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2010/11/23

ファティ・アキン来日

ヨーロッパ映画界における最重要人物のひとり、ファティ・アキン監督が来日した。

ドイツ人ながら、トルコ系移民二世としての視座から特殊かつ凄まじくパワフルな映画を作りだす逸材。個人的にはイギリスの劇場で観た『愛より強く』に激しく打ちのめされ、しばらく座席から身を起こすことができなかった思い出がある。それに続く『そして、私たちは愛に帰る』もまた国際線の機内映画で観たが、もう前作とは違う手法、違う角度、違う語り口からヘビーなパンチをお見舞いされ、これもまた座席でノックアウト。

Soulkitchen
彼の最新作『ソウル・キッチン』はそんな前2作に渡る深刻なテーマとはかなり趣きを異にする。

監督曰く、「前2作がかなりヘビーな内容だったので、ちょっと“ブレイク”を入れたかった。気持ちがハッピーになれるような、“閑話休題”的な、そんな1本を。それがこの映画なんだ」とのこと。

彼が親しい仲間たちと住み慣れた街並みとで自由に羽ばたいた作品、『ソウル・キッチン』。“ブレイク”作だったにも関わらず、本作はヴェネツィア国際映画祭でなんと審査員特別賞を受賞してしまった。つまり、押しても引いても凄かったわけである、この男は。

本作はドイツのハンブルグを舞台に「王様のレストラン」と「わらしべ長者」を混ぜ合わせたような物語が展開する。

ファティ・アキン印ともいうべき“移民コミュニティ”がフィーチャーされ、家族が描かれ、ソウルフードが描かれ、そこになぜか“ソウルミュージック”が鳴り響く。

いわば、ドイツ製の、黒人が一人も出てこない、ドイツ製のブラックムービー。

この胃袋がビックリするほどの違和感を日本人はどう受け止めるか。いまだ誰も味わったことのないこの珍味を、どうぞ召し上がれ。

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