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2012/03/31

【レビュー 】スーパー・チューズデー~正義を売った日~

やはり映画監督とは、俳優業以上に自分の遺伝子に組み込まれたアイデンティティをさらけ出さねばならない職業なのだろう。ジョージ・クルーニーといえば、先日もアカデミー賞を終えたタイミングを見計らって(誰にも迷惑をかけない時期になってから)深刻な暴力の連鎖が広がるスーダンに飛び、帰国後には米上院委員会でその現状をレポートし、オバマ大統領と面会して人命支援を訴え、果てにはニューヨークのスーダン大使館前で警察の警告を無視して抗議活動を繰り広げ、一時身柄を拘束されたりもした。そうやって彼を突き動かす信念の影には常に父親ニックの存在が見え隠れする。ジャーナリストとして真実の究明に力を注いできた父。そんな背中を見つめながら芸能一家で成長し、売れてない時代は友人宅のクローゼットで寝泊まりしながら好機を伺い続けてきた息子ジョージ。いまハリウッドを代表する映画人となった彼は、スーダン大使館前で拘束される際に「今、この場所で父と行動をともにできていることを誇りに思う」と語っている。
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そんな彼の創る映画は、一作前に興行的に失敗した『かけひきは恋のはじまり』(これはこれで素晴らしく小粋な作品だと思う。詳しくは拙レビューを)などよりも硬派な作品の方がよく似合う。今回扱う題材は大統領予備選の内幕。映画製作の決断に至る際、ジョージの体内ではさぞやニックから受け継いだジャーナリズム魂がウズウズとうずいたことだろう。
大統領選の勝敗の行方はスーパーチューズデーで決まると言われる。それはアメリカの多くの州で投票が行われる3月初旬の火曜日のこと。クルーニーはこの“運命の日”をめぐって展開する一連の政治劇(オリジナルはボー・ウィリモンによる戯曲)を映画化するにあたり、そのタイトルを"The Ides of March"(原題)と定めた。これは古代ローマにおける3月15日を指す。ブルータスの裏切りによってジュリアス・シーザーが殺害された日である。
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クルーニーは本作の監督を手掛けるのみならず、大統領候補役として持ち前のカリスマ性を映画の軸に据える。だが決して主人公ではない。メインを託されるのはライアン・ゴズリング(『Drive ドライヴ』『ブルー・バレンタイン』)演じる若き選挙コンサルタントだ。理想に燃え、自分が仕える候補者の可能性も信じてやまない。「この国を変えられるのは彼しかいない」と候補者をたたえる時の彼の眼はフェアリーテイルを信じる子どものようにキラキラしている。マイクチェックも万全。原稿も完璧。背の低い候補者のために台座を設ける手配もした。相手候補のネガティブ・キャンペーン用の素材集めにも余念がない。体力は限界だが、余力は十分に残っている。この仕事は彼にとって天職に思えた。彼の若さから来る原動力は候補者の輝きを際立たせ、このまま順調にいけば彼は数カ月後、ホワイトハウスの仕事にさえありつけるかもしれなかった。
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だが、運命はそう簡単には事を運ばせない。相手陣営からの巧みな誘惑(ポール・ジアマッティの狡猾極まりない存在感!)、信頼に足る上司(フィリップ・シーモア・ホフマン)とのボタンの掛け違い、選挙事務所でインターンとして働く女学生との関係。信じていた理想はいとも簡単に破壊され、彼はどんどん人間性を変貌させていく。この選挙戦は彼にとってあまりに多くのものを失わせた。取り返しのつかないもの。まだ取り返しのきくもの。キャリア。人生。生きがい。スクリーンはひとつの実験場となる。すべての価値を天秤にかけた彼は果たして最後に何を選びとるのか―?
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「この国をより良いものにしたい」という言葉の響きは確かに美しい。だが、仮にあなたが選挙陣営のスタッフならば、その言葉が発せられた時点でそこに伴うメリットとデメリットを瞬時に、かつ合理的に弾き出す必要があるのだろう。それが「よりよきもの」の代償だ。それに見合う選挙資金とスタッフ数、リスク、根回し、交換条件。それらの調整仕事に忙殺され、疲れきり、いつしか限界を越え、瞳孔が開きっぱなし、演説者のように機関銃のように喋り倒す、甘言の限りで相手を翻弄する、報道記者を自分の味方につけるといった生存本能を駆使していまだその戦場に立ち残っていたとき、彼は真の意味での敏腕と認められるのだろう。しかし全てを見てしまった彼の信念にはもはやスパンコールで彩られた「より良きもの」の実態など存在しない。
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もちろんこれは映画に過ぎない。だが、それゆえクルーニー監督のもとに集まった芸達者たちがあらゆる仕掛け合う一挙手一投足に“政治業界の妖怪たち”とも呼びたくなるほどの異様さを詰め込んで繰り出してくる。とりわけ共演シーンはほとんどないシーモア・ホフマンとポール・ジアマッティの存在感ときたら、もう完全に逝ってしまっている。そんな憑かれたような演技を観ているだけで楽しい。そして恐ろしい。んな銃弾の飛び交う戦場にも増して、ここには現実社会に繋がるリアルさと一語に凝縮された緊張高さがある。
ジョージ・クルーニーはまたしてもやってくれた。父から受け継いだジャーナリズム魂にさらに輪をかけ、現実からは見えてこない隠れた真実を、映画という装置を使って果敢に告発しているかのようである。

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2012/03/30

【NEWS】ツインズに反則技の続編案

アーノルド・シュワルツェネッガーとダニー・デヴィートが双子の兄弟を演じた『ツインズ』(1988)にまさかの続編案が浮上している。

ハリウッド・リポーターによると、ユニバーサルとモンテシト・ピクチャーズは、遺伝子操作によって生まれた何から何まで凸凹な“双子”に更なるツイストをかけ“三つ子”にするというアイディアを着想している模様。そのタイトルは"Triplets"。そしてこの“3人目”として、まさかのエディ・マーフィーを起用しようとしているらしい。

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とはいえ、まだ企画は初期段階。ユニバーサルとモンテシトも実質的な製作協議に入っているわけではなく、まずはこのアイディアを膨らませることのできる優秀な脚本家を探すところから着手していく模様だ。なお、前作で監督を務めたアイヴァン・ライトマンは今回はプロデューサーのみに徹するとのこと。

『星の王子ニューヨークへ行く』や『ビバリーヒルズ・コップ』シリーズなどで一時は映画界の頂点に君臨していたエディ・マーフィーも最近では出演作がことごとく酷評され、映画人としてかなり危うい位置に立たされている。ここらで助演男優賞オスカー候補となった『ドリームガールズ』のような起死回生を巻き起こしておきたいところだが、さてこの"Triplets"がその起爆剤となりますかどうか。

なお、アイヴァン・ライトマンは80年代のもう一つの大ヒット・シリーズ『ゴーストバスターズ』の第3弾を製作軌道に乗せようと努力を続けているさなかと言われるが、こちらは最後の1ピース、ビル・マーレイが依然として首を縦に振らないままだ。もはや「もはやマーレイ抜きで製作にかかるしか手はない!」との声が上がる中、ダン・エイクロイドらはまだ地道にマーレイの説得を続けようとしているようだ。

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【ロゴ】Man of Steel

『アベンジャーズ』や『ダークナイト・ライジング』などヒーロー映画の奮闘に期待が高まる本年だが、そんな中、映画版の公開を来年に控えたスーパーマンが「俺のことも忘れるなよ!」とばかりにFacebookに新ロゴデザインを投下した。

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『ダークナイト』のクリストファー・ノーランが製作し『300』のザック・スナイダーが監督を務める本作。タイトルは慣れ親しまれた「スーパーマン」から一新し、"Man of Steel(鋼鉄の男)"を採用。その意味を象徴するかのように新ロゴは鋼鉄の厚みとヒンヤリとした触感が伝わってくるデザインになっている。

出演はスーパーマンことクラーク・ケント役に『インモータルズ』のヘンリー・カヴィル、ヒロインのロイス・レイン役にエイミー・アダムス、ケントの地球上での父親役にケヴィン・コスナ―、母親役にダイアン・レイン、クリプトン星の実父にラッセル・クロウ、そして今回の敵となるゾッド将軍には『テイク・シェルター』のマイケル・シャノン。映画の公開は2013年の6月14日。

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【NEWS】有名監督らが民話を競作

Huffington Postによると、現在、世界的に有名な5人の映画作家たちが集まって子どものための民話アンソロジー映画を作ろうというプロジェクトが始動しているようだ。

ジム・ジャームッシュとのコラボレーションで知られるサラ・ドライバーが発案したこの競作映画のタイトルは、"Tales from the Hanging Head"。常日頃、子どもたちにとって本当に必要な映画を作れないものかと自答していた彼女は、ある日、頭をコクリコクリとさせてまどろんでいる最中にこのアイディアを思いついたのだとか(ゆえにこのタイトルに決まったそうだ)。それはセルビアに伝わる民話をモチーフに、多様な国から参加する監督が、それぞれのホームグラウンドを舞台にそれらを翻案して物語る。そんな野心的なプロジェクトだ。

この参加者が凄い。サラ・ドライバーはもちろん、アルフォンソ・キュアロン、ミシェル・ゴンドリー、マルジャン・サトラピ、エミール・クストリッツァ。もはやこれだけで映画祭ができてしまいそうな面々ばかりだ。

彼らは本作の中でそれぞれ光や影といった子どもも知覚しやすいような演出手法を駆使して物語を紡ぎ、そうやって出来あがった各セグメントをマルジャン・サトラピ(『ペルセポリス』)のアニメーションが繋げていくという形をとるようだ。

サラ・ドライバーはこうも語る。「子供向けの映画というものは“子供じみている”というわけではない。たとえば私は宮崎駿監督を敬愛してやまないが、彼の作品にはスマートさのみならず、複層性がある」と語っている。これは語られるテーマが形や場所を変えていたるところに偏在していくことを意味するのだろう。そして"Hanging Head"の企画概要を観ていると、まさにこの“複層性”を意識した作りであることに気づかされる。

このアンソロジー企画、まだ製作時期などの詳しい情報は明らかにされていないが、子どものみならず大人をも魅了する興味深い作品になることは間違いなさそうだ。

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【NEWS】ベン・アフレックに主演作浮上

今や俳優としてではなく映画監督としての株が急騰中のベン・アフレックが、ワーナーブラザーズの進める新作コメディに主演する可能性が浮上しているという。

『ラブ・アゲイン』のダン・フォーゲルソンが脚本を執筆した本作"Nathan Decker"は、とある不祥事によりキャリアを台無しにした政治家が故郷に戻り自らの過去と向き合っていく物語。もともとはトム・クルーズが主演するはずだったが、どういうわけか新たなボールはアフレックの方へと投げられたようだ。現在のところアフレックは本作のリライト等を求めており、それが完成した時点で主演オファーを受けるか受けないかを最終的に判断する模様。本作の監督などはまだ決まっていない。

現在、ベン・アフレックはワーナーのもとで監督作"Argo"を仕上げ作業中。その後はこれまでとはまたガラリと趣向を変えてスティーヴン・キング原作の"The Stand"を監督する大仕事が待っている。

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【NEWS】アレン新作にケイト・ブランシェット?

『ミッドナイト・イン・パリ』でキャリア最高の賞賛(それにアカデミー賞脚本賞も受賞)と商業的成功を納めたウディ・アレン。そのレビューは近々お届けすることにして、本日はそんな彼の最新作のニュースだ。彼はローマを舞台にした次回作"To Rome With Love"を完成させ、その向こう側の更なる新作にも着手しはじめている。

アレン側は否定しているらしいが、以前ハリウッド・リポーターが伝えたところによると、その舞台はまたしてもヨーロッパ、しかも北欧デンマークの首都コペンハーゲンだとか(火のないところにウワサは立たないので、明らかにそういうロケーション・ハンティングの動きがあるのだろう)。そして今日になって新たにDeadlineが「アレンは新作の主演にケイト・ブランシェットを希望し、共演者としてブラッドリー・クーパーの名前も挙がっている」と報じている。これについてアレン側はノーコメントを貫いているようだ。

ともあれ、毎年1本ずつ、カンヌでの新作お披露目を収穫期として地道に映画畑を耕し続けるウディ・アレン。今年も種まきのシーズンが到来したようだ。

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2012/03/29

【NEWS】アンカーマン2、製作決定

Anchorman02あの『俺たちニュースキャスター』こと"Anchorman"が帰ってくる。これほどの才能が集結し、なおかつ公開後も末長くファンに愛される存在となったコメディも滅多にないだろう。ただし日本では未公開(DVDスルー)だったんですが。。。

舞台は1970年代のサンフランシスコ。ウィル・フェレルは当時バツグンの視聴率を誇った伝説(?)のニュース・キャスター、ロン・バーガンディ役を再び演じ、今となってはそれぞれがひとりで屋台骨を支える大物コメディアンとなったスティーヴ・カレル、ポール・ラッド、それにプロデューサーのジャド・アパトー、監督&脚本のアダム・マッケイといった面々もみんな揃ってカムバックする。

この朗報はウィル・フェレル扮するバーガンディが米TBSのトーク番組"Conan"に意味不明のサプライズ出演したうえで自ら明かしたものだ。

そのシークエンスはこちら。

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【NEWS】ゴードン=レヴィット監督作にジュリアン・ムーア出演

『500日のサマー』や『50/50』で知られるジョゼフ・ゴードン=レヴィットの長編監督デビュー作の準備が進んでいる。これまでのところ、ゴードン=レヴィット自身が主演する他、ヒロイン役としてスカーレット・ヨハンソンの出演が確定済み。そしてVarietyによると更なるキャスティングの支柱としてジュリアン・ムーアが加わることになりそうだ。

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タイトル未決定の本作、どうやら現代のドン・ファン(つまりは女性関係にだらしない男ってことでしょうか)主人公が急にこのままではいかんと生き方を改めようとする物語らしいが、詳しいところはまだ分かっていない。そしてジュリアン・ムーアは、ひょんなことからこの主人公と出逢い、彼にアドバイスを授けることになる人物を演じる模様。

ムーアは最近では『ラブ・アゲイン』(原題は"Crazy, Stupid, Love")に出演するほか、つい先日放送されたHBOのテレビ映画"Game Change"では4年前の大統領選で共和党の副大統領候補として物議をかもしたサラ・ペイリン役を怪演し(マケイン役にはエド・ハリス)大きな話題を呼んだばかり。

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【NEWS】500日のサマー脚本家の新作決定

500 Deadlineによると、20世紀フォックスと『トワイライト』シリーズのテンプル・ヒル・プロダクションが手掛ける新作映画"The Fault In Our Stars"の脚本家に『(500)日のサマー』のスコット・ノイスタッターとマイケル・H・ウェバーが決定したそうだ。

本作はジョン・グリーンによる同名小説の映画化にあたる。ガンとの闘病を通じて堅い絆で結ばれた二人のティーンエージャーが、決してユーモアを忘れず、果敢に自らの運命へと立ち向かって行く姿を描いた物語。今年の1月に出版されるや大きな賞賛を獲得していた。

思い返せば『(500)日のサマー』はスコット・ノイスタッターの実際の恋愛経験をもとに作られたストーリーだった。心に刺さって抜けない棘のような記憶を絶妙なビジョンと語り口によって観たこともない変則的ラブストーリーへと仕立ててしまったこのコンビ。今回は原作モノの脚色ということになるが、原作同様、闘病モノという枠に留まらない自由で思いがけないビジョンを提示してくれることに期待したい。

今や売れっ子脚本家となったノイスタッター&ウェバーは、他にも"The Spectacular Now""Rosaline""Royal Wedding""といった脚本を手掛け、これらの作品はそれぞれ製作準備段階に入っている。

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【NEWS】タイタニック3Dプレミアにレオの姿なし

英国ロンドンのロイヤル・アルバート・ホールにて『タイタニック3D』のプレミア上映会が開かれ、ジェームズ・キャメロン監督とヒロイン役のケイト・ウィンスレットがレッドカーペットに登場。駆けつけたファンの熱狂的な歓声で迎えられた。

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1997年に公開されたオリジナル版はアカデミー賞11部門に輝き、興行的にも世界興収18億4300万ドルの超ヒット。15年ぶりの再出港となる今回の3D版ではキャメロン監督による監修のもと、製作期間60週、スタッフ300人、製作費1800万ドルをかけて綿密なるコンバージョン作業が行われた。

ウィンスレットにとって本作はその後のキャリアを築く上でも重要な作品となった。曰く、「この映画のおかげでクリエイティヴな自由がもたらされた。」 つまり本作の快挙によって彼女は出演作を自分の手で選べる立場となったわけだ。

彼女はこうも語る。「この映画の再訪をどう想うかってよく聞かれるけれど、私にとっては再訪って感じじゃないわ。むしろこの映画はずっと私のDNAの一部なの。」 しかしながら15年前の自分の演技が3Dとなって眼前に蘇ることについては「ぞっとするわ」と笑って答えている。

またキャメロン監督はつい先日、マリアナ海溝の底まで史上初となる単独潜水に成功したばかり。「(このプレミアのために)潜水艇から引きずり出されてきたよ」と全く疲れた様子も見せずに語っている。

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さて、今回のプレミアで逆の意味で注目されたのは「レオの不在」だった。本来ならそこにいるべきはずの主演俳優がいないとあらば、人は「キャメロンやウィンスレットと仲が悪いのではないか?」とか「この映画には関わりたくないのでは?」とウワサを立てるものだが、米ハリウッド・リポーター誌が関係者情報として伝えるところによると、ディカプリオは目下クエンティン・タランティーノ監督の新作"Django Unchained"の撮影中でルイジアナを離れることが叶わなかったそうだ。

本作は1800年代の米南部を舞台に、ジェイミー・フォックス演じる主人公がドイツ人バウンティ・ハンターの助けを借りながら奴隷として囚われた妻を探すタランティーノ式マカロニ・ウェスタン。ディカプリオはこの映画で巨大プランテーションと非合法の遊技場を経営する無慈悲な悪ボス役という新境地に挑戦している。

ともあれ、『タイタニック3D』は4月7日より日本公開となる。

同船は1912年の4月10日にイギリスのサウサンプトンを出港しニューヨークを目指す途中、14日の深夜、氷山に激突。この海難事故により1517人の尊い命が奪われた。今年はこの悲劇から100年目の節目となる。

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2012/03/28

【NEWS】リチャード・カーティス新作にゾーイ・デシャネル?

