『フィクサー』
アカデミー賞 助演女優賞(ティルダ・スウィントン)、獲得!
「300文字レビュー」とは、映画への想いをたった300文字に凝縮させる、とてもお手軽な文系スポーツ。というわけで、今回のお題は『フィクサー』です。
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今度のクルーニーは“フィクサー=もみ消し屋”
NY最大の法律事務所。とある企業訴訟の担当者が良心の呵責に耐え切れず、クライアントに反旗を翻す。すかさず事務所はフィクサーを送り込み事態の収拾を図るのだが…。ストイックかつ骨太な作風で知られる“ジェイソン・ボーン”シリーズの脚本家トニー・ギルロイの初監督作。今回のクルーニーはオーラを消し去り、正義に目覚めた同僚をなだめつつも営利主義の中枢で激しい葛藤に苛まれる仕事人を見事に演じる。利益のためなら善悪をいとわぬ現代社会を打破することは可能なのか?いつしか焦燥しきった彼が息子に託す希望の言葉が深く胸に突き刺さる。『シリアナ』『グッドナイト&グッドラック』に続くクルーニーの“迷えるアメリカ”3部作、その決定版と言える一作。
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フィクサー
監督:トニー・ギルロイ
出演:ジョージ・クルーニー、ティルダ・スウィントン、
トム・ウィルキンソン、シドニー・ポラック
(2007年/アメリカ)ムービーアイ
4月12日、みゆき座ほかTOHO系全国ロードショー
ブッシュ政権下のアメリカにおいて『シリアナ』『グッドナイト&グッドラック』、そして今回の『フィクサー』といった重厚なメッセージを含んだ作品群を送り出してきた製作会社“セクションエイト”。ジョージ・クルーニーとスティーブン・ソダーバーグが立ち上げたこの会社も遂に解散してしまいました。これについてクルーニーは「だんだん会社としての組織に束縛されるようになってきた」と理由を述べていますが、僕にはもうひとつ背景があると思います。つまり、既にアメリカをはじめ世界の人々は「世の中がおかしい」と気付きはじめた。この状況を受けて彼らは、もはや着火点としてのセクションエイトの役割は終わりを迎えたと判断したのではないでしょうか。
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