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2012/05/31

【予告編】レ・ミゼラブル

昨年、『英国王のスピーチ』でアカデミー賞を制覇したトム・フーパー監督が挑む超有名ミュージカルの映画化『レ・ミゼラブル』。その第1弾となる予告編がネット上で披露された。今回の初出し映像の基調となるのはファンティーヌ役のアン・ハサウェイが歌う"I Dreamed a Dream"。英オーディション番組で飛び出したスーザン・ボイルによって一躍有名になった楽曲ではあるが、さすがハサウェイのヴォーカルも定評通りだ。

『レ・ミゼラブル』は今年の12月に米公開を迎える。出演はヒュー・ジャックマン、ラッセル・クロウ、アマンダ・セイフライド、エディー・レッドメイン、サマンサ・バンクス、サシャ・バロン・コーエン、ヘレナ・ボナム・カーターほか。

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2012/05/30

【NEWS】トム・クルーズ新作タイトル変更

Tom パラマウントの下で"One Shot"として製作されてきたトム・クルーズ主演の新作ハードボイルドが、新たに"Jack Reacher"というタイトルに変更されることとなった。

本作はリー・チャイルド原作の人気シリーズの初となる映画版。退役軍人ジャック・リーチャーがバッグに軍人年金引き出し用のキャッシュカードと歯ブラシを放り込み、全米をヒッチハイクで放浪。その旅の途中で弱きを助け、危険に身を投じ、巨悪の影に隠された謎を解き明かしていく。『ユージュアル・サスペクツ』や『ワルキューレ』といったブライアン・シンガー監督作の脚本家としても名高いクリストファー・マッカリーが監督と脚本を兼任している。

原作の中でのリーチャーは背丈も体重も相当ヘビーな屈強なイメージで知られており、背の低いトムはこれに合ってるの?という疑問もあったものの、いまでは「大事なのはリーチャーの外見ではなく、内面だ。トムは最適のキャスティング」という原作者のお墨付きも得ているとか。

One_shot_2 今回の改題には、パラマウントによる今後のシリーズ化を見据えた戦略が見え隠れする。『ミッション:インポッシブル』のような共通項のない「リーチャー」モノにおいて、まずはアイコンとしての主人公の名前を浸透させておきたい構えとみられる。

ちなみに本作は"Jerry Maguire"(ザ・エージェント)に続くトムにとって2度目の人名を冠した映画。日本語は主語を省略して主体をぼかす文化なのに対し、英語は主語を前面に押して表現することで知られる。ハリウッド映画に人名タイトルが多いのもそのせいではないかと推測するが、もしそうだとすると、この"Jack Reacher"というタイトルにも日本公開時にはまた別の邦題が付与される可能性がある。

"One Shot"改め"Jack Reacher"の全米公開は今年の12月21日。

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2012/05/29

【NEWS】ウェス・アンダーソン最新作が新記録樹立

Moonrisekingdomposter2カンヌ映画祭でオープニング上映という大役を務め上げ、世界的な注目を浴びたウェス・アンダーソンの最新作"Moonrise Kingdom"。先週末より北米4館にて限定公開が始まっている本作の1館あたりの興収アベレージが130,752ドルを記録し、一般公開された実写映画としては『ドリームガールズ』の12万ドルを越える米史上(アベレージの)最高値をマークしたことが明らかとなった。この先、ニーズにあわせて週ごとに数百館ずつ劇場数が追加されていくことが予定されている。

それほどの人気作ならば最初から大規模公開しちゃえばいいのに、との声も聞こえてきそうだが、映画市場における「限定公開」にはあえて間口を狭めることによって観客による口コミ力を強めたり、あるいは小規模公開で得た観客反応をもとに配給&興行側が今後の大規模展開に備えたりという意味合いが隠されている。何よりも今回のように劇場が観客で溢れかえった状態だと、それが全米4館だけであったとしても、観客の心に「流行ってるんだなあ」というイメージが体感的に刻まれ、それが効果的な宣伝となって裾野を広げていくことになる。どんなビジネスでも需要と供給のバランス(その操作)って大事ですね。

*劇場あたりのアベレージ興収に関してはアニメ作品が圧倒的に強く、全ての映画を総合した歴代1位には『ライオンキング』の79万ドル(2館)、2位には『ポカホンタス』の45万ドル(6館)、3位には『プリンセスと魔法のキス』の39万ドル(2館)がそびえたつ。"Moonrise Kingdom"はそのランキング9位。『ドリームガールズ』は10位。

*ウェス・アンダーソン作品を米興収順(アベレージ順ではなく、累計興収順)に並べると以下のようになる。

cf.(1)ロイヤル・テネンバウムス/5200万ドル、(2)ライフ・アクアティック/2400万ドル、(3)ファンタスティックMr.FOX/2100万ドル、(4)天才マックスの世界/1700万ドル、(5)ダージリン急行/1200万ドル

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【画像】ソフィア・コッポラ最新作Bling Ring

ソフィア・コッポラの最新作"The Bling Ring"のオフィシャル・スチールがEntertainment Weeklyにて公開された。

Blingring
本作は10代のグループがハリウッド・セレブたちの豪邸に次々と侵入し総計300万ドルにも昇る窃盗を行ったという事件に着想を得た物語。被害にあったセレブにはリンジー・ローハン、パリス・ヒルトン、ミーガン・フォックス、オーランド・ブルームなども含まれていた。『ハリー・ポッター』シリーズのハーマイオニーとはガラリと雰囲気を変えたエマ・ワトソンやオスカー候補女優を姉に持つタイッサ・ファーミガをはじめ、ソフィアのお眼鏡に叶った期待のニューカマーらが顔を揃える。

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2012/05/28

【興行】北米週末TOP10 May25-27

先週までの復習は各自こちらにて行ってください。

【May.25-27 weekend 推計

01 Men in Black 3 $55.0M
02 The Avengers $37.0M
03 Battleship $10.8M

04 The Dictator $9.6M
05 Chernobyl Diaries $8.0M
06 Dark Shadows $7.5M
07 What to Expect When You're Expecting $7.1M
08 The Best Exotic Marigold Hotel $6.3M
09 The Hunger Games $2.7M
10 Think Like a Man $1.4M

Mib■アメリカでは5月の最終月曜がメモリアル・デイ(戦没兵追悼記念日)でお休みのため、映画界も盤石のラインナップを揃えてこれを迎え撃つ準備を整えてきた。その急先鋒となるのが10年ぶりに復活を遂げたあの人気シリーズ最新作なわけだが―。

■今週1位を獲得したのは『メン・イン・ブラック3』だった。同作は金~日の3日間で興収5500万ドルを売り上げ、祝日の月曜を含めた4日間のホリデー興収は7000万ドルほどになる見込み。これはスタジオ側は望んでいた7500万ドル~8000万ドルを若干割り込む値だという本作は製作費2億3000万ドルに加えて相当額のマーケティング費がかかっているものと見られる。

4250館近くの劇場で上映されており、その1館あたりのアベレージは1万3千ドルに迫る勢い。性別にみると、男性が54%とかろうじて女性客を上回り、年齢別では25歳以上の層が56%を占めている。

ちなみに前2作と比較すると・・・

・Men in Black(97)/OP興収5100万ドル/最終興収2億5070万ドル
・Men in Black 2 (02)/OP興収5215万ドル/最終興収1億9042万ドル

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【カンヌ】コンペティション受賞結果

Logo いよいよカンヌ国際映画祭も授賞式と最終上映を残すのみとなりました。65年目のこの節目、ナンニ・モレッティ率いる審査員団はいったいにどの作品にパルムドールを授けるのか。ハネケ?カラックス?いよいよ運命の瞬間が訪れます。

■受賞結果■
・パルムドール "Amour" ミヒャエル・ハネケ監督作
・審査員特別賞(グランプリ) "Reality" マッテオ・ガローネ監督作
・女優賞 クリスティーナ・フルテュール、コスミーナ・ストラータン "Beyond the Hills"
・男優賞 マッツ・ミケルセン "The Hunt"
・監督賞 カルロス・レイガダス "Post Tenebras Lux"
・脚本賞 クリスチャン・ムンギウ "Beyond the Hill"
・審査員賞 ケン・ローチ監督作 "The Angel's Share"
・カメラドール(新人監督賞) "Beasts of the southern wild"
・短編パルムドール  "Silent"

●コンペでは米国勢が総崩れ。一部で高評価を獲得していたカラックス作品、ジェフ・ニコルズ監督の"Mud"も受賞ならず。

●ハネケの「アムール」に関しては男優賞&女優賞の呼び声も高かったが、そちらの受賞はならず。それには理由があり、カンヌのコンペ規約によると、パルムドールとグランプリに輝いた作品は他部門で受賞することができないからだ。ただし脚本賞、審査員賞の受賞作が演技部門と重複することは可能で、それゆえクリスチャン・ムンギウ作"Beyond the Hill"は2冠となった。

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2012/05/27

【カンヌ】パルムドッグ決定 

Sightseers毎年、カンヌ映画祭に出品された全作品の中から最高に輝いていたワンちゃんを選出する“パルムドッグ賞”。

昨年は『アーティスト』のアギーがまさに一世を風靡する活躍ぶりだったわけだが、今年の受賞犬には「監督週間」にて上映されたイギリス映画"Shightseers"のスマーフとガッドが輝いた。本作は国内旅行に出かけたカップルが何をやってもうまくいかない日々を送る、実に英国映画らしい鬱々とした空気が魅力の奇妙でおかしな物語だ。両犬は双子の役を演じている。

Soir02審査員特別賞にはベルギー映画"Le Grand Soir"に出演したビリー・ボブに贈られた。「ある視点」部門に出品された本作は、商業施設でレストランを経営する兄弟の奮闘物語。ビリー・ボブは年季の入ったパンク男でもある長男の愛犬として登場する。

両作品ともにまさか同賞を受賞するなんて予想だにしていなかったようで、残念ながらワンちゃんのアップ画像などが全く見つからない。まあ、ともかく、おめでとうございます。今晩は骨付き高級肉でもお召し上がりください。

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【カンヌ】「ある視点」部門ほか受賞結果

After_lucia カンヌ映画祭の最終日を目前に控え、「ある視点」部門の受賞結果が発表された。

ティム・ロス率いる同部門の公式審査員団は強豪揃いの20作品の中から各賞を選出。その最高賞に輝いたのはメキシコのミシェル・フランコ監督作"Despues de Lucia(After Lucia)"だった。同作はママを亡くした父娘が心機一転すべくメキシコシティに越してくるものの、娘は新たな高校生活の中で陰湿なイジメに逢ってしまう・・・という物語。

男優賞は該当者なし。女優賞は"Laurence Anyway"のスザンネ・クレメントと"A Perdre la Raison"のジョアキム・ラフォセのふたりが受賞。そのほか審査員特別賞には"Le Grand Soir"、スペシャル・メンション(Special Distinction)には"Children of Sarajevo"が輝いている。

Beasts 加えて、カンヌのような名高い映画祭では国際批評家連盟(FIPRESCI)も各部門に独自の評価采配を下すことになっている。同連盟が選んだ「ある視点」の最高賞は"Beasts of the Southern Wild"。すでにサンダンス映画祭でもドラマ部門の最高賞に輝いている本作は、米南部の河に囲まれた湿地に暮らす6歳の少女が、南極の氷の中から放出された妖獣や、故郷を襲った洪水、父の病などに直面する中、たったひとりで母親の行方を探そうとする物語。各紙のレビューでも多くが「こんな独創的でマジカルな作品は観たことがない」と絶賛している作品だ。

同批評家連盟は「コンペティション」部門で最も優れた作品として"In the Fog"を、「監督週間」部門の最優秀作として"Hold Back"を、それぞれ独自に選出している。

