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2011/05/01

X-Men最新作の脚本クレジット論争

日本では『X-MEN ファースト・ジェネレーション』のタイトルで6月11日より全国公開される"X-Men: First Class"の脚本家クレジットをめぐる論争に一応の終止符がうたれた。

様々な紆余曲折(下記にて流れを説明)を経て製作された本作にはたいへん多くの脚本家が関わっており、その中で誰が"Screenplay by ~"として名前がクレジットされるのかについては非常に難しい問題となっていた。本作のようなブロックバスター映画に名前にクレジットされることは、名誉のみならずインセンティブやロイヤリティの面においても脚本家にとって重要なことだ。

最終的に全米脚本家協会が調停に乗りだす形で整えられた体裁は以下の通り。

●Story by~としてクレジット
シェルドン・ターナー("Magnete"と呼ばれる脚本を執筆)
ブライアン・シンガー(物語のアウトラインを構想)

●Screenpkay by~としてクレジット
アシュレイ・ミラー
ザック・ステンツ
ジェーン・ゴールドマン
マシュー・ヴォーン

■本作をめぐる経緯(The Hollywood Reporterから抜粋)

2003年に『X-Men2』が大ヒットを収めてから、製作スタジオの20世紀フォックスは『X-Men3』と並行して個々のキャラクターに焦点をあてたスピンオフ企画を真剣に考え始めた。白羽の矢を立てられたキャラは二人。ウルヴァリンとマグニートだ。翌年になると脚本家のデヴィッド・ベニホフに「ウルヴァリン」の依頼があり、シェルドン・ターナーには「マグニート」の依頼があった。それらは少しずつカタチを整え、次第に"X-Men Origins:Wolverine"と"X-Men Origins: Magneto"としての原型が浮かび上がってくることに。

2007年には"Magneto"の監督にデヴィッド・ゴイヤーが決まり、イアン・マッケラン演じる悪役キャラの若かりし頃、ホロコーストを生き延び、プロフェッサーXと出逢い親交を温めていくという脚本にゴイヤーなりの改良が施される。が、ここにきてフォックスは、同時進行していた"Wolverine"の方に勝算を見出し、より具体的な製作がスタート。"Magnete"は後回しに。結果的に2009年に公開されたギャビン・フッド監督作"Wolverine"が世界興収3億7300万ドルを記録する。

一方、2008年の暮れにフォックスは、「X-Men学園」創設の経緯に迫るスピンオフ企画"First Class"を発案し(『トワイライト』シリーズが若い観客を大量動員したことを受けてか?)、この脚本をジョシュ・シュワルツに依頼。その1年後には『X-Men』と『X-Men2』を手掛けたブライアン・シンガーが再びこのシリーズに舞い戻ることを決める。シンガーによるストーリーラインをもとにジェイミー・モスが脚本を仕立てていった。しかし結局のところ、シンガーは苦慮の末、この企画からの離脱を発表する。

その後、ジェイミー・モスのあとを継ぐカタチでアシュレイ・ミラーとザック・ステンツが脚本に従事。そして新たな監督として『キック・アス!』のマシュー・ヴォーンが正式決定し、ヴォーンと彼のコラボレーター、ジェーン・ゴールドマン(『スターダスト』『キック・アス!』)が執筆を引き継いでいく。また撮影中の改稿作業はサイモン・キンバーグが担った。

以上がざっとした経緯なのだが、これを踏まえたうえであらためてクレジットを見直すと、漏れてる人がたくさんいることに気づくだろう。昨年には、"Magnete"と"First Class"の両方に関わっているプロデューサーのローレン・シュラー・ドナーが、"Magnete"企画が様々な要素において"First Class"に生きていることを認める発言をしている。

ブライアン・シンガーは共に仕事をした脚本家ジェイミー・モスによる多大な貢献を主張したものの、モスが脚本家としてクレジット入りすることはなかった。

シンガーは「一度も"First Class"として執筆を行っていないシェルドン・ターナーがクレジット入りしていることは理解できない。私はストーリーラインを構想するときにターナーの脚本をまったく参考にしていないどころか、目にしてさえいないんだ」としながらも、最終的には「協会の決定を尊重する」とコメントしている。

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