About_time リチャード・カーティスといえば、古くはオックスフォード時代からの友人ローワン・アトキンソンとチームを組んだTVシリーズ「Mr.ビーン」から、『フォー・ウェディング』『ブリジット・ジョーンズの日記』『ノッティングヒルの恋人』『戦火の馬』などの脚本、そして監督作としても『ラブ・アクチュアリー』『パイレーツ・ロック』で知られ、もはや彼はイギリス人の陽の側面を爽やかな笑いと共に巧妙に描きだす第一人者と言っても過言ではない。

そんな彼が新たに取り組むのが"About Time"という作品だ。脚本、監督共に彼が手掛ける本作は「タイムトラベル」をテーマにしたコメディで、あえて低予算での製作が予定されているという。主人公はタイムトラベラー一家に育った青年。その特殊能力については彼が一定の年頃に育つまで家族内でも内緒にされてきたのだが、遂にその真価を知ってしまった彼は歴史をより良き方向へと変えようと奮闘を開始する―。

Varietyによると、本作の主演には『ハリー・ポッター』シリーズでロンの兄、ビル・ウィーズリー役を演じたドーナル・グリーソン(彼はマッドアイ・ムーディ役のブレンダン・グリーソンの息子)、そして主人公の恋するヒロイン役として『500日のサマー』やTVドラマ"New Girl"も好調なゾーイ・デシャネルが交渉入りしている模様。ただしデシャネルは他にもコメディ映画への出演を打診されており、スケジュールの都合上、そのどちらかを選ぶことになりそうだ。

"About Time"は今夏の撮影入りを予定している。

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【NEWS】ハリウッド版「子連れ狼」が前進

Lone_wolf 『ワイルド・スピード5』を大ヒットさせ、続くシリーズ6作目の準備に追われるジャスティン・リン監督だが、昨年の夏ごろから彼はもう一本の映画企画にも監督として名前を連ねている。それがこれ、小池一夫原作の「子連れ狼」こと"The Lone Wolf And Cub"だ。

そしてDeadlineによると、このたび代理店を通じて売りに出されていた「映画化権+ジャスティン・リン監督」というセットをカマラ・フィルムズというプロダクションが獲得し、さらには脚本家として『12モンキーズ』や『ブレード・ランナー』『許されざる者』などで知られるデイヴィッド&ジャネット・ピープルズを起用することが決定した。

『子連れ狼』は幼き大五郎を連れて放浪の旅を続ける剣術の達人、拝一刀の物語。日本では若山富三郎や萬屋錦之助を主演にした映画やテレビ版などが名高いが、実は海外でも秘かな人気を集めているのは有名な話。現在『007』最新作を製作中のサム・メンデスが手掛けた『ロード・トゥ・パディション』もこの物語をモチーフにしている。

映画が本格的な製作入りするのはまだまだ先の話となりそうだが、日本が舞台の本作をどのように脚色しようというのか、まずは脚本家のお手並み拝見といきたいところだ。

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【NEWS】ジャック・ライアン最新作にケネス・ブラナー交渉入り

Kenneth 『レッドオクトーバーを追え』『パトリック・ゲーム』『いまそこにある危機』『トータル・フィアーズ』と90年代に次々とヒット作を生み出してきたトム・クランシー原作の映画版“ジャック・ライアン”シリーズ。パラマウントでは新たな金鉱を模索すべくシリーズ再起動が試みられてきたが、主演のライアン役にJ.J.エイブラムス版『スター・トレック』のクリス・パインを据える以外は一進一退の繰り返し。つい先日にも監督に決まっていた「LOST」のジャック・ベンダーが離脱し、ファンは溜息の数をまたひとつ加算する一方だった。

そんな中、ほぼ間髪いれずに、新たな監督交渉の話が聴こえてきた。英国のシェイクスピア俳優&舞台演出家としても知られ、ヒーロー映画『マイティ・ソー』をヒットに導いたばかりのケネス・ブラナーが本作の監督就任の可能性をめぐってパラマウント側と話し合いに入っているようだ。これは誰もが予測しなかった急展開の幕開けと言えそうだ。

脚本はただいまベテランのデヴィッド・コープがリライト中。パラマウントは今年度中にも本作を製作入りさせたい構えだが、さて若返りしたジャック・ライアンは見事な復活を遂げられるだろうか。

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【予告編】新トータル・リコール

シュワちゃんの熱演とポール・バーホーベン監督のぶっ飛んだ演出でいまだ鮮烈に記憶に留まり続ける怪作『トータル・リコール』がリメイク進化を遂げてスクリーンに帰ってくる。その30秒予告編が公開された。

フィリップ・K・ディックの原作を新たな味付けで送りだすのは『ダイ・ハード4.0』のレン・ワイズマン監督。主演はコリン・ファレル。共演はケイト・ベッキンセール、ジェシカ・ビール、ジョン・チョウ、イーサン・ホーク。映画のお披露目は今年の8月3日。

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【NEWS】キャリー役、クロエ・モレッツにオファー

Chloemoretz MGMとスクリーン・ジェムズが企画するスティーヴン・キング原作「キャリー」のリメイク版映画の主演として『キック・アス!』のクロエ・モレッツに正式にオファーが出された模様。『ボーイズ・ドント・クライ』でヒラリー・スワンクにオスカーをもたらしたキンバリー・ピアースが監督を務める本作は、この数週間、最終候補に残った若い女優達との最終面接を繰り返してきた。その中にはダコタ・ファニング、ハーレイ・バネットらも含まれていたとか。

今後、交渉が問題なく完了した暁には1976年のブライアン・デ・パルマ監督版での主演シシー・スペイセクの跡を継ぐ正当な後継者が誕生することとなる。これまでにも『キック・アス!』の超絶少女として悪を血祭りに上げ、『モールス』ではいじめっ子たちに壮絶な天誅を食らわしてきたモレッツだが、その役柄も遂に『キャリー』のプロム・ナイトの惨劇を体現することによって集大成を迎えることとなりそうだ。

主演が決まれば、次の焦点となるのは「誰があの母親役を演じるか」だ。各紙のレポートだと製作陣はジョディー・フォスターやジュリアン・ムーアといった大物を含めてアプローチを展開している模様。76年で同役を演じたパイパー・ローリーがかなり強烈だっただけに、このキャスティングも重要なカギとなりそうだ。

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【画像】『レ・ミゼ』のヒュー・ジャックマン

『英国王のスピーチ』のトム・フーパー監督がメガホンを取るミュージカル映画『レ・ミゼラブル』が着々と撮影を進めている。そして主演のヒュー・ジャックマンは自らのツイッター・アカウントを通して自身の画像を初公開。これがジャックマン版のジャン・ヴァルジャンだ。

共演はラッセル・クロウ、アン・ハサウェイ、アマンダ・セイフライド、エディー・レッドメイン、サマンサ・バークス、サシャ・バロン・コーエン、ヘレナ・ボナム・カーター。映画のお披露目は12月14日。

Lesmiserables

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2012/03/27

【NEWS】ウォシャウスキー新作、主演オファーはこの人に

『マトリックス』のラナ&アンディ・ウォシャウスキー監督(兄の性別は女性に変わり、名前もラリーからラナへ変更)が、ワーナー・ブラザーズで新作を起動させ始めている。そのタイトルは"Jupiter Ascending"。内容はまだ一切明らかになっていないが、タイトルの響きからしてSF、それもウォシャウスキーならではの極めてオリジナリティの高い世界観の作品となることが予想される

Jupiter_3 そしてDeadlineによると、ワーナーはこの映画の主演としてチャニング・テイタムとミラ・クニスにオファーを出している模様。彼らが了承し、交渉が順調に進めば、今年の暮れより撮影に入る予定だ。

テイタムは現在、"The Vow"と"21 Jump Street"という2本の新作が大ヒット中。夏には『G.I.ジョー2』も待機中だ。対するミラ・クニスは『ブラック・スワン』で大注目され、その後も『ステイ・フレンズ』などに出演。新作としてはサム・ライミ監督作"Oz:The Great And Powerful"の公開を来年に控える。

ウォシャウスキー姉弟は、トム・テイクヴァと共に3人で監督を務めた"Cloud Atlas"の撮影を終えたばかり。2008年には日本アニメ「マッハGOGOGO」の映画版『スピード・レーサー』を手掛けたが、残念ながらこちらは鳴かず飛ばずで終わっている。

"Jupiter Ascending"は『マトリックス』以来となる完全オリジナルということで、かつてキアヌ・リーヴスを救世主ネオとして世界的なスターダムに駆け昇らせた彼らの魔法が今度はチャニング・テイタムのもとに降り注ぐことが期待される。

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【NEWS】バト・ロワにも熱い視線?

Imagesca9xp83o 既報の通り、ただいま多くの国々では"The Hunger Games"が大ヒットを記録中。アメリカでのオープニング3日間興収は1億5250万ドル(確定)に昇り、『ハリー・ポッターと死の秘宝Part2』、『ダークナイト』に次ぐ歴代3位の座を獲得している。

ところで、「全米各地から選出された少年少女たちが一堂に会し、そこで最後の生き残り1名が決まるまで殺し合いが繰り広げられる」というプロットを聞いて、日本人ならば深作欣司監督の『バトル・ロワイヤル』(2000)を思い起こさずにはいられないだろう。ではアメリカではどうだろう。かの国で『バト・ロワ』は過去幾つかの映画祭や限定公開という形で上映されてはきたものの、決してソフト化されることはなかった。しかしながらそれでもコアなファンたちは早くからその映画の存在を聞きつけ、あらゆる方法を駆使して本作に接する機会を得て、この12年間、ジワジワとカルト的浸食を続けてきた。

そこにきて今回のティーンのあいだで大人気を誇る『ハンガー・ゲーム』の公開である。ふたつの作品は決してストーリーを同じくするものではないにしても、ファンの間では「『バト・ロワ』はこのジャンルにおける先駆者」との見方が根強い。

LAタイムズによると、アメリカで『バト・ロワ』の権利を持つのはアンカー・ベイ・エンタテインメントという会社。ここの買い付け首脳陣のひとりも、この10年来、映画に魅了され続けてきた1人だそうだ。彼はミラマックス、ニューライン・シネマという映画会社を転々とする中で本作を買い付ける方向性を模索したが、うかくいかず断念。しかし彼が所属をアンカー・ベイへと移したことで転機は訪れる。『バト・ロワ』は同社のヒット・ラインであるホラー映画ビジネスに驚くほど容易に合致したという。

アンカーベイが東映より米国内配給権を獲得したのは2010年のこと。映画版『ハンガー・ゲーム』製作の話を察知した同社は、『バト・ロワ』を世に送り出す時期をあえて遅らせ、『ハンガー・ゲーム』のタイミングに合わせようと画策してきた。これまで本作のカルト的存在を聞きつけていた層に加え、『ハンガー・ゲーム』の影響で初めて本作の存在を知った消費者にも興味関心が拡がり、潜在的なマーケットはさらに広がっていくという算段だ。

そして3月20日、アメリカではようやくDVD&ブルーレイの発売が始まった。1作目とその続編それぞれを単品で贈りだすと同時に、4枚組のBOXセットも発売。このパッケージは初期の『ハンガー・ゲーム』の宣伝ポスターからインスピレーションを受けてデザインされたらしい(筆者にはその違いがよく分からなかったが)。

同社は現段階での具体的な販売本数などは明らかにしていないものの、ブルーレイBOXはこの記事(LAタイムズ)がリリースされた時点でAmazon.comの映画&テレビ部門の売り上げランキング38位を記録しているのだとか。(そして拙ブログ記事をリリースする時点では52位)

また同社はニッチなビジネスを模索すべくこれまでにも19の劇場にて本作の深夜上映を行ってきたが、今後はさらに8つの劇場を加えることを予定しているという。

日本人にとってはすっかり干支が回ってしまったが、それでも歴史はある一定の周期で輪廻していくものだという。いまこの時代に『バトル・ロワイヤル』と『ハンガー・ゲーム』が不思議な縁を経て海外にて繋がっていることの意味をいまいちど考えてみたいものだ。

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【NEWS】レ・ミゼのラッセル・クロウ初写真

MailOnlineが、ミュージカル映画版『レ・ミゼラブル』でジャヴェール警視を演じるラッセル・クロウのスチール画像を掲載している。

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『英国王のスピーチ』でオスカーを受賞したトム・フーパー監督が手掛ける本作は、ビクトル・ユゴーの原作を翻案したイギリス発祥の有名ミュージカルをベースに、逃げるジャン・バルジャンにヒュー・ジャックマン、追うジャヴェールにラッセル・クロウが演じるという、もはや舞台(パリ)と言語(英語)、役者の出身地(ジャックマンはオーストラリア、クロウはニュージーランド出身)など全てがバラバラ。しかしその多様性こそが映画の醍醐味であり、名作「レ・ミゼ」が世界中で愛されてきた証しともいえる。

ちなみに主人公ジャン・バルジャンはこんな感じのようだ。

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本作は2012年暮れの公開を予定。

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2012/03/26

【NEWS】キャメロン、マリアナ海溝から帰還

『アバター』や『タイタニック』で知られる映画監督のジェームズ・キャメロンが、現地時間の25日、世界の最深と言われるマリアナ海溝の最深部への単独潜水に挑み、見事成功を遂げた。

「ディープシー・チャレンジャー」と名付けた潜水艇に乗り込んだキャメロンは2時間以上かけて約11km先にある海底へ降下、その到達した海底にて3時間ほどの滞在時間を過ごした。潜水艇には2大の3DカメラやLEDライトなども装備されており、深海世界の様子も克明に記録されたものと思われる。

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これまでマリアナ海溝の海底に辿りついたのはキャメロンだけではない。1960年には米海軍大尉のドン・ウォルシュと海洋学者ジャック・ピカールがチームを組み、この海底に20分間とどまったとされている。が、潜水艇が着床した際に沈泥などを巻き上げてしまい、その視界は極めて不明瞭だったとも言われる。

米映画史上で最高興収を誇る『アバター』を生みだしたキャメロンはこの続編の舞台として海を描きたいとも語っており、今回の大冒険がいかなる創造性の発露に繋がっていくのかにも期待が高まる。

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【興行】週末北米Ranking Mar.23-25

先.週までの復習は各自こちらにて行ってください。

【Mar.23-25 weekend 推計

01 The Hunger Games $155.0M
02 21 Jump Street   $21.3M
03 Dr. Seuss' The Lorax  $13.1M
 
04 John Carter 
$5.01M
05 Act of Valor $2.06M
06 Project X $1.95M
07 A Thousand Word $1.92M
08 October Baby
$1.71M
09 Safe House $1.4M
10 Journey 2:The Mysterious Island
$1.37M

Hunger ■週末のあいだ逐一更新してきたように、アメリカでは公開前の段階から人気がうなぎ昇り状態だった"The Hunger Games"がオープニング週末興収1億5500万ドルという爆発的な数字を記録して初登場NO.1をゲットした。製作費は7800万ドル。

スーザン・コリンズによる原作の映画版にあたる本作は、アメリカの各地から少年少女の代表選手たちが招集され、TVで生中継される中、生き残りの1人を決めるために殺し合いが繰り広げられるというストーリー。出演は『ウィンターズ・ボーン』や『X-MEN ザ・ファースト・ジェネレーション』のジェニファー・ローレンスをはじめ、ジョシュ・ハッチャーソン、りアム・へムズワース。監督は『カラー・オブ・ハート』や『シー・ビスケット』のゲイリー・ロス。

すでに数々の記録が付与されているので整理しておこう。本作はまず金曜の0:00に始まった深夜興行において歴代7位となる1974万ドル(続編モノでない作品としては歴代1位)を売り上げ、それを含めた初日分の興収は6825万ドル(これは歴代5位の初日記録)。なおかつオープニング3日間の推計興収(1億5500万ドル)は『ハリー・ポッターと死の秘宝Part2』『ダークナイト』に次ぐ歴代3位にあたる。さらに同作は3月公開の週末興収としても歴代1位を誇る。

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初日の出口調査によると、本作の観客のうち25歳以下は49パーセントを占め、また18歳以下が39パーセント。男女比では男性客が39パーセントを占めた。つまり本作は若年層に人気があるのみならず、多くの女性客を虜にした『トワイライト』シリーズと違って男女ともに訴求力のある作品だということになる。それが今回の圧倒的な強さに繋がったのだろう。

なお、"The Hunger Games"は世界67カ国でも封切られており、それらの海外興収の合計は5930万ドルに昇る。これに米国内興収を加えると、現時点での累計世界興収は2億1430万ドルとなる

ちなみにこの映画に関するトリビアとして、ゲイリー・ロスの友人であるスティーヴン・ソダーバーグが突如としてヘルプに訪れ、数日間だけ第2ユニットの監督を務めたというエピソードもある。そして3部作からなる原作の第2弾に関してはすでに映画化のゴーサインが出されており、『スラムドッグ・ミリオネア』『127時間』のサイモン・ビューフォイが脚本を務めることが決定している。