また、キリスト教系の審査員団が選出するエキュメニック賞というものも存在する。こちらの賞に輝いたのはコンペティション部門に出品されているトーマス・ヴィンターバーグ監督作"The Hunt"。そして前述の"Beasts of the Southern Wild"がスペシャル・メンションに輝いている。

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2012/05/26

【カンヌ】「監督週間」受賞結果

Noいよいよカンヌ映画祭も終盤に差し掛かり、「監督週間」の受賞結果が発表された。今年の最高賞Art Cinema Awardに輝いたのはチリ映画"NO"という作品。海外のメディアでは"No took the top prize"だなんて見出しが躍っていて、一瞬「ん?該当作品なしだったの!?」と誤読してしまいそうにもなるんだけれど、よく冷静に考えてみて、それが立派なタイトルだってことに気づくわけです。

本作は悪名高きピノチェト独裁政権の任期延長の是非を問う1988年の国民投票で、反ピノチェト派の選挙キャンペーンを展開した若き男の物語。主演はガエル・ガルシア・ベルナール。監督はパブロ・ラレイン。北米の配給権はソニー・ピクチャーズ・クラシックスが獲得している。

そのほかの受賞作は以下の通り。

・Art Cinema Award "No"
・Europa Cinema "The Repentant"
・ZPrix SACD 2012 "Camille Redouble"
・Premier Prix lly for Short Filmmaking  "The Curse"
・Special mention  "The Living Also Cry"

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2012/05/25

【レビュー】私が、生きる肌

人は往々にして「映画とはこうでなければならない」などと口にしがちだ。しかしその言葉は自分の好みを他人に押しつけるための手段でしかない。実際には映画にあらかじめ定められた拘束着などあろうはずもなく、むしろ我々はそこから解き放たれたフリーな一手を突きつけられたときにこそ、心の底から驚き、あわてふためき、混乱し、意味不明に「申し訳ありませんでした」と土下座しそうになる。

僕にとってスペインの巨匠ペドロ・アルモドバルの監督作とは、上京して『ライブ・フレッシュ』や『オール・アバウト・マイ・マザー』という作品群に出逢ったときから常にそのようなものだった。好き嫌いの領域では到底片づけられない。むしろ僕という人間のその小さな器では垣間見ようもなかった人間の有り様を見せつけてくれる。そして映画をマイノリティ視点の代弁者として捉えたときに、アルモドバルほど観客の心のスイッチを入れ替え、これまでとは全く違った思考回路にいざなってくれる映画監督を僕は知らない。

その長きにわたるキャリアの中でも最新作『私が、生きる肌』(英題:The Skin I Live in)は、現実よりもちょっと先にある医学的、情念的狂気を丹念に描き、まさに驚きに値するものだった。と、ここで「驚き」という言葉を使用しただけでもハードルを上げることになるので、もうこれくらいにしておこう。

Skin_2 
主人公はアントニオ・バンデラス演じる医師だ。火傷を帯びた身体への皮膚移植の分野でめまぐるしい功績をあげてきた彼だが、実生活では屋敷に謎の監禁部屋を作り、そこにひとりの美しい女性を住まわせている。全身スキンウェアに覆われた彼女は日がな鳥かごの鳥のように暮らし、その不自由さも今や日常と化している様子だった。しかしある日、あるじ不在の屋敷にひとりの獰猛な男が銀行強盗犯として逃げ込んでくる。監禁部屋の彼女を発見した男はそこで欲望の限りを尽くそうとするのだが―。

同性愛や女性映画といった視点は鳴りを潜める。代わりに特異なストーリーテリングにあわせて、皮膚レベルにおける”衣”的問題が顔をのぞかせ、そこに人間の心の在り方が重ねて紡がれていく。妖艶と狂気とを横断するカメラワークが観る者の心を異世界へといざない、時折混入される赤が鮮烈に心に突き刺さる。

Skin02
面白いのは、外面的に観ればかなりアブノーマルに見えるこの映画もまた何らかの衣服を身にまとっており、その表層的な部分に覆われることによって観客の興味を繋ぎとめ、なおかつその向こう側にはアルモドバルの相変わらずの視点「身体と心の不一致」が見え隠れするところだ。仮に人間の身に同様のことが本当に巻き起こったとして、この試練にどう立ち向かえば良いというのか。はたまたこの映画で描かれる構造自体が、これまでアルモドバルが見つめ、描き続けてきた人たちの、偽らざる心の象徴であるとしたら・・・。

心と身体を分かつのはほんの数ミリにしか過ぎない皮膚。本作はその数ミリの宇宙に観るダーク・ファンタジーであり、身体の慟哭であり、叫びでもある。アルモドバルの真意を測るには、この皮膚上(ストーリー)と皮膚下(メタ)の2種類のレベルでこの映画に向き合う必要性がありそうだ。

そして観終わった後、どういうわけか、たまらなく母親に逢いたくなる。こんな不思議な気持ちに浸らせてくれるのも、アルモドバルならではと言えるだろう。

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【NEWS】世武裕子「75002」

ひとたび響きを耳にすれば、その才能を世界中に広めたくなる。映画業界とも決して無縁ではない音楽家、世武裕子の6月6日リリースとなる最新アルバム「アデュー世界戦争」より「75002」という楽曲のPVがYouTubeで先行公開された

世武さんといえば、皆その名は知らなくとも、GoogleのCMなどで一度は目撃したことがあるんじゃないだろうか。

フランス留学中に映画音楽の勉強を積んだ彼女の楽曲構成力は図り知れず、その作風も多彩で、円を味わい深く丹念に描いたようなミニマルなものから、一転して精密にレンガを積み上げ荘厳なる構築物を出現させるような大作まで、まさに変幻自在。これが世武裕子かとジャンルで括ろうとした次の瞬間には全く違う次元で音が響いているといった印象だ。

「75002」もこれまでの印象からすれば驚くほどポップな楽曲に仕上がった。でもじっくり耳を傾けてみると、そのポップさを成立させるために驚くほど緻密な音が有機的に組み合わさってダイナミックな音色の展開を巻き起こしていることに気づく。

そして何よりもウディ・アレンの『ミッドナイト・イン・パリ』の公開と期を同じくして、こうしてパリの空気に浸れるのが本当に清々しく、気持ちいい。

すでに映画『家族X』をはじめ、邦画界でも作曲家としてクレジットされ話題を集めている世武さん。彼女の奏でる音楽を一度耳にすれば、それがどれだけ映画と親和性の高いものか、分る人には震えが止まらなくなるくらいの実感、そして逸材の発見として胸に刻まれるはずだ。そしてこのたび2013年公開のだいじょうぶ3組』(乙武洋匡原作、国分太一主演、廣木隆一監督)の音楽を手掛けることも発表となっている

果たしてこれから10年後、どの地点に立っているのか。ジャンルに垣根はいらない。世武さんの辿りつくところに音楽が鳴っている、ただそれだけで素晴らしいこと。少なくとも、いま最も面白く目の離せない存在・才能であることは間違いない。

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【NEWS】Red2の悪役にあの名優?

Hopkins 引退したCIAエージェント達が、重い身体に鞭打って昔とった杵柄に再び手をかけるアクション快作『RED』。その続編製作もキャスティングの山場を迎えている。すでにブルース・ウィリス、ヘレン・ミレン、ジョン・マルコヴィッチらの再登板と、新たにキャサリン・ゼタ・ジョーンズ、イ・ビョンホンの出演が決まっている本作の悪役として、あの名優アンソニー・ホプキンスが浮上しているという。

ホプキンスはただいまサーシャ・ガヴァシ監督による"Hitchcock"で名作『サイコ』の撮影に挑むヒッチコック役を演じている最中。

『RED 2』にへの出演に関してはすでに本人にも打診済みで、好感触を得ている様子。ただし、最近大忙しの彼は同時期に『マイティ・ソー2』も抱えており、キャスティングの行方はこれらのスケジュールが両立できるか否かにかかっている模様だ。

『RED 2』は今秋の撮影入りを予定している。

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【NEWS】ソー2にマッツ・ミケルセンが参加

Mads 『アベンジャーズ』の歴史的ヒットにより波に乗るマーヴェル・コミック陣営。そのヒーロー連合の一員“ソー”による新作『マイティ・ソー2』の準備も着々と進んできている。Varietyによると、その悪役として『007 カジノロワイヤル』『タイタンの戦い』で知られる北欧出身俳優マッツ・ミケルセンが交渉入りしている模様。シリーズ中に多数現れる敵キャラのうち、彼がどの役を演じるかはまだ明らかになっていないが、続編では相変わらずトム・ヒドルストン演じる“ロキ”が重要なパートを担う設定となっており、悪役どうし彼らが何らかの手を組むのでは?とも見られている。

『マイティ・ソー2』の米公開は2013年11月15日。晩夏頃の撮影入りを予定している。

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2012/05/24

【短編】白雪姫は大忙し

ひとつのターゲットに目をつけると骨の髄までむさぼり食う。それが業界の欠点であり・・・いや、ある意味、長所といえるのかも。少なくともこんなショートムービーをこしらえて巧みに皮肉ってくれるクリエイターがいる限りは。Deadlineに掲載してあった動画です。

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【NEWS】オールドマンがロボコップに出演

Gary 『裏切りのサーカス』で主演男優オスカー候補となったゲイリー・オールドマンが、新たにリニューアルを遂げる『ロボコップ』に出演することになった。

ハリウッド・リポーターによると、オールドマンの演じるのはいったん心臓の停止した警官をサイボーグ・ロボットして再生させる科学者ノーマン役。稼働実験の成功で高い賞賛を得る彼だが、やがて人間の心を取り戻していくサイボーグ(ロボコップ)と、営利を追求する開発会社との板ばさみになり苦悩することに―

映画スタジオMGMが来夏公開に向けて準備を進める新生『ロボコップ』は、ブラジル出身の『エリート・スクワッド』シリーズ(1作目はベルリン映画祭の最高賞を受賞、2作目はブラジル本国で『アバター』越えの大ヒットを記録)で知られるジョゼ・パジーリャが監督を務め、TVシリーズ"The Killing"のジョエル・キナーマンがロボコップ=マーフィとして主演する。撮影は今年の9月頃よりトロントで開始される見込み。

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【NEWS】GIジョー2が公開延期

Gi 本日伝えられている映画ニュースの中で最もショッキングな話題はこれに尽きる。

Deadlineによると、『G.I.ジョー バック2リベンジ』(原題:G.I.Joe Retaliation)の米公開日が6月29日から2013年の3月29日へ、なんと9か月も後退してしまったというのだ。

全米最大のスポーツイベント“スーパーボール”のTVスポットで多くの視聴者を熱狂させた本作は、(旧)公開日まで1カ月あまりということもあり、すでにTV、屋外での広告、それにネットや雑誌では監督や俳優陣のインタビューも大量に投下された状態だった。

同記事が紹介する関係者の言葉によると、今回の公開延期には2つの意味合いが込められているそうだ。

Gi2 ひとつはこれから9ヶ月の期間をかけて本作に手の込んだ3D化作業を施したいということ。これまで2Dで撮られた作品のコンバージョン(3D化)はあまり観客に好まれてこなかったが、それでもハリウッド側には『タイタニック3D』の登場によって風向きが変わったとの確信があるようだ。そうすることで海外興収(とくにこの場合は3D興収がうなぎ登りの中国を指すと思うのだが)の増加が期待できるとの思惑が見え隠れする。

もう一点には、今年の3月に『ハンガーゲーム』が公開され大ヒットを記録したことから、夏でも冬でもない、この3月こそが本作の公開時期としてベスト、という判断もあるようだ。

