« 【レビュー】赤い靴 | トップページ | クルーニー監督作トレーラー登場 »

2011/07/28

【米興行】年末公開日の微調整

Mi 年末シーズンは映画業界にとってとても大事な稼ぎ時。客足の読み間違いで大量の観客を失うこともよくある話で、だからこそ担当者は入念な打ち合わせを重ねてこのタイミングを決定する。そしてパラマウントが放つトム・クルーズ主演『ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル』は、これまでアナウンスしてきた米公開日12月16日よりも更にアドバンテージのとれる場所として、米公開を5日遅らせ、12月21日とすることが発表された。ただし米を除く、日本を含む世界の大部分では予定通り12月16日公開となる。

ここには2つの見立てが成り立つ。ひとつは元のスケジュール12月16日にはワーナーが放つ『シャーロック・ホームズ2』や『アルヴィンとチップマンクス』といった競合作品が存在することだ。とくに『ホームズ』は『ミッション4』とターゲット層をほぼ同じくすることから、同日公開にすると互いの集客能力を大きく食い合う可能性も高い。ここでパラマウントが先に身を引いたことを考えると、パラ社もまた、ホームズを相手にミッション4に勝ち目はないと見ているのだろう。

そしてもうひとつは、米国内でのトム・クルーズの不人気ぶりにある。前作『ナイト&デイ』も米国興行では伸び悩んだものの、海外ではいまだに彼のスター・パワーが健在であることを証明する数字が幾つも報告された。ゆえに、ここはミッション4も先に他国で封切り、その5日後、先んじて体験した世界の反応を米国民が“確かめる”かたちで劇場へ集う、という流れを築きたいのだろう。

しかし、ただでさえ強豪ひしめくこの時期ゆえ、公開日を前後させてもまた新たなライバルとの対峙は避けられない。

この新たな米公開日12月21日にはソニーがハリウッド・リメイク版『ドラゴン・タトゥーの女』を放つ。だが唯一の安心材料は、デヴィッド・フィンチャー監督が手掛けるこの作品はR指定レイティングも確実なことから、『ミッション4』よりも高めの年齢層がターゲットになることが予想されることだ。

むしろ問題はこの2日後だろう。12月23日にはスピルバーグ最新作『タンタンの冒険』が米公開を迎え、他にもキャメロン・クロウ監督による感動作"We Bought A Zoo"や"The Darkest Hour"、それにアンジェリーナ・ジョリー初監督作"The Land of Blood And Honey"も同じタイミングで公開を迎える。

Descendants 一方、この『ミッション4』の公開日変更から数時間後、今度はフォックス・サーチライト社が"The Descendants"の米公開日を当初の12月16日から11月23日へと前倒しすることを発表したようだ。本作は『サイドウェイ』のアレキサンダー・ペイン監督が久々に手掛ける長編作。主演はジョージ・クルーニー。

この12月16日には、アカデミー賞作品賞を獲得した『英国王のスピーチ』の配給元ワインスタイン・カンパニーが満を持して放つ"The Iron Lady"が控えている。

本作はメリル・ストリープが“鉄の女”ことマーガレット・サッチャー元英国首相を演じるヒューマン・ドラマ。完成前から早くもアカデミー賞候補の呼び声高く、おなじく高評価&アカデミーへのノミネーションが期待される"The Descendants"側がこれとのバッティングを避けたのではないかとも言われている

この記事が参考になりましたら、クリックのほどお願い致します。

TOP】【レビュー】【TWITTER

|

« 【レビュー】赤い靴 | トップページ | クルーニー監督作トレーラー登場 »

NEWS」カテゴリの記事

映画業界」カテゴリの記事