F1映画の監督にロン・ハワード?
つい先日まで“ジェイソン・ボーン”シリーズのポール・グリーングラスが興味を示していたと言われるF1映画に、『ビューティフル・マインド』『ダ・ヴィンチ・コード』で知られるロン・ハワードの名前が急浮上してきた。
"Rush"と銘打たれた本作は、70年代半ばに熾烈なライバル争いを繰り広げた英国人レーサー、ジェームズ・ハントとオーストリア人レーサー、ニキ・ラウダに焦点をあてた物語だ。
中でもハイライトとなるのは1976年の出来事。ハントをポイントでリードしていたラウダは、ニュルンベルク・グランプリでマシンをクラッシュさせ、生死の狭間を彷徨うほどの大怪我を経験する。顔面には痛々しい火傷の跡が残り、もはや選手復帰は絶望的かと誰もが噂する中、彼は事故からたった6週間後のレースで奇跡の復活を遂げ、しかも堂々と入賞を果たしたのだ。
不死鳥のごとくトラックに舞い戻ったラウダとハントの激突はなおもつづく。そして両者とも一向に譲らぬまま、勝負の行方は富士スピードウェイで開催された最終戦に託された。しかもこの日の天候はレースの続行が不可能と思えるほどの豪雨。この最高にドラマティックな舞台で、男たちの見せた死闘の果てとは…?
脚本を手掛けるのは、『クイーン』『フロスト×ニクソン』『ヒア アフター』のピーター・モーガン。彼は同時進行でQueen(こっちは女王でなく、バンド)のボーカル、フレディ・マーキュリーの伝記映画も手掛けており、フレディ役には『ボラット』のサシャ・バロン・コーエンが決まっている。
一方、本作の初期交渉に入っていると言われるロン・ハワードは、『フロスト×ニクソン』で既にピーター・モーガン作品は経験済み。おなじ70年代の史実を描いたこの作品でかなりの相性の良さを見せつけた間柄だけに、二度目のコラボレーションの成就を期待せずにいられない。
なお、ハワードに関しては、ユニバーサルと共に進めるスティーヴン・キング原作「ダーク・タワー」シリーズ企画が現在のところ資金不足で「ちょっと待った」状態となっている。"Rush"が決まるかどうかもこの辺の兼ね合いが大きく関わってくるのではないだろうか。
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