『G.I.ジョー バック2リベンジ』の現在までの製作費は1億2500万ドル。これに今後3Dコンバージョンの製作費が追加されることになる。ちなみに『タイタニック』の3D化の場合、ジェームズ・キャメロンは300人以上のスタッフを擁して1年以上の作業を施したことも話題となった。このときの製作費は1800万ドルと言われている。

果たして『G.I.ジョー』は観客を9カ月も待たせるにふさわしい生まれ変わりを遂げることができるのだろうか。

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2012/05/23

【NEWS】ポートマンが注目の女性監督とコラボ

Natalie 『ブラック・スワン』でアカデミー賞主演女優賞に輝いたナタリー・ポートマンが、『モーヴァン』や『少年は残酷な弓を引く』などで知られる英国の女性監督リン・ラムジーと新作に取り組む予定であることが分かった。

そのタイトルは"Jane Got a Gun"。しかも西部劇だという。注目の二人による新作というだけあって、既にカンヌのフィルムマーケットでは各社の入札競争が加熱しているとか。

本作はアウトローな夫を持つひとりの女性を軸に進んでいく。ある日、夫が無数の銃弾を体に受けて瀕死の状態で帰宅する。妻は瞬時にこれから何者かが夫の息の根を止めにこの自宅にまでやってくることを察知し、苦肉の策として昔の恋人に助けを求めるのだが―。

ブライアン・ドゥフィールドが執筆した脚本は、スタジオ首脳陣が選ぶ優秀脚本リスト“ブラックリスト”に名を連ねるほど評価されている。このしっかりとしたプロットを常にアート性たっぷりの演出で知られるラムジー監督がいかに調理していくのかにも期待が高まる。

なお、ナタリー・ポートマンは『ツリー・オブ・ライフ』のテレンス・マリック監督による2本の新作映画に出演するほか、今後は『マイティ・ソー2』の撮影を控えている。

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【NEWS】ディズニー版「白雪姫」が製作休止

厳しい経済状況の中、各スタジオ共に準備作の精査が続いている。そしてこのたびディズニーは「白雪姫」をカンフー・アドベンチャーへと再創造した"Order of the Seven"の製作を休止するとの判断を下したようだ(6月公開の『スノーホワイト』とはまた別の作品だ)。

マイケル・グレイシー監督の長編デビュー作として動き出していた本作は、舞台を従来のヨーロッパから香港へと置き変え、魔法を駆使する継母の元から逃げ出したヒロインが、7人の小人ならぬ“達人”たちの力を借りて敵と闘うマーシャル・アーツ・ファンタジーになる予定だった。主演には『つぐない』のシアーシャ・ローナン、それにチョウ・ユンファやジャイモン・フンスーらの名前も挙がり、今夏撮影入りとも言われていたのだが・・・。

休止の理由は明らかにされていないが、ディズニーは現在『アベンジャーズ』が大ヒットしている一方、『ジョン・カーター』では記録的な赤字を抱えてしまっており、"Order of the Seven"の製作費(1億5千万ドルほど)も「高すぎる」と判断されたのではないかという見方が強い。

またこの“休止”の動きがディズニーのリッチ・ロス会長の辞任直後であることから、新体制の下で厳しい精査がはじまっているとの見方、いやそもそもディズニーの『アリス・イン・ワンダーランド』にはじまった童話のリクリエイト・ブーム自体に翳りが指しているのではないかとの指摘もある。

とはいえ、現在もファンタジー領域では『スノーホワイト』や『ヘンゼル&グレーテル』が待機中で、なおかつサム・ライミ監督作"OZ"やアンジェリーナ・ジョリー主演の『マレフィセント』も始動中。今回の休止が与える影響は大きそうだ。

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【予告編】バズ・ラーマン版『グレート・ギャッツビー』3D

スコット・フィッツジェラルド著「グレート・ギャッツビー」が今冬、装いも新たに米公開を迎える。しかも3D仕様で。監督には『ロミオ&ジュリエット』や『ムーランルージュ!』で名高いバズ・ラーマン。そしてタイトルロールの主人公にはレオナルド・ディカプリオ。その第1弾トレーラーが登場した。

ラーマンの本拠地シドニーで撮影された本作には今では微塵も残らぬ1920年代のニューヨークの街並みが再創造され、まさにラーマン印の煌びやかな喧騒と時代を超越した音楽とが融合。少なくともロバート・レッドフォード主演のそれとはまったく違った様相に仕上がっている模様だ。

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村上春樹による訳本の方が圧倒的に有名ではありますが、個人的にはこちらの光文社版のほうが読みやすくお気に入りです。

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【映像】ビル・マーレイ案内によるMoonrise Kingdomの世界

『天才マックスの世界』や『ライフ・アクアティック』に『ファンタスティックMr.フォックス』など独創的な作風で観客を魅了し続けるウェス・アンダーソンの新作"Moonrise Kingdom"が今週末より米公開を迎える。ただいま開催中のカンヌ国際映画祭でもオープニング作品(なおかつコンペ作でもある)として華を添え、作品の評価も絶好調。劇場封切りへの準備は万端。そんな頃合いにダメ押しの一手とばかりに奇妙なプロモーション映像が投下された。

それは本作を紹介する3分ほどのクリップ。しかもホスト役はあのアンダーソン作品の常連俳優ビル・マーレイときたもんだ。ハリウッド随一の気まぐれ俳優として知られ(『ゴーストバスターズ3』もどうなったことやら)、出演作のPRもどこ吹く風ってなケースが多いマーレイだが、アンダーソン監督とのコラボだけは別モノらしい。いつもの飄々とした雰囲気をたたえつつも、時に親密さも感じる語り口で僕らをその特殊な世界へといざなってくれる。

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2012/05/22

【NEWS】マカヴォイとチャステインが共演へ

一組の夫婦がたどる運命を“夫の視点“、“妻の視点”による独立した2本の映画として描く―そんな企画案を耳にして、あなたは興味を惹かれるだろうか。正直に打ち明ければ、僕は最初、微塵も心動かされなかった。でもそんな不感症組にこのふたりのキャスティングを見せたなら、もしかしたら反応は大きく変わるだろうか。

このたび"The Disappearance of Eleanor Rigby:Him"と"The Disappearance of Eleanor Rigby:Her"という対になった2本の映画に『つぐない』や『X-MEN/ファースト・ジェネレーション』のジェームズ・マカヴォイと『ヘルプ』や『ツリー・オブ・ライフ』のジェシカ・チャステインのふたりが主演することが本決まりとなった。

Elleanor
本作はニューヨークで暮らす一組の夫婦がひとつの出来事をきっかけに大きな変化、決断を迫られていく愛の遍歴を描いた物語。マカヴォイ演じる夫役はレストランのオーナーで、チャステイン演じる妻は大学に舞い戻り自分のやりたい道を追究しようとする役柄だという。

この企画については以前にも拙ブログでお伝えしたことがあったが、その時はジェームズ・マカヴォイではなく『アニマル・キングダム』や"Warrior"などで注目度が急上昇中のオーストラリア俳優ジョエル・エジャトンの名前が掲げられていた。今回のプレスリリースを見てこのキャスティング変更に驚かされたメディア関係者も多かったようだ。

この野心的な企画の舵を取るのは"In Defiance of Gravity"のネッド・ベンソン(脚本&監督)。映画を1本撮るだけでも大変な労力と資金を必要とするものなのに、それがいっぺんに2本も決まったとなると、それはそのままベンソンの執筆した脚本が巧みで面白く、出資者たちに「観たい!」と想わせたことの証左ということになる。

この厳しい経済状況の中、成功法ばかりが目に留まるハリウッド業界においてこの野心的・実験的な作品がどれほどの可能性を切り開くことができるのか、しかと注目したいところだ。

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チャステイン主演の"The Debt"が「ペイド・バック」というタイトルでDVDリリース決定。国際線の機内映画として観たことがありますが、主人公たちの若かりし頃と現在との揺り動かし方が効いたスリリングな作品でした。脚本は『キック・アス』のマシュー・ヴォーン&ジェーン・ゴールドマン。監督はジョン・マッデン。
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【NEWS】トム・クルーズが荒野の七人に加入

Tom_2  昨年までの不人気が嘘のように、今では数多くの映画企画に囲まれる存在へと復調したトム・クルーズ。Varietyによると、そんなトムが新たに『荒野の七人』のリメイクへの参加を決めたようだ。

MGMが進めるこの企画の源泉はもちろん黒澤明の『七人の侍』。1960年にはジョン・スタージェス監督がこのアイディアを西部劇『荒野の七人』(The Magnificent Seven)へと置き換え、ユル・ブリンナー、スティーヴ・マクイーン、チャールズ・ブロンソン、ジェームズ・コバーンといった大物スターを配した本作は大ヒットを記録した。

その後、本作の再リメイク話はハリウッドで随分長いあいだ浮上しては消えを繰り返してきた。筆者の記憶ではたしか、ブルース・ウィリスやシュワルツェネッガーらの全盛期にもオールスター・キャストでこれをやろうなんて話が挙がっていたのを覚えている。結局それが今になって『エクスペンダブルズ』という形で結実していることは実に興味深い限りだが。

Seven_2この1/7になりたかったのはトムも同じで、今回のニュースは彼が長らく夢に描き続けてきたビジョンがようやく実現に向けて一歩前進したことを意味する。

しかしながら、いまのところ脚本家も監督も全く決まっておらず、完成までにはまだまだ月日を要することになりそうだ。そんなトム自身も、これから数年の間は主演作がてんこ盛りの状態。つまりは今回のリメイク話はそのさらに先(2~3年後?)を見つめた布石ということになりそうだ。

なお、トム・クルーズは近々ロック・ミュージカル映画"Rock of Ages"が封切られる他、元軍人の私立探偵を演じる"One Shot"もポストプロダクション中。今後はSF大作"Oblivion"、日本のライトノベルが原作の"All You Need Is Kill"、『トップガン2』が控える。

また、クリント・イーストウッドが次回監督作として準備中の"A Star Is Born"にビヨンセの相手役としての出演を打診されているとの情報もあり、さらにはロバート・ダウニーJr.と共演するアクション・コメディの企画も浮上している。

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【映像】PTA最新作"The Master"

世界が最も新作を待ちわびている映画作家のひとり、ポール・トーマス・アンダーソン(略してPTA)。彼の最新作"The Master"の初出し映像が公開された。

本作は1950年代のアメリカが舞台。人々の記憶に戦争の爪痕が未だ残る中、ひとりの男(フィリップ・シーモア・ホフマン)が真理に目覚め、“マスター”として宗教を勃興させる。瞬く間に勢力を強めていく教団。そんな折、ひとりの放浪人(ホアキン・フェニックス)がこれに出会い、たちまち魅了される。いつしか彼はマスターの右腕とも称されるほどの信頼を勝ち得ていくのだが―。

主演はシーモア・ホフマン、フェニックスのほかにエイミー・アダムス、ローラ・ダーンなど。背後に流れる気だるくも印象的な音楽を手掛けるのは、前作『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』にも参加したジョニー・グリーンウッド。米公開は2012年の10月12日。

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2012/05/21

【予告編】007最新作SKYFALL

ついに007シリーズの最新作『SKYFALL』の第1弾予告編が解き放たれた。監督を務めるのは『アメリカン・ビューティー』や『ロード・トゥ・パーディション』、『レボリューショナリー・ロード』などの濃厚な人間ドラマや、そのほかシェイクスピア物も含む数多くの舞台作などで気を吐いてきたサム・メンデス監督。果たして彼にアクションは描けるのか?そういった不安を一蹴するかのように、これまでのシリーズに比べて驚くほど格調高いシーンの数々がこの予告編にギュッと凝縮されている。

