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2008/11/26

『007/慰めの報酬』記者会見

全英公開では『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』を抜き初日記録を打ち立て、アメリカ公開ではシリーズで最も高いオープニング興収を記録しボックスオフィスNO.1を奪取した話題作『007/慰めの報酬』。

2009年1月24日の日本公開を前に、ジェームズ・ボンド役のダニエル・クレイグ、ボンドガールのオルガ・キュリレンコ、監督のマーク・フォースター、プロデューサーのバーバラ・ブロッコリが来日し、記者会見を開きました。

主演のふたりも素晴らしいですが、何より『チョコレート』『ネバーランド』『主人公は僕だった』『君のためなら千回でも』とマーク・フォースター監督作に魅了されてやまない僕。彼の口からいったいどんな言葉が聞かれるのか気になり、会見にお邪魔してきました。

ほぼオンタイムで4人が颯爽と入場。スーツにノーネクタイ&胸元からはチーフがフワッと飛び出すというダンディー・スタイルで決めたダニエル・クレイグをはじめ、それぞれがドレッシーに着飾る中、スキンヘッドのマーク・フォースターだけは白のインナーにブラックの皮ジャンといった清潔感漂いつつもザックリとした服装をチョイス。

そして間近で見て驚いたんですが、フォースター監督、アタマが異様にでかい!毛髪を剃って多少青くなった前頭葉や後頭部がボッコリと起伏しているのがありありと分かる。きっと誰もが「ああ、芸術脳が発達してるんだなあ」つぶやくんじゃないでしょうか。

まず質問の矛先はダニエルへ。「今回、復讐が重要なテーマとなっていますが、あなたはこれをどう捉えていますか?」

彼が喋り始めるや、これまた誰もが驚いた。ダニエルの喋りが超はえー!

「ボンドは本作で復讐を求めるのではなく、真実を追い求めます。これは彼が自分自身を探す旅でもあり、ヴェスパーが本当に彼のことを愛してくれていたのかを解き明かす旅でもあります。私はこの映画を復讐の映画とは考えていません」

これくらいのコメントを表情も変えず一息であっという間に語りきってしまう。ベラベラベラー、はい、おしまい!くらいの早口。もう通訳さんを通さないと全くヒアリングできないくらいの勢いでした。

といっても決してシリアスな雰囲気が漂っていたわけではなく、会見は終始和やか。記者から「撮影中の“癒め”になったことは?」と聴かれるとこんな応酬が始まったりなんかもして・・・

ダニエル「カリビアンのビーチがとても癒してくれました。あとは何より、映画を撮り終えた、ということが大きな慰めになりました」

フォースター「ボックスオフィスも慰めになったよね!」

キュリレンコ「私にとっても撮影の終わった瞬間がいちばん慰めになりました。でも撮影中、すごく楽しかったんです。もう一度繰り返してもいいくらい」

バーバラ「私にとっては観客の素晴らしい反応に触れたときですね」

フォースター「ダニエルがシャツを脱いだところは?」

バーバラ「フフフ、そのシーンはもうちょっと多めでも良かったわね!」

即興にしては絶妙な息の合い方でした(笑)。

で、僕が注目していたマーク・フォースター監督、いかつい人なのかと思っていたら、とても暖かみのある声が会場に優しく響き渡りました。人間の心の痛みや喪失感を描かせたら右に出る者がいないと言われるこの名匠にとって、本作は初めてのアクション映画。その重圧は計り知れないものがあったはずですが・・・

「出来るだけふんだんにアクションを取り入れようと思ってましたし、007ならではの画期的な実験にも挑んでみたかった。これまで007シリーズには本当に圧倒されっぱなしで、とくにダニエルが関わった前作『カジノロワイヤル』は最も成功したアクション映画だと思ってます。その後を担うプレッシャーは大きかったけれど、いざ撮り始めるとこれまでの現場と全く変わらず、いつの間にか没頭してました」

ときにはスケジュール上、脚本ができあがっていない状態で仕事を進めなければならないこともあったとか。

「まだ脚本がない状態でロケハンしなければならず、そのときは現場にインスパイアされながら具合的な脚本を詰めていく必要に迫られました。これはいわゆるヒッチコックが用いた手法とよく似ていますね。例をあげると、クライマックスの炎と爆発のシーン。ポール・ハギスが用意したプロットだと、最初あれは雪の場面でした。それを我々は火の中に変えた。そのほうが二人の感情がよりリアルに反映されると思ったんです。こういう手法はリスクもありますが、今回はとてもうまくいったと思います」

本編では「マーク・フォースターのどこにこんな引き出しがあったんだ!?」と叫びだしたくなるほどのアクションに継ぐアクションの連続。そのどれもが的確にビシッと決まっていて、フォースターが他で語っているように「ストーリーのためアクションなのであって、アクションのためのアクションにはしたくなかった」とのコメント通り、とてつもなくリアルで濃密な展開が盛りだくさんの中身となっています。

そして会見のラストを締めたのはやはりこの人、ダニエル・クレイグ。

「美しいアクションが満載で、とても感情を揺さぶる映画に仕上がりました。私自身、60年代のボンド・ムービーに回帰しているような印象を持っています。観客の皆さんにも楽しんでいただけるはずです」

たった30分間の会見を終え、嵐のように会場を去っていた彼ら。『007/慰めの報酬』は、2009年1月24日(土)、丸の内ルーブルほか全国ロードショーです。

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