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2008/05/31

『シューテム・アップ』

 クライヴ・オーウェンとポール・ジアマッティが正面対決する『シューテム・アップ』は、86分という短さながらあきれるくらいのアイディアが詰まったスナック感覚のアクション・ムービーだ。

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『TOKYO!<メルド>』

ミシェル・ゴンドリー!!レオス・カラックス!!ポン・ジュノ!!
世界を牽引する3人の映画作家たちが東京の街を舞台に独自のイマジネーションを炸裂させたオムニバス映画『
TOKYO!』。

今回はその中から、レオス・カラックスによる一篇<メルド>をレビューします。

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2008/05/30

『アウェイ・フロム・ハー』

 サラ・ポーリー。多くの映画ファンが彼女のことを昔から知っている。テリー・ギリアムの『バロン』に出演した幼い少女がだんだん美しい名女優へと成長していく姿を誰もが温かく見守ってきたものだ。そして彼女はついに、サラ・ポーリー監督として『アウェイ・フロム・ハー 君を想う』という映画を作り上げた。アカデミー賞の受賞は出来なかったが、彼女がその若さで老夫婦のみずみずしい愛を見事に描き出しているのには驚かされる。その感触、まるで『小さな恋のメロディ』を見ているかのようなのだ。

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2008/05/27

『インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国』

いよいよ6月21日より全国公開となる『インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国』!

26日に開催された完成披露試写直後の正直な感想をアップしました。約20年ぶりの復活祭なだけに、その感動をニュートラルに味わいたいという方もいらっしゃると思いますので、取り扱いに充分注意してご覧ください!

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シドニー・ポラック逝去

ハリウッドを代表する監督であり、製作者であり、俳優として自ら被写体となることも多かったシドニー・ポラック氏が26日夜(日本時間27日、午前)逝去したとのニュースが飛び込んできました。享年73歳。死因は癌。ロサンゼルスにある自宅で家族に見守られながらの最期だったとのことです。

心よりご冥福をお祈り致します。

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2008/05/26

カンヌ映画祭授賞式

 昨日、カンヌの「ある視点」部門に出品されていた黒沢清監督作『トウキョウソナタ』が大賞の次点にあたる審査員賞を受賞したというニュースが飛び込んできたばかりですが、メインとなるコンペティション部門の受賞発表がつい先ほど行われ、今年も例年通り、明日のことなど考えずに(『インディ・ジョーンズ』の完成披露試写があるんですよ・・・)ムービープラスの生中継の恩恵にあずかっておりました。

 今年のパルムドール(最高賞)を獲得したのはフランス映画の『Entre Les Murs(壁の間で)』(英題は“The Class)。パリ第20区の高校を舞台に、肌の色や貧困の問題などにぶち当たりながら葛藤を乗り越えていく先生と生徒たちの物語。フランソワ・ベガドーによる自叙伝が原作になっていて、彼自身が担任の先生役として主演も果たしている。審査委員長のショーン・ペンによると、この審査結果は全会一致だったのだとか。カンヌ映画祭が純フランス映画(他国との合作でなく)にパルムドールを授けるのは1987年の『悪魔の陽の下に』以来。

 監督のローラン・カンテは「大切なのは、フランス社会が(この舞台となった)学校のように多様で複雑なものであるべきだいうこと。もちろんそこでは葛藤も巻き起こるが、そういう部分もこの映画では目を逸らさずに描いている」とスピーチ。壇上に上がった大勢の生徒役の若者たちと共に観客からの大きな喝采を浴びた。

 そのほか、グランプリ(次点)はイタリア映画『Gomorrah(ゴモラ)』、監督賞はトルコ映画『スリー・モンキーズ』(タイトルは日本の見ザル言わザル聞かザルから取ったのだとか)のヌリ・ビルゲ・ジュイラン、審査員特別賞はイタリア映画『Il Divo(神)』、男優賞は『CHE』のベニチオ・デル・トロ、女優賞は『Linha de passe(境界線)』のサンドラ・コルヴェローニ、脚本賞はカンヌではお馴染みのジャン・ピエール&リュック・ダルンテンヌ監督によるベルギー映画『Lorna's Silence』。そして第61回カンヌ国際映画祭の粋な計らいとして、そのキャリアすべてを讃える意味でクリント・イーストウッドとカトリーヌ・ドヌーヴに特別賞が送られた。