出演はこれが3度目の007登板となるダニエル・クレイグ、M役としてお馴染みのジュディ・デンチ、ボンドガール役のベレニス・マーロー、レイフ・ファインズ、アルバート・フィニー、ナオミ・ハリス、ベン・ウィショー、そして悪役となるハビエル・バルデム。

英国での封切りは10月末、その後アメリカでは11月9日に公開。

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【興行】北米週末TOP10 May18-20

先週までの復習は各自こちらにて行ってください。

【May.18-20 weekend 推計

01 The Avengers $55.0M
02 Battleship $25.3M
03 The Dictator $17.4M
 
04 Dark Shadows
$12.7M
05 What to Expect When You're Expecting $10.5M
06 The Best Exotic Marigold Hotel $3.25M
07 The Hunger Games $3.0M
08 Think Like a Man
$2.7M
09 The Lucky One $1.76M
10 The Pirates !
$1.45M

■アメリカよりも世界で先行公開された超大作『バトルシップ』(製作費2億1千万ドル)がいよいよ本国に登場。しかし『アベンジャーズ』の3週連続1位の前には成す術も無し。規格外の大ヒット映画『アベンジャーズ』の米トータル興収は早くも4億5700万ドルに達しており、これは『アバター』を頂点とする米歴代興収ランキングの第6位にあたる。お騒がせの過激な喜劇人、サシャ・バロン・コーエンの新作『ディクテーター』もそれほどヒットとは言い切れず。2週目の『ダーク・シャドウ』も伸び悩み、新作ロマンティック・コメディ"What to Expect~ "もさほど粘れず。結局、『アベンジャーズ』以外はすべて低迷気味のボックスオフィスとなりました。

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【NEWS】サンドラとメリッサがバディ・ムービーに主演

『ブライズメイズ』のぶっ飛んだ演技で助演女優オスカー候補入りを果たしたメリッサ・マッカーシーと、『しあわせの隠れ場所』で主演女優オスカーを獲得したサンドラ・ブロック。このデコボコなふたりが、なんとフォックスの刑事映画でバディを組むことが決まった。しかもその監督には『ブライズメイズ』のポール・ファイグが据えられているというから注目度は増すばかりだ。

Copmovie
"Parks and Recreation"のケイティ・ディポールドが脚本を手掛ける本作は、生真面目なFBIエージェントと勝手気ままなボストン市警の刑事とがどういうわけかバディを組むこととなり、共にロシアン・マフィアを追い詰めていくというストーリー。今のところ夏頃の撮影が有力視されている。

サンドラとメリッサとポール。3人並べてみると明らかにサンドラが映画人として格上ではあるが、メリッサとポールは『ブライズメイズ』の大成功で今や仕事も立て続けに入ってくる身。メリッサはジャド・アパトー監督作"This is 40"やジェイソン・ベイトマンと共演する"Identity Thief"、それにロードムービー"Tammy"などが待機中。あ、もちろんエミー賞受賞の人気TVコメディ"Mike and Molly"もある。またポール・ファイグ監督は数々のプロジェクトを抱える一方、いちばんの注目作としてはフランスで記録的大ヒットを博した『最強のふたり』のリメイク仕事が決定済み。こちらは秋ごろの撮影入りか。

対するサンドラ・ブロックは昨年は『ものすごくうるさくて、ありえないほど近い』で主人公の母親役を演じていたが、次回作となる3D映画"Gravity"は公開が2012年から2013年へと移動したばかりだ。つまり、2012年は出演作が一本も公開されない可能性もある。

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2012/05/20

【NEWS】007生みの親フレミングの伝記映画、始動

Duncan 現在、数多くの新企画が発表されているカンヌ・フィルムマーケットからまた気になる新作始動のニュースが到着。『月に囚われた男』や『ミッション:8ミニッツ』で知られる英国の俊英ダンカン・ジョーンズ監督が次なる作品として「007」シリーズの生みの親イアン・フレミングの伝記映画に着手しはじめたというのだ。

イアン・フレミング(1908~1964)といえば陸軍士官学校を卒業後、ジャーナリストとしてモスクワ支局長に着任、その後、第2次大戦の影が忍び寄る不安定な国際情勢の中で英国諜報部のエージェントとして、まさにジェームズ・ボンドが蒼く見えるほどのあまたの作戦に身を捧げてきた人として知られる。

そこで得た特殊技能と、世界の現実は彼に多大なインスピレーションを与え、彼の脳内にジェームズ・ボンドというひとりのスパイが誕生するに至る。その後の人生は言わずもがな。彼は引退後に「007」シリーズを12本の長編、2本の短編集として発表。それらはフレミングの死後もなお、小説として、映画として、またはアイコンとして、今なお世界中のファンらと親密なる諜報戦を繰り広げているというわけだ。

Ian これまでにも現実と非現実、いやそれを越えた“超現実”といったものを見事に映像化してきたダンカン・ジョーンズ。彼にとってイアン・フレミングを見つめるときの興味の対象は「どここまでがフレミングで、どこからがボンドなのか?」といった個と分身との境界線のような部分にあるようだ。

また本作は“伝記”というジャンルを覆すかのように、アクションや諜報戦を盛り込んだ作りとなるとのこと。ジョーンズのことなので、実際のフレミングの生涯と、ジェームズ・ボンドの活躍とをオーバーラップさせた作りになることも大いに考えられるのではないだろうか。

原作となるのはアンドリュー・ライセット著"The Man Behind James Bond"。フレミングに関してはこれまでにも何本かのテレビ映画が製作されてきたが、イアン・フレミング財団がオーソライズする作品は今回のダンカン・ジョーンズ監督作が初となる。

現在はキャスティング過程の真っただ中。撮影入りは今年の後半を予定している。

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2012/05/19

【画像】マッカーサー役演じるトミー・リー・ジョーンズ

『真珠の耳飾りの少女』や『ハンニバル・ライジング』で知られるピーター・ウェーバー監督が戦後直後の日本を舞台にした"Emperor"なる作品に取り組んでいるのは既報の通り。その中でマッカーサー元帥に扮するトミー・リー・ジョーンズをはじめ数点のスチールがThe Film Stageにて初お目見えしている。

Emperor
本作は天皇の処遇問題に揺れるGHQで、マッカーサーからこの任を託されたボナ・フェラーズ准将がひとつの決断に辿り着くまでの物語。TVドラマ「LOST」のマシュー・フォックスがフェラーズ役を演じるほか、日本からはヒロイン役の初音映莉子をはじめ、西田敏行、桃井かおり、片岡孝太郎、伊武雅刀、夏八木勲、中村雅俊、火野正平らが出演している。

現在開催中のカンヌ国際映画祭のフィルムマーケットで配給権が売買されており、製作側は今年の暮れまでに本作を劇場公開させたい構え。

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【予告編】Hyde Park on the Hudson

またひとつ、史実をベースとした名作が生まれようとしている。時は第2次大戦前夜の1939年、英米の足並みを揃えるべく『英国王のスピーチ』でも名高いジョージ6世とその妻エリザベスが王室としては初となる公式訪米を行う。迎えるはフランクリン・D・ルーズベルト大統領。夫妻は週末をフランクリンの邸宅で過ごすことになるのだが、そんな国際舞台の裏側で、大統領は愛人でもある従姉妹のデイジーと密会を重ねており・・・

Hydepar
"Hyde Park on the Hudson"は、国王夫妻の訪米70周年を記念して09年にイギリスで放送されたラジオドラマを原作としている。このとき大反響を呼んだこの物語を映画化しようと、すぐさまプロジェクトが起動。同時期に『英国王のスピーチ』に着手しはじめたライバル社を尻目に、製作陣は監督に『ノッティング・ヒルの恋人』のロジャー・ミッチェル、主演にビル・マーレイ、ローラ・リニーと、まさに夢に描いたかのような最高の布陣を獲得していった。とくに変わり者のビル・マーレイを起用するに至っては、本当に彼がこの仕事を受けてくれるのか、彼が移り気せずに初日の撮影現場に姿を現すまではスタッフも気が気でなかったらしい。

そんな本作の第1弾予告編がネット上に投下された。映画の封切りは2012年の暮れ頃。このスケジューリングはつまり、「アカデミー賞を狙う意気込みが満々ですよ」という自信の現れと理解できるが、さてビル・マーレイはこの映画でどんな存在感を披露してくれるのだろうか。まずは予告編でその空気をご確認あれ。

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【NEWS】グウィネス・パルトロウが「ゲルニカ」に交渉入り

Varietyによると、グウィネス・パルトロウがスペイン映画"Guernica 33 Days"の出演に向けて交渉入りしているという。

スペインの巨匠カウロス・サウラ(『タンゴ』や『フラメンコ』など)が監督を務める本作は、パブロ・ピカソが1937年、傑作「ゲルニカ」を生み出すまでの激情の日々を綴ったもの。グウィネスはアントニオ・バンデラス演じるピカソの愛人として彼に深い魂を与えたドラ・マールを演じる。写真家であり画家でもある彼女はこの壮大なキャンバスに「ゲルニカ」が姿を露わにしていく過程を記録した写真作品の撮り手としても知られる。

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マールはフランス人でありながらスペイン語が堪能な女性だったそうだ。

今回あまたいる女優候補の中からグウィネスに白羽の矢が立った理由はまさにその部分が大きいようで、彼女は15歳のときに交換留学生としてスペイン暮らしをした経験上、もちろんスペイン語はペラペラ。最近ではグウィネスがTVドラマ「glee」にスペイン語の臨時教師として登場したことでも話題を呼んだ。

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本作の製作費は800万ユーロ(約1040万ドル)。スペイン映画としてはかなりの大作となりそうだ。撮影は今年の9月から10月にかけて行われ、映画の完成は来年の5月ごろになる見込み。ということはカンヌ映画祭でのお披露目を狙っているということか。

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2012/05/18

【NEW】リーアム・ニーソンがダークな探偵モノに挑戦

Neeson 頼れるリーダー、あるいはすべての人類の師匠格としての役柄でおなじみのリーアム・ニーソン。公開中の『タイタンの逆襲』ではもはや我ら人類の父親として形而上学的な存在にまで飛翔してしまった彼が、今度は一転して”輝き”を失った探偵を演じることになりそうだ。

今回カンヌで、ニーソンの主演作として新たに発表されたのはローレンス・ブロック著"A Walk Among the Tombstones"(翻訳本のタイトルは「獣たちの墓」)というダークなハードボイルド物語。ニーソンが新たに挑むのはマット・スカダーという名の元刑事であり、元アル中であり、今では無許可で探偵稼業を営む男だ。過去には同じ役をジェフ・ブリッジスが演じたこともある。

Imagescaq80a01 そんな主人公に舞い込んできた依頼、それは妻を殺された麻薬密売人が復讐を果たすためにその首謀者を探し当ててくれ、というものだったー。

2013年2月の撮影入りを目指して準備が進められていく模様。

2007年にジョゼフ・ゴードン=レヴィットが主演した「ルックアウト/見張り」で高評価を獲得したスコット・フランクが今回も同様に監督と脚本執筆を手がける。

なお、リーアム・ニーソンといえば、こちらも楽しみな『96時間』の続編"Taken 2"が10月5日に米公開を控える。元CIA凄腕エージェント、今は善き家庭人というお馴染みの主人公が、今度はバカンス先のイスタンブールで妻と子を拉致され、怒りにブチ切れてあらゆるスキルを駆使して怒涛の追跡劇を開始するという内容。

Taken2
Entertainment Weeklyでは初お披露目となる作品スチール数点を公開中だ。

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【NEWS】ポール・グリーングラスがドキュメンタリー製作を予定

