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2011/06/15

ミュージカル版「スパイダーマン」公演初日にジュリー・テイモア来場

Julie ブロードウェイ史上最高額の製作費7000万ドルを投入しながら幾多ものトラブルに見舞われてきたミュージカル版「スパイ―ダマン」がついに初日を迎えた(これまでのゴタゴタはすべて183回に及ぶ史上空前の回数のプレビュー公演での出来事だったのだ)。

この日の劇場には3月に本作の演出家の座から降板させられたジュリー・テイモア(彼女は映画『タイタス』『アクロス・ザ・ユニバース』『テンペスト』などの監督でもある)も顔を見せ、カーテンコールではキャストやスタッフらと共に並んで観客の喝采を浴びた。

さかのぼること数カ月前、プレビュー公演で酷評が乱立し、出演者の負傷や安全性確保の問題などで大わらわになっていた本作だが、製作者の出した結論は「事態を打開するにはジュリー・テイモアが現場を去り、外部のスタッフの力を注入することが不可欠」。今年の3月にはすったもんだの降板劇が繰り広げられ、それ以降、新演出家、新脚本家、新振付家による昼夜問わずの突貫工事が続けられてきた。

この件によって製作者とテイモアの間には深い溝ができたとも言われ、彼女自身、9年間も携わってきた本作を離れることに大きな精神的ショックを抱え込んだとも報じられていた。

そんな苦難を乗り越えてようやく辿りついた初日である。テイモアが会場に姿を現すなんて誰が想像しただろうか。マスコミが浮足立ったのは前日になってから。テイモアの広報担当者により「彼女も初日を楽しみにしています」とのコメントが出され、「テイモアも来るのか!?」とのニュースが飛び交った。

Spidy

そして当日。

レッドカーペットには、少し日焼けしたような、それでいて、いたって健康そうなテイモアが周囲ににこやかな表情を振りまきながら現れた。すかさず報道陣が彼女を取り囲む。ひとりのリポーターが質問を投げかける。

"Do you miss being  a part of this (Spider Man)?"

すると、テイモアはこう答えたそうだ。

"I AM part of this !"

このとき"AM"を強調していたという。つまり「私は離脱した今もなお、このミュージカルの一部で在り続けています」ということだ。

この人はなんと魂の強靭な人なのだろう。降板の折には大きな精神的屈辱も受けただろう。一部のスタッフに恨みも抱いたかもしれない。自分の芸術的才能に疑問さえ呈したかも。しかし彼女はすべてを乗り越えて、今日この場に立っていた。あるいはすべてのわだかまりを霧消させて幕を開けることこそSHOW MUST GO ON精神の真骨頂なのだろうか。

またこれには、キャストやスタッフらが事前に幾度となくテイモアに「一緒に初日を迎えましょう!」と誘い続けた背景もあるようだ。とくにテイモアとの友情厚いU2のボノらは、製作者と彼女の板挟みになりながらも誠心誠意動いてくれたであろうことは想像に難くない。

この日の公演には有名人も数多く訪れた。確認されただけでもビル・クリントンや娘のチェルシー、アンドリュー・ロイド・ウェバー、スパイク・リー、スティーヴ・マーティン、リーアム・ニーソンなどなど。

彼らを前にしたカーテンコール、テイモアは壇上でボノとジ・エッジを抱き締め、それからマイクを通して、「キャストとクルー、ミュージシャン、そして長きにわたって共に奮闘してきた素晴らしいクリエイティヴ・チームに心から感謝します!」と語ったという。

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