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2007/12/03

『ペルセポリス』

「300文字レビュー」とは、映画への想いをたった300文字に凝縮させる、とてもお手軽な文系スポーツ。というわけで、今回のお題は『ペルセポリス』です。

イランのちびまる子は、カンヌで審査員特別賞を受賞

かつて隆盛を極めたペルシアの都をタイトルに冠した自伝グラフィック・ノベルを、著者自らが長編アニメーション化。イランで生まれ、革命後の厳格化した戒律に不満をぶちまける少女マルジが、いつしか「もうここにはいられない!」と国外へ旅立つまでの幼少・青春期を、歯に衣着せぬユーモア&とびきりの家族愛で描き出す。とりわけ道の真ん中で“Eye of the Tiger”を熱唱する場面では、ロックが世界の裏側で本来の輝きを取り戻したかのような高揚感に思わずグッとくる。そんな猛々しさも含め、すべての感情をモノトーンの色調が瞬時にあったかく包み込んでいく不思議…和製アニメとはまた一味違った可能性がとても刺激的な95分だ。

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ペルセポリス
監督:マルジャン・サトラピ&ヴァンサン・パロノー
声の出演:キアラ・マストロヤンニ、カトリーヌ・ドヌーヴ、ダニエル・ダリュー
(2007年/フランス)ロングライド

きっと、どんな分厚い研究書よりも、よっぽどイランについて知識を深めることができる画期的なグラフィック・ノベル。主人公が“マルジ”(著者のマルジャン・サトラピ自身)という名で、背丈もちっこくて、ちょうど日本の“ちびまる子ちゃん”に置き換えて観て(読んで)しまう自分がいました。国と時代が違えば、まるちゃんだって“punk is not dead”のTシャツを着込んで、通りの真ん中でSurvivorの“Eye of the Tiger”を熱唱していたかもしれないなあ・・・なんて思ってたら、なんだか遠いイランがとても身近に感じられてきました。

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