« 『コネクテッド』 | トップページ | 史上初のハマス映画 »

2009/08/04

世界で最も過酷な映画祭

世間はいよいよ夏フェスの季節に突入。ここスコットランドの山奥にも、世界でもっとも過酷な映画フェスに挑むオスカー女優の神々しい姿がありました。

『フィクサー』や『ナルニア国物語/ライオンと魔女』『バーン・アフター・リーディング』『ベンジャミン・バトン 数奇な人生』など出演作は数知れず。オスカー女優ティルダ・スウィントンが、スコットランドの山奥で何かやってます・・・。英国ガーディアンによるフォト・リポート

誰が呼んだか、「シネマ巡礼」。ティルダ・スウィントンと映画監督・映画評論家のマーク・カズンズが共同で開催したのは、なんと重さ33.5トンもある移動式映画館を40人で引っ張りながらスコットランドの人里離れた村々を8日間も巡回しつづけるという、誰かが比較せずとも満場一致で世界一と認定しうる過酷極まりない映画祭なのでした。

用意された映画のフィルムはイランの巨匠モハマッド・アリ=タレビの"Bag of Rice"、アイスランドの名匠フリドリック・トール・フリドリクソンが永瀬正敏を主演に撮った『コールドフィーバー』、ヴェルナー・ヘルツォークが豪華客船のアマゾン山奥越えを描いた『フィッツカラルド』(このシネマ巡礼にピッタリ!)の舞台裏を描いたドキュメンタリー"Burden of Dreams"。そしてシェークスピアの「マクベス」の舞台でもあるコーダーでは黒澤明の『蜘蛛巣城』(英題"Throne of Blood")を上映し、また1746年にスコットランド軍が英国軍に惨敗を喫した古戦場カロデンではその名も"Culloden"というドキュメンタリーを用意。まさに選びに選び抜かれた作品群が、映画館のない村々を回るわけです。

どの上映も定員を上回る応募者が殺到したらしく、スウィントンらはDVDや衛星放送が定着した現代であっても村人たちが“映画館”という生の体験と、見応えのある良質の映画を欲していることを強く実感したそうです。

毎年スタイルをガラリと変えるスウィントン式映画フェスは、来年もまた違う形で映画の楽しさを伝えてくれることでしょう。

一本の映画のために汗を流す。その汗の量だけ映画の内容量は重みを増すのかもしれません。この愚直な努力に喜びを見出すスウィントンらの姿があまりに楽しそうで、なんだかこっちまで羨ましくなってしまいました。

↓この記事が参考になったらクリックをお願いします。

------

TOP】【過去レビュー】【TWITTER

|

« 『コネクテッド』 | トップページ | 史上初のハマス映画 »

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 世界で最も過酷な映画祭:

« 『コネクテッド』 | トップページ | 史上初のハマス映画 »