■さて、2位には"21 Jump Street"がランクダウン。先週末に比べての下落率は通常の新作だと平均して50パーセントほど落ちるところが、この映画は41%に踏みとどまっている。累計興収は7110万ドル。

■3位には4週目の"Dr.Seuss' The Lorax"が落ち付いた。累計興収は1億7730万ドル。

■3週目の"John Carter"は4位。製作費2億5000万ドルもかけながら、累計興収6600万ドルほど。

■なお、今週末の北米映画興収の合計は"The Hunger Games"の恩恵もあって、昨年同時期の数字を78%も上回る成果を残している。

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2012/03/25

【レビュー】トロール・ハンター

さあ、今から試写を始めようという矢先、場内入口からカランコロンという金音が聴こえ、いかにも山男風の、大きなリュックを抱えた男性が姿を現し、前口上を述べはじめた。明らかに先ほど受付付近で映画宣伝マンとして立ちまわっていたはずの彼は、試写場に集まったマスコミ関係者に対し「自分は日本トロール保安機関の代表です」と言って憚らなかった。この手のジャンル映画のお約束と言えばそれまでだが、観客は観客で、「こういう趣向、嫌いじゃないよ」といった風で彼の口上に逐一顔をほころばせた。

どうやら『トロール・ハンター』はここ日本でも、そうやって人から人へと伝染し、皆をひそかに巻き込んでいく、そんな映画のようだった。

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日本ではレイトショー扱い。ともすればDVDスルーにさえなり得たかもしれない『トロール・ハンター』だが、実はヨーロッパでは「ノルウェーから届いた怪作」として大絶賛で迎えられている。昨今、映画界の新たな才能が低予算の域から世界のメインステージへと這い上がってくるには2種類のパターンが見受けられる。ひとつはドキュメンタリー風にリアルさを追究したホラー(『パラノーマル・アクティビティ』『ブレアウィッチ・プロジェクト』『REC』など)、あるいはもうひとつはVFXアーティストが自ら緻密な特殊映像を築き上げて合成し、その予算規模からは想像もつかないスペクタクルを体感できるというパターン(『モンスターズ』『第9地区』『アイアン・スカイ』など)である。

そしてこの『トロール・ハンター』にはその両方が織りなされている。

Hunter 学生撮影隊が特ダネを追って密漁者風の男に接近する。最初はノリといい、映像の感触といい、『ブレアウィッチ・プロジェクト』を彷彿とさせる進行状況が続く。少しずつディテールを見せていき、決して全体像は明かさない。その動線と視界をコントロールすることによって観客を徐々にこの“状況”へと突き落としていくわけである。しかし男が森の奥深くで「トロール!!!」と絶叫した瞬間から脳天をスパーンと叩きつけられたように急展開が巻き起こる。この地点より本作は『ブレアウィッチ』なサナギ状態から『ゴジラ』級のモンスター・ムービーへと急転直下の孵化を遂げるのである。

そもそもトロールとは妖精なのだそうだ。お馴染みのムーミンもこのトロールに属する。ただしこの映画で出現するトロールは巨大で、奇怪で、獰猛で、なぜか宗教的な帰属性も嗅ぎ分けて襲いかかってくる。ノルウェー政府はすでに早くからこの存在を把握し、生息域を観察し、その枠を飛び出して人間に危害を与える恐れのあるトロールを「トロール・ハンター」の資格を持つ元特殊部隊出身者に始末させているという。この流れに、まったく違う特ダネを期待した大学生チームが合流してしまったことから、この目撃体験モキュメンタリーは想いもよらない映像記録を紡いでいくことになるわけだ。

Trollhunter2

このハンディカム映像という一点の穴から、ノルウェー奥深くの生態系、果てには政府レベルの極秘事項までも覗かせる手腕。そしてどんな窮地でもユニークさを忘れない作り手のサービス精神。そんなところに人々は心を緩ませ、この映画の虜になるのだろう。

果たしてこの映画の魅力は怪獣モノの本家本元たる日本でも通用するのか?その判断は劇場における目撃者ひとりひとりに委ねることにして、今はただ、日本トロール保安機関の今後のご活躍を祈るばかりだ。

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【NEWS】英2011年ゲーム売上、ビデオを抜く

先日、ロンドン滞在中に衝撃的な事実を知った。ここに来ればどんなDVDでも揃うと頼りきっていたボンド・ストリートの巨大HMVが姿を消していたのだ。仕方なく他の店舗を幾つか回ってみたが、どこの店内でも構成要素の大きな変貌に驚かされた。DVDやCDコーナーは面積を狭め、明らかにゲームが浸食力を強めていたのである。

そんな事象を象徴するニュースをBBCが伝えている。英国ではエンターテインメント小売業協会(Enterteinment Retailers Association)が2011年の総売り上げをまとめ、このたびゲームの売り上げが史上初めてカテゴリーの首位を獲得したことを明らかにした。

ゲーム売り上げは19億2600万ポンドに昇り、これはエンターテインメント市場の40.2%にあたる。続くDVDをはじめとするビデオ・フォーマット売り上げは18億ポンド(全体の37.6%)、そして音楽は10億6600万ポンド(22.2%)。

ついに来るべき時が到来したのか、と誰もが神に祈りそうになったのも束の間、これが2012年に入るとふたたびビデオが息を吹き返し、最初の11週間に限って見るとその売り上げはゲームを2倍近く上回っているそうだ。しかしこれには理由がある。今現在、イギリスでは"Game"という名の小売チェーン店が深刻な経営不振に陥っており、多くの流通業者が取引を中止。これによってゲーム産業全体が打撃を受けているのだ。

なお、エンターテインメント小売産業における2011年の総売り上げは、前年に比べて3.3%ほど減少している。

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2012/03/24

【NEWS】英国で『炎のランナー』再公開

7月末より開催されるオリンピックにあわせて英国では様々な試みが起動している。中でも芸術を愛する人たちにとって嬉しいのはロンドン2012フェスティバルというイベント。6月21日~9月9日までの開催期間中にはもちろん映画の企画も目白押しなのだが、その一環として、このたび「オリンピックといえば、この映画しかないでしょう!」と誰もが声を揃える名作『炎のランナー』が7月13日より全英100もの劇場でリバイバル上映されることが決定した。公開にあたってはBFI(British Film Institute)が宝くじ基金の15万ポンドを支出してサポートにあたる。もちろん映像は完全デジタル・リマスター化される。

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『炎のランナー』が劇場公開されたのは今から31年前。ふたりの陸上選手が宗教的、人種的なハードルを越えて1924年のパリ・オリンピックを目指す感動の実話を描き、1981年のアカデミー賞では作品、脚本、作曲、衣装デザインの4部門のオスカーに輝いた。なかでもヴァンゲリスのテーマ曲に乗せて選手たちが波打ち際をひた走るシーンは、これまでも、これからも、映画史において長らく語り継がれていく名シーンと言えるだろう。

またロンドン2012フェスティバル関連では、BBCとFilm4主導のショート・フィルム企画も始動中だ。お目見えするのは4本の作品。ドキュメンタリー作『アイルトン・セナ~音速の彼方へ~』が英国アカデミー賞で高く評価されたアシフ・カパディア監督はロンドンとオリンピック・ゲームとの関係性を描いた"The Odyssey"を手掛け、ほかにもマイク・リーが"A Running Jump"、リン・ラムジーが"The Swimmer"、そして『ストリート・ダンス3D』で知られるマックス・ギワ&ダニア・パスクィーニは"What If"という作品で参戦することが決まっている。

これらの競作は6月24日、エディンバラ国際映画祭で初披露され、翌日にはロンドンでもプレミアを開催。その様子は英国内の50もの劇場にて生中継される。

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【レビュー】テイク・シェルター

あくまで映画だ。フィクションだ。しかしながら、この映画を観終わったあと、これまでに感じたことのないリアルな感触に身が引き裂かれそうになっている自分に気づいた。僕らはこの主人公の男を知っている。いつ災害がやってくるのか怖くてたまらないという彼。いざというとき家族を守れるよう自宅に頑丈なシェルターをこしらえようとする彼。まるで現代の「ノアの箱舟」だ。その不安がパラノイアかもしれないことも自覚している。それでも彼は突き進み、シェルターのために仕事を失い、家族さえも失いかける。それでは元も子もないと人は笑うかもしれない。

しかし震災後に生きる我々にとっては彼の心理が痛いほど理解できる部分もある。言うまでもなく映画製作とは企画から完成までに相当な時間を擁するもの。ようやく暗いトンネルを抜けた時には全く違う世界が広がっていることもある。どうやら僕らは、この映画の作り手が提示しようとした風景の、さらなる向こう側に暮らす住人となってしまったようだ。まずこの部分にこそ、我々日本人にしか視覚化しえない特殊な観点が浮き彫りになってくる。

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【NEWS】ハンガーゲーム、米で猛スタート

<Update06>金~日のオープニング週末興収のスタジオ推計が出た。なんと1億5500万ドル。これは『ハリー・ポッターと死の秘宝Part2』(1億6900万ドル)、『ダークナイト』(1億5840万ドル)に続く、オープニング興行収入歴代3位の記録となる。また、3月公開作としては歴代1位。

<Update05>土曜日分の推計は5000万ドルほど。このままの勢いが続けば、オープニング3日間の週末興収は1億5000万ドルを越えるかもしれない。ちなみにこれまでのオープニング興収の歴代NO.1は『ハリー・ポッターと死の秘宝Part2』の1億6900万ドル、2位は『ダークナイト』の1億5840万ドル、3位は『スパイダーマン3』の1億5100万ドル。それ以降は4位がグッとさがり『トワイライト・サーガ:ニュームーン』の1億4280万ドル。

<Update04>金曜分の興収は推計6825万ドルに落ち付いたようだ(深夜興行の1975万ドルを含む)。これは初日興収としては歴代5位の成績。現在の勢いでいけばオープニング3日間で1億4000万ドルのラインに届くのでは、との見方が広がっている。

<Update03>初日(金曜)の興収は6000万ドル~7500万ドル、オープニング3日間では1億3500万ドル~1億5000万ドルほどまで達するのではとの予測。多くの大作と異なり、本作はサマーシーズンでもなければホリデーでもないこの時期に投下されているわけだが、それにも関わらず『トワイライト』や『ダークナイト』に全く引けを取らない数字が打ち出されようとしている。

<Update02>若い女の子たちのファンに支えられた『トワイライト』シリーズに比べ、本作は男女どちらもが関心を持っていることが強み。オープニング3日間の興行収入は『トワイライト・サーガ:ブレーキング・ドーン』の1億3800万ドルを凌駕する可能性がある。

<Update01>金曜0:00~から2565館にて開催された深夜興行には多くの観客が列を連ね、推計興収1975万ドルを売り上げたとのこと。これは“続編モノではない映画”という括りでは歴代最高記録。また過去のあらゆる深夜興行と比較しても第7位に位置する記録だ。

<Introduction>スーザン・コリンズ原作のSFサバイバル・アクション"The Hunger Games"が遂に映画化。時は未来世界、アメリカは12の区域に分けられ、個々が少年1名、少女1名の代表選手を選出。その召集された計24人は、テレビ中継を通じて米全土が見守る中、最後のひとりになるまで壮絶な殺し合いを繰り広げねばならなかった―。

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アメリカでは原作ファンのみならず、かねてより数多くの若者たちがこの映画版に熱い視線を注いでおり、公開初日(金曜)分のチケットに関しては前売りの段階で完売御礼の劇場も多かったとか。

果たして『ハリー・ポッター』や『トワイライト』シリーズのように若者層を大量に抱え込んでフィーバーが巻き起こせるか?週末にアップデートされる各紙の断片的な情報をもとに、『ハンガーゲーム』がどれくらいの記録に迫られるのかお伝えしていきます。

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2012/03/23

【NEWS】ドラマ版「ハンニバル」にヒュー・ダンシー出演

Dancy Deadlineによると、全米ケーブル局NBCで放送予定の"Hannibal"に英国俳優ヒュー・ダンシーがFBI捜査官で出演することが決まったそうだ。本作は『羊たちの沈黙』や『ハンニバル』、それに『レッド・ドラゴン』といった作品群でお馴染み、「ハンニバル・レクター博士」シリーズのテレビドラマ版。第1シーズンは13話完結で、「プッシング・デイジー」のブライアン・フューラーが脚本と製作総指揮を務める。

今回のドラマ版ではウィル・グラハム捜査官とレクター博士というふたりの関係性の変移を描くという、『レッド・ドラゴン』のラインを踏襲。2002年製作の同作ではエドワード・ノートンがグラハム役を演じた。

人気シリーズのTVドラマ化ゆえに、何かと注目を集める今回の企画。残すはもう一方の主人公、ハンニバル・レクターということになるが、果たして映画版のレクター役アンソニー・ホプキンスを超えるような畏怖すべき逸材は見つかるのかどうか。期待したいところだ。

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【NEWS】テレンス・マリック新作に注目バンドが出演

カンヌ映画祭で最高賞を受賞しアカデミー賞のオスカー候補にもなった『ツリー・オブ・ライフ』を駆け抜けて、テレンス・マリック監督が近年にないエネルギッシュな活動を見せている。

これまで10年に1本くらいの割合で新作を発表してきた彼だが、『ツリー』の成功で弾みがついたのか、現在ではベン・アフレック、レイチェル・マクアダムス、ジェシカ・チャステインらが共演するラブストーリー(タイトル未決定)を撮り上げ、さらには"Lawless"と題した作品が進行中だ。こちらはテキサス州オースティンの音楽シーンを背景にした、「二つの三角関係の中で巻き起こる、性的な執着と裏切り」の物語とのこと。

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クリスチャン・ベイル、ルーニー・マーラ、ライアン・ゴズリング、ナタリー・ポートマン、ケイト・ブランシェットといった豪華な顔ぶれがそろう本作だが、ガーディアンでは“インディー・ロック・スリラー(サスペンス)”と称しているだけあり、“音楽”が重要なファクターを占めるのは言うまでもない。そして同記事によると、どうやら本作にはアーケード・ファイア、フリート・フォクシズ、ネオン・インディアンといった人気バンドも出演しているようだ。マリックの映像美の中に彼らの音楽が溶け合っていくのを想像するだけで鳥肌が立つ。

"Lawless"の公開は2013年を予定している。

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【予告編】The Host 特報

アメリカでは現在、『トワイライト』シリーズに続いて若者の熱い注目を集める『ハンガー・ゲーム』が公開間近となり、すでに劇場チケットの完売状態も続出しているという。そしてこのような大ヒットが確実な作品に添えられる上映前予告編のラインナップほど重要なものはなく、同ターゲット層を狙った"The Host"の特報がこの時期に打ち出されるのにもそれなりの意義があるのだろう。

本作は『トワイライト』シリーズの原作者ステファニー・メイヤーによるもう一つのヒットシリーズ。舞台は未来世界。人類は未知なる生命体に侵され、生き残った者たちによる闘争が続いていた。そんな中、主人公メラニーの体内にも生命体が浸食。しかし本来ならその身体を乗っ取るはずがうまく行かず、奇妙なことに一つの体内で二者の共存関係がはじまってしまう―って「寄生獣」じゃないか!

しかしながら、ただいま鋭意撮影中の本作ゆえに今回はあくまで「特報」ということで、単なるイメージショットの域に留まっている。

主演には『つぐない』や『ハンナ』でお馴染みのシアーシャ・ローナン。監督は『TIME』が日本でも思いがけないヒットを記録したアンドリュー・ニコル。米公開は2013年の3月29日。

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【予告編】コズモポリス

あの奇才デヴィッド・クローネンバーグが米文学の巨匠ドン・デリーロの"Cosmopolis"を映画化。そのポスターと30秒予告編が公開された。リムジンの後部座席から投資を続ける若き億万長者の無軌道な一日を描いた本作。その結末で彼を待ち受ける運命とは。主演は『トワイライト』シリーズのロバート・パティンソン。日本公開が楽しみな一作だ。いや、その前にクローネンバーグの日本未公開作"A Dagerous Method"もお忘れなく。
Cosmopolis

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2012/03/22

【NEWS】映画版「1984」にアーティスト参加

1984 ジョージ・オーウェルが1949年に発表した20世紀でもっとも重要なSF小説の一冊「1984」が映画化に向けて動き出しているようだ。ハリウッド・リポーターによるとロン・ハワードとブライアン・グレイザー率いるイマジン・エンタテインメントとジュリー・ヨーン率いるLBIエンタテインメントが手を組んで製作にあたる。

と、ここまではよくありがちなニュースなのだが、ここでひとりの有名ストリート・アーティストの名前が登場する。彼の名はシェパード・フェアリー。4年前の大統領選のときに"HOPE"というスローガンのもとバラク・オバマの強烈なキャンペーン・ポスターを生みだした人物だ。

Hope 具体的な経緯は明らかになっていないが、フェアリーはイマジン・エンタテインメントと共に「1984」の映画化権を獲得するために尽力し、またその過程で、同じく同権利を狙っていたLBIエンタテインメントの存在を知り、彼らが協力関係を結ぶのにも一役買ったとのこと。この映画企画が順調に立ち上がればフェアリーはプロデューサーとして名を連ねる可能性があるという。そして個人的な予想だと、彼が作品内のアートビジュアルを手掛ける可能性も高い気がするのだが、どうだろう?

