注目のキャリー・フクナガ監督、最新作決定
南米からアメリカまで、少年と少女が地元のギャング団に追われながら、運命の旅を繰り広げるロードムービー『闇の列車、光の旅』で大注目を集めたキャリー・ジョージ・フクナガ監督(名前からもわかる通り、彼は日系人だ)。その後、"Jane Eyre"というオーソドックスな文芸ロマンスにて、これまた新たな生命を吹き込んだとして大評価を浴びた彼が、次なる新作としてSFに挑戦することがわかった。
"Spaceless"と銘打たれたこの作品は、ふと宇宙空間で目覚めた殺し屋が、宇宙服の中で、なぜ自分はいまここに存在するのか必死にその経緯を思い出そうとする物語。そう、確か自分は、ひとつのミッションを成し遂げるべく宇宙ステーションを襲撃し、そこで生命を落とした―はず。酸素が無くなるまで稼働し続ける制御システムに生命を委ねながら、やがて、彼の頭にはこの空間がリアルなのかバーチャルなのか、その究極の疑問が浮かび上がってくる…。
本作は『アイ、ロボット』などを手掛けたジェフ・ヴィンターによるアイディアが基となっており、今後、フクナガは実質的な脚本執筆と監督を手掛けることになる。ヴィンターは製作総指揮を兼ね、もうひとりのキーマン、『パイレーツ・オブ・カリビアン』シリーズのゴア・ヴァ―ビンスキーがプロデューサーを務める。
どこか『月に囚われた男』やアルフォンソ・キュアロンが製作中の"Gravity"をも彷彿とさせるが、あらすじを読むだけだと、これが果たしてSFなのか、それとも形而上学的なストーリーなのか判別がつきにくい。とりあえず“SF”と名乗っている分、たぶんそちらの方への振り幅が大きい作品になるのだろう。
ごく近い未来の巨匠となることを保証されたフクナガ監督だけに、どんな斬新な一手を見せてくれるのか楽しみだ。
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