 男優賞のデル・トロに関しても審査員は全会一致だったとか。このスティーブン・ソダーバーグ監督作はなんと全編スペイン語で、しかもその上映時間258分!もちろんカンヌにあわせてギリギリに仕上げてくる監督も多いので、その後の再編集で多少短くなる可能性もありますが、その意気込み、ハンパじゃないです。前・後編の2部構成。前編ではキューバ革命時における闘争を描き、後編ではニューヨークの国連総会でゲバラがキューバ主席として演説を行うところから彼がボリビアで暗殺されるまでを描いている。日本ではギャガ:コミュニケーションズ配給で2009年全国公開となる予定です。

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2008/05/25

机上の対決

片付けても片付けても、綺麗にならない僕の机。

そのほとんどが映画関係の資料なのですが、ジャンルも色彩もまったく違う映画が抽象画のように堆積している様子はなかなかどうして混沌としています。

打ち消しあうコメディとコメディ、邦画と洋画、アクションとヒューマンドラマ。

山のバランスが崩壊しないように、一枚ずつ一枚ずつそっと層を剥がしていきます。とても緊張感の伴う作業です。絶対にミスは許されない。かつ孤独な闘い・・・そしてようやく最終局面を迎えたそのとき、なんと机上では驚くべきコラボが実現していました。

Vs_2炎戦隊ゴーオンジャー』VS『マーキュリーマン』。

前者はお馴染み「戦隊モノ」の映画版(8月公開)で、後者はタイで生まれた大人気ヒーロー映画(6月公開)。まったく別モノの2つの資料が、かくも奇跡的な重なり方をしていたわけです。

あなたの周りでもこういう机上コラボ、発生していませんか?

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2008/05/24

『アフタースクール』

300文字レビュー」とは、映画への想いをたった300文字に凝縮させる、とてもお手軽な文系スポーツ。というわけで、本日の執筆者は「ひまわり親方」さん、お題は『アフタースクール』です。

ダマしダマされというより、“フェイク”だらけのトランプゲーム

思い出すなあ、中学校時代。女の子に体育館の裏側へ呼び出されたと思ったら、突如数人の上級生にボコボコにされたあの夏…(映画とは関係なし)。そんな輝ける青春時代が卒業後もずっと続いているのがこの「?」に満ちた映画の主人公たちだ。のっけからワナに継ぐワナが張り巡らされ、なかなか手の内を明かさない。「あれ、俺だけ取り残されてる…?」なんて不安に駆られたあなた、どうかご安心を。本作はクライマックスの究極の一点において持ち札ぜんぶが丸ごと綺麗にひっくり返る。まるで『S●●●G』を彷彿とさせるウェルメイドな仕掛けに消化不良や食べ残しはいっさい無し。ただその分、スッキリしすぎて何かグッとくる手ごたえに欠ける…なんて言うのは欲張り過ぎか。

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アフタースクール
監督:内田けんじ
出演:大泉洋、佐々木蔵之助、堺雅人、
常盤貴子、田畑智子
(2008年/日本)クロックワークス
5月24日よりシネクイント他にて全国ロードショー

ひ「謎解きモノってわけじゃないんだよね」

牛「ひっくり返ること前提でストーリーがあるっていうか・・・」

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2008/05/23

What would Jesus buy?

 朝日ニュースターに「デモクラシー・ナウ」という番組がある。

 この中で“WHAT WOULD JESUS BUY?(主は何を買いたもう?)”という映画を紹介していた。

 ためしに公式HPを覗いてみると、ちょっとなに?『ジーザス・クライスト・スーパースター』のミュージカル版?などと勘違いしてしまいそうだが、実はこれ、『スーパーサイズ・ミー』のモーガン・スパーロックがプロデューサーを務めたドキュメンタリー映画なのだ。これまた衝撃的なほど笑えて、かつ刺激的な内容のようで、今から日本での公開が待ち焦がれてならない。

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2008/05/22

ありがとうございます

日刊ココログガイド(5月22日版)にて拙ブログをご紹介いただきました!

ありがとうございます!