これから製作陣は脚本家探し、監督探し、そしてタッグを組むスタジオ探しを進めていくこととなる。

日本でも村上春樹の「1Q84」シリーズ中に引用されたことで再度注目を集めた「1984」。映画としては1956年のマイケル・アンダーソン監督作、そしてまさにその1984年にマイケル・ラドフォード監督が手掛けた作品(主演はジョン・ハート)もよく知られている。 はたしてフェアリー&イマジン&LBIは、とうに過ぎ去ってしまった時代<1984>にどのような手法で光を当てようというのか。その野心的試みに注目したい。

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【NEWS】米ディズニー、新作不発で巨額の損失

米ディズニーはこれまでに新作映画"John Carter"に関して最大2億ドルの損失となる見込みであることを明らかにしている。また、3月31日までの現四半期における同社の最終的な営業損失は8000万ドル~1億2000万ドルに昇る見込み。この報告を受けてニューヨークの株式市場では同社の株価が1パーセント近く下落したものの、今年は"The Avengers"や"Brave"といった大ヒット確実の作品が控えていることもあり、逆に今が「買い」だとする見方も根強いようだ。

『ファインディング・ニモ』や『ウォーリー』で名高いアンドリュー・スタントン監督が初めて実写に挑戦した本作は、「ターザン」で知られるエドガー・ライス・バロウズ原作によるSF超大作。製作費に2億5千万ドル、これに加えてマーケティング費として1億ドルが拠出されたとも言われている。

なお、本作の企画が立ち上がったころに比べると現在では経営幹部も入れ換わっており、高額の製作費を削減したり(『ローン・レンジャー』など)、ターゲットの合わない企画からの全面撤退を表明したり(『オブリヴィオン』など)するなどビジネス主導でのリスク回避策が強化されている。

歴史的な不発映画といえばフォックスが潰れかけたという1963年の『クレオパトラ』から昨年の不発弾『少年マイロの火星冒険記』まで話題に事欠かない。また、『』天国の門』『インチョン!』『ウォーターワールド』『カットスロート・アイランド』、そして日本でもお馴染み『ファイナル・ファンタジー』などはこの分野で必ず題名が挙がる重要作と言っていいだろう。

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2012/03/21

【NEWS】ラッセル・クロウが「ノア箱舟」主演

Deadlineによると、『ブラック・スワン』で注目を集めたダーレン・アロノフスキー監督の久しぶりの最新作"Noah"の主演としてオファーを受けていたラッセル・クロウの諸々の交渉事が締結を迎え、ようやくクロウ=ノアが箱舟に乗って航海に漕ぎ出す準備が整った模様。撮影は7月ごろを予定しており、来週中にも製作スタジオより正式な発表が行われる見込みだ。

アロノフスキーの前作『ブラック・スワン』は製作費1200万ドルという低予算ながら、ナタリー・ポートマンがアカデミー賞主演女優賞に輝くなどで最終的に世界興収3億1500万ドルを記録。その後、アロノフスキーは長らくフォックスの「ウルヴァリン2」の製作に携わり続けるも、昨年の今ごろに突然の離脱を表明し、ほどなくして「ノアの箱舟」に着手しはじめた。なお本作の脚本はアロノフスキー自身とアリ・ハンデルが執筆したものを、『グラディエーター』や『ヒューゴの不思議な発明』のジョン・ローガンがリライトする形で完成している。

現在、ハリウッドでは俄かに聖書ブームと言われ、アロノフスキーの「ノア」以外にも、ワーナーではスピルバーグが「モーゼ」に関する映画を検討中と見られている。

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【NEWS】ヒッチコックをめぐる映画

どうやら現在、アルフレッド・ヒッチコックをめぐる映画が2本も企画されているらしい。ひとつは『アンヴィル!』のサーシャ・ガヴァシが監督を務める劇場映画"Alfred Hitchcock and the Making of Psycho"。同作はヒッチコック役をアンソニー・ホプキンス、その妻役をヘレン・ミレンが演じ、彼らが協力して困難に立ち向かい、今となっては映画の教科書のごとき存在となった『サイコ』を撮り上げるまでを描いた作品になる予定。

そしてもうひとつは、BBCが製作するTV映画"The Girl"という作品。『ジェイン・オースティン 秘められた恋』のジュリアン・ジャロルド監督が手掛ける本作で焦点があたるのは、ヒッチコックと若き女優ティピ・ヘドレンとの関係性だ。

ヒッチはこの父娘ほど歳の離れたヘドレンをはじめてテレビで見かけた時から憑り付かれたように追い求めるようになり、自作に起用することで公私ともに彼女のキャリアをコントロールしようとしたと言われている。それに対してヘドレンも負けてはおらず、果敢にヒッチと戦い続け、結果的にふたりの監督と女優の関係は『鳥』『マーニー』の2本で終焉を迎えている。

ヒッチコックを演じるのは『裏切りのサーカス』や『ハリー・ポッター』シリーズのしもべ妖精トビーの声でお馴染みのトビー・ジョーンズ。対するヘドレン役には『アルフィー』や『G.I.ジョー』のシエナ・ミラー。ヒッチコックの伝記本作者として知られるドナルド・スポトーが監修を務め、現在81歳になるヘドレン自身もこの映画への協力を惜しまないとのこと。

そしてこのたび、Daily Mailにてそのファーストスチールが公開された。

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2012/03/20

【NEWS】ジャック・ライアン新作にまたもや苦境

『レッド・オクトーバーを追え』や『今そこにある危機』などでお馴染みのトム・クランシー原作“ジャック・ライアン”シリーズの新作企画が苦境を迎えている。というのも、Varietyによると2010年暮れより監督に決まっていた「LOST」や「エイリアス」シリーズのジャック・ベンダーが降板してしまったようなのだ。

本作はすでにJ.J.エイブラムス監督版『スタートレック』で注目されたクリス・パインが若き日のライアン役で抜擢済み。あとは脚本が固まるのを待つだけという状態なのだが、しかしこの脚本作業が巧くいかない。こrまでに執筆に関わった才能は数知れず。最近ではベテラン脚本家のデヴィッド・コープがリライトに加わって突貫工事が行われていたのだが、完成は遅れに遅れ、製作スタジオのパラマウントはいつしかクリス・パイン主演の『スター・トレック2』に先行してゴーサインを出すこととなった。

そしてひたすら待っていたジャック・ベンダーは、相も変わらずTVドラマの分野ではFOXの「アルカトラズ」や新シリーズ"Rewind"で引っ張りだこであることから、とうとうこの映画にしびれを切らし“ジャック・ライアン”からの撤退を決めたようだ。

最近報じられていたプロットとしては「ジャック・ライアンが若き海兵隊員だったころ、任務の遂行中に搭乗していたヘリコプターが墜落し、彼の率いる小隊員は全員死亡。ライアン自身も瀕死の重傷を負う。一命を取り留めた彼はやがてこの事故の謎に迫っていくのだが―」というものがあったが、なおも脚本が仕上がらないところを見るとこの内容も大幅に改定されてしまっていることが予想される。

この新作が陽の目を見るチャンスは、本当に巡ってくるのだろうか。

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【NEWS】アレンの新作、タイトル変更

ソニー・ピクチャーズ・クラシックスによると、『ミッドナイト・イン・パリ』に続くウディ・アレンの新作のタイトルが、"Nero Fiddled"から"To Rome With Love"へと変更となったそうだ。最初期に"The Bop Decameron"と呼ばれていた時期を含めると、これで2度目のタイトル変更ということになる。

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変更の理由としては、英語圏では馴染みのある"Nero Fiddled(「ローマが燃え上がっていたとき、暴君ネロはバイオリンを弾いていた」転じて「大事の際に呑気に過ごすこと」)"というフレーズが海外にとっては全くピンとこないものであることから、それならば分かりやすく、なおかつ舞台となる“ローマ”が際立つようなタイトルにしようというマーケティング心理が働いたようだ。

ウディ・アレンのヨーロッパ・シリーズの最新作となる本作は、この地でアメリカ人、イタリア人、現地人、来訪者らが入り乱れ、恋に、冒険に、それからピンチにさえ陥っていく物語。出演はウディ・アレン、アレック・ボールドウィン、ロベルト・ベニーニ、ペネロペ・クルス、ジュディ・デイヴィス、ジェシー・アイゼンバーグ、エレン・ペイジなどなど。米公開は6月22日。

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【レビュー】裏切りのサーカス

一度観ただけでは全体像を把握しきれなかった。自分の理解力の無さに腹が立ったし、いやそもそも英国ではすでに伝家の宝刀と化したジョン・ル・カレによるこの原作"Tinker, Tailor, Soldier, Spy"がここまで省略の美学を駆使して描かれ、それを日本人である私が彼らとまったく同じ条件のもとで享受しなければならないことに、まずもってディスアドバンテージを感じずにいられなかった。

暗号名、人物名、作戦名、西側と東側、前後する時系列、人々の思惑、目線、語られない言葉、そして一度だに映し出されることはないカーラという人物。様々な情報のせいで頭の中は早くも飽和状態となる。果たして自分はこの物語についていけてるのか、いないのか。それすらも分からない。

しかしながらその飽和の海を漂いつつ、自分の胸をよぎった想いは、思いがけなくも非常に心地の良いものだった。分からなさの満喫。まるで自分の実力よりも少しだけ難易度の高い応用問題を解かされているような感覚。決してこの映画を克服できたような達成感はないが、逆にその一部として取り込まれたかのような充足感がある。それはある意味、私も秘密裏にあの老スパイ、ゲイリー・オールドマン演じるジョージ・スマイリーに、少なからず心を絆されていたという証しなのかもしれない。

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注意!この映画に限っては、ある程度のあらすじ、人物名などを把握してから臨まれることをお勧めします。すべての流れを頭に入れて臨むと、言葉、表情の背景
が分かってどんどん引きこまれてしまうことでしょう。

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2012/03/19

【レビュー】現代版ホームズの活躍を描く「Sherlock シーズン2」、第1話

英国では今年の元旦より「第2シーズン」として3話分(90分×3)が放送され、いずれも高視聴率をマークしたBBCドラマ「Sherlock」。かの国のヒップスターたるホームズ&ワトソンも、現代版では捜査コンサルタント&アフガニスタン帰還兵(もちろん医療専門)として様変わり。コナン・ドイルの時代よりも複雑性の増した現代社会を、怪事件を渇望するギークな好奇心と人並み外れた脳内演算処理とで、軽妙に照らし出していく。

第1シーズンは昨夏、NHKにて放送済み。第2シーズンもいずれ同局で放送されることが予想されるが、それでは待ちきれないと言う人のために同シーズンでの展開を少しだけご紹介。知りたくない方は今すぐ目を伏せ、耳を覆い、すみやかにご退避願いたい。

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1話目の"A Scandal in Belgravia"(もちろん「ボヘミアの醜聞」をベースにしているは、クリフハンガー状態で幕を閉じた前シーズンから直結する形で宿敵モリアーティ(その肩書は“教授”では無く、犯罪コンサルタント)との奇妙な対決で幕を開ける。が、本作の関心事はそれではないのだとばかりに、いつしかストーリーの焦点は別の要注意人物へと移行。それはひとりの女性だった。やんごとなきお方のスキャンダラスな写真を手にした彼女の名はアイリーン・アドラー。兄マイクロフトを介して英国王室からホームズに託された使命は、その写真を奪うこと。

さっそくアドラーの住むロンドンの高級住宅地ベルグレイヴィアへと乗り込んでいったホームズ&ワトソンだったが、出迎えた彼女のファッションに動揺を隠せない。なんと全裸だったのだ。これまで人の身に付けたアイテムから多様な情報を読みとってきたホームズの脳内センサーが、表示したこともない答えを導き出す。「手掛かり“ゼロ”」。さすがの彼も全裸からは何も読みとれない。次第にアドラーに翻弄されていくホームズ。彼女は何をもってしてもホームズよりも一枚上手だった。アドラーはその懸案のスキャンダラスな写真について「保険のようなもの」と主張する。金銭を要求するためではない。ただ自分の身を守りたいだけなのだと。いつしかホームズはこの猟奇的な彼女の虜となっていた。

そんなある日、クリスマス・パーティーで華やぐベイカー街221Bにマイクロフトから一報が飛び込んでくる。「アイリーン・アドラーが死んだ」。遺体を確認しに安置所へ向かうホームズ。その心には大きな空虚感が湧き起こっていた。

しかしそれから、事態はさらなるツイストを経て、劇的な終盤へとなだれ込んでいくことに。

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すでに「シーズン2」を3話分すべて観終わった時点で、実はこの1話目がいちばん賑やかな仕上がりで、なおかつ多様な趣向を盛り込んでいて楽しめる。これまで「Sherlock」を知らなかった人、あるいは1年ぶりのご無沙汰の人でもすぐに取り込めるような門戸の広い作りというべきか。

脚本はすでに同作のクリエイターとしておなじみになったスティーヴン・モファット(彼はスピルバーグ監督作『タンタンの冒険』にも参加している)が担当。なんとも彼らしいごった煮感と、視聴者をめまぐるしい展開で揺さぶる弾丸ジェットなストーリー展開には息つく暇もない。それでいて彼の作風はどこかでふっと緩急を効かせ、胸に迫る場面を差し込んでくるのだから要注意。そして今回は原作ホームズでもお馴染みのファムファタール、アイリーン・アドラーまで招聘し、その翻弄ぶりは留まるところをしらない。何事も計算通りで理路整然としたホームズの脳内回路にバグが生じたかのように心象の波乱が続き、またホームズ&ワトソンの友情とも愛ともつかない関係もネタにされイジられるほどに人間描写も静かに熱を帯びる。彼はいつの間にか多くの仲間を得たようだ。逆に兄マイクロフトの方が寂しい存在のように思えてくる節もある。

携帯電話、テロリズム、CIA、マイクロフト、謎の旅客機。そして暗証コード。冒頭付近の取るに足らないと思われた事件の数々が見事に的確なる居場所を見出し、その場へ収まっていく終盤はとても爽快感がみなぎり、なおかつ携帯ロックを解除する方法には誰もが「なるほど!」と歓喜せずにはいられないだろう。

ちなみに「Sherlock」の多くのエピソードは『ギャングスターNO.1』や『Push』などの映画作品でもお馴染みのポール・マクギガンが演出を担当している。映画ではこのところヒット作のない彼だが、このシリーズで才気爆発。ホームズの脳内コンピューターを視覚化したかのようなカメラワークや、彼の意識と直結したテロップ表示、それに夢かうつつか分からない幻想的な場面を気の効いたアイディアで映像化するなど、ホームズの主観に潜り込み、ずば抜けた推理力の揮発点を探るのが巧い。

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【興行】北米週末Ranking Mar.16-18

先.週までの復習は各自こちらにて行ってください。

【Mar.16-18 weekend 推計

01 21 Jump Street $35.0M
02 Dr. Seuss' The Lorax  $22.8M
03 John Carter  $13.5M
 
04 Project X 
$4.0M
05 A Thousand Words $3.75M
06 Act of Valor $3.67M
07 Safe House $2.8M
08 Journey 2: The Mysterious Island
$2.5M
09 Casa De Mi Padre $2.2M
10 This Means War 
$2.1M

21jump ■"21 Jump Street"がオープニング3日間で3500万ドルを売り上げ、首位スタート。1位と2位だけみるとかなり好調な数字なのだが、それ以外の作品が全く続かなかった。結果的に米国内のボックスオフィス全収益は昨年の同週に比べて8パーセントほどダウン。2012年に入ってからというもの、毎週のように前年越えの好調ぶりがマークされていただけに、ちょっと残念だ。

■"21 Jump Street"は青少年犯罪捜査課、通称"21ジャンプ・ストリート"に所属し潜入捜査を繰り広げる刑事コンビの奮闘を描いたR指定アクション・コメディ。もともとはTVシリーズとして1987~91年に放送され、当時のジョニー・デップの当たり役ともなった作品だ。今回の映画版はそのリブート版ということでジョナ・ヒル&チャニング・テイタムが作品を率いる(ジョニーがカメオ出演しているとのウワサも!)。製作費は4200万ドル。

ソニー独自の出口調査によると観客の年齢層は25歳以上と以下とが半々(5割ずつ)で分かれるとのこと。またシネマスコアの出口調査では25歳以上が67パーセントを占めるという結果に。男女比も男性が53パーセントと若干多い。

なお、チャニング・テイタムといえばヒット作"The Vow"も公開6週目にしていまだ11位に踏みとどまる健闘ぶりを見せつけている。こちらの累計興収は1億2100万ドル。

ところでジョナ・ヒルといえば、『マネーボール』での助演男優賞ノミネートが記憶に新しいが、その見違えるほどのダイエット効果にも注目が集まっている。

Jonah
まったく、同一人物とは思えませんよね。。。

■2位には2週連続の首位から脱落した"Dr.Seuss' The Lorax"。興収は3週目も順調に推移しており、累計興収は1億5840万ドルに達している。製作費は7000万ドル。■3位には公開2週目の"John Carter"。製作費2億5000万ドルの本作は先週末比の下落率が55パーセントとなった(やや高めか?)。米国内の累計興収は5300万ドルを超えたあたり。世界的にみると中国での観客動員がかなり良いようでオープニング興収1000万ドルを越えている。現時点での世界興収は1億8000万ドルほど。

■4位には『ハングオーバー』のトッド・フィリップスが製作総指揮を務めるコメディ"Project X"。累計興収は4800万ドルほど。 ■酷評の嵐にさらされているエディ・マーフィ主演のコメディ"A Thousand Words"は、「そんなにヒドイんなら観てみよう」という心理が働いたのか、なぜか上映館が5つも増え、先週比の下落率も39パーセントという低さ。それでも製作費4000万ドルのところまだ累計1200万ドルほどしか回収できていない。

■6位には特殊部隊アクション"Act of Valor"。製作費1200万ドルの本作は現在までに累計6200万ドルほどを稼ぎ出している。■7位、デンゼル・ワシントン主演の"Safe House"は興収を1億2000万ドルとした。■また10位『センター・オブ・ジ・アース2/神秘の島』は製作費8000万ドルのところ、現在までの興収は9500万ドルほど。来週の今頃までには1億ドル突破なるか。なお同作の世界興収は3億ドルを突破している。

Willfarrell
■9位には見慣れぬスペイン語のタイトルが闖入している。"Casa De Mi Padre"。実はこれ、ウィル・フェレル、ガエル・ガルシア・ベルナル、ディエゴ・ルナらが出演するスペイン語コメディなのだ。380館ほどで限定公開がはじまり、これから劇場数を増やしていく予定。■TOP10圏外ではベルギーの巨匠ダルテンヌ兄弟の最新作『少年と自転車』が全米3館にて限定封切られ、1館あたりのアベレージ興収1万7千ドルを記録している。これは現在アメリカで公開中のあらゆる劇場映画の中で最も高い数値だ。同作はカンヌ映画祭にてグランプリ(最高賞に続く次点にあたる)を受賞している。

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2012/03/18

【NEWS】バットマン最終章、秘かに完成?

