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2011/09/30

【短評】ラビット・ホール

*試写などでいち早く観た映画を、体裁を整えぬまま、メモ代わりに集約。

ラビット・ホール

Rabbit_hole
『ヘドウィグ&アングリー・インチ』のジョン・キャメロン・ミッチェルがメガホンを取り、ニコール・キッドマンがアカデミー賞主演女優賞候補にもなった人間ドラマ。トニー賞、ピュリツァー賞に輝いたデヴィッド・リンゼイ・アベアの有名戯曲を作者自らが脚色している。愛する子供を亡くした両親による慟哭の軌跡…と観る前から気分が荒んでいたら、その先入観を鮮やかに裏切る、優しくて穏やかな時間が流れていた。ピアノとギターで綴られたサウンドトラックも水滴のような瑞々しさで観る者を包み込む。これは一生抱えていくであろう心の傷が、ほんの“わずか”癒えるまでの物語なのだ。

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【画像】似てると評判の19世紀肖像写真

北米のオークションサイトeBayにジョン・トラヴォルタそっくりの肖像写真が出品され話題となっている。これは1860年代に撮られたものらしく、出品人は「彼が信仰するサイエントロジーは輪廻を信じるっていわれているし…もしくはタイムトラベラーって線も捨てきれない」とコメントしている。

Ebay
e-Bayといえば、つい2週間ほど前に「1870年代に撮られたニコラス・ケイジにそっくりの写真」ってのも出品された。このときの出品者は「もしや彼は不老不死のドラキュラなのか?」と書き添えていた。

というわけで、時空を越えて実現してしまった『フェイス/オフ』コンビの邂逅だが、今ではどちらの出品エントリーもすでに仕事を終えて掲載終了となっている。

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2011/09/29

【NEWS】ワーナー「モーゼの生涯」の映画化監督にスピルバーグを希望?

Ten_2 面白いことにハリウッドのあちこちに聖書絡みの企画が芽生えている。『ブラック・スワン』のダーレン・アロノフスキーが「ノアの箱舟」に興味を示しているかと思えば、一方のワーナー・ブラザーズでは、あの海を切り裂いて道を作った人としてお馴染みの“モーゼ”の生涯にまつわる映画を企画中。そのタイトルは"Gods and kings"。すでにマイケル・グリーン(『グリーン・ランタン』、TVシリーズ"The River")とスチュワート・ヘイゼルディン("Pradise Lost")が共同で脚本を完成させている。

そしてDeadlineによると、ワーナー首脳陣は現時点で、この超大作をスティーヴン・スピルバーグに監督してほしいと考えているようだ。オフィシャルなオファーや顔合わせなどはまだ全く実現していないのだが、同記事が伝えるには、今のところスピルバーグもこの脚本に目を通してはいるとのこと。相手の顔を立てる意味でもいちおうの“検討”だけはしてくれてるのかもしれない。

当のスピルバーグは、これから「リンカーン」の本格撮影がはじまり、その後もロボット反逆をテーマにしたSF黙示録"Robopocalypse"が待機中。更なる今後の予定としてこの"Gods and Kings"が加わるのかどうか。今後の交渉(交渉の段階にまで漕ぎつけられれば、の話だが)の行方を見守りたいところだ。

なお、モーゼを扱った映画で有名なものとしてセシル・B・デミル監督作『十戒』(1956年版)がある。公開当時の米興収は6500万ドル。現代の物価に換算するとざっと10億ドル以上となり、『風とともに去りぬ』を頂点とする歴代興収入ランキング(物価調整あり版)では『タイタニック』を凌いでの堂々5位に君臨している。

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【予告編】パラノーマル3、怖い?怖くない?

アメリカではハロウィンの風物詩としてすっかり定着した『パラノーマル・アクティビティ』。そのシリーズ第3弾の封切りもあとひと月と迫り、このたび新予告編がお披露目された。

ビデオカメラの質感に溶け込んだお馴染みの恐怖演出は回を追うごとに凶暴化。特に今回は昨年"Catfish"という極めてトリッキーなドキュメンタリーを発表し物議をかもした監督コンビが手掛けていることもあり、ちょっと一筋縄ではいかない心がざわめく作品に仕上がっていそうだ。さあまずは予告編で腕だめし。どうですか、この感触。怖い?怖くない?

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【予告編】スティーヴン・ダルドリー監督作「ものすごくうるさくて、ありえないほど近い」

Extremely『リトル・ダンサー』や『愛を読む人』で名高いスティーヴン・ダルドリー監督が放つ最新作"Extremely Loud and Increcibly Close"(原作邦題は「ものすごくうるさくて、ありえないほど近い」)の予告編が公開された

9.11で死んだパパはきっとどこかに最期のメッセージを残しているはず。クローゼットで見つけたひとつの鍵を手掛かりに違いないと信じきった少年が、いま、それにピッタリ合う鍵穴を求めてニューヨーク中を駆けめぐる―。

出演はトーマス・ホーン、トム・ハンクス、サンドラ・ブロック、マックス・フォン・シドー、ジェフリー・ライト。原作は『僕の大事なコレクション』のジョナサン・サフラン・フォア。アメリカでは12月末に限定公開され、その後2012年1月20日に拡大公開される。

ちなみにスティーヴン・ダルドリーは2012年のロンドン・オリンピックにおいて開・閉会式の総合プロデュースを担当する。開会式の芸術監督には『スラムドッグ・ミリオネア』『127時間の』ダニー・ボイルが就任済み。

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【NEWS】3D眼鏡をめぐる激戦

3d3D眼鏡をめぐって米ソニー・ピクチャーズと劇場チェーンの激しい舌戦がはじまった。

アメリカでは現在、RealD社の使い捨て3D眼鏡に関してスタジオ側がその料金を負担しているが、このビジネス形態に異を唱えたのがソニーだった。同社はこのたび来年の5月よりこの料金を負担しないことを宣言。これは今後その3D眼鏡料金を観客か、あるいは劇場側が負担することを意味する。観客にとっては3D上映の特別料金を支払った上に、さらに3D眼鏡料金を支払う可能性が浮上してくるわけだが・・・

あれれ、これって今現在の日本ではとうに当たり前のことですよね。

どうやらこのシステムはイギリス、オーストラリア、イタリア、スペインなどでもすでに根付いており、だからこそ米スタジオはこの不況期、自国での「眼鏡無料」慣習を撤廃してしまいたい思惑があるようだ。その口火を切ったのがソニー・ピクチャーズということになる。

Reald しかし劇場オーナーたちも黙ってはいない。3D上映システムを導入するのに多額の設備投資させておきながら、時期が来たから眼鏡負担も打ち切るという横暴は断じて許さないと反撃姿勢を強めている。

ちなみに米スタジオによる3D眼鏡料金負担の終了の試みはこれが初めてではない。以前、20世紀フォックスが一度トライしたことがあったのだが、このときは劇場側の激しい反発を食らい、あえなく断念したのだとか。

果たして今回のソニーの試みはどのような結果を生むのだろうか。このままいくと、ソニーが抱える2012年の大注目3D作『アメージング・スパイダーマン』と『メン・イン・ブラック3』はこの新料金スタイルのもとでの公開となる。

なお、このニュースが最初に報じられた火曜から現在に至るまでにRealDの株価は15パーセントほど下降している。この問題、業界全体を巻き込んで今後ますます発展していきそうだ。

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2011/09/28

【NEWS】ポランスキー、功労賞を受賞

Roman 本来ならば2年前に受賞するはずだった功労賞を手にするため、映画監督のロマン・ポランスキー(78歳)がスイスのチューリッヒ映画祭へと帰ってきた。

観客のスタンディング・オベーションに包まれながら2年越しの同賞を受け取った彼は「なんて言えばんだろう…『たとえ遅くなっても何もないよりはマシ』(Better late than never)ですね」というコトワザで切り出し、「私にとって非常に奇妙な記念日です」「忘れてしまいたいことも多いですが、今ここに立てて嬉しいです。私の苦しい数カ月を支えてくれた人々に心から感謝します」と語った。

ポーランド出身のポランスキーは、アメリカに在住していた1977年、当時13歳の少女に性的関係を強要したとして逮捕、起訴されたものの、その後、仮釈放中にフランスへと渡り、そのまま市民権をとって在仏生活を続けてきた。しかしちょうど2年前、チューリッヒ映画祭に参加するためにスイス入りした彼は32年前の同件を理由に警察によって身柄を拘束。アメリカが引き渡しを求める中、数カ月間にわたる留置所での生活、そして自宅拘留が続いた後、スイス当局は彼をアメリカに強制送還することなく釈放する決定をくだした。

今回の映画祭では、授賞セレモニーのあとに1本の映画が記念上映された。それは"Roman Polanski: A Film Memoir"という新作ドキュメンタリー。自宅拘留中に撮影された本作では、ポランスキーが友人たちに対して、自身が辿ってきたキャリア、アメリカ時代に殺害された妻のこと、また今回の逮捕劇のことなどを語るという内容だが、その中で彼はかつて自分が性的関係を迫った被害者の女性に対して「わたしとマスコミによる二重の被害者にしてしまった」として謝罪の言葉を口にしているという。

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【短評】三銃士/王妃の首飾りとダ・ヴィンチの飛行船

*試写などで観たばかりの映画を、体裁を繕わず、メモ代わりに集約。

『三銃士/王妃の首飾りとダ・ヴィンチの飛行船』

Threemusketeers
デュマの「三銃士」をリサイクル、いや、リ・イマジネーション。歴史劇の重厚さに囚われず、『バイオハザード』シリーズのポール・W・S・アンダーソン監督(もちろん妻ジョヴォヴィッチも帯同)らしいアクロバティックな身軽さでファンタジー&アドベンチャー的趣向を貫いている。剣術、乱闘、友情、時々、恋煩い。俳優の知名度は中級なれど、芸達者ばかりを備えているので映画好きには嬉しい。そのすべてが雪崩れ込む空中戦は『パイレーツ』シリーズの海洋を大空へと置き換えたかのよう。 3Dらしからぬ明るめの画面で、兵士、パリ市街、ノートルダム、ベルサイユといった目見麗しい情景の複雑な線と線とが鮮明に交錯している様には視覚的な快感を覚える。

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【短評】50/50 フィフティ・フィフティ

*試写などでいち早く観た映画を、体裁を繕わず、メモ代わりに集約。

50/50 フィフティ・フィフティ

5050
それは主人公が医師に告げられる生存の可能性。ジョセフ・ゴードン=レヴィット主演の本作は、ガン闘病記にも関わらず、トロントでの高評価が納得できるすごく爽やかな快作だった。脚本家ウィル・レイサーの体験を基にして書かれており、友人セス・ローゲンらが「これは映画にせねば!」と周囲に呼び掛け、実現したそう。実際に病気を乗り切ったこともあり、周囲への感謝の心や慈しみの視点がとても温かい。また主人公がダークサイドに沈みだすとバカ騒ぎの親友役セス・ローゲンが絶妙に中和。カウンセラー役のアナ・ケンドリックの凛とした存在感にも思わずピンと背が伸びる。

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【短評】バイシクル・ロード~7大陸900日~

*試写などでいち早く観た映画を、体裁を繕わず、メモ代わりに集約。

『僕たちのバイシクル・ロード~7大陸900日~』

Ice_2
とんでもない英国製ドキュメンタリーを観た。仲良しの従兄同士が自転車でユーラシア、アジア、オーストラリア、南極、南米、そしてアフリカへ。カメラ片手に繰り出した旅の記録をこのようなカタチでアプトプットできるDIYな現代性に驚くと共に、彼らの支えとなる無根拠な自信、そしてカメラに刻まれた、これまでに観たこともない名もなき土地の風景、人々の表情に酔いしれる。これは危険だ。若き日の冒険心を掻き立てられる。劇場を後にする時、誰もがこう言うだろう。「ああ、また旅に出たくなった!」と。それも普通の旅じゃなく、無謀な旅の方だ。

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【NEWS】ウォンテッド続編が再始動

Wantedすっかり立ち消えになったかと思われていた『ウォンテッド』(2008)の続編企画が復活しそうだ。製作スタジオのユニバーサルの下、一作目にも参加したデレク・ハースとマイケル・ブランドがすでに脚本執筆に取り掛かっているという。

とはいえ、ジェームズ・マカヴォイやアンジェリーナ・ジョリーをはじめ、ティムール・ベクマンベトフ監督の再登板なども白紙のまま。すべては脚本家デュオの筆致によって具体化していくことになりそう。

なお、前作に名を連ねたひとりの脚本家クリス・モーガン(彼はその後『ワイルド・スピードMEGA MAX』のヒットで大注目の脚本家に)は参加しない模様。

2008年公開の第1作は世界で3億4100万ドルを売り上げるヒットを記録。ユニバーサルはすぐさま続編製作に向けて動き出したものの、なかなか期待通りのストーリーが構築できず、最後にはエヴァン・スピリオトポウロスの手掛けた脚本を残したまま暗礁に乗り上げていた。新たなコミットメントを表明したハース&ブランドはこの脚本を基にして開発を進めていく予定だ。

ふたりは『ウォンテッド』の成功のあとも様々な映画に参加。ミッキー・ローク主演のクライム・ムービー"The Courier"やリチャード・ギア主演の政治サスペンス"The Double"にも名を連ね、後者はマイケル・ブランド自身が監督を務めている。

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2011/09/27

【NEWS】ディアブロ・コディ初監督作の主演俳優決定

『JUNO ジュノ』で脚本家として鮮烈なデビューを飾り、その後、TVシリーズ"The United States of Tara"やジェイソン・ライトマン監督の最新作"Young Adult"などを手掛けるディアブロ・コディ。そんな彼女の初監督作"Lamb of God"にジュリアン・ハフとラッセル・ブランドが主演することとなった。

Lamb
本作は信仰に厚い女の子(ジュリアン・ハフ)がとある飛行機事故をきっかけにそのよりどころを捨て、ラスベガスで思いきり“罪人”としての人生を謳歌する中で、再び何かを掴みとっていく物語。ブランドはその旅の巻き込まれ型の同行者として、彼女の立つ人生の岐路を応援する役回りのようだ。

マンデイト・ピクチャーズが製作する本作は『JUNO』や"Young Adult"を手掛けたメイソン・ノヴィックがコディと実に3度目となるタッグを組んでプロデュースを務める。

今後、残りのキャスティングを急ピッチに進め、今年の終わりには撮影に入る予定。

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【NEWS】ケビン・コスナ―がタランティーノ作を辞退

Kostner以前より噂には上がっていたのだが、クエンティン・タランティーノ最新作"Django Unchained"に出演する予定だったケビン・コスナ―がスケジュールの都合などにより役を辞退することになったそうだ。

元黒人奴隷だった男(ジェイミー・フォックス)が、卑劣なプランテーション農場主にして遊技場キャンディ・ランドの創業者であるカルヴィン・キャンディ(レオナルド・ディカプリオ)に囚われし妻を救出するため、ドイツ人バウンティ・ハンター(クリストフ・ヴァルツ)に弟子入りしてその腕を磨く―

まさにセルジオ・レオーネのマカロニ・ウェスタンをタランティーノ風にアレンジしたような本作。コスナ―はここの遊技場で殺し合いに従事させられる黒人奴隷らを束ね調教する“エース・ウッディ”役を演じる予定だった。

コスナ―は現在いくつかの企画を抱えており、ワーナー・ブラザーズの"Man Of Steel"にてスーパーマンの地球上での育ての親を演じ、ヒストリー・チャンネル用に製作されるミニシリーズ"The Hatfield and McCoys"では出演と製作を担う予定。

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2011/09/26

【レビュー】さすらいの女神たち

旅芸人の記録である。かつて家族や仕事、友人らもみんな捨てアメリカへ渡った男ジョアキムが、彼の新たな家族とも言うべき一座を引き連れフランス巡業にやってくる。メンバーはふくよかな女性たちと、オネエ系の男の子。彼らはみな多少なりともオゲレツなショーで観客をパワフルに魅了し、連日の公演は大盛況を納める。このままツアーは順調にj続いていくかに見えたが、ひとりジョアキムだけが浮かぬ顔。どうやら夢にまで見たパリ公演の会場が決まらないようなのだが…。

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いまや映画俳優として世界中に知られる存在となったマチュー・アマルリックが、こと映画作りに関してこれほど秀でた人であったことは。その才能はコミカルで情熱的な本作でも、ほんのファーストショットを目にしただけで充分に伝わってくる。

真っ暗な部屋に明かりが灯る。カメラは据え置きで動かない。現われたのはひとりの女性。背後には横長の鏡、備え付けの椅子、メイク道具一式。そこが楽屋であると瞬時にわかるアイテムばかり。ふとカメラの背後の部屋にも明かりが点く。カメラの死角で見えないはずのその部屋の拡がりを、鏡の存在が自ずと浮かび上がらせる。そうやって視界は拡がりを増す―。

われわれは順を追ってこの部屋の奥行きを把握することができる。カメラの位置としてこれ以上の答えは存在しないだろう。このあまりに精密な目線の決定、語り口のあり方に嘆息すらこぼれてしまう。

ここから発展していく各シークエンスを見ても、あるいは全体を通しても、同じような手法がまるでアマルリックの流儀や作法でさえあるかのように貫かれている。ひとつの切り口から徐々に間口を広げ、全体像を把握していく。一見コミカルなようでいてその実、繊細かつ丹念でさえある語り口によって、僕らは最終的にこのジョアキムという主人公の抱える悩みと、屈辱の過去、そしていま彼が共に生き抜くファミリー=一座たちへ注ぐ限りない慈しみを、先のカメラのように空間把握的に受動することができる。

カメラが見せる部分と、見せない部分。そしていつしかそれが鮮明に浮かび上がる展開時に、カメラが“あるべき場所”にあるということ。これらすべては冒頭の楽屋シーンの応用のように思えてならない。またその呼吸の繋ぐ被写体と観客の親密な関係性が、知らず知らずのうち我々の体内に本作への限りない愛情を育ませるのだろう。