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ナルニア国物語 第2章

 「ナルニア国」シリーズを観ていると『ドラえもん/のび太の宇宙開拓士』の記憶が鮮明に蘇ってくる。のび太の部屋の畳を剥がすとそこが別の星だった…というこの映画の展開はちょうど「ナルニア国」の衣装だんすを彷彿とさせるものがある。

 「あの畳の向こうが、宇宙のずーっとずーっと遠くの星に繋がっていたなんて…」

 大冒険を終え、もう二度と繋がらなくなった畳の裏側に想いを馳せながら、のび太はそうつぶやく。それはもう二度と戻ってこない少年の日々を回想するかのようにでもあり、まだ幼かった僕はどんな大冒険映画にも増してこのセリフに心を抉られたものだった。

 残念ながら、前作『ライオンと魔女』における「衣装だんす」という特殊装置に比べて『ナルニア国物語 第2章/カスピアン王子の角笛』の移動方法はそれほど心躍らされるものではない。

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2008/05/21

密かニッ「モンティ・パイソンの日」

 大学生の頃、校舎の裏側にある公園でボーっとパンをかじってたことがよくありました。集う老人、はしゃぐ幼児、井戸端会議に夢中になる奥様方。特等席のベンチからみえる光景はのどかなもので、この世の楽園とさえ思えたものです…あのハトの一群さえ現れなければ!

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2008/05/20

『Mr.ブルックス』

 突然ですが、あなたにとってケビン・コスナーとはどういう存在ですか。え?そんな株とっくに暴落した?まあ、確かに…。

 『Mr.ブルックス 完璧なる殺人鬼』はひとつの実験である。80年、90年代の長きに渡り「映画の中の英雄」を体現し続けてきたこのベテラン俳優がよりにもよって「連続殺人犯」の役を与えられるとき、ふと立ち止まり、自分の生きる「いま」を考えてみたい。恐らく俳優ケビン・コスナーのキャリアに起こった変動と同じような現象が、この時代にも深く刻まれているはずなのである。ケビン・コスナーとは単なる落ち目の俳優ではなく、そういう見方をすることが許された数少ないカリスマと言えよう。

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2008/05/19

報道の魂

 歴史は夜動くとはよく言ったものだ。日曜の深夜、誰もが翌日からの奮闘に備えて寝静まった時間帯に、そのドキュメンタリーは発信されていた。月一回のペースで放送されている「報道の魂」(TBS)の話だ。

 昨日オンエアされたのは『追悼、村木良彦「あの時だったかもしれない…」テレビにとって「私」とは何か?』。6月に傑作『歩いても、歩いても』の公開を控える是枝裕和がディレクターを務めた点でも見逃せない作品だった。

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2008/05/18

『JUNO ジュノ』

 「16才の少女が妊娠し出産を決意する物語」と聞くと、日本人の感覚では「不潔よ!」だとか「なんてふしだらな!」などとみんなが目くじら立てて怒りまくって、主人公が周囲の厳しい目線や激しい嘲笑にさらされる負の光景が目に浮かぶ。それはTVの連続ドラマが培ってきた「嵐の末のハッピーエンド」の影響か、それとも我々の周囲が本当に集団ヒステリーで満ちているからか。

Juno_3   
そうしたパニックやヒステリーをある種の思考停止と呼ぶならば、ジェイソン・ライトマン監督の胸のうちには思考停止を物語る興味など全くもって存在しない。むしろ『JUNO ジュノ』は16才の妊婦ジュノがごく自然体にポジティブな思考を繋げていく物語といえる。もちろん彼女が乗り越えるべきハードルはたくさんあるが、そこにはいたずらに感情をかき乱す悪人が登場するわけでもなければ、妊娠中絶といった極めてデリケートな問題について一言物申そうというわけでもない。

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2008/05/16

『チャーリー・ウィルソンズ・ウォー』

300文字レビュー」とは、映画への想いをたった300文字に凝縮させる、とてもお手軽な文系スポーツ。というわけで、今回のお題は『チャーリー・ウィルソンズ・ウォー』です。

このコメディを腹の底から笑える時代はやってくるのだろうか?