ハリウッド・リポーターによると、『ダークナイト・ライジング』の公開を7月に控えるクリストファー・ノーラン監督が早くもワーナーにてファースト・カット版のスクリーニングを行ったようだ。この日は映画部門を司るジェフ・ロビノフや製作部門トップのグレッグ・シルバーマンという重鎮らも立ち会っており、単なるスタッフ試写の域を超えたある程度の“区切り”を象徴するスクリーニングであったことが伺える。

残念ながらこの日の重鎮らの反応までは聴こえてこないが、これから7月に向けてノーラン組はじっくりと時間をかけて仕上げ作業に徹することとなる。また、本作の公開日(7月20日)はサンディエゴにて開催されるSFモノを中心とした映画、コミック、ゲーム、テレビ、小説の巨大コンベンション"Comic-Con"の1週間後に設定されていることから、もしかするとこの場でノーラン版最終章の門出を祝福する何らかのプロモーション・イベントが執り行われるのでは、との見方もある。過去にノーラン作がComic-Conに登場したことはまだ一度もない。

世界興収10億ドルをマークした2008年の『ダークナイト』から4年、内容的、興行的にも前作越えが期待される『ダークナイト・ライジング』はクリスチャン・ベイル、ゲイリー・オールドマン、モーガン・フリーマン、マイケル・ケインといったレギュラー陣に加え、マリオン・コティヤール、ジョゼフ・ゴードン=レヴィット、それにキャットウーマン役にアン・ハサウェイ、悪役ベインにトム・ハーディといった面々が揃い踏みする。

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【予告編】リドリー・スコット最新作『プロメテウス』

全米では6月8日より公開となるリドリー・スコット監督作『プロメテウス』の最新予告編がリリースされた。同作は現在アナハイムで開催中のSFコンベンション"WonderCon"でも監督&出演者を交えてプロモーションを展開。この予告編はスコットの金字塔『エイリアン』との接合性も示唆しており、ファンの間では「やっぱり!」「Awesome !」と反響が巻き起こっている。

出演はノオミ・ラパス、マイケル・ファスベンダー、ガイ・ピアース、イドリス・エルバ、シャーリーズ・セロン。「LOST」シリーズのデイモン・リンデロフが脚本を務める。

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【NEWS】暗号解読スペシャリストの伝記映画に、この監督が交渉入り

ワーナー・ブラザーズが肝入りで進める新作企画"The Imitation Game"の監督として、『アリス・クリードの失踪』の一寸先の展開の全く読めない緊張感あふれる演出で高い評価を受けたJ.ブレイクソンが交渉入りしているとVarietyが伝えている。

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本作は著名なイギリス人数学者であり、第二次大戦中にはドイツ軍の暗号“エニグマ”を解読すべく大きな功績を残したアラン・チューリングの人生に迫った物語。彼の研究成果は現代のコンピューター開発に繋がる礎を築いたものとして大きく讃えられる一方、その人生は波乱続きだったと言われる。当時の英国では犯罪とみなされた同性愛が発覚し、苦境に立たされることも。最期には青酸カリによって自殺を遂げている。

多くの人々はその死後、はじめてチューリングの偉大な業績を知った。2009年には、数十年前の出来事とはいえ、当時の酷い仕打ちに対して後のブラウン首相が国会で謝罪したこともあった。

グレアム・ムーアが脚本を手掛ける本作は、ワーナーブラザーズがその権利を獲得した直後からロン・ハワードやデヴィッド・イェーツらを惹きつけ、その後、レイフ・ファインズ、ブライアン・シンガーなどの名前も監督候補に挙がってきた。また主人公アラン・チューリング役にはレオナルド・ディカプリオが興味を示しているとも言われる。果たしてバズ・ラーマン版『グレート・ギャッツビー』、タランティーノ監督作"Django Unchained"、マーティン・スコセッシ監督作"The Wolf of Wall Street"に続くレオの出演作となるのかどうか。事態の推移を見守りたいところだ。

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2012/03/17

【NEWS】クルーニー釈放

ワシントンのスーダン大使館敷地内で警察による警告を無視して抗議活動を続けたことで逮捕された俳優のジョージ・クルーニーが、保釈金100ドルを納めた3時間後にようやく釈放された。彼の父でありジャーナリストのニック・クルーニーも一緒とのこと。

クルーニーは釈放後、記者団に再度スーダンで多くの人たちがさらされている悲劇について訴え、とりわけ最も懸念される現状として、スーダンと南スーダンの国境付近に暮らす数万人に昇る人々が飢餓状態に陥りつつあること、これが飢饉などではなくスーダン政府の手による人災であることを強く主張している。

また、今回の逮捕については「初めての経験だったが、これが最後になることを願う」とコメントしている。

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【NEWS】クルーニー身柄拘束

映画の話ではない。ハリウッド俳優のジョージ・クルーニーが、ワシントンにあるスーダン大使館前で身柄を拘束された。彼はバシル政権が関与している著しい人権侵害、暴力行為に対する抗議活動中だった。警察による度重なる警告を無視して警備区域内に留まり抗議を続けたためと見られる。共に身柄を拘束されたメンバーにはジョージの父親でありジャーナリストのニック・クルーニーや公民権運動で知られるキング牧師の息子マーティン・スーサー・キング3世ほか、下院議員や人権活動家らも含まれる

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ジャーナリストのアン・カリーはツイッターにて、クルーニーの「私は人々の注目を高めようとしているだけ。議会に知ってもらえるよう。大統領に知ってもらえるよう」「どんな理由があるにせよ身柄を拘束されることは恥ずべきことだが、しかし今、父と共にここに立っていることを嬉しく思う」といったコメントを伝えている。

ジョージ・クルーニーは先だってスーダンと南スーダンの国境付近を訪れ、そこで行われている悲劇的な現状について上院外交委員会で報告。アメリカをはじめとする国際社会による迅速な介入の必要性を訴えていた。また同問題に関してオバマ大統領と議論を交えるなど、ここ数日、精力的な活動を展開してきた。

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2012/03/16

【レビュー】マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙

時は現代、ひとりの老婆が日用品店でミルクを買い求める。彼女はミルクのボトルを抱えて自宅に戻り、朝食の準備。長年連れ添った最愛の夫と「ミルクが高くなったわ。価格をずっと注視しているの」などという会話を交わしながら食卓を共にする。外からは警備員とスタッフが言いあう声が聴こえてくる。「またデイムが一人で外出を?」「ちゃんと見てなきゃダメじゃないの!」

いやいや、観るべき映画の入口を間違えたわけではない。これは紛れもない『マーガレット・サッチャー』の冒頭のひとコマなのだ。この物語は彼女の伝記である。しかしかなり特殊だ。なにしろ語り手が一貫した視点でもってその人生を俯瞰したものではなく、軸となるのはサッチャー自身の主観。それも老齢ゆえアルツハイマーにも侵された彼女の心象に映し出される数々の思い出が、それが妄想なのか真実なのかの境目も解き明かさぬまま、気まぐれなパッチワークのごとく紡がれていく。

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本作は確かに英国現代史を描くという方向性を保持しながらも、「サッチャー政権とは何だったのか?」という命題に示唆に富んだ解答を与えるような評論家然とした行為はいっさい起こそうとしない。緊縮財政、労組スト、IRA、フォークランド紛争といった難題を抱えながら結果的に多くを切り捨て「小さな政府」を目指した彼女のリーダーシップは数多くの批判にもさらされてきた。来日した主演のメリル・ストリープもサッチャーのことを「最も愛され、そして憎まれもした人物」と語る。つまりはそのような賛否両論ある人物にいかなる映画らしい視点を与え、語るべきストーリーを見出すか。そこに作り手たちの挑戦があったようだ。そうやってつかまえたものこそ、冒頭に切り出した“老いから照射された光”というマジックを加味した全く新しい語り口なのだろう。

ゆえに、もしもサッチャーの人生に何らかの政治的、社会的、フェミニズム的な検証に値するような硬派な側面を求める観客にとっては、この映画がぬるま湯のように感じられる節も少なくないかもしれない。

また、サッチャーが決意を胸に政治の階段を駆け上っていく前半の高揚に比べ、ワンマンな手法でどんどん内閣で求心力を失っていく屈辱的な後半では少々描くべく段階を省略し過ぎてしまっていたように思えた。なぜあのように孤立してしまったのか。そのとき彼女の内面には何が過っていたのか。そこの流れが知りたいのに、映画は必ずしも線的な答えを与えてはくれない。それは他ならぬ(映画の中における)現在のサッチャーの心象模様がそれを許さないからだ。すべての手綱を引くのはあくまで現在の彼女。語られなかった部分はそのまま“今なお記憶の中で直視しえなかった現実”ということになるのだろう。正直言って、この映画に線的なストーリーを求めるのはお門違いと言えそうだ。

しかしながら、と立ち止まってみる。ひとりの人間の生きた証しを刻むといった意味では、メリル・ストリープはまさにこの役を突き抜けるがごとく見事に生き抜いている。それこそ本作でアカデミー賞主演女優賞を獲得したのも納得の域。同賞を得るには“役を生きる”だけでは足らない。“役を生き抜く”ことが求められる。その意味では今回の候補者の中でその言葉に値する存在感を残したのは彼女のみ。それも圧倒的な差をつけての当確だった。

中盤のバイタリティあふれる姿と、後半の御歳90にもなろうかという女史を表現するために特殊メイクで皮膚を覆ったストリープ。外見には落差はあれど、その立ち姿には生命と気力の連続性が認められる。声のトーンや目の輝き、遠くを見つめるその目線―あらゆる瞬間にサッチャーが宿っている。

驚くべきことにそこには確かな線的な流れが存在する。先ほど「ストーリーの線が薄い」と述べたのに対し、この一個のキャラクターの身体に息づく流れはかくも強靭だった。あたかも作り手たちがそれを狙ってピンポイントで仕掛けてきたかのよう。その試みが「主演女優賞オスカーは獲れても、作品賞や脚本賞では候補入りさえできなかったと」いう事実に直結している。

ちなみに本作はもう1部門、メーキャップ部門でオスカーを受賞している。主演女優とメーキャップ。この受賞結果を持ってして初めて、本作がいったいどういった成分で体を成し、そしてどのような分野で評価された映画なのか、正確に把握できるというものだ。

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【NEWS】ヒュー・ジャックマンが誘拐犯を追う父親役に

ミュージカル版『レ・ミゼラブル』や『ウルヴァリン2』など話題作目白押しのヒュー・ジャックマンが、新たに"Prisoners"というサスペンスへの主演を決めた。カナダ映画『灼熱の魂』でアカデミー賞外国語映画賞候補入りを果たしたドゥニ・ヴィルヌーヴが監督を務める。

Jackman ジャックマンが演じるのは、小さな街に暮らす大工。ある日、幼い娘が誘拐されたことからその運命は一変する。事件解決の糸口を見つけられない警察をよそに、彼はいつしか法を無視し、自らの価値判断で犯人を探し始めるのだが―。

主演をめぐっては、これまでにもマーク・ウォルバーグ、クリスチャン・ベイル、レオナルド・ディカプリオなど大物たちの名が挙がってきた。また、アーロン・グジコウスキ("Contraband")が執筆した脚本は2009年のブラックリスト(スタジオ重要陣が選出する未製作の優秀脚本)としても太鼓判を押されるクオリティとのこと。撮影時期はジャックマンが『ウルヴァリン』を終えた後、2013年の初頭ころを予定している。

ちなみに『灼熱の魂』は筆者が昨年観た中で5本の指に入るほどの傑作だった。ヴィルヌーヴ監督にとって初の英語映画となる"Prisoners"が如何なる重厚な作品に仕上がるのかとても楽しみだ。

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【NEWS】ジュラシック・パークも3D化

Jurassic 『ライオン・キング』『リトル・マーメイド』そして『ファインディング・ニモ』をはじめとするディズニー&ピクサーの大ヒットアニメやジェームズ・キャメロンの大ヒット作『タイタニック』、そして『スター・ウォーズ』6部作に至るまで、今や3D化の勢いが不朽の名作群へと押し寄せる中、ついにこの映画『ジュラシック・パーク』も3D化されることが決定した。公開日は2013年7月19日を予定。

1993年に公開された本作は世界興収9億1500万ドルをマークしており、この3Dリバイバル公開を経るとスピルバーグ監督作として初となる「10億ドル」越えを達成することが予測される。

また、スピルバーグは2013年の7月3日に自身の監督作"Robopocalypse"の封切りを予定しており、もしも両作ともに順調に製作されたなら、昨年の『タンタンの冒険』と『戦火の馬』の同時期公開に匹敵するほどの“スピルバーグ祭り”がまたもや実現することとなる。

なお、目下、スピルバーグ指揮下で『ジュラシック・パーク4』の企画も進行中。スピルバーグは製作のみに徹する模様で、監督には『ジュラシック3』や『キャプテン・アメリカ』を手掛けたジョー・ジョンストン?という可能性も示唆されている。

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【予告編】ダーク・シャドウズ

監督ティム・バートン、主演ジョニー・デップで贈る『ダーク・シャドウズ』の予告編が遂に公開された。

18世紀の中葉、魔女アンジェリークの呪いによってヴァンパイアと化し、生きたまま棺桶に詰め込まれ埋められたバーナバス・コリンズが1972年のアメリカに蘇る。かつて彼の住んでいた広大な屋敷はさびれ、女家長エリザベスが支えるコリンズ家は今や問題児だらけ。そんな機に突如降って湧いた、ご先祖様ミーツ末裔たち。はたして新旧力を合わせたコリンズ家に繁栄はあるのか?

米ケーブル局ABCにて60~70年代にかけてお昼の時間に放送されたカルト・ソープドラマ(お昼の時間帯ゆえ、主婦向けの石鹸CMの提供が多く、昼ドラのことをこう呼ぶ)の映画版。子どもの頃この番組が大好きだったジョニー・デップは自らの手でバーナバスを演じることが夢だったという。

共演はミシェル・ファイファー、エヴァ・グリーン、クロエ・グレース・モレッツ、ジョニー・リー・ミラー、ジャッキー・アール・ヘイリー。米公開日は5月11日。

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【NEWS】スコセッシ&レオの新作、8月に撮影入り

Deadlineによると、マーティン・スコセッシとレオナルド・ディカプリオが"The Wolf of Wall Street"で5度目のタッグを組むことを決めたようだ。撮影は8月よりNYにて開始される。

Scorseseleo_2同作はジョーダン・ベルフォートによる回顧録が原作。1962年生まれの彼は、80年代よりウォール街の投資会社で頭角を現したものの、90年代には金まみれの金融業界でドラッグ中毒、セックス三昧のデカダンスに浴し、挙句の果てには証券詐欺、マネー・ロンダリングなどの罪で刑務所送りとなった人物。「ザ・ソプラノズ」や「ボードワーク・エンパイア」で知られるテレンス・ウィンターが脚本を担う。

スコセッシといえば、『ヒューゴの不思議な発明』に続く新作として遠藤周作の「沈黙」を予定していると本人も語っていたのだが、同記事の中でこの進捗状況に触れる箇所は何も見当たらない。常識的に考えて、またもや先送りになってしまったものと受け取るのが妥当なところだろう。

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2012/03/15

【NEWS】映画版24が製作延期?

Deadlineが報じた映画版「24」製作延期のニュースが世界を飛び回っている。

24 同記事によると、フォックス側は最近だと『トレーニング・デイ』のアントワン・フークワと監督就任の可能性を話し合っていたようだが、これもいったんは白紙に戻されることとなり、「少なくとも今年中は製作しない」という結論に達したとのこと。

原因としては2種類の問題が挙がっている。ひとつは製作費だ。フォックス側は本作を3000万ドルほどの規模で作りたいと考えており、対する製作側は「4500万ドル~6000万ドルは必要」との見解。両者の溝は埋まらなかった。

しかしながら、これは他スタジオでよく言われる「製作費の高騰」に比べると、かなりスケールの小さな話だ。先日から相次いでいるディズニーやワーナーでの「製作中止」では軽く1億ドルは越えるレベルで議論が展開している。それに比べて3000万ドルとは・・・全米トップ10にランキングされる大作映画では低予算とも言えるレベル。よくコメディなどでこのレベルの予算を見かけるが、サスペンス・アクション、それも大人気を誇る「24」シリーズのフィナーレとしては格安の域だ。

Touch 二つ目の原因には主演キファー・サザーランドのスケジュールが挙げられる。彼は現在、「24」シリーズ後の肝入りTVシリーズ"Touch"(特殊能力を持った息子とその父親の物語)を抱えており、製作陣はこの第2シーズンの撮影入りする前に映画版「24」を撮り終えてしまう必要があった。が、多様なすったもんだがあった挙句、最終的にこの期間は撮影を終えるの十分ではないとの結論が下されたようだ。

本作の脚本を手掛けているのはビリー・レイ、そしてマーク・ボムバックが手直しに参加している。Deadlineによると、レイはこれを3部作として構成していたとか。また、最近のサザーランドの取材によると「TVシリーズのようなリアルタイム方式ではなく、通常の2時間ドラマとして1日の出来事を描く」とのこと。

さて、これだけファンをやきもきさせている映画版「24」は本当に今後製作再開の陽の目を見ることができるのか?