本作のマチュー・アマルリックは2010年のカンヌ映画祭で監督賞を受賞した。

この映画のあまりに静かなクライマックスを目にしながら、ふと授賞式の映像が頭をよぎった。劇中、およそ賞とは無縁の破天荒なステージを繰り広げる一座が、あのときばかりは皆、“ありえない場所”を“あるべき場所”に転換させて、カンヌの壇上に勇壮と立っていた。そのことに胸熱くなるものを感じたのだった。

根無し草のようで、根無し草ではない。少なくともカメラは自ずとそう肯定している。

彼らのツアーは、あるべき場所を探し求める、いわば“巡礼”のようなものだったのかもしれない。

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【興行】北米興行成績Sep.23-25

先週までの復習は各自こちらで行ってください。

【Sep.23--25 weekend 推計

01 The Lion King $22.1M
02 Moneyball $20.6M
03 Dolphin Tale $20.25M
 
04 Abduction
$11.2M
05 Killer Elite $9.5M
06 Contagion $8.56M
07 Drive $5.77M
08 The Help $4.4M
09 Straw Dogs $2.1M
10 I Don't Know How She Does It
 $2.05M

■なんてことだろう。新作のひしめく中、リバイバル上映の『ライオン・キング』(ただし今回は3D)がブラピ新作を蹴落とし、崖の淵にてV2を咆哮。

Lion
ブルーレイ発売を前にした期間限定上映というキャンペーン的な位置づけだった本作だが、17年という月日は、かつて子供だった男女がいまや成長して家庭を築き、そのまた子供を連れて劇場に足を運ぶのに最良の時間配分だったようだ。

興収の下落率も先週末に比べて26.6パーセントとかなり下げ止まっている。公開後、10日間の累計興収は6170万ドルに昇る。なお、10月初旬にはブルーレイ発売と共に劇場での上映が終了してしまう。この“期間限定”というのも客足を呼び込む良い起爆剤になったのだろうか。

Money ■2位にはブラッド・ピット主演の『マネーボール』が初登場。批評家のウケも良く、早くもブラピには主演男優賞オスカー候補入りの呼び声も出始めている。当然1位デビューになるだろうと思われていたが、思わぬ具合に百獣の王の前にひれ伏す結果に。それでも過去のベースボール映画のうち最も高いオープニング興収を記録している。

年齢層は若干高めで、64パーセントの観客が35歳以上。男女比はほぼ半々だという。製作費は5000万ドル。なお、3位と僅差であることから、現地時間の月曜以降の興収「推定」→「確定」のタイミングで順位が逆転する可能性もある。

Dolphin ■3位には"Dolphin Tale"。『しあわせの隠れ場所』を生んだアルコン・エンタテインメントがワーナーと組んだ家族向け映画だ。こちらも『マネーボール』と並んで評価が高く、来週以降の口コミ浸透が期待される。観客の66パーセントが女性客、そして全体の25歳以下が51パーセントとのこと。興収の50パーセントが3D上映からのもの。製作費は3500万ドル。なお、本作に出演するモーガン・フリーマンがCNNの番組で「“ティー・パーティー”は差別主義者の集まりだ」という発言を口にして物議を醸しているが、それが今回の興収にどう影響したかについては今後の精査が必要だ。

■『トワイライト』シリーズを支えた女性客の大挙を狙ったテイラー・ロートナー主演のサスペンス・アクション"Abduction"は予想通り7割が女性客。観客の56パーセントが25歳以下だった。北米の数字はそれほど伸びなかったが、南米やオーストラリアではかなり好調という情報も。製作費は3500万ドル。

■ジェイソン・ステイサム、クライヴ・オーウェン、ロバート・デ・ニーロが揃い踏みする"Killer Elite"は、予告編を観るにつけかなり気合の入ったアクション・スリラーなのだが、結果的に5位と伸び悩んだ。やはり秋口は観客もある程度の“落ち着き”を求めているのだろうか。

■3週目の"Contagion"は6位へ。17日間の累計興収は製作費とほぼ同じ5700万ドルに。2週目の"Drive"は先週末比49パーセント下落。累計興収は2000万ドルを若干上回ったあたり。製作費は1500万ドル。今夏のビッグヒットとなった"The Help"は累計1億5444万ドルに達した。なお、"Straw Dogs"と"I Don't Know How She Does It"は共に2500万ドル近辺の製作費ながら、共に800万ドル台の興収しか上げられていない。

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2011/09/25

【レビュー】ワイルド・スピード MEGA MAX

先日久しぶりに逢った米国在住の友人が「"Fast Five"が凄いことになっている」と興奮気味に話してくれた。この方、普段は滅多にこのようなド派手なアクション・エンタテインメント系は観ないのに、この『ワイルドスピード』最新作には大きな勇気を貰ったんだそうだ。その賞賛の言葉はまるで人生についての教訓のようでもあった。

「もうダメだ!限界だ!と思っても、まだ先がある。決して終わりじゃない。彼らはとんでもない方法で、追手の追跡やピンチを乗り越えてみせる」

この話を聞きながら僕はひとり、ゼノンのパラドックスのひとつ「アキレスと亀」に想いを馳せていた。亀を追いかける俊足のアキレスがどれだけ差を縮めようとも、縮めた距離と時間の分だけ亀は更なる遠くへと逃れており、計算上、アキレスは絶対に亀に追いつけない。

もちろん、現実には成立しない。ゆえに数学上の“パラドックス”として用いられる学説である。しかしそれを見事に証明してみせたのが計算式ではなく、他ならぬ“映画”、それも『ワイルド・スピード』であったとは、紀元前400年代に生きたゼノンもビックリである。

Fast_five
そんな“絶対にあきらめない映画”こと『ワイルド・スピード MEAGA MAX』。

ストーリーは前作のクライマックスから直結。囚人輸送のバスを大破させ、仲間を救出するところから幕を開け、次の瞬間、一味はブラジルのリオで潜伏生活を余儀なくされている。そこで舞い込んだ新たな仕事をきっかけにこの街を牛耳る権力者と敵対することに。時を同じくしてアメリカからは最高のFBI特別捜査官が強力チームを引き連れリオへと舞い降りる。果たして彼らは、このふたつの勢力の執拗な追跡から逃れられるのか!?

これがアメリカで封切られたとき、あらゆるメディアがこぞって驚きの声を上げた。「相変わらずスピード野郎の最新作なんだけど・・・なんだか様子が違う!最高に面白くなってる!」。そんな声に誘われるように次から次に観客が集まり、アメリカだけで興収2億ドル超えの大ヒット。秘訣は3つある。ひとつはそれぞれに技能を積んだ仲間が集まり、一丸となってヤマに挑むという『オーシャンズ11』的な新機軸の構成。

次に、アクション描写が従来のスピードぶっ飛ばし系にとどまらず、“フランチャイズ化”の名にふさわしいもっと多角的な構成へと移行していること。それによってバラエティに富んだアクションを繰り広げたあげく、そのすべての支流の合流地点であるかのようにメインディッシュの市街地カーチェイスが降臨する。その狂気じみた迫力ときたら筆舌に尽くしがたい。しかもここでは当事者のみならず、市民の目線をフィーチャーしたリアクション映像も数多く挿入され、目隠しされた馬たちによるトゥウィンクル・レースではなく、街の細部までをワイドに組み入れた有機的な仕上がりになっている。

そして3つめ。最大のポイントはやはり、この二人の対決にあるのだろう。

Vs
ヴィン・ディーゼルとドウェイン・ジョンソンのガチンコ対決である(ひとり2役じゃないよ!)。まるでWWEのメインマッチのような顔合わせ。逃げるディーゼル、追いかけるジョンソン。序盤、スラム街で繰り広げられる逃走劇にて、ふたりは一度、リングを思わせる四角い屋根の上で対峙する。一瞬、「おっ、やるのか?」という緊張に包まれるのは彼らだけでなく、観客も。たしかに彼らの肉弾戦はすごい迫力なのだろう。だがそれにも増して観客をドキドキさせるのは、彼らがひとたび相まみえれば、映画のビジュアル上、どちらがどちらなのかもはや判別がつかなくなることへの懸念ゆえである

ふたりをキャスティングした以上、対決は避けられない。それはどこかで必ず巻き起こる。ではどこで?どんなタイミングで?さあ、しっちゃかめっちゃかになる覚悟はいいだろうか。混乱する前に覚えておいたほうがいい。ヒゲのあるほうがドウェイン・ジョンソン、捜査官のほうだ。

ちなみに本作にはクライマックスにサプライズが仕掛けられているという。このことを知らされたとき、僕は反射的に「ヴィンとドウェインが、実は生き分かれた兄弟だったりして!?」と絶対にあってはならない筋書きを封じる意味で勝手に予測したのだが、安心していい、そいつは裏切られた。もっと別の、シリーズの今後の展開を思わせるくだりが、エンドクレジットのさなかに挟まれているのでお見逃しなく。

パラマウント、ディズニー、ワーナーがアメコミ映画との息長い多角展開を画策しているように、『ワイルド・スピード』はユニバーサルにとっての願ってもいない多角的なドル箱シリーズになり得ている。今後も彼らはどんどんスピード野郎の色調を変え、ド直球のアクション・エンタテインメントを目指していくとの情報もある(すでに始動し始めている6作目もまたおなじジャスティン・リン監督がメガホンを取る)。

それにしても僕が考える何よりの凄さというか、抜け目のなさは、本作が白人のみならず、黒人、南米、アジア系と、アメリカに暮らすあらゆる人種の構成要素に対して訴求力を発揮している点である。それに加えて、いまハリウッド映画が最も恩恵に預かる国のひとつ、好景気に沸くブラジルにスポットを当てるといった設定も巧い。となると、次回作のメイン舞台は中国か、あるいはロシアだろうか。

ともあれ、どんな展開に発展しようとも、本シリーズがある限り“ゼノンのパラドクス”は成立しつづけ、また、なにがあっても限界を乗り越えていく構成は、これからも友人をはじめ多くの人々の勇気をがむしゃらに奮い立たせていくのだろう。

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2011/09/24

【NEWS】ローン・レンジャー再び製作軌道へ

Lone Deadlineによると、製作費の高騰などを理由に製作に製作スタジオDisneyよりストップがかけられていた"The Lone Ranger"が、もう間もなく問題解決に至り、再び製作軌道へ復帰することになりそうだ。当初2億5000万ドルと見積もられていた製作費は2億1500万ドルまで削減されているという。

かつて『パイレーツ・オブ・カリビアン』3部作を世に放ったジョニー・デップ(主演)、ゴア・ヴァ―ビンスキー(監督)、ジェリー・ブラッカイマー(製作)という強力タッグは一人も欠けることなく、そのまま。キャストも予定通り、タイトル・ロールをアーミー・ハマーが演じ、彼の相棒であるネイティブ・アメリカンのトント役をジョニー・デップが演じる。

2012年の1月か2月ごろより撮影入りするものと見られる。

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2011/09/23

【画像】"The Iron Lady"ポスター・デザイン

メリル・ストリープが80年代に英保守党を率いた“鉄の女”ことマーガレット・サッチャー首相を演じる"The Iron Lady"の公式ポスター・デザインが公開された。

Theironlady

監督は『マンマ・ミーア!』でメリルと組んだフィリダ・ロイド。アメリカでは昨年『英国王のスピーチ』をオスカー獲得へ導いたワインスタイン・カンパニーが配給を務め、その公開タイミングからして今回も明らかにオスカー狙いとも言われているが、その反面、イギリスではかつてのサッチャー政権の弱者切り捨て政策をいまだに悪しき時代と位置付ける人も多く、たとえば『リトル・ダンサー』や『This Is England』という名作映画の中でもその様相は色濃く刻まれている。はたしてメリルは、ロイド監督は、この現代にいかなるサッチャー像を呼び覚まそうとしているのだろうか。

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【画像】「ダーク・シャドウズ」ファースト・スチール登場

Entertainment Weekly上でティム・バートン&ジョニー・デップがタッグを組む最新作"Dark Shadows"のファースト・スチールが初披露された。
Darkshadows_810_2
1960年代にカルト的人気を誇ったTVシリーズの映画版。魔女の呪いでヴァンパイアとなり生き埋めにされたバーナバス(ジョニー・デップ)が200年ぶりに眠りから覚める。久しぶりに噛みしめる地上の空気。しかし問題は山積。かつて壮観だったわが屋敷は今やすっかり落ちぶれて荒れ放題。そんな中で子孫たちと遭遇する彼だったが…。米公開は2012年5月11日。

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【NEWS】マイティ・ソー2に女性監督を起用?

世界で4億5000万ドル近くを売り上げた『マイティ・ソー』のケネス・ブラナー監督は、クリエイティブ面での意見の相違を理由に次回作の続投はしないことを決めている。それを受けてマーベル・スタジオは『マイティ・ソー2』をどの監督の手に託すべきか急ピッチで候補選出にあたってきた。

Jenkinsそしていま、この大役に女性監督が抜擢される可能性が高まっているという。候補リスト最上位に君臨するその名は、パティ・ジェンキンス。2003年の『モンスター』でシャーリーズ・セロンを主演女優賞オスカーの頂きへと導いた人物だ。最近では"Entourage"、"Arrested Development"、"The Killing"などのTVシリーズで演出の腕を振るってきた。

まだ正式な交渉は始まっておらず、製作陣とジェンキンスは次回作について言葉を交わしている途中といわれるが、近しい関係者には「これはかなり堅い線」と見る向きもあるようだ。まだ可能性の域を出ないとはいえ、ブラナーに続くこのサプライズ人選に、本シリーズの野心を感じずにいられない。

『マイティ・ソー2』の撮影は2012年4月ごろに開始。また米公開日は2013年7月を予定してる。クリス・へムズワース、ナタリー・ポートマン、アンソニー・ホプキンスらが再登板することが見込まれる。

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【予告編】米版ドラゴン・タトゥーの女

『ソーシャル・ネットワーク』のデヴィッド・フィンチャーが監督を務めるハリウッド・リメイク版『ミレニアム/ドラゴン・タトゥーの女』の最新予告編が公開された。さすがにフィンチャーらしい、ただの翻案にとどまらない素晴らしい仕事ぶり。この不気味かつ静謐な映像の前では珠玉のキャスト陣も粛々と部品に徹さざるを得ない。そんな謙虚ささえ香り立つ。

3分46秒という予告編としてはかなりの長さ。盛り込まれているカットも膨大なので、劇場公開時のインパクトを楽しみにされている方は観ない方が得策かもしれない。

米公開日は2011年12月21日。ミカエル役をダニエル・クレイグ、リスベス役をルーニー・マーラが演じる。

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2011/09/22

【NEWS】「スカ―フェイス」リメイク始動

Scarface 大手映画スタジオのユニバーサルが1983年のギャング映画『スカ―・フェイス』のリメイクを企画中であることが分かった。83年版を製作したマーティン・ブレッグマンが再びプロデュースを務める。製作陣はすでに脚本家候補と会って話を進めている最中だという。プロジェクト自体は始動して間もないが、いまのところ前作の続編でもなければ、お行儀の良いリメイクの枠にとどまるつもりもない。時代設定も現代アメリカへと置き換えられ、暗黒社会を伸し上がっていく男の物語という基本軸のみ踏襲されるようだ。

アル・パチーノが主演、ブライアン・デ・パルマが監督、オリバー・ストーンが脚本を務めた1983年の『スカ―・フェイス』は、キューバからアメリカン・ドリームを夢見てやってきた青年がコカイン密売を通じて徐々に勢力を拡大させていく物語。またこの映画自体、1932年にハワード・ヒューズが製作、ハワード・ホークスが監督を務めた『暗黒街の顔役』(原題は同じく"Scarface")をベースとしていることでも有名。

『スカ―フェイス』といえば1年以上前に、YouTubeで子供たちの学芸会風の映像が公開されて話題となった。「子供たちにこんなことをやらせるなんて」と目くじら立てる人も結構いたようだ。

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【NEWS】エルトン・ジョンの伝記映画が始動

John Deadlineによると、エルトン・ジョンの伝記映画が始動しているそうだ。タイトルは"Rocketman"。他ならぬエルトン・ジョン自身&デイヴィッド・ファーニッシュ率いるロケット・ピクチャーズが製作にあたる。脚本を担当するのは『リトル・ダンサー』のリー・ホール。リーとエルトンはトニー賞受賞のミュージカル版「リトル・ダンサー」(原題はBilly Elliot)でも脚本家×作曲としてチームを組んでおり、これが2度目のコラボレーションとなる。

"Rocketman"は神童とまで呼ばれたエルトンの少年期に始まり、アーティストとして、ミュージシャンとして、人間として困難を乗り越えながら成長を遂げていく…というお決まりの伝記映画のスタイルを踏襲しながら、とき通常の語りの手法を大きく逸脱し、ミュージカルにも、ファンタジーにも変化するという。エルトンの大ヒットナンバーが散りばめられるのも大きな魅力となる。

この先、誰がこのプロジェクトを司る監督にふさわしいか、誰がエルトン役にふさわしいかが検討され、各要素がパッケージ化されたのち、代理店を通じて売りに出される模様。

現在、イギリスではクィーンのヴォーカル、フレディ・マーキュリーの伝記映画も製作中だ。こちらは『クィーン』や『フロスト×ニクソン』の名脚本家デヴィッド・モーガンが脚本を務め、『ボラット』などでお馴染みのサシャ・バロン・コーエンが主演する。

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【NEWS】「リンカーン」追加キャスト

Jackie スティーヴン・スピルバーグが監督を務める"Lincoln"に、古くは『がんばれベアーズ』の不良少年、新しくは『リトル・チルドレン』の怪演ではアカデミー助演男優賞にもノミネートされたジャッキー・アール・ヘイリーが加わった。

彼の役どころはアレくダンサー・スティーヴンズ。エイブラハム・リンカーンの奴隷制撤廃の動きを牽制する政敵であり、南北戦争時には合衆国から分離独立したジェファソン・デイヴィス率いる南部連合の副大統領を務めた男である。「黒人にとって奴隷であることは自然な状態であり、奴隷制は南部連合の根幹を成す」との演説でも知られる。