Greengrassポール・グリーングラスといえば、そのキャリアをジャーナリストとしてスタートさせた人物として知られている。彼が実際に目にしてきたリアルな現場の空気は、世界的に注目された『ブラディ・サンデー』のドキュメンタリー・タッチや、"ジェイソン・ボーン"シリーズの手持ちカメラを駆使した緊迫感あふれるアクション映像として生かされてきた。そんな彼が新たに初ドキュメンタリーを手がける企画が浮上しているという。

LAタイムズによると、そのタイトルは"Barca"。取材対象となるのは創立113年を数える伝説的サッカー・クラブ、FCバルセロナだ。昨年はスーペルコパ・デ・エスパーニャ制覇、FIFAクラブワールドカップやUEFAスーパーカップで優勝を果たすなど波に乗るこのチーム。グリーングラス監督らは2012年から13年という長い期間をかけて、ピッチ上での勝敗の行方のみならず、選手の素顔、チーム運営、そして首脳陣のビジネス戦略などにもカメラを向けていく。

Barca バルサと交流が深く『インビクタス』の原作ノンフィクション作家としても知られるジョン・カーリンがエグゼクティブ・プロデューサーとして参加。またドキュメンタリー『アイルトン・セナ~音速の彼方へ~』で高い評価を受けたクリス・キングが編集を手がけ、世界のサッカー人気が頂点に達するワールドカップ(2014年)開始時期にあわせて作品として形にしていく予定だ。

なお、ポール・グリーングラス監督はもう間もなく、『グリーンゾーン』以来となる新作"Captain Phillips"の撮影に入る。こちらはソマリア海賊の急襲を受けた米貨物船のリチャード・フィリップス船長が、乗組員の安全と引き換えに自らが人質となる物語。2009年に実際に起こった事件をベースとしている。主演はトム・ハンクス。2013年3月に米公開予定。

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【画像】007 Skyfallポスター登場

今年の後半に封切られる007シリーズの最新作『Skyfall』の第1弾ポスターが007.comにてお披露目された。例によって映画のディテールを伝えてくれるものではないが、長期間に及んだMGMの再建計画を経て『慰めの報酬』以来4年ぶりの復活となるボンドとの対面に感激もひとしおというファンも多いことだろう。

Skyfall
今回の最新作は『アメリカン・ビューティー』のサム・メンデスがメガホンを取るだけあり、これまでの伝統的なアクション系譜に加えて重厚な人間ドラマが描かれることも予想される。配役もいつになく豪華だ。これが3度目のボンド役となるダニエル・クレイグ、M役のジュディ・デンチに加え、ハビエル・バルデム、レイフ・ファインズ、アルバート・フィニー、ナオミ・ハリス、ベレニス・マーロウらが出演。イギリスでは10月26日より公開となる(米公開は11月9日)。

なお、今月21日の英国時間8:30amには第1弾予告編も披露されるらしい。

実はこうやって情報を小出しにされる過程のほうが、映画本編よりもよっぽどドキドキさせられる。改めてマーケティングの重要性を思い知らずにはいられない。

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2012/05/17

【レビュー】ダーク・シャドウ

ティム・バートンとジョニー・デップがタッグを組むのは8度目だという。言うまでもなく、そのひとつひとつはシリーズ物などではない独立した個性を持っているわけで、彼らは同じことを8度繰り返してきたのではなく、その回数分だけ関係性を更新させてきたのだと言える。要は彼らだって変化する生き物なのだ。

最近のバートン&デップ作品からはあのドギツサが無くなった。奇才たちは人の子だった立場から、いつしか人の親となった。その子らもだんだん成長して親父の仕事ぶりが理解できるようになってくる。『スリーピー・ホロウ』や『スウィーニー・トッド』のような最もダークな作風を呈していた時代を乗り越え、彼らの『チャーリーとチョコレート工場』、『アリス・イン・ワンダーランド』は、もはや家庭サービスのお父さん的な視点へと振りきれている。あんな映画を手がける父親を子供たちはさぞや鼻高く想った事だろう。

そこに連なる今回の『ダーク・シャドウ』は、ちょっとだけ血の気も回復しているが、それでもどちらかというと未だ家族向けであることに変わりはない。いまのところバートン作品としては珍しく賛否両論が目立つが、でもいちばん大事なのは、あなたの心にはどう映ったのかということに尽きる。

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物語は18世紀のリバプールから始まる。いかにもジャック・スパロウが顔を出しそうな船のアングルで幕を開ける本作は、オープニング・シークエンスでコリンズ家の歴史を丹念に謳う。遥かに目指した新大陸。そこで始めた水産業。港はコリンズポートと名付けらるまでに発展するが、そこで彼らは魔女のつけ込む隙を与えてしまう。使用人にまぎれていたアンジェリークは、ジョニー・デップ演じるバーナバス・コリンズの寵愛を勝ち取れぬと分ると反旗を翻し、彼の両親や恋人の生命を奪い、果てには無残にも彼を吸血鬼へと変貌させてしまう。町の住民たちは化け物と化した彼を追い詰め、棺桶に閉じ込め、生き埋めに。それから200年が経ち―。

と、ここまで雰囲気たっぷりにゴシック・ホラーが描かれてきたかと思うと、次の瞬間にカラーは一変。ノスタルジーたっぷりのカラートーンと懐かしの歌謡ナンバーに乗せてムセかえるような70年代の風が観客の顔をなでる。

ははん、なるほど。この映画は確かにティム・バートンとジョニー・デップのコラボレーションを祝福するものだ。しかしながら今回はまたもう一人の仲間が新規加入を果たしている。彼の名はセス・グレアム=スミス。「高慢と偏見とゾンビ」という小説でジェーン・オースティンの文体にゾンビカルチャーを華麗にミックスし、とんでもない合体文学を作り上げてしまった俊英である。今後もティムール・ベクマンベトフ監督の『リンカーン/秘密の書』の原作&脚本を務めるなど注目の高まる彼だが、彼の作風は持ち味はこの「要素と要素を掛け合わせ」にあり、時に“ハイブリッド文学”と呼ばれることもある。

ゴシックホラーからの急転直下、劇中ではしっとりと、かつ力強いカーペンターズ、Tレックス、アリス・クーパーの歌声が濃厚に響く。オープニング・クレジットに映し出される列車が延々と続く様は、運命が200年もの年月をものともせず、何かに向かって一直線に延びている、そのひたむきさを象徴するかのようだ。

そして眠りから覚醒した御先祖様バーナバスは、今ではすっかり没落した子孫たちと遭遇し、なんとかコリンズ家を立て直したいと思いめぐらす。

と、ここでバートンの変容に改めて驚かされた。いつの間にかティム・バートン作品ではアウトサイダーたる主人公が孤独の星の住人というわけではなくなっている。『アリス』でも仲間は力を合わせて立ち上がり、また本作でもバーナバスは「誓ってもいい。家族の血は絶対に吸わない」とか「家族のために闘う!」などと宣言し、やがて家族の協力を取りつけて共に魔女アンジェリークへと精一杯立ち向かっていこうとする。

その滑稽にも思えるデコボコ家族の奮闘ぶりが、やはりバートン&デップが天涯孤独ではなく、もはや実生活でも家族の一員であり、アウトサイダーが強力な仲間を得たことを如実に投影している気がするのだ。

そんな(ある意味)真っ正直な作品のことを、僕は決して嫌いにはなれない。

*ティム・バートンの次回作は自身の短編をリメイクした『フランケンウィニー』。予告編は、こちらからどうぞ。

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【予告編】米版ホームズを描くTVドラマ"Elementary"

現在、アメリカのケーブル局CBSが製作中のTVドラマシリーズ"Elementary"のPR映像が公開された。これは一言で「シャーロック・ホームズの冒険」の現代ニューヨーク版。ホームズ(ジョニー・リー・ミラー)はちょっと精神に不調をきたした捜査コンサルタントで、彼の相棒にはジョンならぬジョーン・ワトソンという女性医師(ルーシー・リュー)が登板。

英国ではベネディクト・カンバーバッチ主演の「シャーロック」が大人気を博し、そのシリーズは現在アメリカでも放送中。なかなかの高視聴率を獲得していると聞く。はたしてその米版が市場に通用するのかどうか。ビジュアル的にちょっと地味な印象も否めないが、原作に泥を塗らないような緻密なクオリティに期待したいところだ。

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【NEWS】「老人と海」の創作秘話に迫る映画が始動

アンディ・ガルシアが自らの監督作として長らく温めている企画"Hemingway & Fuentes"のファイナンスがようやく完了し、晴れて2013年の1月から撮影入りする見込みとなった。

Heming
本作は1950年代、キューバを訪れた文豪アーネスト・ヘミングウェイと彼の愛船ピラール号の船長兼コックを務めたグレゴリオ・フエンテスとの交流に焦点を当て、名著「老人と海」が生み出された背景を綴っていく。ヘミングウェイ役にはアンソニー・ホプキンス、その3番目となる妻メアリー・ウェルシュ・ヘミングウェイ役にはアネット・ベニングが決定済みだ。

アンディ・ガルシアは監督以外にもフエンテス役で出演するほか、ヘミングウェイの孫娘ヒラリーとともに脚本執筆も手がける。

なお、ヘミングウェイは1954年にノーベル文学賞を受賞。時代を代表する文豪となったのも束の間、1961年に拳銃自殺の果てにこの世を去っている。一方のフエンテスは2002年に104歳で息を引き取るまで長寿を全うした。

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【予告編】ミシェル・ゴンドリー最新作The We And The I

今年のカンヌ国際映画祭の監督週間に出品されているミシェル・ゴンドリーの最新作"The We And The I"の予告編が公開された。

舞台となるのはスクールバス車内だ。それも今日で最後となる家までの道のり。卒業生の彼らがタラップを降りてさよならを告げるとき、そこから先はこれまでとは全く違う新たな世界の始まりとなる―。

キャストのほぼ全員を無名の若者たちが占め、ゴンドリーお得意の手作り&即興性に満ちた世界観が彩られている。

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2012/05/16

【NEWS】ジョブズ伝記映画の脚本家にアーロン・ソーキン決定

ソニー・ピクチャーズは同社が進めるウォルター・アイザックソン著「スティーブ・ジョブズ」の映画化に際し、アーロン・ソーキンを脚本家として起用することを正式発表した。生前のジョブズと言葉を交わした間柄ということもあり、ジョブズの死後、この企画に長らく名前が挙がり調整を進めてきたソーキンだが、ようやく覚悟を決めたこととなる。

ソニー・ピクチャーズとアーロン・ソーキン、それにプロデューサーのスコット・ルーディンといえば、ここ数年、『ソーシャル・ネットワーク』、『マネーボール』などノンフィクションを扱った題材を見事なまでにドラマティックに彩ってきた間柄。「スティーブ・ジョブズ」にしても原作とは一線を画し、ソーキン独自の目線、そして時間軸でジョブズの人生を抽出し、ストーリーを織りなされていくものと思われる。監督、主演はまだ決まっていない。

またこうしている間にも、ハリウッドではもう一つの「ジョブズ」映画企画が進行中だ。こちらはジョブズ役としてすでにアシュトン・カッチャーが決定している。

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【NEWS】アレクサンダー・ペインの新作メインキャストほぼ固まる

昨年、『サイドウェイ』以来となる新作『ファミリー・ツリー』でオスカー候補入りをはじめ大きな賞賛を得たアレクサンダー・ペイン。彼がここ数年来ずっと温め続けてきた企画"Nebraska"がいよいよ実現に向けて動き出している。

