『つぐない』
アカデミー賞 作曲賞(ダリオ・マリアネッリ)、獲得!
「300文字レビュー」とは、映画への想いをたった300文字に凝縮させる、とてもお手軽な文系スポーツ。というわけで、今回のお題は『つぐない』です。
まさかこれほどまでとは思わなかった…
『プライドと偏見』で頭角を現した弱冠35歳のジョー・ライト監督が、長編2作目にして大成長を遂げた。原作は2002年に出版されたイアン・マキューアンの「贖罪」。『プライドと偏見』と同じくクラシックな雰囲気漂う物語ではあるが、ひとりの少女の誤解によって離れ離れになってしまった若き男女の運命と、その少女が生涯をかけて誓う“つぐない”を、見事なまでの芸術性とカメラワークで綴っている。とりわけ彼らの前に立ちはだかる“戦争”という名の混沌をたったワンショットで俯瞰するシーンは、息が止まるほどの感動で観客を揺さぶってやまない。そして終幕にかけて“フィクション”の魔法を少々。まるで魂の浮遊すら感じさせる渾身の123分に心から拍手。
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つぐない
監督:ジョーライト
出演:キーラ・ナイトレイ、ジェームズ・マカヴォイ、シーアシャ・ローナン、
ロモーラ・ガライ、ヴァネッサ・レッドグレイヴ
(2007年/イギリス)東宝東和
4月12日(土)より新宿テアトルタイムズスクエアほか全国順次公開
『つぐない』のサントラは本当に耳に残ります。あのタイプライターのカタカタ音がいつの間にかリズムになってメロディーを運んでくる展開など、本当によく練られている。さすが、アカデミー賞作曲賞を受賞しただけあります(って何様のつもりなんでしょう)。そして本作に心奪われた人ならば、ジョー・ライト監督の『プライドと偏見』を是非観てみてください。序盤、キーラのニッと歯を見せる笑い顔がたまらなく怖いんですが、徐々に、徐々に、この映画の魅力にはまっていきます。最後はうなった。やっぱ、この監督、巧いわ!もう、なんていうか、若くして映画に魅入られた人間、って感じがするんですよね。
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