『ウォッチメン』のロールシャッハ、『エルム街の悪夢』最新版のフレディ役でも知られるヘイリーは、ティム・バートン&ジョニー・デップの最新作"Dark Shadows"にも出演しており、こちらは現在、ロンドンで撮影中。

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2011/09/21

【NEWS】スピルバーグ『リンカーン』は大統領選後に公開

Spielberg 年末に『タンタンの冒険』『戦火の馬』という2本の監督作を立て続けに劇場公開するスティーヴン・スピルバーグ。そんな彼が2012年の公開に向けて取り組んでいるのは、彼にとってまさに念願の企画とも言える大16代アメリカ合衆国大統領エイブラハム・リンカーンの伝記映画"Lincoln"だ。

しかし忘れてはならないのは、2012年はアメリカにとって大統領選のあるエレクション・イヤーということ。この年に発表される映画の宿命として、とくに本作みたく米政治史上もっとも重要なリンカーンを扱うとなれば、大統領選と絡めて論じられることは避けられそうもない。

そんな中でスピルバーグの発言が飛び込んできた。オーランド・センティネルによると、スピルバーグは本作を大統領選の後に公開したい意向だという。つまるところ、自分の愛すべき映画を政治利用されることはまっぴらごめんということ。と同時に、"Lincoln"は彼にとって大統領選で支持政党の片棒を担ぐための映画ではさらさらないということだ。

Lincoln ドリス・カーンズ・グッドウィンが著した「リンカン」(原題"Team of Rivals")をピューリツァー賞受賞の劇作家トニー・クシュナーが脚色する本作は、リンカーンが閣僚らとともに激しく議論を戦わせながら奴隷制廃止、南北戦争終結への道筋を模索していく物語。とりわけ彼が暗殺される直前の4カ月間を集中して描くことになるという。

リンカーン役にはダニエル・デイ=ルイス、その妻にはサリー・フィールド、奴隷廃止論を唱える共和党議員タデウス・スティーヴンス役にはトミー・リー・ジョーンズ、またリンカーンの息子の中でただ一人だけ10代を越えて生きた(他はみな早くして亡くなった)ロバート・トッド・リンカーンにはジョセフ・ゴードン・レヴィット。

本作は現在、ヴァージニア州リッチモンドでの撮影開始に向けて準備を進めているさなかだという。

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【NEWS】トロント熱狂のインドネシア映画"The Raid"、ハリウッド・リメイク交渉中

今年のトロント映画祭でいちばんの注目を集めたのはこの映画だったのかもしれない。アート系と一線を画したジャンル・ムービーを特集する“ミッドナイト・マッドネス”部門で披露されたインドネシア映画"The Raid"。ギャング団の潜むビル内に特殊部隊が強行突入し、両者が死力の限りを尽くして総当たり戦を繰り広げるバイオレンス・アクションである。最終日の受賞式では同部門の(全体の最高賞ではなく、あくまで“ミッドナイト・マッドネス”部門の)最高賞を受賞している。

Theraid

脚本と監督を務めたのはジャカルタ在住のウェールズ人、ガレス・エヴァンス。彼の術数にハマったトロントの観客たちは終始ボルテージの針を最高潮に振り切らせながらこの映画に熱狂。とりわけ彼らを魅了したのは、インドネシアの格闘技“シラット”を巧みに織り交ぜた戦闘シーンのユニークさだったと言われる。

本作はソニー・ピクチャーズが5月のカンヌ映画祭の時点ですでに北米配給権を取得。そしてこの関連企業であるスクリーン・ジェムズが、現在、製作会社XYZフィルムズとリメイク権の交渉を進めている。

エヴァンス監督は本作の評判により世界進出を視野に入れ、ハリウッドでのマネージメントを開始。しかし当面はジャカルタで"The Raid"の続編に首ったけになる予定で、いまのところ本作のハリウッド・リメイクにも関与しない構えだ。

ちなみに下の動画は予告編なのだが、一般の劇場で流れるモノとはちょっと違い、冒頭に赤の画面が組み込まれることから"Red Band"とも呼ばれる年齢制限付きの映像である。バイオレンスが苦手という方はご遠慮ください。

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【NEWS】ターミネーター監督、降板?それとも撮影延期?

Terminator_2  アーノルド・シュワルツェネッガーが主演し、『ワイルド・スピード MEGA MAX』で大絶賛を浴びたジャスティン・リンが監督を務めることで前進している『ターミネーター』最新作。しかし今度はリン監督がスケジュールの都合で降板の危機に直面しているようだ。

Deadlineによると、『ターミネーター』の製作権を有するミーガン・エリソン率いるアナプルナ・フィルムは現在、本作を2012年の秋~冬にかけて撮影する方向性で調整しているものの、この時期はジャスティン・リンが『ワイルド・スピード』シリーズの更なる新作(6作目/2013年公開)の撮影とバッティングしてしまうとのこと。

Justin リン側は同じスケジュールの都合で『ハイランダー』のリメイク企画から身を引いたばかり。ただ彼としては『ターミネーター』に関わりたい想いは強く、もしもエリソンとシュワルツェネッガーが(リンの)『ワイルドスピード6』のクランクアップを待ってくれるのであれば、その後からでも必死に追いついて企画に復帰したい考えを持っているようだ

なお、着々と進められているかに見える『ターミネーター』だが、いまだに脚本家も雇われていなければ、アナプルナ・フィルムの製作パートナーとなる大手スタジオも決定していない。

また『ターミネーター』のニュースに付き物なのが、著作権の問題。このシリーズ第一作目の製作から35年目にあたる2018年には権利の一部がジェームズ・キャメロンの手に戻る契約が結ばれており、アナプルナに至ってはせっかく巨額の権料を支払って手に入れた権利を有効に活用するためにも、残された時間の中で迅速に製作を進めていく必要がある。

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【NEWS】ディズニー・リゾートに「アバター」進出

Avatarディズニー・リゾートに『アバター』(2009)シリーズのアトラクションがお目見えする事が分かった。

同社は、ジェームズ・キャメロン、プロデューサーのジョン・ランドウ、20世紀フォックス社、それにキャメロン率いるライトストーム・エンタテインメントとライセンス契約を結び、今後アバター・ワールドをリアルに体感できる画期的な趣向を共同開発していくことになる。

その最初の試金石となるのはフロリダ州オーランドにあるディズニー・リゾート。同アトラクションはここの4つにわかれたディズニー・パークのうち、自然や動物たちとの共生をテーマに掲げる“アニマル・キングダム”の一角へと投入される予定だ。キャメロンら(クリエイティヴ・コンサルタントという立場で関わる)による助けを借りながら、2013年の着工に向けてプロジェクトを推進させていく見込み。

なお、ジェームズ・キャメロンは『アバター』の続編を2014年、2015年の冬に公開することを決めている。

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2011/09/20

【予告編】イーストウッド最新作"J.Edgar"の予告編

まさかこんな抑制された静謐な色調で攻めてくるとは。

クリント・イーストウッド最新作"J.Edgar"の予告編が先行公開された。1920年代、29歳の若さでFBI初代長官に抜擢され、その後50年近くもその職にとどまり続けた怪物ジョン・エドガー・フーバーの物語。

主演はレオナルド・ディカプリオ。鋭い眼光を宿した壮年期のみならず、特殊メイクで老齢に達した時代をも演じきる彼は、これまでのどんな役柄とも比例しようがない不気味なオーラに包まれている。

アメリカでは2011年11月9日に劇場公開。年々、役者としての凄味と重厚感を増すディカプリオと、老いてなお表現者として攻めることをやめないイーストウッド、ふたりの初コラボレーションの真価はいかに?

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2011/09/19

【興行】北米興行成績Sep.16-18

先週までの復習は各自こちらで行ってください。

【Sep.16--18 weekend 推計

01 The lion King $29.3M
02 Contagion $14.5M
03 Drive $11.0M
 
04 The Help
$6.4M
05 Straw Dogs $5.0M
06 I Don't Know How She Does It $4.5M
07 The Debt $2.9M
08 Warrior $2.7M
09 Rise of the Planet of the Apes $2.6M
10 Colombiana
 $2.3M

Lion ■ディズニーの名作『ライオン・キング』が3Dになってカムバック。オープニング3日間の興収は2900万ドルに達し、初公開から17年間の月日を経てもなお変わらぬ人気の高さを証明した。10月初旬に世界中でブルーレイ・リリースされるという本作。そのプロモーションも兼ねての期間限定リバイバル公開だったわけだが、同時にファミリー層を狙った競合作品が皆無だっただけに、見事な人気の集中に繋がった。ちなみにリバイバル作品が興行成績の首位を獲得するのは14年前の『スター・ウォーズ/ジェダイの復讐』以来のことだとか。

客層の内訳は74パーセントが家族連れ、18パーセントはカップル。また2歳~11歳までが全体の34パーセントを占めたとのこと。男女比は55パーセント対45パーセントで、女性客が上回った。そして気になる3D上映のシェアは92パーセントに及ぶという。

■先週の覇者"Contagion"は先週末比35パーセント減。通常なら50パーセントほど落ちるところをかなり踏みとどまってみせた格好。累計興収は4420万ドル。製作費の6000万ドルを超えるまでにはもう2週ほど必要か。最終的には8000万ドルくらいまでいくのでは、と見られている。

Drive ■3位には初登場"Drive"。ニコラス・ウィンディング・レフン監督がカンヌ国際映画祭で監督賞を受賞した話題作だが、フタを開けてみると1100万ドルという微妙な興収。批評家は軒並み高い評価を下しながらも、観客側からは少し辛めの評価も噴出している。恐らくアート系とメジャー系の狭間で賛否が割れてしまったことが原因か。これはロスやニューヨークでの尖鋭的なヒットのカタチが全米のメインストリームまでは浸透しなかったという証し。たしかに本作を超大作『ワイルド・スピード』などと比較されるとおかしなことになってしまうのだろう。

■4位にはこの夏最大の伏兵と言われた"The Help"。累計興収は1億5000万ドル直前にまで迫っている。

■5位は1971年のサム・ペキンパー監督作『わらの犬』をリメイクした"Straw Dogs"。客層の男女比はほぼ半々。また全体の54パーセントが25歳以上とのこと。

■6位はサラ・ジェシカ・パーカー主演のコメディ、"I Don't Know How She Does It"。ワーキング・マザーから圧倒的支持を集めたアリソン・ピアソンのベストセラー小説「ケイト・レディは負け犬じゃない」の映画化。観客層の内訳では8割が女性、全体の5割が35歳以上。まさに小説の支持層と同じ結果が得られているわけだが、恐らくこの映画がターゲットとした女性層は、まだ幼い子供たちと一緒に仲良く『ライオン・キング』を観に行ったものと思われる。

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トロント映画祭受賞結果

トロント映画祭の各賞が発表された。毎年オスカーへと繋がる賞レースの出走ゲートとしても知られるこの映画祭だが、今回は『スラムドッグ・ミリオネア』や『英国王のスピーチ』のような「これは!」という熱狂的な映画のうねりがいま一つ足りなかったようだ。

トロントでは観客賞が最高賞となる。今回の受賞作は『キャラメル』で知られるレバノン人映画監督ナディーン・ラバキによる"Where Do We Go Now?"。トロントでの上映の際にはスタンディング・オベーションでそのクオリティ、人間味あふれる描写の数々が賞賛された。

Wheredowegonow
ピープルズ・チョイス・アウォード(観客賞):Where Do We Go Now?

ドキュメンタリー部門:The Island President

ミッドナイト・マッドネス部門:The Raid

そのほかカナダ映画部門や"Monsieur Lazhar""Edwin Boys""The First Man""Avalon""Doubles With Slight Pepper"などが受賞。

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【NEWS】スーチー映画のポスターをデザインしたのは…

昨日ご紹介したアウンサンスーチーの半生を映画化した"The Lady"(監督:リュック・ベッソン、主演:ミシェル・ヨー)。その公式ポスターのことに触れておこう

Lady

これを手掛けたのはシェパード・フェアリーというアメリカ人。ストリート出身のグラフィック・アーティストである彼は、プロパガンダ的なポスターやステッカーを大量にこしらえ、それらを街のあるゆるところにゲリラ的に貼り付ける「オベイ(従え!)・プロジェクト」の中心人物として注目されてきた。

また彼の名を最高潮に高めたのは、2008年のアメリカ大統領選である。フェアリーの名は知らずとも、このポスターは一度は見たことがあるのではないだろうか。

Hope
今回、シェパード・フェアリーに白羽の矢が立ったのは、かつて彼がスーチー女史をあしらった同様のポスターを制作した経緯があったからだ(これもオベイ・プロジェクトの一環だった)。そのオリジナル版にあたるものがこちらの作品だ。

Freedom

このときのデザインをそのままに、中心のスーチー本人を、主演ミシェル・ヨーへと置き換えたものが今回の映画版ポスターというわけである。

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2011/09/18

【NEWS】スーチー女史映画、賞レース参戦か?

リュック・ベッソンといえば最近はプロデューサーとして『トランスポーター』や『96時間』などのフランス製アクションの乱造が目立つわけだが、そんな彼も今度ばかりは目の色がまったく違う。『アデル』や『ミニモイ』といった家族向けアドベンチャーを(監督として)手掛けた後、彼が新たに挑んだのは、ビルマの民主化における希望の星、アウンサンスーチー女史の伝記映画、"The Lady"だ。

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この作品が先週のトロントにてお披露目され、複数のバイヤーによって米配給権をめぐるデッドヒートが繰り広げられた後、晴れてコーエン・メディア・グループがこの獲得に成功。同社は本作を今年の暮れ頃にもアメリカで劇場公開する予定で、そうなると本作は米アカデミー賞に参戦する権利が得られることになる。

このニュースが拡がったその瞬間から、早くもスーチー女史役のミシェル・ヨーと、その夫(マイケル・アリス)役のデヴィッド・シューリスのオスカー候補入りが「あり得る」との下馬評が拡がりだしている。それだけ批評家や観客を納得させる素晴らしい演技だったということか。

Theladymichelleyeohas007

リュック・ベッソンはこの映画について「ストーリーに激しく共鳴した」と語っている。これは軍事政権下に生きながら、人間としてあるべき自由を求めた女性の物語。武器を構えるおびただしい軍人たちを前に、決してひるまず、“言葉”だけを武器に、たったひとりで戦いを挑んだ女性の物語―。

ここまで書きながらふとジャンヌ・ダルクのことが頭に浮かんだ。ベッソンはもしかすると自身の監督作『ジャンヌ・ダルク』をはじめ、『ニキータ』、『レオン』、『フィフス・エレメント』に貫かれる“戦うヒロイン”の系譜としてスーチー女史の生き方を捉えているのかもしれない。

果たしてこの映画の評判は今後どのように広まりいくだろうか。そして本作の存在はスーチー女史の暮らすビルマの政情に何らかの変化をもたらすことができるだろうか?

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【レビュー】ラビット・ホラー3D

『呪怨』などと、もはやこうして文字にすることさえ憚られる恐怖映画を世に放った清水崇監督が、なんと今度は3Dでホラーを描くというのだから、普段ある程度の恐怖描写は慣れっことなっている筆者も試写場前で思わず足がすくんだ。ひとたび足を踏み入れればもう後戻りはできない。俺にその覚悟はあるのか…?

物語はとある“殺害”から幕を開ける。殺されたのは、一匹のウサギ。

満島ひかり演じる主人公は図書館司書として小学校で働いている。冒頭から図書館内の静けさの中で彼女の身振り手振りが映し出される。そこに声は伴わない。どうやら彼女は幼いころに言葉を失ったようだ。とすると背後に響くナレーションは彼女の心の声といったところか。

彼女には幼い弟がいる。同じ小学校に通うその子は、ある日、瀕死の淵で苦しむウサギを自らの手で死に至らしめ(それが彼なりの“優しさ”だったのだろう)、それをきっかけに同級生らから奇異な目で見られる日々が続いていた。

ある日、弟は姉に告げる。「ウサギが来る!」。夢の中で、物置の中で、そして小学校まで、でっかいウサギの着ぐるみを着た何者かがその身に追り、そして弟をあっちの世界へと連れていこうとする。愛する弟のため姉はその襲来を必至で食い止めようとするのたが―。

ウサギ。たしかにマスコットとしては可愛らしい。しかし見方によっては表情ひとつも変えないウサギがグングン一直線に迫ってくるのは恐怖である。それは無表情と同じこと。何を考えているのかわからない。人間にとって最大の恐怖とは、それらの“意志疎通を測れない存在”との対峙を余儀なくされることなのだろう。それに清水作品特有の落ち込んだ穴の「底の知れなさ」が付きまとう。奥深くまで潜り込んでいってもまだ底が見えない「物置き」の描写などはその顕著たるもの。これは人間の深層心理の象徴でもある。その果てで目の当たりにする「鏡」の3D表現も極めて、不気味な様相が手をこまねいて待ち構える。

そもそも3D現代史を紐解くと、ハリウッドの3D映画製作者ではいつの間にか「飛び出しは無用」とする暗黙の了解が出来あがっていた。だが「不思議の国のアリス」の“ウサギの穴”をもじったタイトルを持つ本作は、それらの決まりごとの束縛を振り払い、奥行きから観客席へと果敢なる跳躍を挑んでくる。もはや清水作品におけるスクリーンは、観客を恐怖演出から守る絶対安全ラインなどではなくなった。

またこれらの撮影を手掛けるのがウォン・カーウァイ作で知られるクリストファー・ドイルというのも惹かれる部分だ。なぜなら、ドイルを起用することは製作現場が更なる“モンスター”を背負うことでもあるからだ。

監督以上に自らのビジョンやインスピレーションについての自己主張の激しいドイルだけに、今回の現場でもかなり意見を戦わせながらの撮影だったようだ。が、映画とはそもそも個性と個性の衝突、そこでのビッグバンよって初めて生まれ出るもの。

完成した映像からは人間の心理を深く覗き見る一本の思考の道程が、ありありと浮かび上がっている。ドイルの魔力をなんとか飼いならした清水監督の新たな映像は、『呪怨』に比べファンタジー性さえも兼ね備え、直接的ではないにしろ、幼いころ感じたゾワゾワした恐怖を呼び覚ますかのような視覚的趣向をもふんだんに詰め込んでいる。

怖いんだけれど、観ていて楽しい。アトラクションとまではいかないが、ライド感がある。そして実験的とも思える試みも。とりわけ本作には、主人公らが3D映画の中で更なる3D映画を観賞するという極めて難易度の高いシークエンスも登場し驚かされた。この3Dを二乗したかのような演出は恐らく世界初なのではないだろうか。この遊び心がどのような仕上がりを見せているのかもぜひチェックしてもらいたい。

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2011/09/16

【NEWS】『瞳の奥の秘密』リメイク主演にデンゼル・ワシントン?

