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2009/07/29

製作費7500円のゾンビ映画

カンヌ映画祭で話題をさらった製作費たった£45(7500円)のゾンビ映画をご存じだろうか?30歳の英国人男性が安価なビデオカメラを駆使して撮り上げたこの作品は、その後あっという間に話題となり、とうとう全英公開される事態にまで発展してしまった。映画の内容はゾンビだけれど、実際起こっていることはまさにシンデレラ・ストーリー。こんなことって本当にあるんですね。

彼の名は、マーク・プライス。夜はタクシー会社で働き、日中の残った時間で初監督作"Colin"を手がけた。その製作期間は18か月。

CNNによれば彼はソーシャルネットワーキング・サイトFacebookやmyspaceを使ってエキストラを募り、ゾンビ要員を集めたという。ロンドン・ロケはもちろんゲリラ撮影。メーキャップも友人から借り受け、スペシャル・エフェクツに関しては映画のDVDについてるメイキング映像や監督のコメンタリーを何遍も何遍も繰り返し視聴して独学で習得した。結局、製作費の£45は、バールやテープの購入、あとはゾンビのご機嫌を損ねないためのお茶代などに使われたという。

インディペンデント精神の炸裂した手法もさることながら、その内容もかなり画期的だ。なにしろ全編が「ゾンビになっていく男の視点」で綴られているのだから。ではその予告編を観てみよう。

安価でこれほどのものを作り上げたとあって、マークのもとには何百という若きフィルムメーカー志望者たちからレスポンスが届いている。結果的に夢を追いかける世界中の若者たちを勇気づける存在となってしまったマーク・プライス。彼は自分が巻き起こしたこの状況について、「どうやって映画を撮ろうかと悩んでいる16歳の少年が、僕の映画を見て、『わ、おれの携帯カメラのほうがよっぽど性能がいいんだな』と感じてくれたら嬉しい」と語っている。

ちなみにBBC情報によると、本作の主人公の名前でもある"Colin"はマークの父の名前だという。彼は幼少期の自分に『キングコング』や『スターウォーズ帝国の逆襲』といった名作群を教えてくれた父親への敬意を込めてこのタイトルをつけたのだそう。いい話ですね。

マーク・プライス第一回監督作"Colin"は今年のハロウィーンの季節に全英6~15の劇場での公開を予定しており、同時に各地の映画祭でのスクリーニングも企画されている。

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時に若いフィルムメーカーたちを勇気づけ、奮い立てもするオーディオ・コメンタリー。↑こんな名作にも収録されています。

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