同記事は最後に、本作のプロデューサーでもあるイマジン・エンタテインメントのブライアン・グレイザ―氏の存在を挙げている。相棒ロン・ハワードとの数々の話題作で知られ、今年のアカデミー賞授賞式ではプロデューサーとして緊急登板して立派に仕事をこなした彼。これまでにも一度は棚上げになった『アメリカン・ギャングスター』を粘って粘って製作再開させ、結果的には1億ドル越えのヒット作へと仕立て上げた。加えて、スティーヴン・キング原作の「ダーク・タワー」シリーズに関してもユニバーサルで一度は立ち消えになった企画を今度はワーナーに持ち込み、交渉は大詰めを迎えているとか。

すべては意地と粘りのグレイザ―がこの先どう映画版「24」を土俵に踏みとどまらせていくのかにかかっているのかもしれない。

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2012/03/14

【NEWS】オドレイ・トトゥ語る

アメリカの映画サイトColliderのインタビューに『アメリ』でお馴染みのフランス人女優オドレイ・トトゥが答えている。これは仏映画"Le Delicatesse"のPRにあわせてのものだが、それ以外の部分で興味を惹かれたところがあったのでご紹介しておく。

Audrey
まずトトゥは次回作としてミシェル・ゴンドリー監督作"L'ecume des Jours(The Foam of the Days)"に主演する。これは肺の中に花が咲くという奇病に侵された女性をめぐるファンタジー(共演はロマン・デュリス)。原作はボリス・ヴィアンが1947年に発表した小説であり、日本でも「日々の泡」「うたかたの日々」という題名で知られる他、これまでにも数々の映像、舞台作品として翻案され発表されてきた。

本作でトトゥをキャスティングするにあたり、ゴンドリーは彼女への思いを込めた1本のショート短編アニメーションを作ってプレゼントし、その心を射止めた。そんな風なオファーを仕掛けてくる監督は初めてであり、もともとゴンドリー監督の大ファンだったというトトウは「その気持ちにとても胸打たれた」という。

「そんな素晴らしい贈り物がなくとも、私にはこの役を断る理由なんてありませんでした」

また、トトゥの代表作『アメリ』について、彼女はこう言葉を残している。

「公開後かなり年月の経った今もなお、あの映画があれほど愛されていることに心底驚かされます。ここ数年、わたしが訪れたあらゆる国々、それこそ南アメリカであっても、あの映画は観客の心の中のとても大切な部分を占めているようでした。1本の映画がそこまでに人々に愛されるなんて本当に、とてもとても稀なことですよね」

ジャン=ピエール・ジュネが監督した『アメリ』はもともとエミリー・ワトソンがこの役を演じるはずだったのは有名な話。そうして掴んだチャンスでブレイクした彼女も、今や当時のワトソンと変わらぬ年代に。オドレイ・トトゥがこの先どんな役柄で世界を魅了してくれるのか、楽しみだ。

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【NEWS】ダーク・タワーがワーナー傘下で復活か?

Darktower 『ダ・ヴィンチ・コード』や『アポロ13』のロン・ハワード監督らがスティーヴン・キング著の超大作「ダーク・タワー」シリーズの映画化&TVドラマ化に取り組んでいたのが昨年のこと。ところがパートナーシップを結んでいた映画スタジオ、ユニバーサルに言わせると「映画3部作&TVシリーズ2本」でカバーしようとするこの試みはあまりにリスクが高過ぎ、製作費も桁違い。しばらく協議が続いた後にユニバーサルの正式撤退が表明された。

ユニバーサルに見捨てられたハワードらは、この企画を決して諦めることなく、その後も他の大手スタジオとの交渉を進めてきた。そしてDeadlineによると、現在では遂にワーナー・ブラザーズとの交渉大詰めを迎えているという。

同記事によるとワーナー側はまずは1作目の脚本を買い取り、それを執筆した脚本家&プロデューサーのアキヴァ・ゴールズマンに更なるリライトを依頼しているとか。そしてロン・ハワードが少なくともこの1作目の監督を務める方向性で進んでいるという。

Havier ワーナー側にとってはすべてをいっぺんに企画するのではなく、まずはこの1作目をどのように起動させるかによってシリーズ化の展望を見極めたい狙いか。加えて、TVシリーズに関してもワーナー系列のケーブルTV局HBOを交えて協議が持たれている模様だ。

またユニバーサル製作時に主役のガンスリンガー“ローランド・デスチェイン”役に内定していたハビエル・バルデムの名前もまだ立ち消えになってはおらず、すべては新たな製作時期に彼のスケジュールに空きがあるか否かにかかってきそうだ。

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2012/03/12

【興行】北米週末Ranking Mar.09-11

先.週までの復習は各自こちらにて行ってください。

【Mar.09-11 weekend 推計

01 Dr. Seuss' The Lorax  $39.1M
02 John Carter  $30.6M
03 Project X  $11.5M
 
04 Silent House
$7.01M
05 Act of Valor $7.0M
06 A Thousand Words $6.3M
07 Safe House $5.0M
08 The Vow $4.0M
09 This Means War  $3.75M
10 Journey 2: The Mysterious Island
$3.68M

Carter ■今週はNO.1ではなく第2位からご紹介。製作費2億5千万ドル、これに宣伝費を合わせると軽く3億ドル越えしているとも言われるディズニーの3D超大作"John Carter"が初登場、NO.2の座を獲得した。手掛けたのは『ファインディング・ニモ』『ウォーリー』のアンドリュー・スタントン監督。滅亡の危機にある惑星で繰り広げられるひとりの男の戦いを描く。原作はSF小説の巨匠エドガー・ライス・バローズによるもの。

これだけの肝入りならば当然「超人気NO.1ヒット」などと景気よく行きたいところだが、結果的には金~日のオープニング推計興収3千万ドルほどの仕上がりとなり、2位の座に甘んじる結果に。ディズニー作としては2年前の『プリンス・オブ・ペルシャ』と同レベルの初動ぶり。初日の観客層はその60パーセントが25歳以上で占められ、また全体の64パーセントが男性客。興収における3Dシェアは64パーセントに昇る。

海外興収を足した世界興収ではちょうど1億ドルを超えた付近。この製作規模からすると最終的に世界興収6億ドルくらいまでいってようやく合格点くらいのレベルだが、そのゴール地点は遥か遠い地点ということになりそうだ。

ただし、天下のディズニー&百戦錬磨ののスタントン監督が放つ作品なだけに、観客からの反応は良好な模様。とりわけ金曜から土曜にかけて観客数が25パーセントUPしており、これは初日観客の口コミが広がったことも考えられる。

■さて今週も首位をキープしたのは先週と変わらず、"Dr.Seuss' The Lorax"だ。先週末に興収7千万ドル越えの大スパークを経ながら、なおも下げ止まりが働き、その下落率は44パーセント(通常だと2週目の平均下落率は50パーセントほど)。10日間の累計興収は1億2200万ドルほど。製作費は7千万ドル。

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ちなみに現在ハリウッドでは原作者ドクター・スースにまつわる伝記映画の製作も持ち上がっており、この主人公役にジョニー・デップ?なんて話もあるほどだ。

■3位は公開2週目となるコメディ"Project X"。先週末比45パーセントダウン。累計興収は4千万ドルを超えたあたり。

■4位には「フルハウス」などで知られるオルセン姉妹(双子)の更なる下の妹にあたるエリザベス・オルセンの主演するホラー映画"Silent House"が登場。ちなみにこのエリザベス、初主演映画"Martha Marcy May Malene"は昨年のインディペンデント映画界で大好評を博し、批評家筋にも確たる評価が拡がっている。姉たちが女優業を引退しビジネスへ転向しようとしている今、彼女だけはその美貌と表現力で映画界を牽引していく可能性を秘めていそうだ。初日の出口調査では35歳以下の観客が80パーセントを占めるとのこと。

■5位には低予算の特殊部隊アクション"Act of Valor"。製作費1200万ドルの本作は現在までに累計5600万ドルほどを稼ぎ出している。

Thousand ■さて、お待ちかね。6位に初登場したのはエディ・マーフィ主演のコメディ"A Thousand Words"だ。公開まで4年間寝かされ続けてきたという本作は、昨今のエディ・マーフィの不人気ぶりを象徴するかのように、映画満足度を指標化するサイト「ロッテン・トマト」では批評家らの支持率が「0パーセント」という数字に達している。もうほとんど、ネタにされているような感覚だ。

本来ならば、エディは今年のアカデミー賞の司会をするはずだった(プロデューサーのブレッド・ラトナーに依頼を受けて承諾していたものの、その後のラトナーの不祥事&降板により、何の非もなかった彼もまた共に司会仕事を降板した)。その司会のクオリティいかんによっては彼の芸達者ぶりへの評価が180度転換するかもしれなかっただけに、彼の降板は非常に悔やまれる結果だった。そして案の定、この機を見込んで公開された映画も散々な目に・・・。観客の61パーセントが25歳以上、そして女性客が55パーセントを占める。

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2012/03/10

【NEWS】イーストウッド監督作にトム・クルーズ?

Tomcruise 複数のメディアがその可能性を示唆している。クリント・イーストウッドが次回監督作として準備を進める"A Star Is Born"の男性パート候補としてトム・クルーズの名前が挙がっているというのだ。

落ち目のビッグスターと新星スター。ふたりの人生が交錯するときドラマが生まれる―。これまでにも幾度となく再生産され、オスカー受賞作『アーティスト』にもその影響が見られる「スター誕生」のプロットだが、今回のイーストウッド版では音楽業界が舞台となること、新星スター役としてビヨンセ・ノウルズが主演することが決定済み。しかしながら昨秋ビヨンセのご懐妊が明らかとなったことから本作の製作開始時期はみるみるずれ込み、ようやく初夏頃の撮影入りを見込んでの再始動が目されている。

肝心なのは「落ち目の男性アーティスト役を誰が演じるか?」だ。イーストウッドはまず『J.エドガー』に主演したレオナルド・ディカプリオにこの役を打診したと見られるが実らず、続いてターゲットをウィル・スミス、クリスチャン・ベイル、エミネム、ラッセル・クロウなどにも広げて検討が続けられてきた。今現在の求愛の矛先はトム・クルーズに向かっており、すでにトムとイーストウッドとの間で話し合いも持たれているという。

このキャスティングが実現できるかどうかは全てトム・クルーズ次第と言えるだろう。昨年の今頃は「スランプの真っただ中」と報じられていたトムだが、『ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル』で見事なまでに復活。すでに"One Shot""Rock of Ages"が公開待機しており、今後は『トロン』のジョセフ・コジンスキー監督のSF大作"Oblivion"やダグ・リーマン監督作"We Mortals Are"(日本のライト・ノベル「All You Need Is Kill」が原作)の撮影入りも控えている。

この多忙さの中で"A Star Is Born"をねじ込むとすればかなりのスケジュール調整が必要となる。それを承知でトムの首を縦に振らせるには、少なくとも彼の心を相当な高温で熱く燃えさせるしか術は無い。

はたしてイーストウッドとトム・クルーズとの初コラボは実現するのだろうか?

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【NEWS】最初期のディケンズ映画を発見

イギリスで最も愛される作家としての王座はシェイクスピアに譲るとしても、生誕200周年に湧くご当地でこの人の存在を忘れるわけにはいかない。「クリスマス・キャロル」や「オリバー・ツイスト」の作者として名高いチャールズ・ディケンズである。彼の綴った物語群は今なお多くの読者を虜にし、たとえば最近ではクリント・イーストウッド監督作『ヒアアフター』にはマット・デイモン演じる主人公が毎晩その朗読に耳を委ね、終盤に渡英してからは、ディケンズのかつての住居にまで足を延ばすシーンが刻まれているほど。

また彼の作品は人々に愛されるがゆえに幾度となく映画化されてきた。2000年代に入ってからもロマン・ポランスキーが『オリバー・ツイスト』を撮り、現在では英国でまた新たな「大いなる遺産」が製作中の状態だが、さて、この起源を遡っていくと果たしてどんな映画作品に行き着くのだろうか?

そんな疑問への“答え”が更新された。BFI(British Film Institute)に保管される膨大なフィルム群の中から、恐らく最初期のものと思われるディケンズ映画の一部が新たに見つかったのだ。それがこの"The Death of Poor Joe"という1分ほどのフィルムだ。

これまで現存する最初期のディケンズ映画は1901年の11月公開の"Scrooge"か"Marley's Ghost"と想われてきたが、この"Poor Joe"は記録によるとそれを上回る1901年3月公開作とのこと。

フィルムが見つかったのは今年の2月のこと。キュレーターのブライオニー・ディクソン女史が全く別の調査に携わっていたところ、BFIの所蔵するフィルムカタログの中に"The Death of Poor Joe"に関する記述があることに目をとめる。この“Joe”がディケンズ作「荒涼館(Bleak House)」の登場人物であることに思い当った彼女は、すぐさまBFIのデータベースを洗い直し、そこで"Man Meets Ragged Boy"というタイトルで登録所蔵されたフィルムがあることを発見。それがこの"Poor Joe"だったというわけだ。

本作は映画製作のパイオニア、ジョージ・アルバート・スミスの手によるもの。1954年にブライトン在住の同じスミスという名のコレクターにより寄贈されたそうだが、同一人物かどうかはハッキリしない部分も多い。

まさにディケンズ生誕200年を祝って天から舞い降りたかのようなこの発見に関係者も驚きを隠せない様子だと言う。

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【レビュー】シャーロック・ホームズ シャドウ ゲーム

どの業界でも同じことだ。“新しさ”が底をつくと、人々は「古典のリミックス」で一点突破を図ろうとする。コナン・ドイル原作の「シャーロック・ホームズ」が映画、英国ドラマ、米国ドラマと立て続けに変移を遂げているのも、そういう流れが多分にあるのだろう。企画にあたり「何を語るのか?」に力が注がれて時代は過ぎ去り、いつしか「どう見せるか?」が中核を成している。

つまりはワーナー・ブラザーズ版『シャーロック・ホームズ』シリーズの見せ方は、ロバート・ダウニー・Jr.という予測不能なヒーロー性をもってして、ガイ・リッチーのストップモーションを駆使した映像演出でミステリーとサスペンスとアクションを融合させていくというもの―

だなんて、小難しいこと考えてたら、「映画を楽しむ」というごく基本的な視点を忘れていた。ひとつ告白しておくと、筆者は2年前、このシリーズ前作に意表を突かれるあまり全くノレずに試写場を後にしたのだった。今回の続編もどうせ自分は発車バスに置いてけぼりを食らうのだろうと覚悟していた。ところがこの諦念が功を奏したのか、いざ蓋を開けてみると、これが非常に痛快に思え、ホームズとワトソンが対等に展開する丁々発止のやり取りに笑い、そして友情を超えた愛(?)に胸が締め付けられたりもした(『ハングオーバー』しかり、ワーナー作品はどうしてこんなにブロマンス系が多いのだろう)。

Sherlock
いや、それはさておくとして、今回は冒頭から緊張感に満ちた仕上がりとなっている。その導火線となるのはやはりこの男、ホームズ最大の敵モリアーティ教授だ。この重要な役を演じるのが我々映画ファンにはあまり馴染みのない英国俳優、ジャレッド・ハリス。彼はかの『ハリー・ポッター』シリーズの初代ダンブルドア校長役リチャード・ハリスの息子にして、シェイクスピア・カンパニーなどでかなり鍛え上げられた、映画界にとってみれば20年物の蔵出しモルト・ウィスキーのごとき怪しき芳香を放つ人物である。

そもそもこのモリアーティとは、何でも名解決に導くホームズにとっての正反対の電極、あるいは互いにその存在意義を打ち消すために生を受けた合せ鏡のような存在である。そしてホームズの得意技がガイ・リッチー版におけるひとつの伝家の宝刀ともなった“瞬間思考シミュレーション”であるとするなら、モリアーティも思考回路のどこかで同じシミュレーション回路を働かせている節がある。それらの先読み合戦がいつしか思考上のチェス盤での真剣勝負にまで昇り詰めるとき、我々は運命のクライマックス“ライヘンバッハ滝”に至るまでの道のりを“シャドウゲーム”と名付けることになるのだろう。

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ちなみに、すっかりおなじみとなったこのホームズの脳内シミュレーション映像だが、ガイ・リッチーによると「ファントムカメラ」というロケットの着火状況の確認などのために用いられる高速度カメラを駆使して撮られているのだとか。通常のカメラが1秒間に24コマ、25コマの静止画(その静止画の連続が動画を成す。それが映画の仕組みである)を捉えるところが、このファントムでは1秒間に最大700コマを捉えることが可能となる。それゆえあれほどのスローモーションであっても緻密で、飛び散る汗や筋肉のゆがみさえも逃さない細部の際立った映像表現が可能となるわけである。