Denzel TWITCHによると、2010年のアカデミー賞で外国語映画賞を受賞したアルゼンチン映画『瞳の奥の秘密』のハリウッド版リメイクの主演としてデンゼル・ワシントンがオファーを受けているようだ。

同作はワーナー・ブラザーズのもとでビリー・レイ("Breach")が監督&脚本を務め、オリジナルを監督したファン・ホセ・カンパネラも製作総指揮として参加することが決まっている。

オリジナル版は引退した法廷弁護士がかつての未解決事件を扱った小説を執筆しようと過去の記憶を再訪する中で、事件に隠された真実と、彼自身が長らく心に秘めた愛に触れることになる物語。当時のアルゼンチンの政情や秘密警察による暴挙などが大きな要素として描かれているだけに、リメイク版ではどのように翻案されるのかレイの脚本家としての腕が期待される。

デンゼルに白羽の矢を立てるとは思いきったことをしたな、という印象。ただし今回のニュースは「オファーがあった」というだけの事実認定にとどまっており、肝心の「デンゼルが受けるか否か」の部分にまでは及んでいない。

その肝心のデンゼルはというと、ただいま"Flight"という新作映画の主演に向けて調整中だ。彼の役どころは非常事態に陥った旅客機を何とか無事に着地させるパイロット。一躍ヒーローとして祭り上げられる彼だったが、その後の捜査で彼が操縦前に飲酒していたのではという疑惑が浮上し…。監督は『バック・トゥ・ザ・フューチャー』や『フォレスト・ガンプ』でお馴染みのロバート・ゼメキス。彼が実写作品に舞い戻るのは久しぶりとなる。来月からアトランタで撮影開始。

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【NEWS】「ミッション:8ミニッツ」がTVドラマ化へ

米ハリウッド・リポーター誌によると、イギリスの俊英ダンカン・ジョーンズが監督を務め、日本でも10月末に公開となるSFサスペンス『ミッション:8ミニッツ』(原題:Source Code)が、米CBSでのTVドラマ化に向けて動き出したそうだ。

製作を担うのは映画版と同じくマーク・ゴードン。『プライベート・ライアン』からTVシリーズ「グレイズ・アナトミー」「クリミナル・マインド」まで多数のヒット作をプロデュースしてきた彼だけに、今回も期待が持てそうだ。

Source03 そもそも映画版からして様々なシリーズ展開が期待できるストーリーだった。映画版では、主人公コルター・スティーヴンス大尉がふと目を覚ますと、そこはとある通勤電車の中。訳も分からず鏡を見るや、自分が全くの別人になっていることに気づく。そして次の瞬間、列車は大爆破―。再び目を覚ましたコルターはコックピットのような場所でプラグに繋がれている。モニターからは彼に向かってしきりに呼び掛けるオペレータの声。彼は爆破から逃れたわけではなかった。彼自身が極秘ミッションの捜査官として爆破事件の手掛かりを掴むべく、大惨事の8分間前のソース・コードへと送りこまれたのだ。ミッションは容赦なく続く。解決まで何度も繰り返される8分間。果たしてコルターは犯人逮捕の鍵を掴めるのか―というのが映画版のあらすじ。『月に囚われた男』で絶賛デビューを果たしたジョーンズ監督が、前作に連なる崇高な作家性を思いきり炸裂させた、かなりのおススメ作品だ。ちなみに彼の父親はデヴィッド・ボウイ。父のツアーの付き添いで日本を訪れたこともあり、その影響もあってか作品の端々に西洋とはかけ離れた思想性や哲学のようなものを感じる。

ひるがえって、新たな“テレビ版”では3人の元連邦捜査官がメインとなる。“ソース・コード”技術を駆使して惨事の直前へと送り込まれた彼らが、オペレーターと連携しつつ、事件を解決へと導いていく、という基本設定になるようだ。映画版の発案&脚本家ベン・リプリーに代わり、ただいま「ライ・トゥ・ミー」や「LOST」のスティーヴン・マエダが脚本を開発中とのこと。どのような作品に仕上がるのか、また近い未来の大ヒット・シリーズへと繋がる胚芽となるのか、気になるところだ。

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2011/09/14

【NEWS】ヴァン・ダムが『エクスペンダブルズ2』に参加

アクション俳優再生工場、あるいはマッチョ抱き合わせ福袋こと『エクスペンダブルズ2』のキャストに、さらなる賑やかな面々が加わった。つい先日にはシュワルツェネッガーとブルース・ウィリスがカメオでなく、それなりの実質的な役回りで出演することが明らかとなった本作だが、スタローン本人がEW.COMに語ったところによると、さらに以前より噂のあったジャン=クロード・ヴァン・ダムとチャック・ノリスの出演が正式決定したそうだ。

前作のキャスティング時にはスタローンのラブコールをむげにも断ったとされるヴァン・ダムだが、今回は心変わりして、OKサイン。本作では見どころとしてスタローンとヴァン・ダムの対決シーンも用意されているのだとか。

またスタローンは、今なおキャスト候補に挙がるニコラス・ケイジとジョン・トラヴォルタに関して「まだ出演の可能性は残っている」という主旨の発言を口にしている。

前作では監督、脚本、出演を担ったスタローンだが、本作では出演のみに専念。監督にはド派手なアクション演出に定評のあるサイモン・ウェストの起用が決まっている。ウェストの監督作にはジェイソン・ステイサム主演の『ザ・メカニック』、ニコラス・ケイジ主演の『コン・エアー』やジョン・トラヴォルタ主演の『将軍の娘』などが含まれることから、キャストの信頼も厚く、今後ツメの協議が行われるであろうケイジ&トラヴォルタにとっても一定の安心感を覚える相手であることは想像に難くない。

撮影は今月末よりブルガリアで始動。2012年8月17日より米公開される。

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【NEWS】ウォシャウスキー新作にヒュー・グラント

Cloud_atlas_a_novel EMPIREによると、『マトリックス』のウォシャウスキー姉弟(*)と『ラン・ローラ・ラン』のトム・テイクヴァが手を組み3人で共同監督を務める新作"Cloud Atlas"のキャストに新たにヒュー・グラントが加わったそうだ。

デヴィッド・ミッチェルによる原作小説をベースにした本作は、19世紀の太平洋上を漂う小型ボートにはじまり、その後、世紀も場所も越えて複数のエピソードを刻み、最終的には文明崩壊後の遠い未来にまで物語が貫かれていく極めて複雑な構造を持った作品だ。それぞれのチャプターを担うキャストも豪華絢爛。トム・ハンクスを筆頭に、ハル・ベリー、ジム・ブロードベント、ヒューゴ・ウィーヴィング、ジム・スタージェス、ベン・ウィショー、スーザン・サランドン、それに中国から『中国の小さなお針子』や『女帝』などで知られるジョウ・シュン、そして韓国からは我らがぺ・ドゥナの参戦が決定している。

カンヌでの製作発表時の関連記事

撮影は今週末よりスコットランドにて始まる。劇場公開は2012年の暮れ頃を予定。

(*)ウォシャウスキーに関してはこれまでラリー&アンディの“兄弟”としてクレジットされてきたが、いつの間にか兄ラリーは“ラナ”と名前を変えており、なおかつラナを指し示す主格がどの英文を見ても"She"となっている。これは恐らく個人的な事情により性別が変更されたものとみられ、よってここではその決断を尊重し、ウォシャウスキーを“姉弟”と記しておこうと思う。

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【NEWS】エンタメ界ギャラ高ランキング

Tylerフォーブスがエンターテイメント界で最も稼いだ男性ランキングを発表した。該当期間は昨年5月から今年の5月。金額は同誌が弁護士、エージェント、プロデューサーをはじめとするインサイダーから得た情報を基にして算出され、なおかつ税引き前のものである。

てっきり世界中の誰もが知る人物が首位に君臨するものと思っていたら、現われたのは黒人男性。その名はタイラー・ペリー。推定報酬1億3000万ドル。自身の監督&主演コメディで“マデア”という名物バアサン役でたびたび登場し、プロデューサーとしては映画『プレシャス』やTV番組"Meet the Browns and House of Payne"をヒットに導いた。いまやアメリカのブラック・カルチャーを担う存在といえる。青年時代は家族との確執の末に家を飛び出し、ホームレス生活にまで身を落としたこともある彼。その後の伸し上がりぶりはまさにアメリカンドリームを象徴するものである。

2位はおなじみ、製作者のジェリー・ブラッカイマー。『パイレーツ・オブ・カリビアン4』を世界興収10億ドル越えヒットさせた彼の推定報酬は1億1300万ドル。TV界でも「CSI」シリーズや"The Amazing Race"も手掛けている。

3位はスティーヴン・スピルバーグ。推定額1億700万ドル。彼はこの1年、『トランスフォーマー』や『カウボーイ&エイリアン』などの製作を務める傍ら、今年の年末に封切られる『戦火の馬』『タンタンの冒険』という2本の監督作をも地道に仕上げてきたている。

4位はミュージシャン、エルトン・ジョン。その推定額、1億ドルに及ぶ。ワールドツアーで2億ドルの収益を上げる一方、昨年12月には代理出産によって授かった男の子の父親となるなど、プライベートでも充実ぶりが報じられている。

5位には音楽プロデューサーのサイモン・コーウェル。9000万ドル。プロデュース業を手掛ける一方、スーザン・ボイルを輩出したことでも知られる素人オーディション番組を英米双方に展開し、ヒットさせている。

8位にはようやく俳優界からレオナルド・ディカプリオが顔を出す(7700万ドル)。また10位にはスポーツ界からタイガー・ウッズ(7500万ドル)がランクイン。

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2011/09/13

【NEWS】ハート・ブルーのリメイク始動

Point1991年に公開されヒットを記録した『ハート・ブルー』がリメイクに向けて本格的に動き出した。

このたび権利を獲得したのはアルコン・エンタテインメント。同社はワーナー・ブラザーズと手を組み、これからいち早く主演&監督選びに乗りだしていくものと見られる。

懐かしきオリジナルは、ひとりのFBI捜査官が銀行破り集団を一網打尽にすべく、その巣窟と思われる南カリフォルニアのサーフィン・シーンへと潜り込んでいく―というスポーティーなサスペンス・アクション。

キアヌ・リーヴスとパトリック・スウェイジが共演し、『ハート・ロッカー』で世界の頂点に立つ前のキャスリン・ビグローが監督を務めたことでも有名だ。

この映画のリメイクをめぐっては過去にもたびたび企画が持ち上がり、一時は監督にヤン・デ・ボンが就任かとまで言われたが、続投を打診されていたパトリック・スウェイジの死によって自然消滅してしまっていた。

新作が果たして“続編”なのか“再始動”なのか、それともまったくの“リメイク”なのかはわからないが、『ソルト』のカート・ウィマーが手掛ける新たな脚本は、サーフィンにとどまらない世界のエクストリーム・スポーツをフィーチャーし、そこにオリジナル同様、潜入捜査という要素をかけあわせた展開になる模様。

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【興行】観客数6人の新作映画

Creature興行成績はTOP10だけが主役ではない。下層にも下層なりのドラマがある。たとえば先週末に公開されたアダム・サンドラー製作・脚本による"Bucky Larson: Born to Be a Star"(スティーヴン・ド―フ、クリスティーナ・リッチらが出演)は見るも無残な撃沈を遂げたが、世の中には更に上(下?)を行く映画があった。ルイジアナの沼地から現われしバケモノが阿鼻叫喚を巻き起こす低予算パニック・ムービー"Creature"がそれである。

金曜に封切られた本作は1500館に及ぶ公開規模にも関わらず、金曜~日曜における1館あたりのアベレージ興収はたったの217ドル。これは1500館以上で公開された映画のオープニング週末興収としては史上最低にあたり、単純計算では1回の上映につき観客数が6人以下・・・ということになるらしい。

米ハリウッド・リポーター誌によると、本作には「スティーヴン・スピルバーグを発見した男」(*)として知られるシド・シャインバーグがプロデューサーとして名を連ねているそう。76歳になる氏は、これを製作したのはいいが、その後まったく配給を得ることができず、遂には自分の会社による自主配給を決断したのだそう。よってTVや有名誌といったマス・メディアに向けた宣伝広告は一切行わず、ウェヴを使ったキャンペーンにのみ精力を集中させていたんだとか。

ではそんな映画"Creature"の予告をご覧いただこう。

ここまでやられると逆に面白そうに思えてしまう人もいるかもしれない。筆者も同じだ。

かくも人間とは、いろんな意味で、本当に弱い生き物だ。

*ユニバーサル重役だったシド・シャインバーグは、スピルバーグの最初期の短編『アンブリン』でその非凡な才能を見抜き、当時まだ学生だった彼と7年契約を結んだことで知られる。

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2011/09/12

【興行】北米興行成績Sep.09-11

先週までの復習は各自こちらで行ってください。

【Sep.09-11 weekend 推計

01 Contagion $23.1M
02 The Help $8.7M
03 Warrior $5.6M
 
04 The Debt
$4.9M
05 Colombiana $4.0M
06 Rise of the Planet of the Apes $3.87M
07 Shark Night 3D $3.5M
08 Apollo18 $2.9M
09 Our Idiot Brother $2.76M
10 Spy Kids:All the Time in the World
 $2.5M

あの運命の日9.11から10年という歳月が経過した。米映画メディアでは、映画人に「あの日、どこで何をしていた?」と問うリレー特集なども見受けられる。筆者はというと、あの頃、某映画チャンネルで仕事をしておりまして、社内は放送予定の『マーシャル・ロー』などを差し替えるか否かの判断などで揺れていたのを覚えています。またアメリカでは当時ブロードウェイや映画館など人が集まる場所が危険とみなされ、エンターテインメント業界は大打撃。そんな中でテロ後初の週末、映画興行成績NO.1の座を獲得したのは、キアヌ・リーヴス主演の『陽だまりのグラウンド』(原題:Hardball)。「これは観客が癒しや感動を求めた結果だ」とも言われたものでした。ちなみにテロが起こる前週の覇者だったのはピーター・ハイアムズ監督作『ヤング・ブラッド』(原題:The Musketeer)。アクロバティックな空中戦を取り入れたアクション大作でしたが、テロの影響か客足が伸びず、結果的に興行的失敗のまま上映を終えています。また、テロ前後を生き抜いたヒット映画としては、ジャッキー・チェン主演の『ラッシュ・アワー2』、そしてアレハンドロ・アメナバール監督作『アザーズ』などがありました。

Contagion■さて、気を取り直して最新版の興行成績ランキングをお伝えしよう。『オーシャンズ11』や『トラフィック』で知られる名匠スティーヴン・ソダーバーグ監督による世界規模の感染スリラー"Contagion"がボックスオフィス初登場NO.1を獲得した。

マット・デイモン、グウィネス・パルトロウ、マリオン・コティヤール、ジュード・ロウ、ケイト・ウィンスレット、ローレンス・フィッシュバーンら豪華俳優をパッチワークのごとく揃える、ある意味『オーシャンズ11』的な試みを踏襲した本作。まさに役者たちから人望の厚いソダーバーグにしか成しえないプロジェクトと言える。

オープニング週末の興収は他の追随を許さぬ2310万ドル。製作費は6000万ドルと、ソダーバーグの監督作にしてはちょっと高額な設定となっているので回収までにはやや時間がかかりそう。観客層は男女比が半々くらいで、25歳以上が8割を占めている。

■2位には先週までの覇者"The Help"がワンランク・ダウン。結局のところこの映画の首位キープは25日間にも及び、これは『シックス・センス』の「35日間」以来となる快挙とのこと。なお、本作の累計興収は1億3710万ドルに達している。製作費が2500万ドルということを考えると今年最大のサプライズ・ヒットといえよう。

Warrior ■3位にはマーシャル・アーツを扱った家族のドラマ"Warrior"が登場。出演はジョエル・エジャートン、トム・ハーディ、ニック・ノルティ。それぞれの肉体に人生を背負い、いま兄弟がリング上で拳をぶつけ合う―。オープニング3日間の興収は期待値を下回ったものの、それでも出口調査や批評家の評価は軒並み高い。今後の口コミ展開に期待が持てる域だ。客層は66パーセントが男性、また25歳以上と未満はほぼ半々に分かれた。

■4位はヘレン・ミレン、サム・ワーシントン主演のスパイ・スリラー"The Debt"。先週末に比べてほぼ50パーセント減(平均的な落ち方といえる)。累計興収は製作費の2000万ドルを僅かに越えたところ。5位のゾーイ・サルダナ主演"Colombiana"は製作費4000万ドルの回収まであと1000万ドルほど頑張らねばならない中間地点にいる。6位には6週目の『猿の惑星 創世記』。製作費9300万ドルのこの映画はすでに累計興収が1億6780万ドルに達している。7位は2週目の"Shark Night 3D"。製作費2500万ドルの回収まであと1000万ドルほど。

■なお、TOP10圏外(13位)ではケヴィン・ハートのコメディ・ツアー映画"Laugh at My Pain"が全米97館で封切られ、興収200万ドルを記録。1館あたりのアベレージ興収2万ドルを越えるという人気の高さを見せつけている。

