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2010/05/08

ホームレス・ワールドカップ

6月に南アフリカで開催されるサッカー・ワールドカップのことは誰もが知っている。
では、ホームレス・ワールドカップはご存じだろうか?

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こんな大会があったなんて全く知らなかった。2001年に発案されたこの大会は各国のホームレス男女によるミニサッカー国際大会である。5月8日より渋谷ライズXにて公開となるドキュメンタリー『ホームレス・ワールドカップ』はその2006年大会の模様を追いかけた作品。48もの国の代表選手500人が南アフリカのケープタウンへ集い己の限界を越えていく様を記録している。

「なぜ、ホームレスにサッカーを。。。?」 おそらく皆がそう思うだろう。その理由について本作はあまり声高に主張しない。言葉で説明するよりも、まずこの過程を見てくれて言わんばかりに、各国のホームレスたちが集団に属しチームプレーに徹することを学び、勝利の喜び&敗北の悔しさを全身で体現する姿を見つめ続ける。

路上で生活するということはある意味“サバイバル”だ。ピッチに立つ彼らははじめ、敵にも仲間にもひどくケンカ腰にあたる。その攻撃性こそ彼らを路上で生きながらえさせてきた原動力といっても過言ではない。しかしコーチたちは「ここではそうはいかない」と言う。

「相手や仲間とやりあっても意味がないぞ!良い試合に徹することを覚えるんだ!」

選手から次第に怒りが消滅していく。対戦相手やチームメイトへの尊敬の念が芽生え始める。そして何より勝ちたい、這い上がりたいと望むようになる。ケニア、アメリカ、アフガニスタン、アイルランド、ロシア、スペイン。。。ピックアップされる代表選手はそれぞれにバックグラウンドが違うが、それぞれのやり方で国家の重みを背中に感じてベストを尽くす。その姿は淡々としていながら、仄かな闘志を感じる。

またもやドキュメンタリー作品が、ほんの小さな壁穴から全く見知らぬ世界を垣間見せてくれた。

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