ペイン監督はこれまでにも本作をブラック&ホワイトで撮影することを示唆しており、また正式オファーはまだ出されていないが、主演にベテラン俳優ブルース・ダーンとSNL出身のウィル・フォーテを起用する構えだとか。製作スタジオはパラマウント。製作費は1300万ドルほどになる見込み。

Nebraska
本作はアルコール中毒の気難しい父と疎遠だったその息子がモンタナからネブラスカまでふたり旅を敢行するロードムービー。父の手には自宅に届いた宝くじ当選の知らせ。彼らは賞金を受け取るべく興奮しながら旅に繰り出すが、息子はやがてそれがよくある手口の郵送物であることに気づき・・・

父親役にはこれまでにもトミー・リー・ジョーンズ、ジョン・ヴォイト、ジャック・ニコルソン、ロバート・デュバルなどといった俳優が候補に挙がり、最終的にペイン監督はジーン・ハックマンを起用しようと説得を続けてきたが、彼が首を縦に振ることはなかった。また息子役にはケイシー・アフレックなども候補入りしていたという。

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【NEWS】『サラの鍵』監督作にエイミー・アダムス主演

Imagescag5ykih ベストセラー「サラの鍵」の映画化で注目を集めたジル・パケ=ブレネール監督の新作"Dark Places"にエイミー・アダムスが主演する方向で交渉がはじまっているという。

原作となるのはギリアン・フリン著の同名小説。幼い頃、家族を殺害した犯人として自分の兄を指差した少女が、それから25年後、殺人クラブという有名事件の謎解きを愛好する者たちの訪問を受け、記憶を再訪するとともに隠されていた事実に直面していく。

前作『サラの鍵』と同じくブレネールは脚本も兼任する。

エイミー・アダムスはロブ・ロレンツ監督作"Trouble with Curve"でクリント・イーストウッドの娘として共演する他、ポール・トーマス・アンダーソン監督作"The Master"、カンヌ出品作"On the Road"、新スーパーマンの活躍を描く"Man of Steel"のヒロイン役などが目白押し。これまではどちらかというと清廉なイメージの役が多かったが、"Dark Places"では一転して、かなり重たい世界観を背負うことになりそうだ。

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【NEWS】キュアロン監督作"Gravity"は2013年公開へ

アルフォンソ・キュアロン監督のSF映画『トゥモロー・ワールド』をここ10年の最高の映画と称する人は僕を含めて恐らくたくさんいると思う。『ハリー・ポッターとアズガバンの囚人』や『大いなる遺産』などでも知られるキュアロンだが、『トゥモロー・ワールド』以来、新たな作品が公開できていないのが現状だ。彼は目下、3Dで紡ぐ宇宙空間サバイバル"Gravity"の製作に付きっきりの状態。今年の暮れにも公開される予定だった本作だが、ワーナーブラザーズはこれを2013年公開へと先送りにすることを決めた。

製作スタジオ(もともとはユニバーサル作品だった)を代え、主演女優(もともとはアンジェリーナ・ジョリー主演だった)を代え、と並々ならぬ変移を遂げてきた本作は、ワーナーに居を移してからは『しあわせの隠れ場所』でオスカーを受賞したサンドラ・ブロックを主演に据え撮影を進めてきた。本編中の多くのブロックが一人きりで演じるという本作は、宇宙ステーションを隕石群が襲い、ひとり残された主人公が何とか生き伸びる道を探ろうとするストーリー。噂によると冒頭シーンからキュアロン印とも言うべき長回し撮影が展開されるとか。

新たに出された公開スケジュールでは"sometime in 2013"(2013年のどこか)と曖昧な形にセッティングされており、すでに撮影を終えたいま、3DやVFX処理をはじめ、まだまだ長きにわたるポスト・プロダクション作業が必要とされることをうかがわせる。

また、今回の先送りの理由には、ワーナーが2012年秋から冬にかけて"The Gangster Squad"、"The Hobbit"、"Argo"、"The Great Gatsby"と多くの話題作を抱えている状況も挙げられる。

久々のキュアロン・ワールドとの対面は少しお預けとなってしまったが、それに見合うだけの目を見張るようなクリエイティビティの醸成を期待したいものだ。

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【NEWS】ダウニーJR.とトム・クルーズがアクション・コメディで共演?

ワーナー・ブラザーズが企画中のアクション・コメディ"El Presidente"でロバート・ダウニー・Jr.とトム・クルーズが共演する可能性が浮上している。

本作は性格や行動に問題のあるアメリカ元大統領と彼の警護を務める真面目なシークレット・サービスをめぐるストーリー。どちらがどの役柄を打診されているかは言わずもがなだ。

まだ正式なオファーは出されていないが、ワーナー側は彼らふたりの起用を視野に入れて調整を進めていく構え。ワーナー作品『シャーロック・ホームズ』シリーズで組むダウニーJr.についてはその信頼度も頷けるが、各紙が報じるところによると、トム・クルーズに関しては、ワーナーの首脳陣が彼の新作"Rock of Ages"を観たうえで「彼がふさわしい!」と思い至ったとのこと。

なお、ふたりの有名俳優に加えて、『オースティン・パワーズ』や『ミート・ザ・ペアレンツ』などのヒット・コメディや政治ドラマ"Game Change"で知られるジェイ・ローチが監督として交渉入りしているという。

ダウニーJr.とトムはふたりとも数多くのプロジェクトを抱えているが、具体的に始動中のものを挙げておくと、ダウニーは目下『アベンジャーズ』に続く『アイアンマン3』に照準を定めている最中。一方、トムは先に挙げた"Rock of Ages"をはじめ、ハードボイルド・サスペンス"One Shot"、SFアクション"Oblivion"、日本のライトノベルが原作の"All You Need is Kill"などが待機中。

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2012/05/15

【予告編】4分間の「スパイダーマン」特別予告編

『アベンジャーズ』には登場しないもう一人のマーヴェル・コミック・スター、スパイダーマンのリニューアル第1弾『アメイジング・スパイダーマン』。その4分間に及ぶ特別予告編が投下された。これはアメリカの人気オーディション番組"America's Got Talent"のオンエア時に放送されたもの。通常(2分半)より1分半も長い予告編なだけに、観る人によっては「ネタばれじゃないか」とか「楽しみが半減した」といった感想を抱いてしまう場合もあるやもしれません。観るか観ないか、熟考の上、ご決断を。本作の全米封切りは7月3日。日本での一般公開は世界最速の6月30日だが、さらに遡ること1週前の6月23日、24日にも先行上映(3D限定)が実施される。

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【NEWS】ハリポタ監督のデヴィッド・イェーツ、新作降板

Imagesca7g2mu5 『ハリー・ポッター』シリーズの後半4作品を手掛け、その娯楽性と芸術性を併せ持つ手堅い演出が高い評価を得たデヴィッド・イェーツ監督が、新作"Your Voice in My Head"から降板したことが明らかとなった。

本作は英作家エマ・フォレストの自叙伝をベースにしており、多くの問題を起こし、自傷行為を繰り返してきたヒロインが、末期癌を患ったひとりの精神科医との出会いにより少しずつ光を取り戻していく物語。『ハリー・ポッター』シリーズのエマ・ワトソンが主演し、また精神科医役にはスタンリー・テュッチの名が挙がっている。

今回の降板には「スタッフ間のビジョンの違い」などではなく、イェーツの家族が抱える健康上の事情が関わっているらしい。Deadlineによると、イェーツはスタジオに(問題が収まるまで)ちょっと待ってくれないかと相談したらしいが、製作側は現在までに出来上がった流れを止めるよりは、このまま新監督を代打にあててでも前に進めていこうとする結論に達したようだ。

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【NEWS】エメリッヒ新作にチャニング・テイタム交渉入り

Imagescay3lc19 『2012』などのディザスター・ムービーで知られるローランド・エメリッヒの次回作"White House Down"の主演としてチャニング・テイタムが交渉入りしている。エメリッヒ作品ながら、宇宙人は襲来しないし、地球も崩壊しない本作。その代わりに武装勢力によってホワイトハウスが占拠され、『ダイハード』的な奮闘が繰り広げられるという。テイタムがオファーされている主人公はシークレット・サービスとのこと。『ゾディアック』や『アメイジング・スパイダーマン』を手掛けるジェームズ・ヴァンダービルトが脚本を手掛けている。

Whitehouse_2エメリッヒ作品におけるホワイトハウスといえば『インデペンデンス・デイ』で無残に破壊されるシーンがあまりに鮮烈に記憶に焼き付いているが、果たして今回はハウスを壊すことなく、要人たちを救出できるのか、エメリッヒの映画作家としての成熟ぶりに期待したところだ。

一方、いまや堅実なヒットメイカーとなりつつある俳優チャニング・テイタムは、今後もラブストーリーからアクションまで話題作が目白押し。直近では"G.I.Joe 2"が控え、スティーヴン・ソダーバーグの"Magic Mike"や"Bitter Pill"、『マネーボール』のベネット・ミラー監督作"Foxcatcher"、『マトリックス』のウォシャウスキー姉弟(お兄様は女性になりました)のSF新作"Juputer Ascending"なども待機中だ。

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2012/05/14

【興行】北米週末TOP10 May11-13

先週までの復習は各自こちらにて行ってください。

【May.11-13 weekend 推計

01 The Avengers $103.1M
02 Dark Shadows $28.8M
03 Think Like a Man $6.3M

04 The Hunger Games
$4.4M
05 The Lucky One $4.0M
06 The Pirates ! $3.2M
07 The Five-Year Engagement $3.1M
08 The Best Exotic Marigold Hotel
$2.6M
09 Chimpanzee $1.6M
10 Girl In Progress
$1.3M

■マーヴェル・ヒーロー大集結のアベンジャーズ』が快進撃を続けるボックスオフィスに、今度はティム・バートンの新作が飛び入り参戦。

しかしながら、バートンが勝利の女神に祝福される余地はなかった。『アベンジャーズ』は2週目も2位以下とは全く世界の異なる興行を展開。ぶっちぎりの首位キープした。

Theavengers008
先週(デビュー週)末からの興収下落率も50パーセントにとどまっており、10日間の累計興収は3億7300万ドルに達している。3月末に封切られた大ヒット作『ハンガーゲーム』の累計興収さえも今週中には軽く凌駕するペースで、もしかすると今後、『アバター』(7億6050万ドル)を頂点とする米歴代興収ランキングを制する可能性もなきにしもあらず、といった状態だ。製作費は2億2千万ドル。

米歴代興収ランキング・・・1位『アバター』(7億6050万ドル)、2位『タイタニック』(6億5839万ドル)、3位『ダークナイト』(5億3334万ドル)、4位『スター・ウォーズ エピソード1』(4億7453万ドル)、5位『スター・ウォーズ』(4億6099万ドル)

なお、『アベンジャーズ』は早くも世界興収10億ドルを突破。これまでにそのラインを越えられた作品は12本しか存在せず、歴代順位は以下の通りになる。

歴代世界興収ランキング・・・1位『アバター』(27億8230万ドル)、2位『タイタニック』(21億8340万ドル)、3位『ハリー・ポッターと死の秘宝Part2』(13億2810万ドル)、4位『トランスフォーマー3』(11億2370万ドル)、5位『ロード・オブ・ザ・リング3』(11億1990万ドル)

Imagescabyjz4d ■ランキング次点となったのは初登場『ダーク・シャドウ』。オープニング週末興収は2880万ドルにとどまった。これを良しとするか否かは意見の分かれるところだが、少なくとも監督ティム・バートン&主演ジョニー・デップが贈るファミリームービーとしては『アリス・イン・ワンダーランド』(オープニング1億1610万ドル)や『チャーリーとチョコレート工場』(5620万ドル)などには遠く及ばない成績であることは確か。バートン作としてはむしろ『スリーピー・ホロウ』(3000万ドル)に近い興行結果となった。