80年代の冷戦期、女好きのお気楽議員チャーリーが、たまたまTVでソ連のアフガニスタン侵攻のニュースを目撃。その荒廃した街並み、子供たちの表情に衝撃を受け、議会やCIAを通じてあの手この手でアフガン兵の支援に動き出す!…というハリウッドならではの豪華キャストによる王道コメディ。トムとCIAエージェント(!)役のシーモア・ホフマンの掛け合いなんて抜群に面白いが、でも笑ってばかりはいられない。だって彼らの大作戦が何の因果か20年後の現代に耐え難い痛みとして跳ね返ってきたのだから。正直、いまは過去の“点”を祝福するより“線”として見つめ、歴史のジレンマと果敢に対決しようとする映画の方がよっぽど見たい。

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チャーリー・ウィルソンズ・ウォー
監督:マイク・ニコルズ
出演:トム・ハンクス、ジュリア・ロバーツ、フィリップ・シーモア・ホフマン
(2007年/アメリカ)東宝東和
5月17日より全国ロードショー

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2008/05/15

『スカイ・クロラ』

 押井守の最新作『スカイ・クロラ』は冒頭から度肝を抜く空中戦で幕を開ける。雲を貫き、俊敏かつ大胆な動線を繰り出す無数の戦闘機。そのスピードは加速したかと思うと次の瞬間には超スローモーションへと突入し、戦闘機とは思えぬアクロバティカルな動きを視界に焼き付けつつ、『マトリックス』ばりの、もとい押井守の代名詞でもある機銃掃射が炸裂し、おびただしい数の薬莢が空中をジャラジャラと舞う。つまり『攻殻機動隊』の戦闘シーンをグレードアップした上に、人間(あるいはロボット)ではなく、機体と機体とが文字通りの肉弾戦を繰り広げるのだ。

 弾が機体を貫くと、こちらにまで痛みが伝わってきそうだ。驚くべき写実性に手を触れながら、あえてそれを究極化させず、映像をどこか1ミリほど霧がかった非日常性へと放り込む。戦闘機が飛行していく様は時折よく出来たジオラマのように見えることさえあり、このリアリティとフィクションの薄膜のようなものが観客を実写ではない別次元へといざなう。

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マンデラの名もなき看守

300文字レビュー」とは、映画への想いをたった300文字に凝縮させる、とてもお手軽な文系スポーツ。というわけで、今回のお題は『マンデラの名もなき看守』です。

Bafana_3 

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2008/05/14

ボンド新作の邦題決定!

007最新作の邦題決定のお知らせが入ってきました。
そのタイトルは『007/慰めの報酬』(原題は“Quantum of Solace”)。

前作のラストで命を落としたヴェスパーを影で操っていた男、Mr.ホワイト。
彼の正体を追及していくうちに、ボンドはある悪の組織の陰謀を知る。
舞台はパナマ、チリ、バハマ、イタリア、オーストリア、イギリスと
世界中を破格のアクションで席巻しながらの大横断。
そしてボンドの内面では、自らに課せられたスパイとしての任務と
復讐心との狭間でとめどない葛藤が渦巻いていく・・・。

日本での公開は2009年お正月第二弾だそうです。

『007/慰めの報酬』の原作は、イアン・フレミングによる短編集「薔薇と拳銃」の中に収録されています。ちなみに007シリーズ小説って、イアン・フレミングが死去したあとも、イアン・フレミング財団によって公認を受けた作家によって新作が発表され続けているらしい。なるほど、映画の原作が尽きないのはこのためなのか。

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『丘を越えて』

 『ALWAYS 三丁目の夕日』が戦後日本の復興期を熱く彩ったものだとしたら、『丘を越えて』で描かれるのはその間逆のベクトルを持ったもうひとつの黄金期だ。それは、

 「大正デモクラシーから昭和初期までのモダンな日本」

 「大正デモクラシー」といえば、中学校のとき、語感の面白さだけで一日中ずっと唱えていられたこの言葉。でも実際はそれがどんな空気を持っていたのか、どんな手触りでどんな味がしたのか多くの者が知らない。関東大震災という悲劇を引きずりながら、ようやく精神的な自由が叫ばれるようになってきたこの束の間の楽園はいったいどのようなものだったのだろう。

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2008/05/10

今年のカンヌの見どころは?

