アジア・フィルム・アワード発表
3月の恒例行事、香港国際映画祭にて発表されるアジア映画の祭典“アジアン・フィルム・アワード”。第5回となる今回の頂点に輝いたのはタイ映画『ブンミおじさんの森』(レビュー)だった。本作は死期の近まったブンミおじさんが、死者の魂や精霊の棲む深い森へと入っていく物語。昨年のカンヌ映画祭でも最高賞を受賞している。
受賞スピーチに立ったアピチャッポン・ウィーラセタクン監督は、お膝元のアジアの地で受賞できた喜びを表明しつつ、「この映画が評価を受けた背景には欧米の商業映画への反動があるのではないか。私たちはもっと趣きを異にし、多様性のあるものを求めているのかもしれません」と語った。
監督賞と脚本賞には『詩』のイ・チャンドンが輝いた。主演男優賞には"The Yellow Sea"のハ・ジョンウ、主演女優賞には『唐山大地震』のシェイ・ファン。助演男優賞には『イップ・マン』のサモ・ハン、助演女優賞には"The Housemaid"のユン・ヨジョンが受賞している。
各部門候補には役所広司、菊地凛子、松たか子、三池崇史など日本人も数多く含まれたが、震災の影響で誰も出席することが叶わなかった。その中で唯一『十三人の刺客』(レビュー)の林田裕至が美術賞を獲得している。その他の受章者一覧はこちら
この日、壇上に立ったプレゼンターからは口々に日本で被災された方々へのお見舞いの言葉が寄せられた。映画プロデューサーのハーヴェイ・ワインスタインは「日本の皆さんがご無事で、そしていち早く復興へと向かわれますことをお祈りします」と語っている。
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