『怪談』
「300文字レビュー」とは、映画への想いをたった300文字に凝縮させる、とてもお手軽な文系スポーツ。というわけで、今回のお題は『怪談』です。
このホラー体験、古いと見る?新しいと見る?
ハリウッド帰りの中田秀夫が新たに飛び込んだのは日本の古典世界。仄かな光度と色彩美あふれる映像の中、ひとたびホラー描写に踏み込むやここまで慎重に築き上げてきた時代性を飛び越えて、突如「リング』的なものが膨張する。板と板の間から見つめる目、障子に浮かび上がる人影、そしてなぜか水浸しになってしまう中田節が随所にてんこ盛り。呪いと愛とは紙一重なのだというテーマのもと、それらを一心に背負って旅を続ける主人公の道程はある意味“呪い”のロードムービーといっても過言でなく、そこで死に逝くおびただしい人の数に古典特有の奔放さを感じた。せっかくなのでCG描写は極力ご勘弁願いたかったが、それもまた笑えたので、良し。
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怪談
監督:中田秀夫
出演:尾上菊之助、黒木瞳、井上真央、麻生久美子
(2007年/日本)松竹
八月四日全国一斉封切り
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