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2011/09/11

【レビュー】グリーン・ランタン

Lantern 芸歴でいえば、多くのヒーローが彼のことを「ランタン先輩!」と呼ぶべきなのだろう。1940年にコミック初登場といわれるグリーン・ランタンは、38年組のスーパーマン、翌39年組のバットマンに続くDCヒーローの古株。ザ・フラッシュとは同期で、ワンダー・ウーマンは41年の後輩。所属事務所の違うマーベルでは41年にキャプテン・アメリカが登場し、映画でおなじみのX-Men、スパイダーマン、アイアンマン、マイティ・ソー、ハルクなどに至ってはみな60年代生まれで、ランタンとは親と子ほど年期が違う。「先輩」ではなく、むしろ「師匠!」と頭を垂れることも必要かもしれない。

マーベル陣営が所属事務所のタレントを大量に扱ったアイドル(?)・ユニット「アベンジャーズ」(2012年7月公開)を起動させる中、DC陣営も負けてはいられないとワーナー・ブラザーズのもとで「ジャスティス・リーグ」の映画化を構想中と聴く。そのためには現時点でノリにノッているバットマンに加え、スーパーマンを再び軌道に乗せ、さらにはランタン、ザ・フラッシュ、ワンダー・ウーマンを新たなソロ活動へと向かわせねばならない。

・・・これらの流れを観ていると、ほんとうに裏で秋元康が手を引いているのではと勘繰りたくもなる。

とにもかくにも、ランタン先輩を映画(ソロ)デビューさせることは所属事務所にとって悲願ともいうべき所業だった。が、どう贔屓目に見ても彼のヒーローとしての個性は現代の潮流から大きくハミ出ている。本来なら彼は他の作品と同様、映画化されるにあたって、“リアル”を合言葉にするような大胆な現代風アレンジを施されてしかるべきだった。今やこの手のジャンルはもはや偶像崇拝のレベルを越えて進化しており、ヒーローという“超日常”と我々の地に足ついた“日常”との連結部分(世界観)の創造こそが重要視されているからだ。

ランタン先輩の世界観はあまりに広大だ。宇宙にだって果敢に飛び出し、しかも先輩のごとく緑のコスチュームを身にまとった輩は宇宙全体におびただしい数存在する。また時おり、非常招集がかかっては中心となる惑星まで馳せ参じ、「ランタン!ランタン!」と団結心を表明しては新興宗教のごとく謎の光線を皆で照射させたりもする。警備隊のような役目を持つ彼らは日夜その特殊能力を駆使して悪を懲らしめ、宇宙の治安を守っているのだそうだ。そのキャラが人間のそれとは違った“動物タイプ”のもの(ある意味、ギニュー特戦隊)が多いのも我々がキャラに馴染めない理由なのかもしれない。またランタンに変身するハル・ジョーダンに関しては、他のDCやマーベル・ヒーローたちのように自らの存在論的命題に打ちひしがれるような心理的側面は一切見当たらない。

Greenlanterncorps
敵キャラに至ってはもっとすさんでいる。それはグリーン・ゴブリンやゾッド将軍、ジョーカー、ミスティークのようなキャラ立ちがハッキリとしたものではない。ひょんなことから頭部を肥大化させた研究員が暴走して人を襲ったり、あるいは宇宙からは姿カタチの定まらない、もはやひとつの“概念”とも呼ぶべき敵が舞い降りてくる。こんなものとどう戦えというのか。映画としてのケリの付け方がさっぱり予測できず、自分がただただ不安に苛まれていくのが感じられた。しかもランタン先輩の戦い方に至ってはこれらの敵と対峙するのにパンチやキックのみならず、最大級の「イマジネーション」を駆使するときたもんだ。うーん、いま書いてる俺の文章すら漠然としてきた…。ランタンめ!

かくも『グリーン・ランタン』は、現代のヒーロー復興の潮流からするとどこか漠然としすぎている。だが、一本の映画を、ひとりの人格を、取るに足らないと掃いて捨ててしまうのはいとも簡単なことなのだから、あえてその裏側にあるものを考えてみたい。なぜ1940年という時代にこんな突拍子もないヒーローが生まれたのか。しかも目の前に突きつけられた第二次大戦のきな臭さよりもそのもっともっと空高くにそびえる“漠然”に想いを馳せるようなこの世界観。しかもスーパーマン、バットマンに比べると、どこか主人公の暗さが払しょくされている。さらには国際連盟が機能不全に陥っていた時代、ここでは選挙を経た国家の代表者ではなく、「真の勇気を秘めた者」を惑星の代表として召還し、平和維持の連合体が形成されている―。

2011年に生まれた新芸人としてはからきし落第点だが、彼が芸歴71年目の師匠格であることにあらためて想いを馳せるとき、師匠の生きた激動の時代において人々がエンターテインメントに何を求めたのかという疑問への一筋の光、重要なサンプルを提供してくれることは、少なくとも意義あることのように思える。

【興収データ】2011年6月17日に米公開/初登場NO.1/製作費2億ドル/米国内興収1億1630万ドル/世界興収2億1450万ドル

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【NEWS】ヴェネツィア映画祭、結果発表

第68回ヴェネツィア国際映画祭は10日、ダーレン・アロノフスキー(『レスラー』『ブラック・スワン』など)率いる審査員団が各部門の受賞結果を発表し、11日間に渡る白熱した闘いに幕を閉じた。

金獅子賞(最高賞)に選ばれたのは、ロシアのアレクサンドル・ソクーロフ監督作"Faust"。

Faust_2
続く銀獅子賞(監督賞)には"People Mountain People Sea"のツァイ・シャンチュン監督(中国)。審査員特別賞にはエマニュエル・クリアレーゼ監督の"Terraferma"(イタリア)、男優賞には"Shame"(イギリス)のマイケル・ファスベンダー、女優賞には"A Simple Life"(中国)のディニー・イップ。

マルチェロ・マストロヤンニ(新人俳優賞)は日本から出品された園子温監督作『ヒミズ』に主演する染谷将太と二階堂ふみが2人同時受賞。

そのほか撮影賞には"Whtherring Heights"(イギリス)、脚本賞には"Alps"(ギリシア)。

また、コンペティション部門とは別に設けられたオリゾンティ部門の最高賞には、日本の塚本晋也監督作『KOTOKO』が、審査員特別賞にはオーストリアとドイツの合作"Whores' Glory"が選ばれている。

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2011/09/10

【レビュー】探偵はBARにいる

主役は大泉洋。ハードボイルドやフィルムノワールに付き物の“ファム・ファタール”には小雪。これらの名前が並び、しかも舞台は北海道随一の歓楽街ススキノとくると、これはもう某ウィスキー・メーカーが裏で事件を操っているとしか言いようがない。ひとりだけ「トリス!」と叫ぶべき女の子がいないなと思っていたら、途中で案の定、カメオ的に顔を出した。やっぱりこの事件の犯人は、ウィスキーだ!

…などとブラックニッカを呑みながら、多少イイ気分になって書いている。

東直己のススキノ探偵シリーズ「バーにかかってきた電話」(ハヤカワ文庫)の映画化である。東映作品として大ヒットを飛ばした劇場版『相棒』のスタッフが再集結して手掛けているのだとか。こちとら恐縮ながら「相棒」のドラマも映画も観たことがない。そんな僕ですが、楽しめるでしょうか?とお伺いを立てるようにして見始めて、開始早々ノックダウンを食らった。雪降りしきる繁華街を駆け抜け、大泉が、松田龍平が、裏社会の人たちとかなり気合の入った乱闘シーンを見せつける。かと思えば、つづくステージではカルメン・マキが昭和を感じさせるバラードを弾き語る。この寒暖の差。実に久々に身の震えを感じた。

私立探偵の“俺(大泉)”の本拠地は一件のバーだ。そこの指定席で飲みながら、化石のような黒電話から依頼人の助けを求める声が響いてくるのをひたすら待つ。相棒には大学生にして格闘技の使い手、高田(松田)。

ある晩、謎の女性からかかってきた一本の電話がかつてないミステリーの重い扉をノックする。まさかこの向こう側に、街全体を呑みこむ“とある事件”を解くカギが隠されていようとは―。

かといって、本作には謎とき、どんでん返しといった面ではそれほど目新しい面は見当たらない。見どころはもっと別にある。僕がこの映画に「なるほどなあ」と唸ったのは、そこに探偵の捜査方法としてはあまりに基本中の基本である「仮説を相手に直接ぶつけ、その反応を探る」といった手法がしっかりと描かれていたことだ。そこで相手の顔にどんな感情が浮かぶのか、その一瞬の真実から背後にある真相を読み解いていくというわけ。

これはともすれば、あまりにアナログな推理術といえるのかもしれない。が、少なくとも“映画”という表現手段においては極めて役者冥利に尽きる設定といえるだろう。なにしろ(大泉をはじめ)俳優という生き物は常日頃から演じる相手との空気の変化を敏感に察知して生きる人たちなのである。それはもはや特殊能力であり、それを駆使する限りにおいてそこに虚構性は発生しない。彼らが生存本能的に身に着けているそれらの能力の応酬がとてもユニークかつ緊張感ある間合いを生み出している。

そして北海道にまだ一度も足を踏み入れていない者としては、やはりこの舞台のあらゆる場所が目新しく、東京などが舞台であるよりもずっとずっと、この街の喧騒に浸りこむことができた。

東映さん、もし可能であれば『相棒』の映画版公開の狭間を縫うように、プログラム・ピクチャー的に「探偵BAR」シリーズを続けていっていただけないだろうか。VFX満載の特殊効果なんて必要ないのだ。相棒の高田がずっと食べ続けている北菓楼のおかきのごとく、大泉&松田の凸凹コンビは観ていて病みつきになる。そして彼らのナチュラルなやり取りは驚くほどスクリーンに映える。そして僕はもっと、北海道を舞台にしたミステリーが観たくてたまらない。

これは思わぬ金脈を掘り当てたと言えるのでは?

追記:封切1週間にして早くも続編製作が決定しました!次回はどのエピソードが映画化されるのでしょうか?

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2011/09/09

【NEWS】メル・ギブソンがユダヤの英雄伝を映画化?

Mel 俳優であり映画製作者のメル・ギブソンが、歴史上に実在したユダ・マカビーの物語を映画化する意向であることが分かった。メル率いるアイコン・プロダクションが製作し、彼とは『リーサル・ウェポン』でのコラボが懐かしいワーナー・ブラザーズが後ろ盾を務める。

脚本を担うのは『フラッシュダンス』や『氷の微笑』などで一時はハリウッド最高の書き手とも言われたジョー・エスタハス。彼が上梓した時点で、メルは自らがこれに主演するか、監督するか、あるいは製作のみに徹するかを最終決定する。

ユダ・マカビーとは紀元前2世紀に生きたユダヤの英雄のことをいう。当時、セレウコス朝ギリシアによって虐げられていたユダヤ国ハスモン王朝では、父マタテヤとユダと4人の兄弟たちを中心に大規模な蜂起を実施。激しい戦いの果てに、紀元前164年、夢にまで見た独立を勝ちとった。この栄誉こそ現代にまで伝わるユダヤ民の重要なお祭り“ハヌカ”の原点と言われている。

Judah
このニュースが驚きをもって伝えられる理由は、ほかでもない、メル・ギブソンのこれまでの諍いの絶えない言動にある。

彼は2006年に飲酒運転で逮捕された際に、泥酔のあまり警察官に対しユダヤ人を罵倒するような言葉を吐いたと言われており、また彼が監督し大ヒットとなった『パッション』(2004)ではイエス・キリストが処刑されるまでを克明に描く中で「反ユダヤ的な描写がある」として論争が繰り広げられた。そんなこんなで「大のユダヤ嫌い」と目され、『ボラット』などでもジョークのネタにされていたメルが、よりにもよってユダヤの英雄譚を映画化するだなんて。。。今後のユダヤ人団体の警戒、あるいは反発が気になるところだ。

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【NEWS】ジョー・ライト最新作、今月撮影開始

プライドと偏見』『つぐない』のジョー・ライト監督による新作『アンナ・カレーニナ』の撮影が今月末にもイギリス&ロシアにて開始される。

Joe 脚本を手掛けるのは『恋に落ちたシェイクスピア』や『ローゼンクランツとギルデンスターンは死んだ』などで知られる大物劇作家トム・ストッパード。出演はキーラ・ナイトレイ、ジュード・ロウ、アーロン・ジョンソン、ケリー・マクドナルド、マシュー・マクファディン、エミリー・ワトソン。2012年秋~冬頃の米公開を予定している。

文豪トルストイによる原作は、19世紀末のロシアを舞台に夫のある身でありながらひとりの将校ヴロンスキーと惹かれあい、愛を重ねるようになるアンナと、その周囲のたどる波乱に富んだ人生を描いた物語。

アンナ役にはキーラ・ナイトレイ、夫アレクセイにはジュード・ロウ、そして将校ヴロンスキー役にはアーロン・ジョンソンが決定している。とまあ、これらの情報はすでにこれらのキャスト情報は以前より報じられていたものばかり。逆に以前より報じられながら今は無くなっている名前もある。それが『つぐない』『ハンナ』で主演したシアーシャ・ローナンだ。彼女は本作の重要人物“キティ”役を演じるものみられていたが、今回のスタジオによる公式発表には含まれていない。

かといって出演者リストに彼女に代わる若手の俳優が含まれていないことから、今なお出演交渉中か、スケジュール調整のさなか、あるいは役自体がなくなった―なんてことも考えられる。

ともあれ、『ハンナ』でアクションに挑戦したジョー・ライトが、最も手堅い評価を獲得した文芸ロマンの領域に帰ってくる。アンナ&ヴロンスキーが国外を旅し再び故郷へ舞い戻ったかのような面持ちで紡ぐその想像世界はいかなる新境地を見せてくれるだろうか。

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【NEWS】レ・ミゼラブルにジャックマン&クロウ

『英国王のスピーチ』で映画界の頂点を極めたトム・フーパー監督が送り出す次なる作品、ミュージカル映画版『レ・ミゼラブル』の封切日が2012年12月7日に決定した。

主人公のジャン・バルジャン役には前々から報じられていたようにヒュー・ジャックマン、そして彼を執拗に追い続けるジャベール警部にはラッセル・クロウ(まだ交渉中ではあるらしいが)。奇しくもフランスが舞台で、イギリスで育まれたミュージカルに、オーストラリアで研鑽を積んだ2大俳優がキャスティングされることとなった。

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そのほか『英国王のスピーチ』にも出演したヘレナ・ボナム・カーターもテナルディエ夫人役で出演交渉に入っているらしい。

ワーキング・タイトル製作による本作は19世紀の作家ヴィクトル・ユーゴーによる原作と25年以上もロングランの続くミュージカル版をベースとし、本編内ではもちろんクロード・ミシェル・シェーンベルク作曲による有名なナンバーも数多く披露される。

公開日のセッティングからして2013年アカデミー賞への参戦を狙っているのは明らか。『英国王』でクラシカルな題材で見事に世界中を魅了したトム・フーパーだが、はたして根強いファンの多い本作をいかに調理するのだろうか。

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2011/09/08

【NEWS】ウィリアム・テル3D、監督決定

Brendan息子の頭に乗せたリンゴを、矢で射抜く―。そんな描写でお馴染みのスイスの伝説的英雄ウィリアム・テルの物語が3Dアドベンチャーとして映画化される。

以前よりブレンダン・フレイザー主演で温められてきたこの企画だが、最近ではニック・ハラン監督が降板するなどちょっとゴタゴタが続いていた。そしてこのたびようやく代わりの監督が決定。『デイ・アフター・トゥモロー』『メン・イン・ブラック』などでVFXスーパーバイザーを手掛け、ブレンダン主演の『センター・オブ・ジ・アース』や『ヨギ&ブーブーわんぱく大作戦』といった3D作では監督業にも進出したエリック・ブレヴィグがその任を負うことに。

ウィリアム・テルの物語を簡単に説明すると、14世紀、ハプスブルク家が神聖ローマ帝国の実権を握っていた時代、テルの暮らすスイスの村で、代官による圧政が続いていた。とある命令に背いて息子もろとも囚われの身となったテルは、「得意の弓矢でお前の息子の頭に乗せたリンゴが射抜けたら自由にしてやろう」と提案され、これを見事に成し遂げてみせる。盛り上がる村人たち。と、彼の矢筒にはもう一本矢が残されており、代官が「何のために2本目を?」と尋ねると、テルは「もし失敗したときは、お前にこれを射放とうと思ったのだ!」と返答。これが村人の心に火をつけ、この後、みるみるうちに独立の気運が高まっていった―というもの。

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撮影は来年の春、ルーマニアとスイスで行われる予定。製作費は3000万ドル弱と見られている。

かつてケヴィン・コスナー主演の『ロビンフッド』の矢を放つシーンで、矢先に付けられたカメラが猛スピードで的を貫く描写に身震いするほど興奮したのを覚えている。どれだけ映像技術が進歩しようとも僕にとってあれ以上の視覚効果はないと断言できるが、滑空する矢をさらに3Dで描くとなるとその臨場感はさらに度を超えたものになりそうな気がする。さてフレイザー&ブレヴィグはこの素材をいかなるアドベンチャーに仕立て上げるだろうか。

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【NEWS】スピルバーグ、新作SFでFOXと組む

Robo 今年の暮れに『戦火の馬』『タンタンの冒険』という2本の監督作を世に放つスティーヴン・スピルバーグ。その次回作『リンカーン』の、更なる次回作"Robopocalypse"がドリームワークスと20世紀FOXとの共同製作になることが明らかとなった。配給に関しては米国内をディズニーが、海外をフォックスが担当する。

本作は、近い未来、ロボットたちの反乱により徐々に追い詰められていく人類の運命を綴ったSF黙示録。ダニエル・H・ウィルソンによる原作小説は今年の6月に出版されるやニューヨークタイムズのベストセラー・リストに食い込むほどの反響を見せている。

