり”のエンディングが沁みる。
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天然コケッコー
監督:山下敦弘(『松ヶ根乱射事件』『リンダ リンダ リンダ』)
出演:夏帆、岡田将生、柳英里沙
(2007年/日本)アスミック・エース
夏休み シネスイッチ銀座、渋谷シネ・アミューズ、新宿武蔵野館ほか全国ロードショー
待望の『天然コケッコー』DVDは12月21日に発売。初回生産はDVD2枚組で、メイキング、インタビュー、舞台挨拶など特典映像も満載です。
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