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2011/09/06

現代美術家による移動式コンサート・ホール

カンヌ映画祭で『ツリー・オブ・ライフ』(リンクは拙レビュー)が最高賞に輝いた際、観客や批評家の間でも賛否両論に分かれたこの映画をとあるメディアはこのように表現した。

「まるでテート・モダンのタービンホールに展示されたアニッシュ・カプールの現代アートを観ているような」

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映画をご覧の方はきっとこの言わんとしていることが直感的に理解できるだろう。とにかく壮大で、観ている者の感覚を我々の預かり知らない神秘や未知へと導き対峙させるという意味において、宗教性さえも伺わせる。などと書き綴っていたらますます『ツリー・オブ・ライフ』の記憶がよみがえってきた。

そんなカプール(カプーアとも)氏が東日本大震災で被害の大きかった地域にアートを届けるべく一肌脱ぐ。BBCによるとこのたび彼はスイスのルツェルン・フェスティバルが立ち上げた復興支援プロジェクト"Ark Nova-A Tribute to Higashi Nihon"のメイン事業となる「移動式コンサート・ホール」のデザインを手掛けるとのこと。

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空気式で設営されるこのホールは700人の観客を収容可能で、来年の春頃から稼働開始。プログラムはクラシック、ジャズ、ダンス、マルチメディアなど多岐にわたり、今回の災害で被害の大きかった地域を中心に巡業を行う。また活動資金はスポンサー企業や支援者からの寄付を募り、地元の人々は無料で招待する予定だという。

ボンベイ生まれでロンドン在住のカプール氏は、ターナー賞を受賞するなど国内外で高い評価を受ける現代美術家だ。2012年のロンドン・オリンピックでもその競技場の顔=モニュメントとして彼がひと仕事手掛けることになっている。

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また、カプールの作品は映画にも進出している。『月に囚われた男』で鮮烈なデビューを果たしたダンカン・ジョーンズ監督の最新作『ミッション:8ミニッツ』(原題:Source Code/10月公開)では、彼の手掛けたCloud Gate(シカゴのミレニアム・パーク内)というモニュメントが象徴的にじっくりとフィーチャーされる(画像はあえて掲載しないが、気になる方はWIKIってみてください)。彼の名前や作品群を知っておけばより深くこの映画を楽しめることだろう。

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