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2008/05/26

カンヌ映画祭授賞式

 昨日、カンヌの「ある視点」部門に出品されていた黒沢清監督作『トウキョウソナタ』が大賞の次点にあたる審査員賞を受賞したというニュースが飛び込んできたばかりですが、メインとなるコンペティション部門の受賞発表がつい先ほど行われ、今年も例年通り、明日のことなど考えずに(『インディ・ジョーンズ』の完成披露試写があるんですよ・・・)ムービープラスの生中継の恩恵にあずかっておりました。

 今年のパルムドール(最高賞)を獲得したのはフランス映画の『Entre Les Murs(壁の間で)』(英題は“The Class)。パリ第20区の高校を舞台に、肌の色や貧困の問題などにぶち当たりながら葛藤を乗り越えていく先生と生徒たちの物語。フランソワ・ベガドーによる自叙伝が原作になっていて、彼自身が担任の先生役として主演も果たしている。審査委員長のショーン・ペンによると、この審査結果は全会一致だったのだとか。カンヌ映画祭が純フランス映画(他国との合作でなく)にパルムドールを授けるのは1987年の『悪魔の陽の下に』以来。

 監督のローラン・カンテは「大切なのは、フランス社会が(この舞台となった)学校のように多様で複雑なものであるべきだいうこと。もちろんそこでは葛藤も巻き起こるが、そういう部分もこの映画では目を逸らさずに描いている」とスピーチ。壇上に上がった大勢の生徒役の若者たちと共に観客からの大きな喝采を浴びた。

 そのほか、グランプリ(次点)はイタリア映画『Gomorrah(ゴモラ)』、監督賞はトルコ映画『スリー・モンキーズ』(タイトルは日本の見ザル言わザル聞かザルから取ったのだとか)のヌリ・ビルゲ・ジュイラン、審査員特別賞はイタリア映画『Il Divo(神)』、男優賞は『CHE』のベニチオ・デル・トロ、女優賞は『Linha de passe(境界線)』のサンドラ・コルヴェローニ、脚本賞はカンヌではお馴染みのジャン・ピエール&リュック・ダルンテンヌ監督によるベルギー映画『Lorna's Silence』。そして第61回カンヌ国際映画祭の粋な計らいとして、そのキャリアすべてを讃える意味でクリント・イーストウッドとカトリーヌ・ドヌーヴに特別賞が送られた。

 男優賞のデル・トロに関しても審査員は全会一致だったとか。このスティーブン・ソダーバーグ監督作はなんと全編スペイン語で、しかもその上映時間258分!もちろんカンヌにあわせてギリギリに仕上げてくる監督も多いので、その後の再編集で多少短くなる可能性もありますが、その意気込み、ハンパじゃないです。前・後編の2部構成。前編ではキューバ革命時における闘争を描き、後編ではニューヨークの国連総会でゲバラがキューバ主席として演説を行うところから彼がボリビアで暗殺されるまでを描いている。日本ではギャガ:コミュニケーションズ配給で2009年全国公開となる予定です。

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