スピルバーグ率いるドリームワークス一味はこれに前々から目を付け、出版前に映画化権を取得。昨年の10月ごろにはこれをスピルバーグ自らが監督する方向で調整が始まっていた。脚本は『クローバーフィールド』や「LOST」シリーズのドリュー・ゴッダード。来年早々にも撮影が開始される予定だ。

スピルバーグがFOXと組むのは実に久しぶりのこと。今のところFOX作品『マイノリティ・リポート』でも組んだトム・ロスマン、ジム・ジアノプロスといった大物プロデューサー陣の参加も決まっている。

スピルバーグとFOXはちょうど1年ほど前にもピュリッツァー賞受賞の名作戯曲で1950年に映画化もされたジェームズ・スチュワート主演『ハーヴェイ』のリメイク企画を始動させていたが、主演候補をめぐってキャスティングが難航し、あえなく頓挫している。

"Robopocalypse"の米公開日は2013年7月3日。同日公開のライバルとしてはユニバーサルの『怪盗グルーの月泥棒2』が名乗りを上げている。

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【NEWS】ビートルジュースと、売れっ子作家の今後

昨日のDeadlineが報じたところによると、「高慢と偏見とゾンビ」の売れっ子作家であり映画脚本家でもあるセス・グレアム=スミスとその相棒でありプロデューサー兼映画監督のデイヴィッド・カッツェンバーグが設立したカッツスミス(KatzSmith)・プロダクションがワーナー・ブラザーズと2年間のファースト・ルック契約を結んだという。これは彼らが着想したアイディアなり企画なりをワーナーにいちはやく提示するというパートナーシップだ。

Katzsmith
そもそもグレアム=スミスを映画の世界へといざなったのはティム・バートンと『ナイトウォッチ』や『ウォンテッド』の監督でもあるティムール・ベクマンベトフだった。

”古典”と“ゾンビ”という要素をマッシュアップさせた小説「高慢と偏見とゾンビ」でスミスの才能に注目したふたりは、最新作「ヴァンパイアハンター・リンカーン」が出版される以前にその映画化権を獲得。その後、スミスは彼らの薦めにしたがってベクマンベトフが監督する「ヴァンパイアハンター」(2012年6月公開)の脚本を自らの手で執筆し、またティム・バートンのためにも「ダーク・シャドウズ」(2012年5月公開)の脚本を執筆した。

どちらのクオリティも依頼主たちにたいそう気にいられ、こと「ダーク・シャドウズ」の製作スタジオであるワーナーはスミスの脳内から滲みでるアイディアの源泉にも興味を持ち、それからスミスの紹介で相棒のデイヴィッド・カッツェンバーグとも知り合うことで、晴れて今回の契約成立に至ったという流れだ。

ちなみにこのカッツェンバーグはドリームワークスのアニメ部門の責任者でもあるジェフリーの息子である。大手スタジオが無視できないわけだ。スミス&カッツェンバーグはこのプロダクションを、J.J.エイブラムスのバッド・ロボットやロン・ハワード率いるイマジン・エンタテインメントのように育て上げていきたいと理想を掲げている。

Beetle ワーナーとの間ですでに動き出している企画もある。ティム・バートンが1988年に監督した『ビートルジュース』の続編である。

新居を残して死んだばかりのカップルが、新たにそこへ入居しようとする者たちを追い払おうとする。ところが自分たちで何をやってもまるっきり効果なし。そこでこの手の問題の扱いに慣れたビートルジュースという男を召喚し、人間払いをお願いするのだが―。懐かしきこのストーリー・ライン、そして後にティム・バートン版『バットマン』の主役を演じることになるマイケル・キートンの怪演も見モノな本作。セス・グレアム・スミスが執筆中の脚本はリメイクでもリブートでもなく、1作目に連なる続編というカタチになるそうだ。

また、グレアム=スミスは自身の最新小説"Three Kings"も執筆中。こちらはキリスト教の聖書でもお馴染みのイエス・キリストの誕生に欠かせない“三賢者”が本当はあの晩、何をしていたのかについての壮大な物語とのこと。

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【NEWS】アビゲイル・ブレスリンがこんな役を!?

Breslin古くはM・ナイト・シャマランの『サイン』、そして『リトル・ミス・サンシャイン』で一躍注目を集め、いまや「奇跡の人」でブロードウェイ・デビューも飾るなど着実に俳優としての成長をみせているアビゲイル・ブレスリン。現在15歳のアビーちゃんに対しては世界中の映画ファンが「健全に育ってほしい」と願いを込めて見守っているはずなのだが、当の彼女ますますとんでもない役柄に挑戦しようとしている。

まず昨日飛び込んできた新作情報としてベス・シャクター監督のインディーズ・コメディ"Virgin Mary"という作品がある。これは等身大のティーンエイジ・ガールを演じるアビゲイルが親友の男の子と「18歳の誕生日までに互いにヴァージンのままだったら、そのときは―」と約束する、という内容だそうだ。撮影は来年の初頭にスタート予定。

その一本前に決まっている作品としては"The Class Project"というインディーズ・サスペンスがある。こちらでのアビゲイルは、暴力をふるう母親をいっそ殺してしまおうと計画する少女の役を演じるという。

いくらプロフェッショナルとはいえ、15歳にこんな役を演じさせるとは…ハリウッドってあらためて凄い業界だなあと感じる次第。

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2011/09/07

【NEWS】F1映画"Rush"の部分撮影スタート

F1史上に燦然と輝くふたりのレーサーがいる。貴公子ジェームズ・ハントと、不死鳥ニキ・ラウダ。70年代に世界各地のレース場で繰り広げられた熾烈なライバル争いは長らくF1界の伝説として人々の記憶にとどまり、そしてこのたび新たに映画としても名を刻むこととなった。

Rush
その映画"Rush"はキャスティングにも力が入っている。オーストリア人のラウダを演じるのは『グッバイ・レーニン!』や『イングロリアス・バスターズ』のダニエル・ブリュール、英国人のハントには『マイティ・ソー』のクリス・へムズワース。『ダ・ヴィンチ・コード』や『アポロ13』の名匠ロン・ハワードが監督を手掛け、脚本はハワードと『フロスト×ニクソン』でも組んだピーター・モーガン。

この本格撮影についてはへムズワースが"The Avengers"と"Snow White and The Huntsman"の撮影を終えた後(年末ごろか?)にスタートするものとみられているが、それとは別にハワードはこの週末にも、ドイツのニュルブルクリンクにあるサーキットで部分的にカメラを回し始める予定だという。

実はここ、かつてラウダがドイツGPのさなかに大クラッシュに見舞われた場所だ。このとき彼のマシンは大破、炎上。ラウダ自身も顔や身体に大やけどを負い、数日間にわたり重体の状態が続いたものの、やがて待ち受けていたのは死ではなく、奇跡の復活だった。ここからが凄い。結果的にラウダは事故から数週間でレースへの復帰を果たし、ふたたびハントの君臨する王座めがけて猛追を見せ始める。まさに不死鳥。そして、その勝負の行方は―。

今回の先行撮影ではクラッシュ・シーンこそまだ描かれないものの、年代モノのマシンを使ったレース撮影などが予定されているという。

手負いの状態なのはラウダだけではない。ロン・ハワードも地道に映画化を進めてきたスティーヴン・キング原作「ダーク・タワー」が資金源たるスタジオの撤退にともない製作停止に追い込まれ、かつてない落胆に暮れているさなか。なんとか空いていたスケジュールを埋めて映画監督としての起死回生を図るべく"Rush"へのコミットメントを決めている。

スクリーンに映る不死鳥の姿が、目の前の障壁の大きさに途方に暮れる世界中の人々の心に火をつける。そんな映画になってくれれば、と願わずにはいられない。

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【NEWS】『エクスペンダブルズ2』にシュワ&ウィリス参戦

Expendables 『エクスペンダブルズ2』でまたもやスタローン、シュワルツェネッガー、ブルース・ウィリスの3ショットが実現する

Deadlineによると、ふたりはすでに交渉を終えているという。前作でもカメオ出演を果たしたシュワ&ウィリスだが、今回はカメオではない実質的な出演となる見込みで、その役柄が仲間なのか、それとも敵対する勢力なのか、続報が待たれるところだ。

スタローン自身が監督を務めた前作に代わり、今回の続編では『コン・エアー』や『メカニック』のサイモン・ウェスト監督の登板が決まっている。撮影開始は10月を予定。シュワルツェネッガーは『グッド・バッド・ウィアード』『悪魔を見た』のキム・ジウン監督による"Last Stand"の撮影がもうまもなく始まり、この後にスタローン組と合流するものと見られる。ウィリスは『ダイ・ハード5』(ジョン・ムーアが監督に決まったばかり)のロシアでの撮影がはじまる前に本作を済ませてしまいたい構え。

その他の出演陣も気になる。ジェイソン・ステイサム、ジェット・リー、ドルフ・ラングレン、ミッキー・ローク、テリー・クルーズといった前作組の再登板が濃厚な一方、現在拡がっている“ウワサ”ではチャック・ノリス、ジャン・クロード・ヴァン・ダム、ドニー・イェン、ジョン・トラヴォルタという名前まで散見される。とはいえ、撮影開始までそう時間は残されていないことからも、もうまもなく出演者が続々と発表されることだろう。

もはやマッチョなアクション俳優ひとりが出演するだけでは「B級」と烙印を押されかねない世知辛い昨今、そんな彼らを大量に動員する荒業で、いわば「往年のヒーロー大集合」、いや文字通りの「豪華な使い捨て会場」としての意味合いを付与した前作は、製作費8000万ドルながら世界興収2億7400万ドルを計上するヒットぶりを見せつけた。はたして新たな打ち上げ花火はこの礎を越えられるだろうか。

『エクスペンダブルズ2』の米公開日は2012年8月17日。

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【NEWS】エディ・マーフィ、オスカー司会に決定

Eddie 週末を賑わせていたウワサが現実のものに。オスカー中継のプロデューサーを務めるブレット・ラトナー&ドン・ミシャーは火曜、アカデミー協会に向けて来年2月26日に開催される第84回アカデミー賞授賞式の司会にエディ・マーフィを推薦し、晴れてこれが正式に承認されるかたちとなった。

80年代に「サタデー・ナイト・ライブ」でその話術を広く鳴らしたマーフィだが、オスカーの司会を務めた経験は一度もない。前回のオスカーで協会側は若手視聴者を取り込もうとジェームズ・フランコ&アン・ハサウェイをW司会に据えるフレッシュな人選で挑んだものの、これが芳しい評判を得られず、とりわけフランコにとっては事あるごとにネタにされるツライ1年となった。その反動からか、次回の司会にはすでに過去の登板で皆の信頼を得たビリー・クリスタルの名前が早々に挙がるなど手堅い人選が予想されていたが、結果的にステージ・パフォーマンスの手堅さの中にも新機軸を宿した決定が成されたことになる。

エディは「ボブ・ホープ、カーソン、クリスタル、マーティン、ゴールドバーグといった過去の偉大なるアカデミー賞司会者陣の中に名前を加えていただけることは途方もない名誉です。過去1年の映画界における作品の貢献やそのスタッフワークを皆で祝福すると同時に、ブレット(ラトナー)やドン(ミシャー)と共にご家庭の視聴者の方々、そしてコダック・シアターに集う観客の皆さんが心から楽しめるショーをクリエイトできることを今から楽しみにしています」とコメントしている。

なお、エディ・マーフィの俳優仕事としては、ブレット・ラトナーが監督を務める新作"Tower Heist"が11月4日に封切られる。次なる"A Thousand Words"も1月13日に公開予定。『ドリーム・ガールズ』以降、再び低迷してきているその知名度を持ち直すためにも、今回のホスト役が絶好のカンフル剤となればよいのだが。

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【NEWS】ジェイソン・ライトマン最新作、公式ポスター

『ゴースト・バスターズ』のアイヴァン・ライトマン監督を父に持ち、『サンキュー・スモーキング』『JUNO』『マイレージ、マイ・ライフ』と一作ごとに確実に評価を上昇させているジェイソン・ライトマン監督。そんな彼の新作"Young Adult"の公式ポスター・デザインが披露された。

Youngadult
アーロン・エッカート、エレン・ペイジ、ジョージ・クルーニーというライトマン作の主演の流れで次なるバトンを受けるシャーリーズ・セロンは、本作で離婚したばかりのアル中のヤング・アダルト(ティーンエージャー向けのライトノベル)作家を演じる。傷心のあまりかつての恋の記憶を呼び覚ました彼女は久しぶりに故郷へ舞い戻り、高校時代に付き合っていた彼(パトリック・ウィルソン)をつけまわしたりするものの、彼はすでに子持ちの幸せな家庭を築いており―。

脚本を手掛けるのはディアブロ・コディ。ライトマンとのコラボ作『JUNO』で脚本賞オスカーを手にした彼女だけに、女性目線の破天荒なコメディに仕上がっていそうだ。

本作は賞レースのスタートとなるヴェネツィア、テルライド、トロント映画祭といった要所を避け、12月9日に米公開を迎える予定。

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【NEWS】ゲイリー・オールドマン、新たな監督作を構想中?

Gary スパイ小説の巨匠ジョン・ル・カレの代表作を映画化した"Tinker, Tailor, Soldier, Spy"がヴェネツィア国際映画祭にて初披露され、その主人公の老スパイ“スマイリー”役が高評価を獲得しているゲイリー・オールドマン。

Daily Mailの記事によると、そんな彼が現在ひそかに新たな監督作を温めているらしい。これがもし実現すれば97年に監督&脚本を務めた『ニル・バイ・マウス』(97年)以来の前線復帰となる。

同記事内では構想の詳細を明らかにしないまでも「リメイク」との言葉だけを意味深に響かせるオールドマン。また"Tinker, Tailor~"の撮影現場で初めてコリン・ファースと出逢ったことで、この『英国王のスピーチ』のオスカー俳優とぜひ一緒にやりたいとの気持ちも湧きおこっているようだ。

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2011/09/06

トリアー新作はステランが主演?

Larsカンヌ映画祭で前代未聞の追放処分を食らったことが記憶に新しいラース・フォン・トリアー。結局、映画祭の授賞式ではトリアー作品『メランコリア』に主演したキルスティン・ダンストが女優賞を獲得するなど、彼の奇行も映画の評判を落とすほどまでには至っていないのが実情なのだが、そんな彼の次回作"Nymphomaniac"はトリアーの言を借りると「ポルノ・フィルム」とのことで、またもや多方面で物議を醸さないか心配にもなってしまう。

実はこの「ポルノ・フィルム」の話、カンヌで問題となった「ナチス発言」のちょっと前に、あの会見上で触れてもいたのだ。伝え聞くところによると本作は「女性のエロティック・ライフについて0歳から50歳までの変移を描く」という、やっぱり彼ならではのかなりぶっ飛んだ内容になる模様。現在、トリアーは彼と同世代の女性らにエロス話を聴くなどして鋭意取材中のようだが、盛り上がりすぎて「もっと取材がしたい」とも言いだしているご様子だ。

Stellanともあれ、ここからが本題なのだが、E! onlineによると、ハリウッド大作からヨーロッパの名画にいたるまで数多くの映画で主に“堅物”な役柄を演じる北欧出身の俳優ステラン・スカルスガルドのもとに、ある日トリアーから電話があったそうだ。トリアー曰く、

「よう、ステラン、俺の次の作品はポルノ・フィルムなんだけど、ぜひ君に主役を演じてもらいたいんだ」

この多忙な俳優がまだ脚本も出来あがらぬうちからその話に応じたのかどうかは分からない。が、『奇跡の海』をはじめ数々の作品でコラボレーションを重ねているラース&ステランだけに、このオファーも受けて立つのでは?と期待される。いや、題材が題材だけに、期待ってのもちょっと違うが。。。

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【メモ】コリン・ファース「アクターズ・スタジオ・インタビュー」

Insidetheactorsstudiogallerycolinfi 先日NHK-BSにて放送された「アクターズ・スタジオ・インタビュー」にて『英国王のスピーチ』の主演コリン・ファースが登場した。

イギリスで演技を学びながらも、他校とは違いアメリカ(特にこの番組収録が行われる演技学校アクターズ・スタジオ)で主流のスタニスラフスキー・システムさえも手ほどきしてくれたという彼の出身校。ゆえに役との真向かい方にも非常に分析的、方法論的な思考が垣間見えた。

たとえば役作り上の着眼点として「差し迫った困難にどう対処するかという点にこそ、キャラクターの個性が現われる」と語る彼。

これを踏まえた上で、「あなたが脚本を受け取ってまず行うことは何ですか?」との質問にはこう答える。

「まずは一度、読書するみたいにサッと読む。自分が演じる役のことなど考えずに。二度目はそのキャラクターを分析しながらじっくりと。その時、ふたつのことを意識する。一つ目はまず、そのキャラクターがどんな人間に憧れているのか、ということ。たとえばジョージ6世はヘンリー5世のようになりたかった。二つ目はユーモア。どんなシリアスな題材でもそのキャラクターの中に香るユーモアを見つけるよう努力している」。

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現代美術家による移動式コンサート・ホール

カンヌ映画祭で『ツリー・オブ・ライフ』(リンクは拙レビュー)が最高賞に輝いた際、観客や批評家の間でも賛否両論に分かれたこの映画をとあるメディアはこのように表現した。

「まるでテート・モダンのタービンホールに展示されたアニッシュ・カプールの現代アートを観ているような」

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映画をご覧の方はきっとこの言わんとしていることが直感的に理解できるだろう。とにかく壮大で、観ている者の感覚を我々の預かり知らない神秘や未知へと導き対峙させるという意味において、宗教性さえも伺わせる。などと書き綴っていたらますます『ツリー・オブ・ライフ』の記憶がよみがえってきた。

そんなカプール(カプーアとも)氏が東日本大震災で被害の大きかった地域にアートを届けるべく一肌脱ぐ。BBCによるとこのたび彼はスイスのルツェルン・フェスティバルが立ち上げた復興支援プロジェクト"Ark Nova-A Tribute to Higashi Nihon"のメイン事業となる「移動式コンサート・ホール」のデザインを手掛けるとのこと。

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空気式で設営されるこのホールは700人の観客を収容可能で、来年の春頃から稼働開始。プログラムはクラシック、ジャズ、ダンス、マルチメディアなど多岐にわたり、今回の災害で被害の大きかった地域を中心に巡業を行う。また活動資金はスポンサー企業や支援者からの寄付を募り、地元の人々は無料で招待する予定だという。

ボンベイ生まれでロンドン在住のカプール氏は、ターナー賞を受賞するなど国内外で高い評価を受ける現代美術家だ。2012年のロンドン・オリンピックでもその競技場の顔=モニュメントとして彼がひと仕事手掛けることになっている。

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また、カプールの作品は映画にも進出している。『月に囚われた男』で鮮烈なデビューを果たしたダンカン・ジョーンズ監督の最新作『ミッション:8ミニッツ』(原題:Source Code/10月公開)では、彼の手掛けたCloud Gate(シカゴのミレニアム・パーク内)というモニュメントが象徴的にじっくりとフィーチャーされる(画像はあえて掲載しないが、気になる方はWIKIってみてください)。彼の名前や作品群を知っておけばより深くこの映画を楽しめることだろう。

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2011/09/05

グレン・クローズ、賞レース参戦なるか?