本作のもう一人の登場人物としてホームズ好きにとって待望のマイクロフト・ホームズが顔を出す。名探偵の良き(?)兄にして、政府の重要任務を担った人物として歴史の背後で飄々と暗躍する彼。今回もホームズを助けているのか、余計に混乱させているのか、よく分からない風体で存在感を残す。英国では俳優、コメディアン、番組司会者としても知られるスティーヴン・フライがこの役を絶妙に演じている。

また、もうひとりの重要人物としてスウェーデン版『ドラゴン・タトゥーの女』のタイトルロールで全世界を驚嘆させたノオミ・ラパスが登場。初のハリウッド映画進出とのことだが、本作に対する評価の声はあまり聴こえてはこないものの、少なくとも記念すべき一歩を踏み出した姿を拝むことができる。

で、この多彩な人々が顔を合わせる『シャドウゲーム』に意外なほど魅了された筆者は、その後、あらためて前作を見直してみることにした。

まったく…面白いじゃないか!私は映画の見方が分からぬ馬鹿者である。ただ単に、新感覚のホームズとやらに慣れるまでに丸々2年間もの時間を要し、ようやく皆に追いつくことができた。もしかすると私がそうやって今頃「面白い」と口にしている瞬間、皆はもっと遠い地点にまで辿りつき、『シャドウゲーム』に関しては全く別の感想をいだくこともあるのかもしれない。それはそれ。これはこれ。

とにもかくにも、ワーナーはすでにシリーズ第3弾の製作を見越して脚本家を雇い済みという。果たして次回作ではどのようなキャラクターが行き交い、いかなる名推理が炸裂するのか。はたまたガイ・リッチーの映像趣向はどのように発展を遂げるのか。いまごろ『ホームズ』の楽しみ方を覚えた私は楽しみでならない。

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2012/03/09

【NEWS】カンヌ開幕作にウェス・アンダーソン

今年の5月に開催される第65回カンヌ国際映画祭のオープニング作品として『ライフ・アクアティック』や『ファンタスティックMr.フォックス』などで知られるウェス・アンダーソンの監督&脚本作"Moonrise Kingdom"が選出された。アメリカ映画がオープニングを司るのは昨年のウディ・アレン監督作『ミッドナイト・イン・パリ』に続き、2年連続となる。

Kingdom

本作は60年代のニューイングランドを舞台に、恋に落ち街から逃亡した少年少女を追いかけて、大人たちが珍妙な大捜索を繰り広げる物語。これまで常連だったノア・バウムバックは脚本家クレジットから名前を消し、代わりにローマン・コッポラ(フォード・コッポラの長男で、ソフィアの兄にあたる)が執筆に加わっている。

主演の少年(サム)、少女(スージー)にはジャレッド・ギルマンとカーラ・ヘイワード、そのほか大人たちにはブルース・ウィリス、エドワード・ノートン、ビル・マーレイ、フランシス・マクドーマンド、ティルダ・スウィントン、ジェイソン・シュワルツマンらが揃い踏み。

今年のカンヌの会期は5月16日から27日まで。コンペティション部門の審査員長にはナンニ・モレッティが就任する。

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【NEWS】エル・ファニングがオーロラ姫に

Faning 初監督作"In the Land of Blood and Honey"を撮り上げたアンジェリーナ・ジョリーが今のところ次回主演作として掲げるのは、ディズニーと共に長らく温めてきたファンタジーだ。それも「眠れる森の美女」を悪い魔女の視点で描き直すという変化球モノ。そのタイトルは主人公(魔女)の名前をとって「マレフィセント」と呼ばれている。

本作をめぐっては監督も決定し(『アバター』や『アリス・イン・ワンダーランド』でプロダクション・デザイナーを務めたロバート・ストロムバーグの初監督作となる)、次なる注目どころは「誰がオーロラ姫を演じるか?」。そしてようやく、この役に挑むべくエル・ファニングが交渉入りしていることが明らかとなった。

ソフィア・コッポラの『SOMEWHERE』出演後、『スーパー8』や"We Bought A Zoo"やフランシス・フォード・コッポラの"Twixt"でも存在感を見せる新鋭ファニング。一方でデビュー以来、妖艶な演技でハリウッドの頂点に君臨し続けるアンジー。長く語り継がれてきた童話世界を舞台にふたりの対峙がいかなる火花をまき散らすことになるものか、今からとても楽しみだ。6月ごろ、ロンドンのスタジオでの撮影入りを予定。

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【画像】ローン・レンジャー

大物プロデューサー、ジェリー・ブラッカイマーがディズニー製作の超大作「ローン・レンジャー」のスチールをツイッター越しに初披露した。馬にまたがって西部の荒野をひた走るタイトル・ロールの覆面ヒーローには『ソーシャル・ネットワーク』のアーミー・ハマー、お供のアメリカ原住民トントには我らがジョニー・デップ。監督には『パイレーツ・オブ・カリビアン』初期3部作のゴア・ヴァービンスキー。

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もともとテレビシリーズの大ファンだったというデップの熱意がこの映画化の企画を現実のものとさせた。一時は見積もられた製作費があまりに莫大過ぎるためにディズニーが製作陣に予算の見直しを求め、製作はしばし凍結。しかしこの時もチームの粘り強い予算削減によってなんとか2億1500万ドル近辺にまで抑えこむことに成功。ディズニー重鎮もようやく首を縦に振り、本作は無事に軌道に復帰することとなった。

オリジナルのTVシリーズ版と比較すると・・・

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やはりずいぶんと変化を遂げている印象ですね。とくにジョニー・デップのパートが。
本作はすでに2月末よりニューメキシコで撮影入りしている。公開予定日は2013年の5月31日。

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2012/03/08

【NEWS】歴代大統領に仕えた執事役にフォレスト・ウィテカー

ひとりの黒人少女が社会の底辺から力強く這い上がっていく姿を描いた映画『プレシャス』でオスカー候補入りをはじめ大きな賞賛を集めたリー・ダニエルズ監督。その後、彼はザック・エフロン主演で"The Paperboy"という新作を撮り上げ、更なる次回作として興味深い企画の準備を進めている。

それはワシントン・ポスト掲載の記事を基にダニエルズ自身が脚本を書いた"The Butler"という作品。ホワイトハウスで1952年から86年までの間、実に8人もの現職大統領に仕えた黒人執事ユージーン・アレン(下記画像)にまつわる伝記物語だ。まったく、こんなにも素晴らしい歴史的生き証人の逸話が残されていたなんて。

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Whitaker_2 さて、この映画に関する新たなキャスティングの進捗が聴こえてきた。ヴァラエティによると、この映画の主演として『ラストキング・オブ・スコットランド』でオスカー受賞のフォレスト・ウィテカーが交渉入りしている模様。それに『猿の惑星/創世記』のデイヴィッド・オイェロヲがその息子役、米名物番組でもお馴染みオプラ・ウィンフリーが妻役への就任を打診されている模様。ちなみにオプラはリー・ダニエルズのために『プレシャス』のプロデューサーを買って出た人物でもある。

また本作にはホワイトハウスに出入りした歴史的人物役として数多くのカメオ出演が予定されている。現在までにジョン・キューザック、ミラ・クニス、ヒュー・ジャックマンらが出演を示唆。このカメオ出演の輪は今後さらに広がっていくものと見られている。

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【NEWS】名撮影監督の監督デビューが決定

Wally 『インセプション』や『ダークナイト・ライジング』といった数多くのクリストファー・ノーラン作品や、昨年は『マネーボール』でも注目を集めた撮影監督ワリー・フィスターの監督デビューが決定した。彼が取り組むのは新鋭ジャック・パグレンによる未題の脚本。アルコン・エンタテインメントがこの権利を取得し、製作を担う。今後、すみやかにプリ・プロダクションがスタートし、撮影入りは秋ごろになる予定だ。

今のところ映画の内容は明らかにされていないが、フィスターと製作陣との間ではここ10年くらいの間、ずっと彼の監督デビューの方向性を模索すべく調整が進められてきたようだ。彼はここ数年、コマーシャルの分野にも進出を遂げ、中でも青少年の覚醒剤使用禁止を訴えるキャンペーン"Montana Meth Project"では、トニー・ケイ、ダーレン・アロノフスキー、アレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥの後を継いで2010年のTVCMを監督し、高い評価を獲得

なお、フィスターは『インセプション』にてアカデミー賞の撮影監督賞オスカーを受賞している。

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【取材】メリル・ストリープ来日会見

同時代に生きる最強の女優、メリル・ストリープが最新主演作『マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙』(3月16日公開)を引っ提げて来日した。彼女はこの役でアカデミー賞主演女優賞を獲得。これは『クレイマー、クレイマー』(79)の助演女優賞、『ソフィーの選択』(82)の主演女優賞に続く3度目のオスカーを意味する。

『マーガレット・サッチャー』は80年代、景気低迷、組合スト、IRAテロ、フォークランド紛争といった数々の難題に立ち向かい剛腕を振るった英国の女性首相の人生を、今現在の老いた彼女の脳裏に浮かぶ泡沫のような記憶として照射した、一風変わった伝記映画だ。

今回共に来日した女性監督フィリダ・ロイドは、ストリープと『マンマ・ミーア!』でも組んだ間柄。まさに互いの才能を知り尽くし、隠れた可能性を十二分に引き出し合える仲のふたりは、この英国現代史のターニング・ポイントにどのように立ち向かっていったのだろうか。

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「英国の人々にとって(米国人の)私はアウトサイダーです。そんな自分がいかにして英国史上多くに愛され、そして憎まれもしたサッチャー女史を演じるのか、それが大きなハードルでした。それに加えて、今回私は彼女の中年期と、歳を重ねた今現在の姿も演じています。その二者をいかに滑らかに融合させていくかというのも課題でした」

会見でそう口にしたストリープ。なにしろ本作で彼女は特殊メイクを駆使して御歳90近くになるであろうサッチャー女史をも演じきる。高齢によるアルツハイマーにも侵されているとも言われるサッチャーだが、この映画ではそんな彼女の意識の放浪に寄り添って現在と過去を自由自在に行き来し、イメージ豊かに彼女の心象パッチワークを刻んでいく。そんなチャレンジングな作風に挑む傍ら、カメラの前で演じるストリープにとってはどのカットがどう繋がっていくのか全体像を掴むのに一苦労だったようだ。

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「おそらくメリルにとっていちばん大変だったのは、最初の3日間だったでしょうね。本作は撮影日数が極度に限られており、まずはいちばん難しいシーンを最初に撮り上げたんです」とロイド監督が打ち明けると、ストリープも「ええ、とくに二日目ですね」と応じた。

「サッチャーが徐々に議会や内閣を掌握できなくなっていくシーンです。そして側近中の側近を罵倒し、どんどん孤立していってしまう…。とても重要なシーンではありましたが、この映画は女史の現在と過去とが交互に揺れ動いて構成されていくので、どれだけ演技に一貫性を持たせれば良いのか、どこまでいったらやり過ぎなのか、さじ加減がとても難しかったですね」

なるほど、さすがに名女優ともなると、そのシーンごとの瞬発的な演技のみならず、全体像を見渡しての位置づけというビジョンにも手抜かりなくコントロールが及んでいるのだ。また今回の役作りについて彼女はこうも語る。

「サッチャー女史に関しては今も立派にご健在でいらっしゃいますから、私にはもう一つ責任が付与されたことになります。それは実際の彼女に忠実でなければならないということ。イマジネーションは控えめに、ご本人の生き方に重ね合わせられるような役作りを行っていく。そんな部分に気を配りました」

これらの言葉から、彼女の身体の中に経験則的に叩きこまれた演技論を垣間見たような想いがした。

ときどき「フフッ!」と甲高く笑う。それ以外は、とくに芸達者ぶりをアピールするわけでもなく、質問への答えに熱がこもってついつい長くなってしまうこともない。だが、実に気品にあふれ、安定した存在感に覆われている。

この人の身体を媒介に、いったいどれほど多くのバラエティに富んだキャラクターたちの人生が語られてきたことだろう。実物のメリル・ストリープは、どこか“透明な器”というイメージを彷彿とさせた。注ぎこまれる役柄によって多彩に色を変える。しかしそこに漂う気品だけは変わらない。それが彼女を「最強の女優」たらしめている最大の理由、とまでは言わないが、少なくともその中の一端であることは間違いない。

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2012/03/05

【興行】北米週末Ranking Mar02-04

先.週までの復習は各自こちらにて行ってください。

【Mar.02-04 weekend 推計

01 Dr. Seuss' The Lorax  $70.7M
02 Project X  $20.7M
03 Act of Valor  $13.7M
 
04 Safe House
$7.2M
05 Tyler Perry's Good Deeds $7.0M
06 Journey2: The Mysterious Island $6.92M
07 The Vow $6.1M
08 This Means War $5.6M
09 Ghost Rider: Spirit of Vengeance   $4.7M
10 The Artist   
$3.9M

■昨年の不調が嘘のように、2012年はボックスオフィスの好調ぶりが止まらない。そして『グリンチ』や『ホ―トン』、『ハッとしてキャット』などで知られる児童絵本の巨星Dr.スースの訴求力はやはり絶大だった。

Lorax ■『怪盗グルーの月泥棒』や『イースターラビットのキャンディ工場』をヒットさせたクリス・メレダンドリ率いるイルミネーション・エンタテインメントがユニバーサルと組んで贈る3Dアニメーション"Dr.Seuss' The Lorax"が金~日の3日間の推計興収7070万ドルという驚異的な数字を叩き出し、ボックスオフィスNO.1を獲得した。もしもこの数字が確定すれば、『Mr.インクレディブル』の残した7050万ドルを越え、「続編モノではないアニメ映画」として過去最高の記録となる。また本作は、"The Vow"の4120万ドルを破って2012年のオープニング興収記録を樹立。ユニバーサル作品としても史上4番目に高い出だしとなった。70%近くは12歳以下の子どもとその親という組み合わせが占めている。製作費は7000万ドル。

■2位には『ハングオーバー』のトッド・フィリップスと『マトリックス』のジョエル・シルバーがプロデュースするR指定の「映像発見モノ=found footage」コメディ"Project X"が初登場。製作費1200万ドルながら、オープニング興収2080万ドルを稼ぎ出した。観客の内訳は67パーセントが25歳以下。58パーセントが男性だという。

■先週首位だった"Act of Valor"はその興収を44パーセント降下させ、3位の空域に落ち着いた。累計興収は4500万ドルほど。製作費は1200万ドル。

■4週目の"Safe House"は遂に興収1億ドルを突破(1億800万ドル)。デンゼル・ワシントンの主演作としては現時点で『アメリカン・ギャングスター』の1億3000万ドル、『タイタンズを忘れない』の1億1500万ドルに続く3位。製作費は8500万ドル。『センター・オブ・ジ・アース2 神秘の島』は4週目にして製作費の7900万ドルを興収が上回り、現在の累計興収は8560万ドル。同じ4週目組のラブストーリー"The Vow"は累計1億1170万ドルと一歩抜きんでいている。

■見事、今年のオスカーに輝いた『アーティスト』は受賞効果で劇場数を800館ほど増加させ、現在は1756館にて上映中。興収も先週末に比べて34%アップし、公開15週目にしてランキング10位に食い込んできた。これまでの累計興収は3710万ドル。製作費は1500万ドル。

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【訃報】伝説的コンセプト・デザイナー、ラルフ・マッカリー

『スター・ウォーズ』シリーズを手掛けたことでも名高いコンセプト・デザイナーのラルフ・マッカリーが亡くなった。82歳だった。ダース・ベイダーも、チューバッカも、R2D2、それにC3POも、全てのキャラの外見は彼の創造性のうちに生み出されたものだった。キャラ造型に留まらず、惑星タトゥイーンをはじめとするセット・デザインも彼の手によるもの。いわばこのサーガの世界観を作り上げたのがルーカスならば、マッカリーはそこに具体的な血と肉を与えた存在と言えるだろう。

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ルーカス自身も「僕のビジョンが言葉で伝わらないとき、いつも彼のコンセプト・アートを指差して『いいか、こんなふうにやるんだ』と指示していた」と打ち明けるほど貢献度は計り知れなかった。ファンの中には、マッカリーこそがシリーズ成功の真の立役者だと主張する人もいるほど。ちなみに彼は『帝国の逆襲』にて俳優としてもノークレジットで出演を果たしている。

また彼は、TVシリーズ「バトルスター・ギャラクティカ」に参加し、『E.T.』『未知との遭遇』ではあの鮮烈な宇宙船のデザインも担当。1985年には『コクーン』で特殊効果賞オスカーを受賞している。

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【NEWS】新ロボコップ俳優ついに正式決定

Robocop_2 1987年にポール・ヴァーホーヴェン監督の手で生み出された『ロボコップ』が再起動しようとしている。MGM製作の本作は、ブラジル映画「エリート・スクワッド」2部作にて第1弾はベルリン映画祭金熊(最高)賞、第2弾は母国で『アバター』超えの大ヒットを記録したジョゼ・パディリャが監督を務めることでゴーサインが出されたものの、次なる一手、キャスティングで足踏み状態が続いていた。

一部の情報では監督のウィッシュリストの最上位にマイケル・ファスベンダーの名があったとも伝えられるが、最終的にこの可能性は霧消し、代わりにMGMとパディリャはスウェーデン出身の新鋭ジョエル・キナマンに白羽の矢を立てたという。そしてキナマン自身もこのオファーを快諾。2週ほどに及んだ契約交渉も順調に締結へと進み、ここに晴れて彼のロボ・コップ就任が正式決定することとなった。

