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2008/07/14

全米ボックス・オフィス Jul.11-13

正直、ハリウッド映画は苦手な僕ですが、歳を重ねるにつれて「阻むよりは受け入れよう」と態度を改め、最低限いまのボックスオフィスで何が起こっているのかくらいはチェックしていくことにしました。今の世の中、「全米大ヒット!」とか「絶賛上映中!」とか何が基準なのか分からない評価指数で溢れていますが、そこんとこちゃんと切り分けて、まずは自分の手で「賢い映画選び」を提唱していきたいと思います。

【Jul.11-13 weekend】

01 Hellboy2: The Golden Army(-)
02 Hancock(↓)

03 Journey to the Center of the Earth(-)
04 Wall-E(↓)
05 Wanted(↓)
06 Get Smart(↓)
07 Meet Dave(-)
08 Kung Fu Panda(↓)
09 Kit Kittredge: An American Girl(↓)
10 Indiana Jones and the kingdom of the Crystal Skull(↓)

●角の折れた赤鬼ヘルボーイが人間のために死闘を繰り広げる『ヘルボーイ』の続編“Hellboy2 The Golden Army”(監督ギレルモ・デル・トロ)がオープニング成績3590万ドルで首位スタート。これには関係者も驚きを隠せないご様子だ。

そもそも2004年に公開された前作『ヘルボーイ』のオープニング成績は2320万ドル。最終興行収入もアメリカ国内だけで5900万ドルと振るわなかった。ソニーは続編製作を放棄し、その後、DVDの売り上げの伸びに注目したユニバーサルが後釜に座って製作を続行したという。

ユニバーサル映画の首脳陣によると、他のコミック映画と一線を画し、ファンタジー要素とエモーショナルな要素とを前面に打ち出す宣伝戦略を展開したことがヒットの要因だろうとのこと。あと、もちろん忘れてはならないのは『パンズ・ラビリンス』で一躍脚光を浴びたギレルモ・デル・トロの存在だ。この勢いに乗って更なる続編の製作も期待されるが、当のデル・トロは今後『ホビットの冒険』に付きっ切りになるようで、当分のところこのシリーズに動きは見られないようだ。

このサマーシーズン、『アイアン・マン』『インクレディブル・ハルク』などコミック物による首位奪取が続く。そして今週末にはいよいよその最注目株『ダークナイト』が登場。僕もまだ試写していませんが、これ、かなりダークに仕上がっているようなので要注意。急逝したヒース・レジャーによる“ジョーカー”に震撼させられたという人が後を絶ちません。

●2位は3300万ドルを売り上げたウィル・スミス主演のヒーロー・コメディ『ハンコック』。1位とはかなりの僅差で、先週の初登場1位からワンランク・ダウン。公開2週目にしてすでに1億6500万ドルを稼ぎ出している。

●3位スタートとなったのは“Journey to the Center of the Earth”。今夏『ハムナプトラ』最新作を控えるブレンダン・フレイザーを主演に、ジュール・ヴェルヌの古典SFを基にしたストーリーが展開する。制作費は5400万ドルなのに対して今のところ初週売り上げが2060万ドル。全上映館の3分の1が3D上映なのだが、結果的にその3D版が興行収入の57パーセントを占めているという。これってつまり3D版のニーズに比べて、3D設備が全然足りてないってことですよね。

●日本では12月公開のピクサーアニメ『『Wall・E ウォーリー』(この予告編を見るたびに泣けてきちゃうんですよ)は3週目にして総売り上げは1億6200万ドル。

●文芸作品ばかりの出演が続いた英国人俳優ジェームズ・マカヴォイが始めてアクションに挑戦する話題作『ウォンテッド』は、3週目にしていよいよ1億ドル突破。先週試写してきましたが、相当面白い作品に仕上がっているのでお楽しみに。

●7位"Meet Dave"(邦題は『デイヴは宇宙船』となるようです)は没落の止まらないエディ・マーフィーの主演最新作。制作費6000万ドルに対して、チーン!オープニングの売り上げはたったの5万3千ドルなり!ロイターによるとこのダメ発進ぶりは2002年の『プルート・ナッシュ』(初週2万2千ドル)レベルだとか。しかもマーフィーはこの映画のパブリシティに全然協力せず、ワールド・プレミアにさえ姿を現わさなかったんだって。ブーッ!!

●最後にランキング外にも視野を広げよう。
先週初登場22位からスタートした“Gonzo:The Life and Work of Dr.Hunter S Thompson”の評価が高まっている。『ラスベガスをぶっとばせ』でおなじみのゴンゾ・ジャーナリズムの創始者ハンター・S・トンプソンの不可思議な生涯を、貴重な映像と交友のあった人たちの証言とで綴るドキュメンタリー。アメリカにおける民主主義の没落に真正面から切り込んだ『闇へ』でアカデミー賞長編ドキュメンタリー部門オスカーを受賞したアレックス・ギブニーが監督を務めていることもあり、重厚かつ硬派な語り口が期待されます。

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