映画界にとってこの1、2週は最も重要な時期といわれている。イタリアではヴェネツィア国際映画祭、北米ではテルライド映画祭。そして両者の流れはアカデミー賞に向けて最も重要な起点となるトロント映画祭へと注がれていく―。

毎年アカデミー賞狙いの有力作が一挙に出揃い、観客や批評家、マスコミの審判を仰ぐと言われているこの時期。思い返せば『スラムドッグ・ミリオネア』も『英国王のスピーチ』もこのタイミングで絶賛されることでオスカー受賞に向けての好スタートを切ることとなった。また、『ブラック・スワン』でナタリー・ポートマンが注目されたのも、まさにこのタイミングだ。

Glen 今年もサイレント&モノクロームの話題作"The Artist"、クローネンバーグの"A Dangerous Method"、ジョージ・クルーニーの監督作"Ides of March"、またクルーニーが主演し『サイドウェイ』のアレキサンダー・ペインが監督を手掛けた"The Descendants"をはじめ数々の作品がアカデミー賞に向けた賞レース参戦を期待される中、とりわけ64歳になる名女優グレン・クローズに熱い視線が集まっている。

『ガープの世界』でデビュー後、『危険な情事』、『ナチュラル』で名演を残し、『エア・フォース・ワン』ではハリソン・フォード演じる大統領を支える副大統領役、そして『101』ではダルメシアン犬に刃を向くクルエラを怪演。最近ではTVシリーズ『ダメージ』で新たなファンを開拓する姿が記憶に新しい。

そんなグレンがテルライド&トロントで披露するのは"Albert Nobbs"という作品だ。これは彼女が30年前にオフ・ブロードウェイで主演した作品であり、この時からいつの日かこれを映画にしたいとの想いを持ち続けてきたという。まさに生涯に一度、女優としての情熱をありったけ注ぎこんだ作品といえる。

彼女が演じるタイトル・ロールは、高級ホテルの従業員として長く務めながら、あるひとつの秘密を抱えている。実は彼、男装した女性。つまり女性という性別を隠して、男性として生活を送っているのだ。

舞台は19世紀末のアイルランド、ダブリン。女性がひとりきりで生きていくにはあまりに高い障壁が立ちはだかった時代。14歳の時にとある出来事を経験した彼女はこの社会を男として生き抜こうと決意をする。そうすれば人並みの仕事につける。そして救貧院での厳しい生活から脱出することができる。

Albertnobbs
そんな過去を持つ彼女(彼?)もいつしか中年になった。相変わらず男性用の下着の下に女性の身体と、それに湧きあがる様々な想いを封じ込め、当時の社会を必死に生き抜くアルバート・ノッブス。そこでは同じ秘密を抱える人との出逢いがあったり、自分の運命を変えるほどの恋なども経験するのだが―。

Nobbs 本作は主人公アルバートに負けず劣らず、これまで幾度となく挫折に見舞われ、今回ようやく完成までこぎつけたと言われる。クローズは主演のみならず、脚本、製作を担っている。

監督を務めるのは『彼女を見ればわかること』や『愛する人』のロドリゴ・ガルシア。クローズはこれまで2本の作品を彼と一緒に闘い抜いており、その信頼感は堅い。共演にはミア・ワシコウスカ、ジョナサン・リース・マイヤーズ、アーロン・ジョンソン、ブレンダン・グレッソン。

すでにテルライド映画祭で披露されたばかりの本作だが、各紙の反応はまずまずといったところか。「いくつか気になる部分があるものの、グレン・クローズの演技は魂がこもっていて素晴らしいし十分オスカーに輝く可能性がある」とする見方が強い。

なにしろ過去に5度のオスカー候補入りの経験を持つこの名女優が、まだ一度もその頂点に輝いたことはないのである。今回こそ念願の受賞が叶うのかどうか。これは映画以上にアカデミー会員の心を揺さぶる要素となり得る。

なお一方で、今年の暮れにはグレン・クローズの前に立ちはだかる最強のライバル、メリル・ストリープが主演する"The Iron Lady"もお目見えする。

Iron
この作品でメリルは“鉄の女”ことマーガレット・サッチャー元首相を演じる。その旦那役にはジム・ブロードベント。そして『マンマ・ミーア!』で高評価を受けたフィリダ・ロイドが監督を務める。もはやアカデミー賞の常連となったメリルと、今年こそはと期待の高まるグレン。果たしてふたりの頂上対決は見られるだろうか。それともふたりを軽く凌駕する新たな才能の到来が、この先に待ちうけているのだろうか。

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【興行】北米興行成績Sep.02-04

先週までの復習は各自こちらで行ってください。

【Sep.02-04 weekend 推計

01 The Help  $14.2M
02 The Debt  $9.67M
03 Apollo 18 $8.7M

04 Shark Night 3D 
$8.64M
05 Rise of the Planet of the Apes $7.8M
06 Colombiana $7.4M
07 Our Idiot Brother $5.18M
08 Don't Be Afraid of the Dark $4.9M
09 Spy Kids: All the Timee in the World $4.6M
10 The Smurfs
 $4.0M

■アメリカはレイバー・デイ(労働者の日)のためバケーション・ムード。ハリケーン襲来のため映画興収が落ち込んだ先週末の映画界だが、それが去った後もボックスオフィスはさほど変わらず。またもや公民権運動時代の白人女性と黒人女性との信頼&友情の物語"The Help"が首位にとどまる事態となった。

Helpmovie
公開4週目となる本作は、1週目こそNO.2に甘んじたものの、翌週になると1ランク浮上し、さらに今タームに至るまで2週にわたって首位をキープ。2011年作としては初の3週連続のNO.1ということになる。同記録は2010年の『インセプション』以来。

その売り上げは先週末に比べてたったの2パーセント落ち。こんな強力な下げ止まりぶりは見たことがない。市場原理を超えたかなりの口コミ支持が幅広く広がっていることを意味する。製作費2500万ドルという安価ながら累計興収は1億1860万ドルに達している。

Debt■2位はヘレン・ミレン、サム・ワーシントン主演のスパイ・スリラー"The Debt"が初登場。2010年に製作されながらミラマックス社の身売りなどで『テンペスト』(ジュリー・テイモア監督)と共に長らく宙に浮いていた作品だ。

97年と66年のエピソードが同時進行する語り口で、オスカー女優ミレンは引退したモサド工作員役、そして彼女の若かりし日を『ツリー・オブ・ライフ』のジェシカ・チャスティンが演じる。監督は『恋に落ちたシェイクスピア』のジョン・マッデン。『キック・アス!』や『X-Men:ザ・ファースト・ジェネレーション』でお馴染みのマシュー・ヴォーン&ジェーン・ゴールドマンが脚本を手掛けることでも注目を集めている。

1800館規模というブロックバスター系の約半分にも満たない上映館数でスタートした本作は30代以上の客層がメインを占め、また男女比はほぼ半々だという。

18 ■3位にはもはや低予算ホラーやSFの代名詞となりつつあるfound footage(発掘映像)物、"Apollo18"。記録上、アポロ計画は17号をもって全面的に終止符が打たれたはずだが、NASAは極秘裏に“アポロ18”を打ち上げていた―。

本作ではそれに搭乗したふたりの飛行士たちが遭遇する未曾有の恐怖を記録映像形式で描く。キャッチは「我々が二度と月に戻らないのには理由がある」。興収面では870万ドルしか成果が上げられていないが、製作費はたったの500万ドルということで、製作&配給側のリスクはほとんど存在しない。配給側によると客層は57パーセントが男性、56パーセントが25歳以上とのこと。

■4位には"Shark Night 3D"。昨年の『ピラニア3D』をも若干下回る興収結果となった。配給によると52パーセントが女性、57パーセントが25歳以下。また3Dスクリーンの興収シェアは86パーセントに昇る模様。ブロックバスター系の3D映画に比べて分母の数が少ないこともあるが、それでも8割台とはなかなかのもの。あるいは3Dであることにのみ訴求力を持った映画といえるのかも。

■5位の『猿の惑星 創世記』は製作費9300万ドルながら現時点の国内興収だけで1億6000万ドルを売り上げている。リュック・ベッソン製作の"Colombiana"は6位へダウン。先週のハリケーンの影響をモロに受けただけに、2週目にしては数字がある程度下げ止まっている感がある。しかし興収面ではまだ製作費の半分ほどの2000万ドルを若干越えた程度。7位の"Our Idiot Brother"は先週比26.1パーセント減で累計興収1500万ドル。これも製作費は500万ドルなのでリスクは少ない。ギレルモ・デル・トロ製作のホラー"Don't Be Afraid of the Dark"は先週のハリケーンの揺り戻しが感じられない42パーセント落ち。製作費2500万ドルながら、現在までの興収は1600万ドル程度。スパイキッズ4D:ワールドタイム・ミッション』は製作費とほぼ同額3000万ドル程度まで興収を伸ばした。

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ソダーバーグ監督、引退路線を微妙修正

Soder 『オーシャンズ11』や『トラフィック』などの作品群で名高く、50歳を前にして(現在48歳)の映画監督を引退することを表明していたスティーヴン・ソダーバーグが、その発言を微妙に修正している。

BBCによると、自身の最新作"Contagion"をヴェネツィア国際映画祭コンペティション部門アウト・オブ・コンペティション部門に出品しているソダーバーグ監督は、記者団が投げかけた引退の是非について「そんな大層なものではないよ。単なるサバティカルさ」と答えたようだ。

サバティカルとは通常、研究者などがその職にありながらリフレッシュやステップアップのために取得する半年、1年ほどの研究休暇を指し、この言葉を使う以上、いずれ現職に復帰することが前提となる。

映画監督というフリーランスに近い立場のソダーバーグの場合、これがどれほどの期間に及ぶのかについてはまだ分かっていない。

Contagion そもそも自身の熱い情熱をこめて製作した『チェ』2部作が世界でそれほど当たらなかったことなどからだんだんと気分が落ち込んできたとされるソダーバーグだが、ヴェネツィアでお披露目された世界を巻き込んでの感染スリラー"Contagion"ではマット・デイモン、グウィネス・パルトロー、ジュード・ロウ、ローレンス・フィッシュバーン、ケイト・ウィンスレットなどの有名スターを配しての緊張感あふれる演出が高い評価を得ている。もしかするとこの反応に気を良くして発言修正に至ったのかもしれない。

ともあれ、ソダーバーグは現在、"Contagion"と"Haywire"という2本の映画が公開待機中。彼がサバティカルに突入する前には、少なくともあと3本の映画が製作される予定だ。そのラインナップはチャニング・テイタム主演の"magic Mike"、ジョージ・クルーニーが主演を降板したばかりの"The Man from U.N.C.L.E."、それにマット・デイモン&マイケル・ダグラス主演の"Liberace"。

サバティカル期間中は“絵描き”として自らのアート世界をまた別角度から追究していく予定らしいが、仮に"Contagion"がヴェネツィアで金獅子賞に輝いてしまったりなどするとアウト・オブ・コンペ部門ゆえ金獅子賞の可能性はありませんね。失礼しました。、“引退””サバティカル”といった発言も根こそぎ撤回されてしまうかもしれない。でもそのときはそのときで、僕らは彼の決断を尊重して受け入れてあげよう。

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2011/09/04

【NEWS】オスカー司会候補にエディ・マーフィ急浮上

Eddie2012年のアカデミー賞授賞式の司会候補の最有力としてエディ・マーフィの名前が浮上している。

複数のメディアが伝えるところによると、マーフィに白羽の矢を立てたのは今回の授賞式TV中継のプロデューサーを務めるブレット・ラトナー。『ラッシュ・アワー』シリーズの監督やTVシリーズ「プリズン・ブレイク」の製作総指揮としても知られる彼は、つい先ごろ彼の最新作"Tower Heist"にてマーフィを起用したばかり。その存在感、持ち味にいたく感銘を受けて、ぜひともオスカー授賞式で一役買ってほしい考えているようだ。もちろんここにはラトナーがこの報とセットで10月4日公開の"Tower Heist"をPRしたいとの思惑も絡んでいることは言うまでもない。

ラトナーと授賞式の共同製作者ドン・ミシャーはレイバー・デイ(労働者の日)明けの火曜にもアカデミー協会の首領、トム・シェラックと会って誰をホストにすべきか意見交換を行う予定。ここでマーフィーの名前が挙がるものとみられる。

この報を伝えるメディアの中には「エディ・マーフィーに決定」とするものもあるのだが、実際のところまだ決定には至っていない模様。スケジュール的にアカデミー協会側はこのホスト役を9月中旬ごろまでに決めてしまいたい構えだ。

またこの司会者候補には過去8回もこの大役を担ったビリー・クリスタルの名前も依然としてとどまり続けている。彼自身も9回目の登板に興味を示しており、いくらマーフィーの名前が新鮮だからといって、根強い人気をもつビリーの可能性はそう簡単には消え去りそうにない。

ともあれ、もしもマーフィーに決まった暁には、サタデー・ナイト・ライブで鍛え抜かれた喋りの技術が炸裂することとなる。日本版の吹き替えはぜひ下條アトムさんでお願いしたいものだ。

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【NEWS】クルーニー「ナポレオン・ソロ」を降板した理由

George先日お伝えしたとおり、ジョージ・クルーニーは目下、自らが主演予定だった"Man From U.N.C.L.E."(0011ナポレオン・ソロ)から降板する手続きを進めている。

この突然の降板劇をめぐっては、映画の監督を務めるのが『アウト・オブ・サイト』や『オーシャンズ11』などでクルーニーとコラボレーションを重ねてきたスティーヴン・ソダーバーグであるだけに、もしや2人の関係に何らかの亀裂が入ったのでは?と見る向きも多かった。が、数日経って、どうやらその原因がクルーニーの身体的なコンディションにあることが分かってきた。

降板報道の直後に掲載されたE!onlineの記事によると、クルーニーは『シリアナ』でCIAエージェントを演じた際、その拷問シーンで脊椎を損傷しており、今なお背中から首筋、そして頭部に至るまでの痛みに悩まされているという。

一時は後遺症による記憶障害にさえ苛まれたクルーニーはその後も度重なる手術を経てはいるものの、まだ完治には至っていない。ゆえにアクション・シークエンスが多い"UNCLE"はもはやコンディション的に不可能、というのが大方の関係者の見立てのようだ。

そんなことを書き綴っているうちに、クルーニー自身のコメントさえも漏れ聞こえてきた。Deadlineがテルライド映画祭に出席したクルーニーに直接訊いたところ、彼は「この映画、とてもやりたかったんだが」と断ったうえで、「でも僕も50歳だしね。。。それにしばらくしたら首と肩の手術を受ける予定なんだ」と溜息まじりに答えたという。また彼は盟友スティーヴン・ソダーバーグが50歳を境に引退するという宣言を懐疑的に見ており、なにはともあれ彼の最新作"Contagion"の商業的ヒットを心から願っているとコメントしている。

というわけで、僕自身がエラソーに推理した「この映画の撮影時期がクルーニーの監督作"The Ides of March"の賞レース出走時期と重なり、身動きが取りづらくなるからだ」というのは主要な理由ではなかった(しかし理由の一部ではあると思うのだが)。失礼しました。

ハリウッド・スターといえども、みんな痛みを抱え、それでも決してくじけずに頑張っているんですね…。

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2011/09/03

【NEWS】ノア・バームバックがTVシリーズに着手

Noah 『ソーシャル・ネットワーク』や『トゥルー・グリット』で知られる製作者スコット・ルーディンが10年来あたため続けてきたジョナサン・フランゼン著「コレクションズ」という小説が、当初の予定の長編映画ではなく、TVシリーズとして陽の目を見ることになりそうだ。

これにゴーサインが出れば、まずは米ケーブル・ネットワークHBO用のパイロット(お試し)版が製作され、その結果次第でシリーズ化の是非が決まる。

本作はアメリカ中西部を舞台に老齢を迎えた夫婦とそのすっかり成人した3人の子供たちがそれぞれに生活や仕事の上で問題を抱え、いつしか家族の心もバラバラになりながらも、最後には20世紀最後のクリスマスを共に祝おうとする物語。全米図書賞、ジェームズ・テイト・ブラック賞を受賞するほど評価を受けた作品だ。

Anthony これに参加予定のメンツが魅力的だ。まずは原作者のフランゼン自身が製作と脚本を手掛ける。そして『イカとクジラ』『マーゴット・ウェディング』などで監督を務め、『ライフ・アクアティック』『ファンタスティックMr.FOX』などでは脚本を務めたノア・バームバックが演出・脚本・製作を担当。

またこの主演にはアンソニー・ホプキンスが興味を示しているという。彼が狙うのは恐らく、鉄道会社を定年してアルツハイマーの兆しもみえはじめる一家のあるじ、アルフレッド役かと思われる。

ちなみにタイトルの「コレクション」とは"Collection(収集)"ではなく、"Correction(修復)"の意味。失われた家族のきずなを少しずつ修復しつつ、20世紀から21世紀へと時代を越えていこうとする家族の旅路が描かれる。

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【メモ】英国王のスピーチ

『英国王のスピーチ』のDVDがリリースされたので、さっそく再見。もともと舞台劇として書かれた作品だけに、フィールドが映画に移ってもやはりバーティとライオネルの立ち位置、距離感が非常に際立った演出効果を生み出している。その一歩分だけ引いた立ち位置、散歩に出かけたふたりがどんどん離れていく距離感に胸が詰まる。また、あれほど俳優としてステージに立ちたかった(それでも叶わなかった)ライオネルが、英国王室という世界最大の“演劇性””儀式性”を前にして裏方の言語療法士として見事に、いわば演出家デビューする様、また彼がそれを鼻にかけるでもなく、妻にさえ打ち明けられず、王とひそやかなる親友関係をはぐくむ様がとても魅力的に紡がれていく。

ラストでロイヤル・ファミリーがバッキンガム宮殿のバルコニーから手を振るシーンがある。再見した際、集まった民衆が拍手で国王を讃える様子を、ライオネルが背後からちょっとだけ背伸びして覗きこもうとする仕草に気づいた。ほんとうは彼も拍手をもらいたい側の人間だったのだ。一瞬だけその“拍手”に誘われるライオネルだが、すぐに首を引っ込めて、その場でスッと前を向く。そのとき思った。もしかすると、あれほど嫌だった王位に就き立派にスピーチをこなした王の姿は、いわばライオネルの写し鏡でもあったのではないか?