Joelkinnaman ジョエル・キナマンは現在アメリカで公開中のデンゼル・ワシントン主演作"Safe House"や、AMCのテレビシリーズ"The Killing"でも鮮烈な印象を残しており、これまでにも数々の話題作の主演候補として知名度を上げてきた俳優である。

思い返せば1987年の『ロボコップ』もオランダ出身のポール・ヴァーホーヴェン監督がハリウッドに強烈な新風をふき荒らした作品だった(あのバイオレンス描写は幼少期における筆者のトラウマとなった)。その点では今回の再起動も海外組による新たな息吹が映画作りの基調となっていくであろうことは間違いなさそうだ。

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2012/03/04

【レビュー】世界最古の洞窟壁画3D 忘れられた夢の記憶

ドイツの巨匠がふたり、同時期に、それぞれ初となる3Dドキュメンタリーのフィールドへと飛び込んだ。その現場から聴こえてくるエピソードがそれぞれの個性を物語っていて面白い。まずヴィム・ヴェンダース監督は『pina』を製作するにあたって繰り返し『アバター』を観て、その技術と映像との相性について徹底的に検証したという。一方、『世界最古の洞窟壁画3D』を監督したドイツの奇才ヴェルナー・ヘルツォークは、『アバター』を観たときの感想について「なんだか嫌になって3Dメガネをはずしてしまったよ」と打ち明ける。彼は他の多くの映画関係者とは根本的に異なり、『アバター』に映画の新たな可能性など微塵も見出さなかったようだ。恐らくこの先自分が3D映画を製作することになるなどとは夢にも思っていなかっただろう。

そんな彼に「これは3Dで表現する以外に他に方法が見当たらない」と思わしめた被写体があった。それがこれ。人類の至宝「ショーヴェ洞窟壁画」だ。

Cavehorses
洞窟壁画として有名なものに“ラスコー”がある。あれが1万7千年前のもの。ショーヴェは3万2千年前だというから、ざっと2倍近い古さということになる。この時点ですでに途方に暮れてしまった人は、ひとことで「ずいぶん昔のこと」として脳内処理いただきたい。

とにもかくにも、あのヘルツォークが3Dカメラでショーヴェ洞窟を撮った。通常、一般人の入窟は許可されていない。カメラが入るのも今回が初めてのことだ。ドキュメンタリーゆえ「社会科見学のようなものだろう」と人は言うかもしれない。しかし巨匠はこれまで手掛けてきた狂気じみた、あるいは変態じみた怪作フィクション群とはまるで違う畏敬に満ちた眼差しでもって、僕ら観客を神秘と静寂と陶酔の世界へといざなってくれる。

ふと、この洞窟の入り口が、今さっきくぐり抜けたばかりの劇場の入口のように思える。映画館と洞窟、そして暗闇。原始も現代も変わらない密閉空間が、3万年もの時間差を一瞬にして埋め、我々を古代人と同じ連続性のもとに立たせているのだ。

そこで目の当たりにする意匠の数々。映像の動きに従って自らも意識の歩を進めるうちに自分がひとつ大きな勘違いをしていたことに気づかされた。僕は当初、ヘルツォークがこの洞窟内のゴツゴツした岩肌を活写するために3Dカメラを持ち出したのだとばかり思っていたが、それは違った。このショーヴェ洞窟では岩肌どころか、この肝心の壁画自体が凹凸の激しい岩肌に描かれている。そして驚きべきことに古代人たちはその凹凸を、この絵画の巧みな“演出”として利用しているのだ。ある部分では動物の躍動感あふれる筋肉の隆起を表し、ある部分では交錯した二枚岩が前方と後方の“遠近”を形作る。また他の動物絵画では脚が意図的に8本分描かれていたりもし、これはつまり漫画の手法と同じく、脚が高速で運動を繰り返す様子を表現したものと推測できる。こうした芸術性を前にすると、ヘルツォークが3Dカメラを選択せざるを得なかった理由が自ずと共有でき、自分が何かしら古代の儀式へとどっぷりと浸かってしまったような感覚さえ湧きおこってくる。

Herzog ヘルツォークは本作の水先案内人であり、語り部役も担っている(日本語吹き替え版はオダギリジョーが担当)。残念ながらこのツアーをもってしても、ショーヴェの洞窟壁画が何のために描かれたものなのか、古代人がこの場を何に利用していたのか、はっきりとは解き明かすことはできない。しかし何らかの儀式性を兼ね備えていたにしろ、記録的な意味合いがあったにせよ、古代人の“ストーリー”がここに封じ込められていたことには疑いがない。多くの映画鑑賞において我々は作品にストーリーラインを求めるが、この『洞窟壁画3D』を形成するのは、3万年前に一度語られたストーリーのかけらに手探りで触れようとする精神性である。それはまさに、いわば古代人の遺した“失われたフィルム”が今まさに暗闇に投影されているかのような状況と言える。

ふとヘルツォークが「誰かに見られているような感覚」という言葉を口にする。それは彼のみならず、ツアーの参加者(研究者や撮影クルーなど)の誰もが抱いていた想いだったという。さらに言えば、僕自身も客席に居ながらにして同じ思いにさらされていた。“誰か”の正体とは何者だろうか。洞窟内に留まる古代人の魂か、あるいはもっと高みにある神格化された存在か。いずれにせよ、我々がスクリーンに臨み、そして何者かこちらをじっと見つめているという感覚が互いに交錯した時、そのスクリーンを鏡面的媒介とした視線のシャワーは、何かしら途方もなく巨大なものとそれに対峙する矮小な自己との相対関係をまざまざと実感させるものとなる。

また「ヘルツォークらしいなあ」と感じたのは、最後に「編集後記」なるものが付与されるところだ。ここで彼はピリリと辛い文明論を展開する。観客によっては「ここは蛇足」と感じるかもしれないが、長年のファンにとってはまさに画竜点睛の域。そこでは先の“鏡面性”が趣向を変えた形で照射されていて唸らされる。ヘルツォークはやっぱりこうでなきゃ。

映画が終わり劇場を後にするとき、観客はあたかも自分が深い深い眠りから覚めたような、あるいは今まさに母の胎内から産まれ落ちた赤子になったような気分にさらされるはずだ。誰かが「それは洞窟による浄化作用かもしれません」と教えてくれた。古代人たちもこうやって暗闇の中、たいまつの火に揺らぐ(まるで実際に動いているかのような)洞窟壁画を観賞し、おなじように赤子に回帰したような心持ちで洞窟を後にしたのだろうか。そのような光景が3万年前に・・・。そんなことを考えていたら、日常の些細な悩みなんて軽く吹っ飛んでいた。「メメント・モリ(死を想え)」と人は言う。いや、その前に3万2千年前に想いを馳せよ。そこから見えてくるもの、そして自分自身の姿が必ずあるはずなのだ。

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2012/03/03

【NEWS】ビグロー新作撮影をめぐりインドで抗議活動

『ハートロッカー』でオスカー受賞のキャスリン・ビグロー監督が取り組む最新作の撮影がインド北部の都市チャンディガールではじまった。しかしロイター通信によると、これに対して急進派ヒンズー教徒らが抗議活動を行う事態が発生しているという。

ビグロー監督が『ハートロッカー』の脚本家マーク・ボールと共に挑む本作は、ネイビーシールズによるビンラディン追跡ミッションを描くリアルなアクション映画。もともとはギリギリのところで失敗に終わったミッションの過程を描く予定だったが、昨年の5月にオバマ大統領が「ビンラディン殺害」を世界に報告してからというもの、この最終的な結末を盛り込んだ内容へと起動修正することを決断し、ファイナンス、キャスティング、ロケハンが続けられてきた。

今回の抗議活動でヒンズー教徒らが怒りをあらわにしている理由には、この映画の制作チームが撮影地チャンディガールをパキスタンの都市ラホールとして描こうとしていることにある(パキスタン側からは撮影許可が下りなかった)。言うまでもなくヒンズー教徒が大部分を占めるインドとイスラム教徒で占められたパキスタンとは過去に幾度も戦火を交えた間柄。抗議者たちは「我が国土にてパキスタンの街並みどころか国旗一本立てることも許さん。政府は撮影許可を取り消すべきだ」といきり立っているようだ。

ちなみに長らくタイトル未決定とされてきた本作だが、今になって"Zero Dark Thirty"と銘打たれていることがようやく判明している。これは軍事用語で「午前の未明の時間帯」を意味し、ビンラディンの潜伏先への最後の突入が行われた時間帯を指すものと思われる。本作の公開は2012年の暮れを予定。出演者として名を連ねるのは、ジェイソン・クラーク、ジョエル・エジャートン、クリス・プラット、カイル・チャンドラー、ハロルド・ペリニュー、ジェシカ・チャステイン、マーク・ストロング、エドガー・ラミレズら。

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2012/03/02

【NEWS】ヒッチコック映画にスカーレット・ヨハンソンも参加

有名人の“知られざる素顔”にスポットライトをあてた映画が人気を集めている。『クイーン』、『英国王のスピーチ』『マリリン 7日間の恋』、それに今後もダイアナ妃やグレース・ケリーを主人公にした新作映画にゴーサインが出される中、長らく準備の続くこちらの企画も大きく動き出そうとしているようだ。

Hitch_2 それはアルフレッド・ヒッチコックが不動の名作『サイコ』(1960)を生みだした背景に迫る物語、その名も"Alfred Hitchcock and the Making of Psycho"。後に映画の神様とまで崇められることとなるヒッチコックが、サスペンス、ホラー、ミステリー映画の文法を変えた伝説的一本を生みだすにあたり、いかに夫人と手を取りあい、この芸術性の闘いに身を投じていったのかをエピソード満載で描き出す映画ファンにはたまらない一作だ。

脚本には『ブラック・スワン』のジョン・J・マクローリンや、本作の原作本にしてヒッチコック研究書としても名高い「アルフレッド・ヒッチコック&メイキング・オブ・サイコ」(白夜書房)の著者スティーヴン・レベロも参加。監督にはドキュメンタリー作『アンヴィル!』で脚光を浴びたサーシャ・ガヴァシ。そしてヒッチコック役にはアンソニー・ホプキンス、妻アルマ・レヴィール役にヘレン・ミレンが決定している。

そしてこのたびヴァラエティによると、新たにスカーレット・ヨハンソンとジェームズ・ダーシーの出演が決まったそうだ。ふたりとも『サイコ』には欠かせないアイコンを演じる。ヨハンソンはジャネット・リー役、そしてダーシーはアンソニー・パーキンス役。

これら全てのボタンが確実にはまれば、アカデミー賞級の重厚さと注目度を誇る歴史的一作が生まれることだろう。だが、映画製作とはそれほど簡単にいくものではないことは、他ならぬヒッチコック自身がいちばん知るところ。祈るような気持でこの作品の撮影入り、そして完成を待ちたいものだ。

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【NEWS】ソフィア最新作にもうひとりの若手女優

Taissa 『ロスト・イン・トランスレーション』や『SOMEWHERE』で知られるソフィア・コッポラが最新作"The Bling Ring"の主演に『ハリー・ポッター』シリーズのエマ・ワトソンを起用するとお伝えしたばかりだが、ヴァラエティの更なる続報によると、ワトソンに続いて若手女優タイッサ・ファーミガも出演を決めたとのこと。

TVシリーズ「アメリカン・ホラー・ストーリー」でも注目を集めるタイッサは、1994年生まれ。『マイレージ、マイライフ』で助演女優賞オスカー候補になったヴェラ・ファミーガの一番年下の妹にあたる(歳の差は21)。ヴェラの初監督作"Higher Ground"でもヴェラ演じる主人公の若き日を演じている。

"The Bling Ring"はセレブの自宅ばかりを狙って盗みを繰り広げる10代の若者たちの姿を描いた作品。08年~09年に実際に起こった事件をベースとしている。

これまでにもキルスティン、ダンスト、スカーレット・ヨハンソン、エル・ファニングと次世代のスターを次々と輩出してきたソフィア・コッポラ。彼女の映画に関しては率直に言って好き嫌いが激しく分かれるところではあるが、ただしキャスティングに限れば誰もが一目置く存在であることは間違いない。そんな彼女のお眼鏡にかなったタイッサ・ファーミガ。これからハリウッド大注目の女優へと成長していくのだろうか。

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筆者にとっても『SOMEWHERE』はかなりしんどかったんですが、それでも楽曲を担当したフェニックスのアルバムは、昨年もっとも聴きこんだんじゃないかってくらい大好きな一枚です。

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【NEWS】ロスト・シンボルに3人目の脚本家が登板

Deadlineによると、『ダ・ヴィンチ・コード』『天使と悪魔』につづく象徴学者“ロバート・ラングトン”シリーズ第3弾『ロスト・シンボル』の脚本家として、ソニー・ピクチャーズは新たにダニー・ストロングを起用することになりそうだ。彼はHBO製作の8年前の大統領選における票数の再集計ドラマ「リカウント」や、4年前の大統領選におけるマケイン&サラ・ペイリン陣営の裏側を描いた"Game Change"などでも手腕をふるった人物。

実は『ロスト・シンボル』に関わった脚本家はストロングで3人目となる。1人目は『堕天使のパスポート』や『イースタン・プロミス』などで知られるスティーヴン・ナイト、2人目は本作の原作者ダン・ブラウン自身だった。はたしてストロングに託される仕事が前任者の残した脚本の改訂なのか、それとも根本的なスクラップ&リビルドなのかは分かっていない。

なお、同記事は本作の監督候補として今なお『わたしを離さないで』のマーク・ロマネクの名前が留まり続けていることを示唆している(前2作を手掛けたロン・ハワードはプロデューサーに徹する)。昨日もお伝えしたとおりロマネクはディズニー版『シンデレラ』を監督することも決まっており、こちらのスケジュールとバッティングしてしまいやしないか、心配も募る。

2006年公開の『ダ・ヴィンチ・コード』は世界で7億5800万ドル、2009年の『天使と悪魔』は4億8600万ドルを売り上げている。3作目ではラングトン教授がついにアメリカの心臓部に位置するフリーメイソンの中枢へと足を踏み入れていく。誰もが知るモナリザやヴァチカンとは違い、3作目はその外見的な認知度の低い空間が舞台の多くを占めるだけに(それゆえのフリーメイソンなのだが)、これをどのような壮麗なビジュアルで表現するのか、まずは脚本家の腕が試されることになりそうだ。まずはみんな揃ってフリーメイソンに入会するところから初めてみては?

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【予告編】フランケンウィニー

今年はティム・バートンの新作が2本も控えている。1本はジョニー・デップ主演のワーナー作品『ダーク・シャドウズ』(5月に全米公開)、もう1本はディズニー作品『フランケンウィニー』。そしてこのたび、後者の予告編第1弾が遂にお目見えした。

ティム・バートンが1984年に製作した伝説的ショートムービーを基にした本作は、ストーリーラインは変わらないものの、もともと実写映像だったものが今回はストップモーション・アニメへと大変貌。しかも『アリス・イン・ワンダーランド』に続いての3D技術フル装備。非業の死を遂げた愛犬スパーキーのことが諦めきれない少年ヴィクターは、得意の科学知識を総動員してなんとか蘇生を試みるのだが・・・。少年と愛犬の、なんともフランケンシュタインなファンタジー。全米公開は10月5日。

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2012/03/01

【NEWS】エマ・ワトソンとソフィア・コッポラの強力タッグが実現

Ema ヴァラエティによると、ソフィア・コッポラの最新作"The Bling Ring"に『ハリー・ポッター』シリーズを卒業したばかりのエマ・ワトソンが主演するそうだ。

ソフィア自身の製作・脚本による本作は、大胆な手口でセレブの邸宅ばかりを狙った10代の強盗グループの物語。実話をベースにしており、被害者の中にはリンジー・ローハン、パリス・ヒルトン、オーランド・ブルームらも含まれる。

『ヴァージン・スーサイズ』『マリー・アントワネット』でキルスティン・ダンスト、『ロスト・イン・トランスレーション』でスカーレット・ヨハンソン、『SOMEWHRE』でエル・ファニングを魅力的に輝かせてきたソフィアなだけに、スクリーンにはこれまでのエマ・ワトソンとは大きく異なる表情が映し出されることになりそうだ。

ちなみに今後のエマ・ワトソンは、助演した『マリリン 7日間の恋』がもうじき日本公開を迎えるほか、フォックス・サーチライト製作の"Perks of Being Wallflower"の撮影を終えたばかり。続いて『ハリー・ポッター』シリーズのデヴィッド・イェーツ監督と再タッグを組む"Your Voice in My Head"が待機中だ。

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【NEWS】「シンデレラ」にクリス・ワイツが脚本参加

Cinderella 昨年の夏ごろ『わたしを離さないで』のマーク・ロマネクが監督就任してからというもの、あまり情報がアップデートされてこなかったディズニーの実写版映画「シンデレラ」だが、ここにきて脚本リライトのために新たな才能が招かれることとなった。

ハリウッド・リポーターによると、もともと『プラダを着た悪魔』のアライン・ブロシュ・マッケンナが手掛けた脚本を手直しすべく登板することになったのは、『アバウト・ア・ボーイ』や『ライラの冒険』、『トワイライト/ニュームーン』などの監督として知られるクリス・ワイツ。とりわけ彼が最近手掛けた"A Better Life"という移民ドラマは、低予算の枠組みながら主演のデミアン・ビチルがアカデミー賞主演男優賞にノミネート入りを果たすほどの高評価を獲得している。

コメディから人間ドラマ、そしてVFX満載の大作まで幅広く手掛けてきたワイツと、アーティスティックな映像表現が光るマーク・ロマネクの演出術とが織りなす「シンデレラ」。いったいどんな世界観が開けてくるのか楽しみだ。

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