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2008/04/10

『王妃の紋章』

300文字レビュー」とは、映画への想いをたった300文字に凝縮させる、とてもお手軽な文系スポーツ。というわけで、今回のお題は『王妃の紋章』です。

さすが王朝の家庭崩壊はスケールが違う

近年、絢爛豪華な武侠映画が続く中国の巨匠チャン・イーモウ。今度の新作は後唐時代に君臨した“黄金の王家”の物語だ。王が王妃に毒を盛れば、王妃は義理の息子と密かに不倫。果てにはその兄弟たちも家庭崩壊の泥沼に足を突っ込んでいく。さすが北京オリンピック開会式の総合演出を務めるイーモウ、数万人規模のエキストラを軽々と動員してみせる演出力は計り知れない。飛び交う弓矢、飛び散る鮮血、空から舞い降りる忍者軍団。でも、ここまで渾身の力を込めて描かれるのが、たかが“(王朝の)ホームドラマ”という 落差に、あきれを通りこしてむしろ拍手を送りたくなる。これは中国へのラブレターであり、壮大な『家族ゲーム』でさえあるのかも。

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3月21日の「NEWS23」にイーモウ監督が出演していました。そのときの発言録はこちら

王妃の紋章
監督:チャン・イーモウ
出演:チョウ・ユンファ、コン・リー、ジェイ・チョウ
(2006年/中国)ワーナーブラザーズ
4月12日(土)東劇ほかにて全国ロードショー

【メモ】朝日新聞(4月11日夕刊)によると、『王妃の紋章』の原案は「劇作家曹 禺(ツアオユイ)の『雷雨』。革命前の資本家一家の崩壊を描いた著名な戯曲で、中国の演劇学生なら一度は演じたことがある」ものなのだそうです。つまり、チャン・イーモウはこの原作世界を思いっきり唐代へ放り込んでしまったわけですね(なので、この物語は史実にあらず)。残念ながら「雷雨」の翻訳版は絶版となっているようです。

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