 いよいよ5月14日に開幕する第61回カンヌ国際映画祭。

 昨年のスティーブン・フリアーズからバトンを受け、今年の審査委員長を務めるのは米国を代表する俳優・監督のショーン・ペン。貪欲なまでに問題意識の高い作品を繰り出し続ける彼だけに、パルムドールの行方は昨年の受賞作『4ヶ月、3週と2日』とはまたちょっと違った流れに委ねられるかも。

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2008/05/09

『ランボー 最後の戦場』

 アジアの田園風景。水田をかき分け、兵士がおもむろに何かをばら撒いている。その一個が着水した瞬間に凄まじい水しぶきを上げる。手榴弾だ!岸には銃を突きつけられた幾多の村人たち。将軍の合図で地獄のダッシュが始まる。彼らは水田を突き進み手榴弾に触れずに対岸まで辿り着かねばならない。前方には手榴弾、背後には兵士。彼らは全力で走り出す…ひとりが弾を踏む。瞬時に人間が真っ赤な水風船と化して弾け飛ぶ。行くも地獄、留まるも地獄。ゲーム感覚で繰り広げられる虐殺風景。立ち止まって動けなくなる村人たち。背後から一斉射撃が降り注ぐ。結局彼らには死ぬ運命しか残されていなかった…。

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2008/05/07

『ハンティング・パーティ』

300文字レビュー」とは、映画への想いをたった300文字に凝縮させる、とてもお手軽な文系スポーツ。というわけで、今回のお題は『ハンティング・パーティ』です。

怒らせるといちばん怖いのは、実はこいつらかもしれない

手にマイク、肩にカメラ。背には大きく「TV」の文字。世界の激戦地を飛び回り、彼らは命がけでレポートをモノにする…かつてそんな武勇伝を鳴らせた報道コンビがボスニアで再会。湧き上がるアドレナリンを抑えきれず、彼らは鉄壁の守りに囲まれた戦争犯罪人を追いかける旅に出る。『MASH』『フルメタル・ジャケット』のブラックな遺伝子に、『スリー・キングス』的な軽妙さも加味。次第に見えてくる戦争のリアリティ。立ちはだかる世界の不条理。そのジレンマに非武装で立ち向かっていく彼らの底力は物語としてなかなか斬新…と思ってたら、なんとこれらはほぼ実話なのだという。うーん、やっぱりカメラは史上最強の武器なんだな。

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ハンティング・パーティ
監督:リチャード・シェパード
出演:リチャード・ギア、テレンス・ハワード、ジェシー・アイゼンバーグ
(2007年/アメリカ)エイベックス・エンタテインメント
5月10日より、シャンテシネ、新宿武蔵野館ほかにて全国ロードショー

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2008/05/03

最高の人生の見つけ方

 人間の誰をも待ち構える死―。

 その果てに絶望するか、あるいは前向きに突き進むかで人の一生は変わっていく。

 多くの宗教は「死を見つめること」を発端に数百年、数千年の歴史を歩んでいるが、これらに対し100分足らずの映画作品に一体何が描けるだろう。エンタテインメントは死を緩慢に感じさせる麻薬ではない。ハリウッド映画だって、ときには真正面から死を見つめようとする。もちろんそれには用意周到な布陣と、極上のユーモアが不可欠なわけだが。

 本作『最高の人生の見つけ方』に集結したのは、『スタンド・バイ・ミー』の名匠ロブ・ライナー&米映画界が誇る2大俳優、ジャック・ニコルソンとモーガン・フリーマン。それはとてもシンプルな映画だった。複雑なプロットも無ければ、観る前にいささかの緊張を強いることもない。隣のお年寄りがガサガサとうるさくったって別に気にしない。何しろスクリーンに映っているのはエキセントリックな“ジョーカー”と“神様”なのだ。最高の俳優たちによる極上のコラボレーションは自ずと向こう側から僕らの心に飛び込んできてくれる。

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2008/05/02

生ジャック・ニコルソンに感激

 人が多いところが苦手なので、普段は記者会見の類にまったく足を運ばないのですが、『最高の人生の見つけ方』のプロモーションでジャック・ニコルソンが来日するとあっては居ても立ってもいられず、六本木ヒルズ内のグランドハイアット東京まで乗り込んできました。

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