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2009/07/20

経営陣も震える凄腕ブロガー

ハリウッドのことなら何でもござれ。業界を震撼させる凄腕ブロガー、ニッキ・フィンケさんについてニューヨーク・タイムズが取り上げていました。

http://www.nytimes.com/2009/07/17/business/media/17blog.html?_r=2&ref=movies

記事によると、ニッキ・フィンケ女史が開設している人気ブログの名は"Deadline Hollywood Daily"。ハリウッドのエンターテインメント業界をテリトリーとし、ニューヨークタイムズ、AP通信、ニューズウィークなどの特派員として培ってきたスキルを総動員して業界の細部へと鋭く切り込み、辛辣な表現で相手を挑発し、即時性の高いメディアとしての発信を続けている。

最近でもウィリアム・モリスとエンデヴァー・エージェンシーの合併劇やパラマウント映画のジョン・レッシャ―前経営責任者の去就問題についても、その裏側で起こっていることを見事に読み解き、辛辣な言葉で読み手に伝えた。その分析力はレッシャ―氏をして「いま組織で何が起こっているのか、彼女は私よりも先に知っていた」と語らしめたほど。

その情報通ぶりと痛烈な物言いにはハリウッドの剛腕経営者が一様に身体をすくめる。記事の中でも彼女の餌食になるまいとあえて匿名でコメントを寄せる人も多数見受けられる。「彼女について語るべきことは何もない」と語る人から「彼女のせいで神経がまいった」と告白する人まで実に様々。ただ、彼らに共通するのは「それでも、彼女のブログをチェックしている」ということに尽きる。劇薬ではあるが、取り扱う素材の信憑性が高いからこそ、これほどの業界チェック率を誇るのだろう。

AP通信の特派員としてモスクワで暮らしたことも、ニュースウィークの記者としてワシントンをカバーしていたこともある彼女は取材の電話でこう語っている。

「ハリウッドを取材対象とすることは、クレムリンや連邦政府を相手にするのとさほど変わらない。私はいつも、詮索されることを嫌う“閉ざされた社会”に魅了されているのです」

しかし興味深いことに、ほとんどのハリウッド人は彼女に会うことすらできない。ウェストウッドにある自宅で、日中のほとんどをパソコンに捧げ、まるで世捨て人のような生活をしているとか。顔写真についても2006年に撮られたという1枚だけが出回っており、トータルしてみると、もうほとんど都市伝説のような存在にも思えてくる。

ためしに彼女のブログ"Deadline Hollywood Dailly"を覗いてみた。(現在は買収されLA Weeklyという情報サイトに吸収運営されているが、ニッキ・フィンケのインディペンデントの立ち位置は変わっていない)。現在公開中の『ハリー・ポッターと謎のプリンス』の興行成績についてライバル会社からメールで情報を受けたり、マイケル・ジャクソンのリハーサル映像をめぐる激しい争奪戦や、『男と女の不都合な真実』("The Ugly Truth")のマスコミ取材日に発生した爆弾騒ぎを宣伝担当者がいかに乗り切ったか、などの話題が独自のニュース・ソースを基に報じられている。

毎日チェックしていたら、日本のマスコミ以上にハリウッド事情通になれるかもしれない。もちろん業界の汚い部分やフィンケ女史の言葉の銃弾にも身をさらすことになるだろうが。

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