« "Babies"予告編はやばい | トップページ | 『その名にちなんで』より »

2010/05/12

アイアンマン2

俳優ロバート・ダウニーJr.を再起復活させたご利益抜群のヒーロー、アイアンマン。その登場はヒーローの人間臭さがリアリティを伴ってスクリーン上を席巻しはじめた、映画史のターニング・ポイントとなった。

Iron_2   
あれから2年、ダウニーJr.が再びレトロなパワード・スーツに身を包んで帰ってくる。今回のトニー・スターク(=アイアンマン)はかなり調子に乗っている。チョイワルぶりを加速させ、自身のバースデー・パーティーでは招待客の面前でパワードスーツを着たままイチモツをさらけ出そうともする(なんてことだ!)。自身が主催する科学万博やそれにカーレースでも大勢の観衆を圧倒し、煙に巻き、そのセレブぶりを乱用。米議会の公聴会では「私が核抑止力だ!」と高飛車に発言する始末。

確かに今現在、このオジサマ俳優を止められるものなど他にはいるまい。ダウニーJr.とトニー・スタークは前作以上に寸分違わぬリアリティで繋がっているかのよう。しかし彼は気付いていなかった。遥かロシアからもっと上手で獰猛なオジサマが彼の生命をつけ狙っていることを。。。

その男こそミッキー・ローク。まるで『レスラー』の“ザ・ラム”が改心どころか改悪してアイアンマンに戦いを挑んでいるかのような、チョイワルどころか極悪っぷり。最強の敵“ウィップラッシュ”として、縄跳びみたいな紐を両手でビュンビュン振り回すという、いささか洗練さに欠けた攻撃が持ち味だ。これに猫パンチが加われば、ここにもミッキー・ローク=ウィップラッシュという等身大の役作りが成立する。ヒーローもヒーローなら悪役も悪役でスクリーン上と言えども嘘のつけない時代になっているのだ。

Ironman2_3 
事態はいつしか最強のオジサマ旋風に呑み込まれる。俺も、俺もと言わんばかりにドン・チードル、サム・ロックウェル、サミュエル・L・ジャクソンが揃い踏み。むせかえるほどの加齢臭を漂わせながら、ハイテク感みなぎるガジェットVFXを凌ぐ演技バトルが繰り広げる。特にロックウェルに関しては、実は彼も前作で主役候補に挙がっていたことから、アイアンマンに対するネチっこさはひとしおだ。一方、サミュエルの出番は2シーンのみだが、次回作として起動しはじめたヒーロー大集合ムービー『アヴェンジャーズ』の伏線としてスタークを仲間に引き入れようと画策する。このメンツに押され、チードルはかなり影が薄い。

そして、くせものなのはジョン・ファーヴローだ。この映画の監督にして役者でもある彼が、前作以上に自分の出番を用意して暴れている。もうあわよくば俺も次回作でアヴェンジャーズに編入させてくれと主張せんばかりに。しかし誰も口は出せまい。だって彼は製作総指揮でもあるのだから。

John_3
まあ、アフガニスタンの監獄でゼロからロボをこしらえて脱出してみせた前作の圧倒的な面白さに比べると今回のストーリー的に弱めではある。中盤は対戦アクションがごっそり抜け落ち、いささか説明的に陥ってしまう。しかし考えてもみてくださいよ。イケメン若手が大挙出演するシリーズがもてはやされる時代の中で、こんなにもオジサマ方が頑張ってる。なんだかそれだけで満足できる。これはかなり画期的なことなのだ。

↓このブログが参考になったらクリックをお願い致します。

TOP】【レビュー】【TWITTER

|

« "Babies"予告編はやばい | トップページ | 『その名にちなんで』より »

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/137483/48340152

この記事へのトラックバック一覧です: アイアンマン2:

« "Babies"予告編はやばい | トップページ | 『その名にちなんで』より »