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2007/10/29

証人喚問の余波はこんなところにも

「放送休止」

その番組紹介欄に刻印された四文字に愕然としました。

映画ファンの中にはもう随分前からチェックされていた方もいらっしゃったことでしょう。NHK衛星第2にて10月29日から放送予定だったデンマークの巨匠カール・ドライヤー特集は、その初回をよりによって証人喚問の手で潰されてしまいました。

たかが映画好きの戯言。社会的感覚が欠如した発言とのご批判は百も承知。

しかし奇跡の映像作家とも呼ばれるカール・ドライヤーの貴重な作品がお預けになってしまうとは、この怒り、いかんともしがたいです。

接待で私腹を肥やすだけでなく、国民が貴重な文化に接する機会さえ奪ってしまうとは、何たる罪の深さ。証人喚問の冒頭で自ら挙手した上で、心から謝罪してもらいたいです。

「なによりも、カール・ドライヤー監督ご本人に、申し訳なかった」と。

今回、放送休止に追い込まれてしまったのは、何かの形而上学的な暗示なのか、その名も『奇跡』(1955)という作品。2008年1月に改めて放送されるそうですが、この際、あらすじだけでもサラッとチェックしておきましょう。

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デンマークの牧師カイ・ムンクの戯曲を映画化。カール・ドライヤー監督が、人々の日々の暮らしを淡々と描きながら信仰の本質に迫ろうとした感動作。農場を営むボーエンは敬けんなキリスト教徒。彼の長男は実直だが信仰心が薄く、次男は神学に没頭したあげくに正気を失い、三男は宗派の壁を越えた結婚を夢見ている。長男の嫁インガは、そんな家族を大きな愛情で支えているが・・・。ベネチア国際映画祭で金獅子賞を受賞。

(BSシネマオンラインより抜粋)

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追記:翌日に放送予定だった『ガートルード』(カール・ドライヤー監督)もテロ特措法に関する国会審議のために休止となりました。31日の『怒りの日』だけは予定通り放送されるようです。いまのところ。

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