UKFC存続をめぐる攻防
英国映画業界の発展を目的に運営されてきた英国映画協議会(UK Film Council)が新政権によるいわゆる“仕分け”によって廃止処分に決まったことを受け、国内外からの抗議活動が相次いでいる。
ハリウッドからはクリント・イーストウッドやドリームワークスの首脳のひとりスティーヴン・モーレンも財務相ジョージ・オズボーン宛てに書簡を送付。国内ではジェームズ・マカヴォイ、エミリー・ブラント、ビル・ナイをはじめ53人の映画人たちが抗議書に署名している。また、インターネットでも抗議活動は広がっており、Facebook上の"Save the UK Film Council"ページには5万人が登録、現時点で2万5千人が署名に加わっている。
ここまで騒ぎが拡大していることを危惧してか、エド・ヴェイツィー芸術担当大臣はUKFCトップのジョン・ウッドワードに対してかなり厳しい語調の質問書を送付していたことがわかった。ヴェイツィー氏の言葉を単刀直入に要約すると「君らがハリウッドを煽っているのではないか?映画業界の促進のことをまず第一に考え、保身はやめなさい」といったところ。
UKFCをめぐっては、「アンダーワールド4」の製作会社が当協議会の閉鎖を理由に撮影予定地をロンドンからバンクーバーへ変更したなんて噂も流れ、製作会社側はこれを完全否定しているという。
多くの国が緊縮財政に煽ぐ昨今、日本も決して他人事ではない。とくに映画業界は東京国際映画祭、日本アカデミー賞のたびに首相を招いて(それに乗るほうにも理由があるわけだが)政権のお墨付きを得ようとしているフシが例年以上に伺える分、今後どのように変動していくか注視が必要だ。
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