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2009/06/19

『HACHI/約束の犬』

かつてモンティ・パイソンがたった15秒でプルーストの「失われたときを求めて」を要約しようとしたことに敬意を表し、ここでは新作映画をたった300文字で語りきります。というわけで、今回のお題は、『HACHI/約束の犬』。

あるいは、忠犬という名の定点カメラ

忠犬ハチ公のハリウッド版と聞いて身構えてしまう人も多いだろうし、僕だってそうだった。けれどさすがハルストレムというか、やはり名匠はその視点を予想もしない角度へと誘うのであり、それは駅前の情景がどんどん変わっていく切なさであったり、駅の改札口にすべての生きとし生けるものがいつかは訪れるであろう人生の終着地を重ねあわせたりと、つまりはハチを定点とした人間の死生観のようなものを投影しており、誰もが歳を重ね変化していく時代の中で、ハチだけはずっとその場に“待っている”のである。よって導入部の子供の演技が余計だったり、せっかくの名シーンが吹き替えだったりする細部には眼をつぶろう。これは忠犬を媒介とした「人間の物語」なのだ。

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HACHI 約束の犬
監督:ラッセ・ハルストレム
出演:リチャード・ギア、ジョーン・アレン、サラ・ローマー
ケイリー=ヒロユキ・タガワ、ジェイソン・アレクサンダー、エリック・アヴァリ
(2008年/アメリカ)松竹

ハルストレム作品でいちばん人気のある『ギルバート・グレイプ』はもう絶版になってるんですね。ショックです・・・。

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