観客層は女性客が57パーセントを占めた。年齢も若干高めで25歳以上が73パーセントを占めているという。製作費は1億5千万ドル。

■3位は公開4週目となる"Think Like a Man"。製作費1200万ドルにも関わらず、息の長い興行が続く。現在までの累計興収は8200万ドルほど。

■"The Hunger Game"は4位に。『アベンジャーズ』に追い越されたばかりのその累計興収は3億8690万ドルに達している。

■さて、英国で大ヒットした"The Best Exotic Marigold Hotel"は27館→178館に拡大。ランキング8位にまで食い込む奮闘を見せている。その1館あたりのアベレージ興収も1万5千ドルとかなりの高稼働。世界興収はすでに7600万ドルほどにまで到達している。

 
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2012/05/11

【レビュー】ミッドナイト・イン・パリ

人間の意識や想像力はタイムマシンをも凌ぐ。あらためてそう思わせてくれたのが、ウディ・アレンのこの新作だった。タイムスリップにはいちいちSF的な特殊装置など必要ない。アレンほどウェルメイドな成熟ぶりを自由自在に操れるようになると、そこの街角をちょっと曲がり、午前零時の鐘の音を聞いただけですぐに時代を遡れるのだ。それも日常との落差なく、ごく自然と。

アカデミー賞で脚本賞に輝き、世界中でアレン作品として最大のヒットを記録した『ミッドナイト・イン・パリ』はその物語中にマジックリアリズムともいうべき語り口を秘めている。冒頭にまるでポストカードから飛び出したかのようなパリの街並みを朝から夕暮れまで、それこそバックにはシドニー・ベシェのオールディーズなジャズ・ナンバーを一曲分、十分に響かせたかと思うと、その後、映画は一気に革新へと入っていく。

Midnight
パリを訪れたカップルがふいに別行動を取る。男は脚本家をなりわいとしているが、もう他人の書いた脚本のリライト仕事で日銭を稼ぐのは嫌だと考えている。もっと自分のオリジナリティを高めたい。書きかけの小説を完成させたい。そう思いながら徘徊していた深夜のパリの裏道。道に迷って途方に暮れていると、あちら側から懐古趣味なクラシックカーがやってきて、綺麗に着飾った紳士淑女らが「さあ、来いよ!」と手招いてくれる。そうやって誘われた彼が押し開くのは、19世紀パリに集いし芸術家たちが織りなすダンスパーティーだった―。

登場人物は数知れず。それこそフィッツジェラルド夫婦にはじまり、コール・ポーター、ヘミングウェイ、ピカソ、ダリ、マン・レイ、ルイス・ブニュエル、T.S.エリオット。彼らが仰々しく登場するのではなく、気がつくとすぐ隣に居て、芸術談議に花を咲かせつつ、なおかつこちらの意見にも耳を傾け、親身になってアドバイスを授けてくれる。その時空を超えたあまりに自然な語り口に魅了されないわけがない。

そこで話題に昇るのは“ノスタルジー”という概念だ。あたかもウディ・アレン本人が乗り移ったかのようなオーウェン・ウィルソン(その仕種や話ぶりがアレンにしか見えなくなってくる不思議!)がボソボソと不器用に語るのは、“ノスタルジー・ショップ”を題材にした幻想小説の構想。恋人も友人も馬鹿にして相手にしないが、「僕らはいつも一昔前の時代に恋焦がれる」というテーマを芸術家たちは決して一蹴することなく、「そりゃ面白いな」と真摯に受け止めてくれる。同業者として敬意をもって接してくれるのだ。

そんな情景に魅了されながらふと想う。そもそも我々が異国の地で、いま踏みしめた石畳を100年前、200年前に歩いていたであろう人々に思いを馳せることはままあることではないか。また、想い詰めた人であれば「ああ、エジソンならばどう乗り切るだろう?」などと何気ない想いをめぐらすことも日常茶飯事だろう。

『ミッドナイト・イン・パリ』はそうやって我々が旅先で心に灯す何気ない創造力の発露を、ひとつの物語として巧みに紡ぎだした映画と言える。たかが一瞬の夢、日常に見た幻かもしれないが、そこは多くの旅行者が経験してきた意識上の普遍性で見事に彩られており、だからこそ僕らはまるで自分の内的世界を探索するかのようにこの物語をすぐさま血肉化して享受できるのかもしれない。

ちなみに、この映画の構造はなぜかクリストファー・ノーラン監督作『インセプション』を彷彿とさせる。気になってネットで2作品のタイトルを同時に検索にかけると、やはり同じことを感じた観客は世界中にたくさんいたようで、「『ミッドナイト・イン・パリ』はアレン版の『インセプション』だ!」と言い切ってしまっている輩まで存在した。

さて、あなたはどのように感じるだろうか。

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【NEWS】エドガー・ライト新作は9月に撮影入り

Imagescacg5boyワーキング・タイトル社とエドガー・ライト監督は、準備中の新作"The World's End"を今年の9月にも撮影入りさせることで合意したとDeadlineが報じている。

本作は『ショーン・オブ・ザ・デッド』、『ホット・ファズ』に続く"Blood & Ice cream"3部作の最終章にあたる。ストーリーに連続性はないが、これまで同様にライトとサイモン・ペッグが脚本を執筆し、ペッグとニック・フロストが主演するスタイルは変わらない。共同製作するユニバーサル側ではまだ正式なゴーサインが出されていないようだが、流れ的にはすでに2013年の春公開に向けて動き出しているとのこと。

Worldendストーリーはまたも一筋縄ではいかない。幼馴じみの5人が20年ぶりに再会を果たす。40歳になった彼らはメンバーの一人にそそのかされるように、気が乗らないながらも故郷の町で豪快なパブめぐりを繰り広げ、その果てに一軒のバーへと辿り着く。誰が呼んだかその店の名は"The World's End"。まさかここが、彼らの友情の終着地であるどころか、人類、いや全世界の命運をも決する場になろうとは誰もが想像だにしていなかった―。

なお、最近ではハリウッド映画でも売れっ子となったサイモン・ペッグは『ミッション:インポッシブル ゴースト・プロトコル』に続き、J.J.エイブラムス監督の『スター・トレック2』でもレギュラー・キャストとして再登場。さらにはフランク・ダラボン監督が手掛けるTVシリーズのパイロット版の製作が待っており、これをこなした暁にようやく"The World's End"の脚本執筆に舞い戻る、という流れになるそうだ。

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2012/05/10

【NEWS】ジョン・ハムが強肩投手の発掘人役に

Hamm TVシリーズ「マッドメン」などで知られるジョン・ハムが、ディズニーの進める事実をもとにしたスポーツ・コメディ"The Million Dollar Army"に主演することとなった

本作はディネシュ・パテル、リンク・シンというふたりのインド人投手を輩出したスポーツ・エージェント、J.B.バーンスタインの奮闘を描いたもの。

大物の新人発掘を目論む彼は、ある日、偶然にもテレビでクリケットの試合を見かけ、その投球フォームが野球と似ていることに気づく。ということはクリケット王国インドには驚くべき逸材が眠っているかも!彼はすぐさまかの国へと飛び、そこで"Million Dollar Arm"というリアリティ・ショーを立ち上げる。

Imagesca2lqr99 そうして4万人もの若者たちとオーディションを繰り広げるうちに、狭き門をくぐりぬけたふたりの19歳の逸材を発掘する。彼らを連れて一路アメリカへと舞い戻るバーンスタイン。だがそこからが戦いの始まりだった。地方出身者の彼らにアメリカ文化から英語、それにベースボールのルールをみっちり叩き込まねばならない。これは彼らがバーンスタインによって手塩にかけて育てられ、晴れて大リーグ初のインド人選手としてパイレーツとマイナー契約を交わすまでの、可笑しくも涙ぐましい成功秘話―。

『扉をたたく人』で見事なヒューマンドラマを醸成したトム・マッカーシーがミッチ・グレイザーとともに脚本を務める。監督はまだ決まっていないが、一部ではウェルメイドな映画作りで知られるマッカーシーがそのまま監督も兼任するのではとの見方もある。ディズニーはこの作品を秋ごろまでに撮影入りさせたい構えだ。

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【NEWS】ポランスキー新作は19世紀末のスパイ疑惑事件を描く

Polanski 『戦場のピアニスト』や『ゴーストライター』で知られるロマン・ポランスキー監督が、"Carnage"に続く次回作として"D"と銘打たれたポリティカル・サスペンスを手掛けることになった。これは19世紀末におこったドレイファス事件の顛末を追ったもの。

1894年、フランス陸軍における数少ないユダヤ人将校のひとりアルフレッド・ドレフュス大尉がドイツ側と内通しているという容疑をかけられ、軍法会議の結果、デビルズ島での無期懲役刑を言い渡される。しかし投獄後、ドレイファスは無実であると確信に至ったものが現れた。新たに情報部長に着任したピカール中佐である。

彼は真犯人を突き止め報告するも、逆に軍部は彼に濡れ衣を着せて脅し、ドリュファス事件に関する新事実の揉み消しが行われた。やがてその一連の不正疑惑は市民の間にも一気に波及し、やがては大きな抗議運動へと発展していく。結果的にドレフュスが釈放されたのは12年後の1906年だった。

Dreyfus ポランスキーは本作を単なる時代物としてではなく、スパイ・ストーリーとして描くことによって「マイノリティの迫害、安全保障上のパラノイア、秘密裏に行われる軍法会議、暴走をはじめる諜報機関、政府ぐるみの隠ぺい、加熱するメディアなどなど、現代世界との避けようのない関連性を指し示す」ことを目論見としているようだ。

『ゴーストライター』の原作&脚本を手掛けたロバート・ハリスが今回も薄暗さに湿り気をたたえた巧みな筆致で巨匠を支える。撮影は今年の年末までのうちにパリで開始される予定。

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【NEWS】Fast6にルーク・エヴァンス投入

Evans Varietyによると、大人気カーアクション・シリーズ『ワイルド・スピード』(原題は"Fast and Furious")の実に第6弾となる最新作の悪役として『インモータルズ』のルーク・エヴァンスが正式に交渉入りしているようだ。

同作にはヴィン・ディーゼル、ポール・ウォーカー、ミシェル・ロドリゲス、ジョーダナ・ブリュースター、ドウェイン・ジョンソンが返り咲くほか、新キャストとしてはスティーヴン・ソダーバーグのアクション映画"Haywire"に主演する女性格闘家ジーナ・カラーノの出演が決定している。また、一度はオファーが出されたというジェイソン・ステイサムはスケジュールの都合上、この映画への出演を辞退している。

エヴァンスはレギュラー陣が挑むヤマをつけ狙うもうひとつの犯罪グループのリーダーを演じる模様。

次回作の舞台はロンドン、そしてベルリンでもロケが敢行される。今月中にも撮影に突入する予定。

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【NEWS】"The Butler"に追加キャスト決定

Allen 『プレシャス』で絶賛を浴びたリー・ダニエルズ監督が挑む意欲作"The Butler"に更なる追加キャストが決定している。本作は1952年より86年まで歴代8人に及ぶ大統領に仕えてきた黒人執事、ユージーン・アレン(1919~2010)を基軸に、彼の家庭とプレジデント・ファミリー、そして激動の米国現代史を見つめていく物語。ワシントン・ポストに掲載されたキャシアン・エルウェスによる特集記事が原作となっている。

すでにアレン役にオスカー俳優フォレスト・ウィテカー、その妻にオプラ・フィンフリー、息子役にデイヴィッド・オイェロヲを配し、そのほかホワイトハウスに出入りする歴史上人物として有名俳優らが多数カメオ出演を果たす。現在決まっているだけでも、ジェーン・フォンダがナンシー・レーガン、ジョン・キューザックがリチャード・ニクソン。

