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2010/09/16

"127 Hours"で気絶?発作?逃亡?

トロント映画祭にてダニー・ボイル監督の"127 Hours"が上映された。ボイルにとってトロントは、2年前に『スラムドッグ・ミリオネア』の存在を映画界に知らしめた相性抜群の土地。それに続く最新作がどのような新境地を切り開いているのか、観客も業界も目を凝らしてその真価を確かめようとしていたわけだが。。。

結果から言って、作品はかなりの高評価を獲得している。ジェームズ・フランコ演じる冒険家がたった一人で渓谷に分け入り、遭難、それから決死の覚悟で生還するまでを、ダニー・ボイル印の肉体的&精神的にリアルかつファンタジックな映像演出で綴っていく。

が、それに伴い、そのスクリーニングで巻き起こった観客のリアクションについても徐々に外部へと浸透しはじめている。実は、トロントに先駆けて上映されたテルライド映画祭でも同じ事態が報告されているのだが、今回も本作の“とあるシークエンス”において、そのあまりの壮絶さゆえに失神、発作、客席からの逃亡、またスクリーンを直視できずに視線を宙に投げ出す観客の姿が観測されたという。

The Wrapの記者はその状況についてこう述べている。

I cannot remember a reaction to a film like this in a very long time, perhaps not since "The Exorcist" sent audiences scurrying for the doors.

(こんなリアクションは長らく記憶にない。恐らく『エクソシスト』で観客がドアに殺到して以来だろう)

もちろん"127 Hours"におけるボイルの映像演出はいたずらに観客の心を極度の緊張状態へ押しやろうとするものではなく、主人公の精神的葛藤によりリアルに肉薄しようとした結果であることは想像に難くない。

とはいえ、このリアクションによって、"127 Hours"はひとつの“伝説”の地位を獲得した。何よりもスクリーニングに立ち会い、無事生還を果たした観客たちの達成感には計り知れないものがあったことだろう。

それはまさに主人公の若き登山家と気持ちを共振させた瞬間だったかもしれない。

<追記>

その後、アメリカでの公開が始まり、ハリウッド在住7年目の友人にして俳優/カリグラフィー・アーティストでもある高綱草子さんのツイートがあまりに的確に映画&劇場の様子を伝えていたので転載しておきます。

「ダニー・ボイル最新作「127 hours」を。大自然を冒険中、落石に右腕を挟まれ身動きがとれなくなった青年の127時間。自分は自分の意志で生きていることに改めて気付かされた。監督独自のサイズと野心と創造性と普遍性に敬意。ジェームズ・フランコがエクセレント!オスカーノミニー期待大!

また、こちらの「問題のシーンで失神しませんでした?」との質問には「さすがに気絶はなかったが目を覆った」と返答。「でもそのくらいの衝撃が“生きる”ってことなんだと思った」とも。

アメリカではニューヨークとロサンゼルスでそれぞれ2館ずつの上映で、金~日の1館あたりのアベレージが6万6千ドルを越えている。土曜の朝の回ではソールドアウトも出るなど劇場もかなり混み合っているとのレポートを目にしていたのだが、当の高綱さんはというと、

すいてる時間を狙ったので、6割くらいの入りだった。お客さんの呼吸がよく聞こえた。全編静か〜に息をのんで集中してる空気でした。主人公は一カ所にスタックしてるけど、ダニー作品らしく迫力とスピードはずっと落ちない。最後は泣いてる人も。あ、私含めです。

なるほど、ツイートの印象からすると、失神するどころか映画から逆にとてつもないエネルギーを貰ってきたかのような感じですね。

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