むしろ「ここに居ていいのか?」とずっと自答していたのはむしろライオネルの方だったのかもしれない。彼は結局ステージには立てなかった。が、彼の分身たるジョージ6世はいま表舞台で全身に民の祝福を浴びている。

「これでいいのだ」

と彼が思ったかどうか詳述するのは野暮ってものだが、少なくともそれに似た宿命を受け入れるまでの道のりこそ、『英国王のスピーチ』が刻む見事な感情の動線なのだと感じた。

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【NEWS】ディズニー「ローン・レンジャー」は今・・・

Lone_2  製作ジェリー・ブラッカイマー、監督ゴア・ヴァ―ビンスキー、主演ジョニー・デップという『パイレーツ・オブ・カリビアン』のビッグ3が再び結集するウェスタン・アクション"The Lone Ranger"。この超話題作が製作費の高騰を理由にディズニーからゴーサインを撤回されたことは以前にもお伝えしたとおり。

「製作中止」との文字だけが独り歩きしている感も否めないのだが、実はいまだに製作陣とスタジオとの交渉はつづいている。各紙が報じるところによると、当初は2億7500万ドルという破格の数字を提示していた製作側も今では削減に削減を重ねて、2億1500万ドルという地点にまで歩み寄りを見せているとのこと。一方のディズニー側はこれを2億ドルまで引き下げたいというのが本音のようだが、一時は妥協ラインとして2億2000万ドルという数字を提示していたこともあり、これはもう、ディズニー首脳部が首をタテに振るか否かに一任された決定事項といえる。

一方、Deadlineによると他のジレンマも明らかとなってきている。

Gore まず監督のヴァ―ビンスキーは「すでに製作の始まっている本作の青写真を見直さなきゃならないほどの妥協はしない」と宣言しており、つまりこれは当初の思惑どおりのビジョンが実現できないならばドロップアウトも辞さないということになる。

また40~50年代に放映されたTVシリーズ「ローン・レンジャー」の大ファンであり、長年にわたってこの映画化を夢見てきたジョニー・デップは、この企画に人一倍の想いを寄せてはいるものの、ただし盟友ヴァ―ビンスキーと一緒でないのならば俺もやらない、との考え方を持っているようだ。

ゆえにディズニーとしてはヴァ―ビンスキーを切って企画の抜本的な練り直しを求めたいところではあるのだが、そうすればデップも失うことになる。『アリス・イン・ワンダーランド』や『パイレーツ・オブ・カリビアン』などで現在のディズニーの屋台骨を支える彼を失うことは経営陣にとっても大打撃となりかねない―。

現在もなお、スペクタクル・シーンを練り直したり、あるいは合計3000万ドル級にもなるビッグ3のギャラの支払日を先送り(成功報酬に組み込む)などを含む予算削減案が検討中と見られている。

また、予算や映画の内容だけではどうにもならない部分もある。それが公開日に関する問題だ。本作が予定していた公開日は2012年12月21日。奇しくも今回の「製作中止」報道の拡がったタイミングは、ブラッド・ピット主演の"World War Z"がその公開日を同日に定めた直後だった。しかもその前週にはピーター・ジャクソン監督による『ロード・オブ・ザ・リング』のプリークエル(前章)"The Hobbit"が封切りを控えている。

Depp ただでさえ激戦区のこの時期に、近頃その人気に翳りが見える“西部劇”がどれだけ訴求力を持ちうるのか。ブロックバスターのオバケたちが互いに年末の観客を貪り食う中で、2億7500万ドルという製作費をカバーするだけの国内興収を計上することは至難の業といえる。もしも本作をもういちど製作軌道に乗せるのであれば、その最悪の時期は外して一人勝ちしやすいタイミングを探しだす(それが難しいのだが)ことは必要不可欠だ。

米ハリウッド・リポーター誌によると、現在ディズニーは巨額を投じた映画製作のありかたを慎重に見直しているとも言われている。ヒットの確約された『パイレーツ』シリーズならばまだしも、すでに進行中の"OZ the Great and Powerful"と"John Carter"だけでもかなりの製作費を捻出としている。とくに『ファインディング・ニモ』や『ウォーリー』のアンドリュー・スタントンが挑む初の実写である後者は製作費に2億5000万ドル以上をかけているとか。

これが成功するにしろしないにしろ、この不況の時代になぜこれほどまで金額が膨らんでしまったのか、それほどの予算が本当に必要だったのか、というごく基本的な自答は企業が健全体であるためにも常時行われてしかるべきだ。

それこそ彼らが今年の3月に体験したロバート・ゼメキス製作の『少年マイロの火星冒険記』のような経験はもう2度と御免だというのが本音だろう。

ともあれ、ハリウッド・リポーターによると、ディズニー首脳が最終結論を出すのはレイバー・デイ(労働者の日)以降とされている。連休明けのリフレッシュした頭脳でどのような決定がなされるのかに注目が集まる。

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【NEWS】ソダーバーグ、『ハンガー・ゲーム』参加を語る

Soderberg 数週間前、『チェ』2部作や『トラフィック』などで名高い映画監督スティーヴン・ソダーバーグが、現在撮影中の"The Hunger games"の現場に顔を出し“第2ユニット監督”として二日間だけヘルプしたという珍ニュースが世界のエンターテインメント媒体を駆け巡った。

ネット上では「なぜ彼が第2ユニット監督を?」「話題作りのためか?」「それほど『ハンガー・ゲーム』の撮影が巧く行ってないのか?」などと憶測が飛んだが、これについてソダーバーグ自身がMoviefoneの取材の中で経緯を説明している。

彼の言によると、事情は至極シンプルだったようだ。ことの始まりは4月。ソダーバーグとは15年来の付き合いで様々なクリエイティヴな意見を忌憚なく交換しあう仲のゲイリー・ロス監督("The Hunger Games"の監督)から話があったという。

「なあ、8月の1週目に立った二日きりの第2ユニットの仕事があるんだけど、もしできればちょっと来て手伝ってくれないか?そのほうが見ず知らずの誰かに任せるよりも安心できるし」

ちょうどそのころ、ソダーバーグは"Contagion"の撮影を終え、次回作"Magic Mike"の準備中だったゆえ、スケジュールには余裕があり、「おっ、それは面白そうだな」ということになったと言う。

Hunger それから数カ月後、実際に撮影現場を訪れた彼が肝に銘じたのは「ゲイリー・ロス(監督)とトム・スターン(撮影監督)の仕事を忠実に複製する」ということだった。仮にここでソダーバーグ色を出してしまえば第2ユニット監督として失格だ。要はいかに彼らの作家性を再現できるかということ。なのでもしも彼が自分の仕事を十分に全うした暁には"The Hunger Games"の映像上から彼の痕跡は消え失せ、ロス監督の映像と継ぎ目なく融合してしまうことになる。まさにこの点に彼は興味を惹かれたようだ。

実際の撮影中も、いつもの自分の現場以上に神経質にならざるを得なかった。そして絶えず「ああ、ゲイリーが気に入ってくれるかな?気にいってくれればいいな」と自問自答していたという。

他人の映画を部分的に監督した前例としては、いまパッと思いつく限りにおいて『シン・シティ』がある。この映画では終盤の車中の会話シーンでロバート・ロドリゲス監督の盟友タランティーノが部分監督を務めたというが、そう聞かされて本作を見るとかなりの確率で「ああ、この部分か」とタランティーノ色が刻印されているのを体感できる仕上がりとなっている。

果たして今回のソダーバーグの仕事ぶりはどのように"The Hunger Games"本編へと採用されているのだろうか。また、スタッフロールでソダーバーグがどのようにクレジットされるのかについても興味が募る。

"The Hunger Games"の米公開は2012年3月23日。

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2011/09/02

【NEWS】「ウルヴァリン」脚本のリライトに着手

W 米ヴァラエティによると、ヒュー・ジャックマン主演、『ナイト&デイ』のジェームズ・マンゴールドが監督をつとめる『ウルヴァリン2』の脚本リライト作業のため、『ダイ・ハード4.0』や『アンストッパブル』などで知られるマーク・ボンバックが新たに雇われることになったようだ。

X-MENシリーズのメイン・キャラでもあるウルヴァリンのスピンオフ企画第2弾にあたる本作は、その顛末の大部分が日本を舞台に巻き起こることでも知られる。

なんでもウルヴァリンがジャパニーズ・マフィアの一人娘と恋に落ちるというストーリーなのだとか。ウルヴァリンと対峙する敵ミュータントとしてはシルバー・サムライというキャラが登場することがこれまでにも知られていたが、同記事によれば他にもヴァイパーという女ミュータントが法務大臣の秘書として登場するのだとか。マーヴェル・シリーズではこのキャラはかつてセラフという師匠のもとでウルヴァリンと共に修行を積んだ過去を持つらしく、果たして本作でいかなるキャラとして描かれるのか注目が集まる。

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『ウルヴァリン2』はもともと『ユージュアル・サスペクツ』や『ワルキューレ』などのブライアン・シンガーとのコラボでも知られるクリストファー・マッカリーが脚本執筆しており、監督が決まらぬうちからすでにその脚本だけが高い評価を得てきた経緯がある。

高い評価を得てるのなら、下手に触ることなくそのままにしていたほうがよいのでは?との声も聞かれるが、恐らくはジェームズ・マンゴールドが監督に就任するにあたって彼なりの映像文法に沿った若干の変更が余儀なくされているのだろう。

本来ならばこれもマッカリーが務めるべきなのだが、彼は目下、トム・クルーズを主演に迎える自身の監督作"One Shot"の製作中ゆえ、それも叶わず。結果的に"Jack the Giant Killer"でマッカリーと協作経験のあるボンバックがこの任を担うことになった。

また先週には本作のロケ地についてのニュースが各メディアで取り沙汰されていた。日本での気象状況が読めず、なかなか場所と時期が決められないというのだ。多くのメディアは「ロケは日本ではなくバンクーバーで行われる」との見方を強めているが、ヴァラエティによると今なお東京でのロケも予定しているとのこと。

撮影は2012年、ヒュー・ジャックマンがトム・フーパー監督作『レ・ミゼラブル』を終えた後に着手される。

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【NEWS】ボンド最新作の撮影はインドで?

Bond 米ハリウッド・リポーター誌が、007シリーズ最新作"Bond 23(仮題)"の撮影はムンバイ、デリー、ゴア、アメダバードをはじめとするインドの複数の都市で行われるとの見方を伝えている。

同誌ではインドの新聞"The Times of India"で報じられた記事の内容を紹介。それによるとインド当局は幾つかの鉄道地帯を除くゴア北部での撮影を許可した模様。ただし、今回の作品では鉄道を駆使してのアクションがひとつの見せ場となっており、プロダクションチームはなおも管轄当局との交渉を続けているという。

また首都デリーではダリヤ・ガンジの人でごった返す歴史的なバザールや、衣服関係の露店が立ち並ぶサロジニナガールでも撮影が行われる予定とのこと。

ダニエル・クレイグ主演で『アメリカン・ビューティー』のサム・メンデスが監督を務める"Bond 23"は、ロケ地選定の遅れなどから撮影開始予定が今年の秋から来年1月スタートにまでもつれ込んでいる。

追記:BBCによると、製作プロダクションであるEONは、撮影開始時期やロケ地について明言せず「プリ・プロダクション中である」とだけ答えている模様。

肝となるのはやはり上記した“鉄道”であり、安全上の理由から許可が出せないとするインド当局との話し合いが平行線をたどる中、ボンド・チームは選択肢を増やし、南アフリカでのロケも検討しているとも言われている。はたしてアフリカ案はいまもなお進行中なのか、否か。

ともあれ世界を跳びまわる『007』においてロケ地はシリーズの“顔”ともいえる大きな要素。最終的にどのような決定がなされるのか注目したい。

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2011/09/01

【NEWS】コーエン兄弟の次回作、タイトル決定?

Coen 米ヴァラエティ誌によると、ジョエル&イーサン・コーエン兄弟の次回作のタイトルは、"Inside Llewyn Davis"になるそうだ。同記事によると、この作品は60年代のニューヨーク・シティで活躍したひとりのフォーク・ミュージシャンの葛藤の物語、とのこと。

これをみて「あれれ?」と首をかしげる人も多いことだろう。なぜなら、これまで漏れ聞こえていた情報では「実在のフォーク&ブルース歌手デイヴ・ヴァン・ロンクの伝記映画」とされてきたからだ。主人公の名前がまるっきり変わっている。っていうか、レウィン・デイヴィスって誰?

詳し事はまだ分かっていないが、おそらくコーエン兄弟がゆるくベースとするのは変わらずデイヴ・ヴァン・ロンクなのだろう。加えてそこに様々なフィクション要素を自由に盛り込みたいがゆえに、あえてデイヴィスの名を持ちだしているのではないか(もし同名の有名ミュージシャンが存在したならごめんなさい)。またこの報を伝えるEMPIREは、ヴァン・ロンクの最も有名なレコード・アルバムが今回の映画タイトルに極めてよく似た"Inside Dave Van Ronk"であることを指摘している。

Ronk_2 60年代のグリニッジ・ヴィレッジを中心に活躍したヴァン・ロンクは、最高のブルース・ギタリストであり政治活動家としても知られ、ボブ・ディランやジョニ・ミッチェルをはじめ政治や社会や文化の激変期たる60年代を生き抜いた多くのミュージシャンが少なからず彼の影響を受けていたという。

また、この映画をめぐっては『ノー・カントリー』『トゥルー・グリット』のスコット・ルーディンが引き続きプロデューサーを務め、共同製作&国際セールスをスタジオ・キャナルが担うことも決定している。

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【NEWS】新ダイ・ハードの監督内定

John Deadlineのリポートによると、FOX首脳陣とブルース・ウィリスによって進められてきた『ダイ・ハード5』の監督選びがついに決着を見せ、『エネミー・ライン』で名高いジョン・ムーアがそのポストに内定したようだ。

『ダイ・ハード4.0』でも見事なリフレッシュぶりを見せつけたジョン・マクレーン刑事を再度この大ヒットシリーズに登板させるべく、一時はテレビゲーム「Halo」のプロモーション・ビデオで見事な映像を作り上げたノーム・ムーロが監督に抜擢され進められてきた本作だが、だんだんと怪しくなる雲行きはムーロがワーナーの『300』前章"300: Battle Of Arteisia"に鞍替えした時点で決定的となった。

それ以降、製作陣はふたたび監督選びを開始。候補者リストにはムーアと共に『ワイルド・スピード』シリーズのジャスティン・リン、"Drive"でカンヌ映画祭の監督賞を受賞したニコラス・ウィンディング・レフン、そして"Attack the Block"が高評価を納めている新鋭ジョー・コーニッシュらが名を連ね、後に『ニューオリンズ・トライアル』のゲイリー・フレダー、『ラッキーナンバー7』のポール・マクギガン、『1408号室』のミカエル・ハフストロムともミーティングが持たれていたという。

ジョン・ムーアといえば『エネミー・ライン』(2001)のアクション・シークエンス、とりわけ空中偵察機からの緊急脱出システムの稼働をメカニックの細部を駆使してテンポよく描くディテール感と、その反動たる豪快な銃撃描写との揺り戻しが高評価を生んだものの、名作ホラーをリメイクした『オーメン』では批評家筋に酷評され、その後の『マックス・ペイン』も根強いファンは居ながらも高い知名度を獲得しているとは言い難い。

彼が『ダイ・ハード5』を描くならば、皆が望むのはやはり『エネミー・ライン』節の復活だろう。いまだ大ヒットに縁のないムーアが、いかにしてこの人気シリーズのたすきをつなぎ、なおかつ彼自身もブレイクスルーを果たすのか、期待が高まる。

ちなみに本作の脚本は『ソードフィッシュ』『ウルヴァリン』『特攻野郎Aチーム』のスキップ・ウッズが手掛ける。フォックス側はウィリスが『RED 2』に入るよりも前に、なるべく早急に『ダイ・ハード5』の撮影を始動させたい構えのようだ。

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【NEWS】新スーパーマンの衣装は従来のものとかなり違う

『300 スリー・ハンドレッド』のザック・スナイダーが監督を務める新『スーパーマン』。その製作現場で撮られた新たな写真が話題を集めている。というのも、今回のものは以前お披露目されたファースト・スチールに比べて格段に明度が高く、それにより従来のコスチュームとの決定的な違いが明らかとなっているからだ。

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