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2012/02/25

The Woman in Black ~英国滞在中Vol.4~

これまでにも何度となくすばらしい作品群を授けてくれた映画館”ピクチャーハウス”で、ダニエル・ラドクリフ主演のゴシック・ホラー"The Woman in Black"を鑑賞。映画の中身もさることながら、客席には僕ただ一人という、ホラーを味わうにはあまりに条件の揃いすぎた環境で上映がスタートした。

せっかくなので記念写真を一枚。

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ハリー・ポッター卒業後のラドクリフが亡き妻の幻影を感じながら幼い息子を育てる父親役を好演している。そんな父子にしばしの別れ。法律事務所の仕事でとある遺産問題に決着をつけるべく、人里離れた田舎町へ向かうことになる。しかし到着するや、村人たちはなぜか彼によそよそしい態度をとる。やがて明らかとなっていくその理由。この村では子供たちが次々と死へ誘われた過去があった。

そんな迷信など信じぬと、向かう先は曰く付きの屋敷。

彼がそこに足を踏み入れたとき、あたりには誰もいないはずなのに、物陰から黒衣の女性がこちらをじっと伺っている様子が目に映る。ある時には室内。それも彼のすぐそば、そして耳元にも・・・。

Black
スーザン・ヒル原作、いまや舞台作品としても世界的に有名になった本作を、あの伝統と鮮血の雄“ハマー・フィルム”が映像化(最近では「モールス」などを手がけている)。「キックアス」や「X-MENファースト・ジェネレーション」などで知られるジェーン・ゴールドマンが脚本を担当している。監督は"Eden Lake"で注目を集めたジェームズ・ワトキンス。村に漂う重苦しい空気や屋敷内の調度品、剥製、玩具の数々。そして徐々に本格的に高まっていく黒衣の女の脅威。どこか「リング」やタイのパン兄弟のホラー映画のような趣向なども彷彿とさせながら、暗闇に浮かび上がる呪いの表現も手を代え品を代え、実に巧みに織りなされている。

ホラー映画は交響曲と同じで、そのボルテージの醸成が上手ければ上手いほど、表向きの怖さとは別にある種の恍惚さが高まっていく。よく知られた物語をその世界観を完璧に把握、制御しながら繊細に味付けしている。そんなこだわりが十分に伝わってくる作品だった。

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