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2009/03/31

『チャーリー・バートレットの男子トイレ相談室』

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学園モノ、天才高校生とくれば、真っ先に思い浮かぶのがウェス・アンダーソンの『天才マックスの世界』だろう。
日本では未公開の憂き目を辿りながらも後に圧倒的な数のファンを増殖させていったその作品と同様、『チャーリー・バートレットの男子トイレ相談室』は一部の観客にとって「運命的一作」となりうる、強力な磁力を秘めた異質コメディだ。

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2009/03/30

全米ボックスオフィスMar.27-29

この不況期にもかかわらず、昨年の同時期に比べて40パーセントも売り上げがアップしているという米映画界。今週もボックスオフィスに強力な一本が登場しました。詳しく見ていきましょう。

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2009/03/25

『路上のソリスト』

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長編デビュー以来、『プライドと偏見』『つぐない』と文芸作品の続いた英国の俊英、ジョー・ライト監督。彼の卓越した手腕は、それらの原作に漂うクラシック性を逆手にとり、目の覚めるような語り口で現代に生きる観客へと照射してくれる。

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2009/03/23

全米ボックスオフィスMar.20-22

WBCも終盤へと差し迫る中、劇場には不吉な暗示に満ちた超大作が出現。AIG問題やUSAチーム敗退などに加え、アメリカ国民の心をますますダークに染め上げそうなきもしますが・・・週末ボックスオフィスを覗いてみましょう。

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2009/03/18

『フィッシュストーリー』

和製アルマゲドンか、ディープ・インパクトか。西暦2012年、ノストラダムスの予言が遅延してようやく到着。光に包まれた隕石がもう肉眼で確認できる位置まで迫りくる中、地球の生き残りを賭けた最後の希望となるシャトルが打ち上げられる!

といっても、これはハリウッド大作でもなければ、そんじょそこらのSF映画とも違う。そもそも宇宙空間でのミッションなんていっさい登場しない。でもそれなのに、この物語はどんなスペクタクルにも増して、純粋で、マジカルで、神々しいまでの瞬間で充ち満ちている。

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2009/03/17

『映画は映画だ』

韓国映画界の鬼才、キム・ギドクによる原案を、彼のもとで長らく助監督を務めた新人監督が脚色、映画化した『映画は映画だ』。

まるでゴダール作品のような意味深なタイトルを冠しながらも、その中身は明快そのもの。映画作りの現場で壮絶な火花を散らすふたりの男を描いた“激突エンタテインメント”に仕上がっている。

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2009/03/16

全米ボックスオフィスMar.13-15

超話題作だったヒーロー・ミステリーが早くも首位より陥落。やはりダークな作品というものは、観客側にそれなりの精神的な余裕があってこそ賞賛をもって受け取れるものなのか・・・。となると身体を張ったエンターテイナーの登場です。今週、アメリカ国民が選出したボックスオフィスNO.1作品は、あの男の主演するSFアドベンチャーでした。

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2009/03/10

『ワルキューレ』

『ユージュアル・サスペクツ』でその名を世界にとどろかせたブライアン・シンガー。後の『X-メン』シリーズや『スーパーマン リターンズ』では“人と違うこと”を切実な心の痛みとして綴り、ヒーロー・ムービーに新たな機軸を築き上げた。ユダヤ人であり、同性愛者であり、養子でもあり・・・シンガー監督の描く作品は彼自身の個人的な心象を少なからず投影したものであることが多い。

よって、彼がナチス・ドイツやホロコーストについて触れた『ゴールデン・ボーイ』、そして『X-メン』の冒頭シーンなどを参照にすると、『ワルキューレ』の世界観はもっと興味深く広がっていくことだろう。

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2009/03/09

全米ボックスオフィスMar.06-08

長らくファンから待ち望まれていたあのヒーロー・ムービーが満を持して登場。といってもこの映画、他のヒーロー物とはかなり気色が違うようで、ジャンル的には「SF」「アクション」よりも「ミステリー」の占める割合が大きい。はたして関係者の望む“『ダークナイト』級のホームラン”は飛び出したのでしょうか?

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2009/03/06

『ウォッチメン』

80年代に出版されセンセーションを巻き起こした伝説的グラフィックノベルが遂に映画化。

そのポスターや予告編を目撃した人たちは、また新たなヒーロー物がこの世に降り立つのかと、ヒーロー飽和状態の映画界を嘆くかもしれない。

たしかに“ウォッチメン”はヒーロー連合体だ。バットマンにも似たナイトオウル、トレンチコートに不気味なシミ付きマスク姿のロールシャッハ、青色発光体のDr.マンハッタン、デヴィッド・ボウイと見まごう美形のオジマンディアス、紅一点のシルク・スペクターと、キャラクターには事欠かない。

しかし普通のヒーロー映画だと思って臨むと強烈なカウンターパンチを食らうことになる。なにしろ『ウォッチメン』は80年代のアメリカを舞台にしたミステリー。そのフィクショナルな状況下では、あらゆるヒーローたちが政府によって強制的に「引退勧告」を突きつけられている。

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2009/03/03

『オーストラリア』

つい最近までメディアでは宮崎県知事が「どげんかせんといかん」と息巻いていた思ったら、今度はCMでシュワルツェネッガー知事が得意気にカリフォルニアを売り込み、さらに映画業界ではオージー勢が総力を挙げて『オーストラリア』を喧伝している。

そもそもこの日本で『ジャパン』という映画が作れるかというと到底無理だし、『アメリカ』だって漠然としすぎている。“個人”についての物語が圧倒的な主流を占めるこの世の中において、『風と共に去りぬ』や『タイタニック』のような一大叙事詩を描こうとすること自体にも最低限のリスクは伴うが、国の名をタイトルに抱いた本作においては、仮にも興行的失敗を招けば、もう国家の面目丸つぶれともなりかねない。

よって『オーストラリア』を名のることは、その時点で作り手に相当な責任と自信を伴う。逆説的に言うと、このプロジェクトの名に恥じぬオージーのビッグネームこそ、ニコール・キッドマン、ヒュー・ジャックマン、そしてバズ・ラーマンだったわけであり、文化的には、牛追い、大自然、荒くれ者、アボリジニーがこれに付随してくる。

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2009/03/02

全米ボックスオフィスFeb.27-Mar.01

オスカーナイトの興奮冷めやらぬ中(というか日本では『スラムドッグ』よりも『おくりびと』がすっかり話題をかっさらってしまい、『オーストラリア』の公開さえも影が薄くなってしまう、まさかの展開!)、新作不在のボックスオフィスは気の抜けたビールのよう。
濃厚なショーアップの直後は、胃に優しいランキングでお楽しみください。

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