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2012/02/26

The Best Exotic Marigold Hotel

英国滞在中に『恋におちたシェイクスピア』のジョン・マッデン監督による最新作"The Best Exotic Marigold Hotel"が封切られた。出演者にはジュディ・デンチにマギー・スミス、ビル・ナイ、トム・ウィルキンソン、それに『スラムドッグ・ミリオネア』のデヴ・パテルなどがそろい踏み。いわゆるオールキャスト映画というやつだ。

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原作は代表作「チューリップ熱」などの映画化企画も進んでいるデボラ・モガーによる同名小説。母国イギリスでの生活に見切りをつけ、老後の第二の人生をインドに託して飛行機に乗り込んだ7人の男女。それぞれに人生の酸いも甘いも経験し、それぞれの理由からこの地を踏みしめた彼らは、その居住先「マリーゴールドホテル」が想像していたものよりに遙かに未開発の代物であることに愕然とする。しかし絶望などしていられない。彼らは支配人のインド人に協力し、またそれぞれにインドでの暮らしを謳歌しながら、少しずつ自分たちの居住空間を魅力的なものに変えていこうとするのだが-。

さすがデンチとスミスの“デイム(女性版の“ナイト”みたくクイーンから授かる爵位)”が顔をそろえるだけあり、初日には50~60代の中高年が大挙しており、彼女たちの名前がこの国に及ぼす波及効果といったものを見せつけられる絶好の機会となった。もう序盤からラストまでキャストの一言一言に爆笑の連続。緩急のメリハリも巧くはまり、しんみりと引き締まるシーンでは頬を伝う涙をしきりに拭う光景も見受けられた。

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そしてタイトルどおりのエキゾチックネスを受け持つのが本作の舞台となるインドという国だ。『スラムドッグ・ミリオネア』に続けとばかりに、この映画でもかの国の破格の勢い、極彩色、文化的な深淵に寄り添って、名優たちの化学変化により濃厚なエキスを付与することに成功している。

しかしながら各紙のレビューでは評価が割れている。オールド・ブリティッシュ・ミーツ・インディアという設定となればある程度は避けては通れないステロタイプ型の展開が受け手の感性にはまるかはまらないかで、ずいぶんと印象も変わってくるようだ。

個人的には『ラブ・アクチュアリー』や『パイレーツ・ロック』などと同系譜のブリティッシュ・オールスター・ムービーとして、ここに年配の方も楽しめる選択肢が生まれたことは祝福すべきことではないかと思う。そしてもちろん、本作はこれらのおじさん&おばさん俳優が大好きな若者たちをも大いに歓迎してくれることだろう。

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