そして今回、ハリウッドリポーター誌によると、新たにマシュー・マコノヒー、アラン・リックマン、キューバ・グッディングJr.、テレンス・ハワードらが出演交渉入りしていることが分かった。一部の情報によると、リックマンの役どころはロナルド・レーガンなのではないかとの声もある。

Imagescamp1zwn_2  "The Butler"は他にもミラ・クニス、リーアム・ニーソン、ヒュー・ジャックマンらの出演もウワサされている。とにかくホワイトハウスに出入りしたことのある歴史上の人物であれば誰もがそのストーリーを彩るパッチワークの一部となる可能性があるわけで、これはカメオ出演の可能性は無限大だろう。

なお、リー・ダニエルズ監督は『プレシャス』で絶賛を浴びた後、長らくキング牧師にまつわる映画を企画していたものの巧く行かず、気分一新して臨んだ新作"The Paperboy"が今月開幕のカンヌでお披露目されることになっている。と同時に、"The Butler"をめぐっては同映画祭のフィルムマーケットにて海外バイヤーたちによる配給権の争奪戦が展開するものと思われる。

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【NEWS】『ハリー・ポッター』がユニバーサル・スタジオに登場

『ハリー・ポッター』の世界を網羅したテーマパーク"The Wizarding World of Hary Potter"が大阪にあるユニバーサル・スタジオ・ジャパン内に建設されることが決まった(Deadline)。これはフロリダ州にある同施設と同じ内容のもので、物語のシンボルともいえるホグワーツ城や、ハリーやその仲間たちがバタービールなどに興じるホグズミード村、そのほかにもローラーコースターをはじめとする多様なアトラクションもお目見えする予定だ。

同施設の建設にあたっては映画版でプロダクション・デザイナーを務めたスチュワート・クレイグが密に関わっていくとのこと。2014年の暮れ頃のオープンを予定している。

update:
本日、USJでは同社の社長や映画の出演者ジェームズとオリバーのフェルプス兄弟が参加して記者会見が行われたそうです。投資金額は450億円とのこと。

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【予告編】Gangstar Squad

『ゾンビランド』のルーベン・フライシャー監督の最新作"Gantgstar Squad"の第1弾予告編がお目見えした。1949年、ロサンゼルス。ギャング王マイケル・コーエン(ショーン・ペンが演じる)が街を支配するなか、彼らに法の鉄槌を食らわすべくLAPDではジョシュ・ブローリン&ライアン・ゴズリング率いる特別捜査官チームが組織される。その壮絶な戦いの果てに立ち残っているのは果たしてどちらの陣営なのか―?

出演はライアン・ゴズリング、エマ・ストーン、ニック・ノルティ、マイケル・ペーニャ、アンソニー・マッキー、ジョヴァンニ・リビシほか。年末公開に向けて調整が進んでいる。

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【NEWS】ダニー・ボイル演出の舞台が米劇場で上映

昨年、英国ロイヤル・ナショナル・シアターで上演され大好評を博したダニー・ボイル演出の「フランケンシュタイン」が、6月に全米200館以上のスクリーンで2晩だけ映像作品として上映されることが決まった。

Frankensteindannyboylenationaltheat
本作はクラシック・ホラーとして知られるメアリー・シェリーによる原作小説を脚色したものだが、ボイルの演出の下、主演のベネディクト・カンバーバッチとジョニー・リー・ミラーが“フランケンシュタイン博士”と彼の作り出した“クリーチャー”の役を日替わりでスイッチすることによって、互いの二者同一性をこれまで以上にクローズアップしようとする試みが取られている。また、本作の音楽をアンダーワールドが手掛けたことも話題を呼んだ。

Franken 今回の劇場公開では、その役のスイッチ具合が堪能できるように、2つのバージョンを1晩ごとに上映する。

なぜこの時期にわざわざ英国産の舞台をスクリーン上映するのか。実は現在、カンバーバッチの主演する現代版シャーロック・ホームズの活躍を描くBBC製作のTVシリーズ「シャーロック」の第2シーズンが全米放映中であり、なおかつジョニー・リー・ミラーに至っては、新たに製作されるニューヨーク版シャーロック・ホームズ登場のTVドラマ"Elementary"のパイロット版に主演することが決定済み。かくもどこまでも表裏を成すふたりの俳優なわけだが、このタイミングで彼らの米国内での知名度を一気に高めたいとする狙いが確実に見え隠れしているわけだ。

ちなみにイギリスといえば今年はロンドン・オリンピック。この舞台「フランケンシュタイン」でのコラボレーションが縁となって、ダニー・ボイルとアンダーワールドはこの開会式でも芸術監督&音楽監督として強力コラボを組むことになっている。

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【NEWS】二コール・キッドマンが『ラビット・ホール』脚本家と再びタッグ

Nicolekidman Deadlineによると、二コール・キッドマンが『ラビット・ホール』の脚本家であり戯曲家としても名高いデイヴィッド・リンゼイ=アベアと再びタッグを組んでケヴィン・ウィルソン原作の"The Family Fang"という小説を映画化することが決まったそうだ。リンゼイ=アベアが同作の脚色を手掛け、キッドマンはプロデュースと出演を兼ねる。

物語の主軸となるのはファング家の面々だ。事あるごとに子供らを奇抜なパフォーマンスに巻き込む夫婦がいた。夫婦はそれをアートと呼び、子供らは災厄だと感じていた。そんな子らも成長し親の影響ゆえか、それぞれが芸術家の道に。そしてある日、両親らによる最後のパフォーマンスともいうべき由々しき出来事が幕を開ける―。

Familyfang キッドマンと彼女のブロッサム・フィルムは昨秋にこの本の映画化権を獲得し、実現に向けて少しずつ企画を温めてきた。キッドマンは一家の母親役を演じる予定だという。

リンゼイ・アベアといえば、ピュリッツァー賞受賞の戯曲「ラビット・ホール」以外にも、"Good People"や"Shrek The Musical"といった演劇畑で続々トニー賞ノミネートを果たしている。また最近では映画畑でも彼の進出は顕著で、自ら脚色した映画版『ラビット・ホール』でキッドマンを主演女優賞オスカー候補にいざなったほか、今後もサム・ライミ監督作"Oz: The Great And Powerful"やドリームワークス製作の3Dアニメーション"Rise Of The Guardians"の公開が待ち受けている。

一方の二コール・キッドマンの出演作は、リー・ダニエルズ監督の最新作"The Paperboy"がもうまもなくカンヌでお披露目されるほか、パク・チャヌク監督のハリウッドデビュー作"Stoker"も撮影済み。また今後もコリン・ファースと共演する"Railway Man"、そしてグレース・ケリー役を演じる"Grace Of Monaco"などが控えている。

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2012/05/09

【NEWS】キックアス2はユニバーサルが製作か?

Kick『アベンジャーズ』の大ヒットおよび第2弾決定に猫も杓子も盛り上がる映画業界を尻目に、こちらの変則的ヒーローもまた、映画第2弾に向けて正念場の時を迎えている。

Deadlineによると、2010年にヒットした『キックアス』の続編製作にユニバーサルが名乗りを上げ、すでに交渉入りしているそうだ。

両者がテーブルに着くに至っては『X-MEN ファースト・ジェネレーション』の続編製作のために大忙しのマシュー・ヴォーンに代わる新監督もすでに決まっており、『キックアス2』の脚本を手掛けたジェフ・ワドロウがこの任に当たる模様。

ヴォーンの信頼厚きワドロウは、2005年にサスペンス"Cry Wolf"を脚本・監督し、2008年にはアンダーグラウンド世界を舞台にした格闘技ドラマ"Never Back Down"を監督。今後はリーアム・ニーソンが航空保安官を演じる機内スリラー"Non Stop"を監督することも決まっている。

『キックアス』は2800万ドルの製作費ながら世界興収1億300万ドルを稼ぎ出すヒットとなった(ただしアメリカでは興収4800万ドルとそれほど大ヒットとは言い切れない盛り上がり)。ヒーロー映画が跋扈するこの世の中で再び旋風を吹き起こすことができるだろうか。

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【NEWS】アイアンマン3にレベッカ・ホール出演か?

Rebeccahallつい昨日、女優ジェシカ・チャステインが『アイアンマン3』への出演を断念したことをお伝えしたばかりだが、間髪いれずに製作陣は次なるターゲットを『それでも恋するバルセロナ』や『ザ・タウン』のレベッカ・ホールに定め、すでに本格的な交渉を開始しているそうだ。

彼女が打診されているのは主人公トニー・スタークのライバルとも言うべき天才科学者(各ニュースでは“セクシー・サイエンティスト”とも表現されている)。彼女の手掛けたナノテクノロジー上の研究がテロリストの手に渡り、そこからアイアンマンを迎え撃つ驚異のプロットが動き出していく―というストーリーになるようだ。

現在大ヒット驀進中で早くも続編製作もスタートした『アベンジャーズ』の後を受けて、『アイアンマン3』は2013年5月3日に全米公開を迎える(同年11月には『マイティ・ソー2』も封切られる)。『キスキス、バンバン』のシェーン・ブラックが監督を務め、グウィネス・パルトロー、ドン・チードルらが返り咲く他、ガイ・ピアース、そしてベン・キングスレ―の出演が決まっている。

また本作は中国での撮影も決まっており、これまでのハリウッド大作以上にかの国とがぶり四つに組んで立ち回っていこうとする姿勢がうかがえる。世界経済がシフトするなかで、まさに映画業界の方向性を決める試金石となりそうな予感。

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【予告編】ベン・アフレック監督作"Argo"

このハリウッドで再起復活を遂げたベン・アフレック。彼の『ゴーン・ベイビー・ゴーン』、『ザ・タウン』に続く3作目となる監督作"Argo"の予告編がお目見えした。きっかけとなるのは1979年のイラン革命に伴うアメリカ大使館襲撃事件。このとき館内で人質に取られた大使館職員らのほかに、そこから逃れテヘラン内のカナダ大使公邸に助けを求めた6名のアメリカ人たちが存在した。その場で身動きの取れなくなった状況を打開すべく、CIAスペシャリストが知恵を出し合って練り上げたミッション、それはハリウッド映画の撮影スタッフを装って脱出するということ。偽の脚本まで用られ周到に計画されたそのSF映画のタイトルは―"Argo"。

これまでフィクションの中に何らかのドキュメンタリー的要素を付与してオリジナリティを築いてきた映画監督ベン・アフレックだが、今回はまさに「事実は小説よりも奇なり」の言葉どおり、アンフィクショナルな題材を突き詰めた結果、そこに目を疑いたくなるほどのフィクショナルな原石が生まれおちる瞬間をつぶさに見つめた作品と言えそうだ。

"Argo"の米公開は10月12日。

なお、ベン・アフレックは今後、自身の4作目となる監督作としてスティーヴン・キング原作の「ザ・スタンド」に挑む予定だ。いったいどんな世界が築き上げられるのだろう。

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2012/05/08

【NEWS】ジェシカ・チャステイン、アイアンマン3に出演せず

Jessica 先日より『アイアンマン3』への出演がウワサされていたジェシカ・チャステインだが、多忙なスケジュールの都合上、この可能性が消滅したことが彼女自身のフェイスブックにて報告された。

「残念なことに『アイアンマン3』への出演は無くなりました。今の私はスケジュールがとても立て込んでいて、他の作品が指し込めない状況なんです。今回ばかりはマスコミが出演の可能性を報じるタイミングが早すぎましたね。結果的に楽しみにしてくださってた方々をがっかりさせてしまって本当にごめんなさい。またいつか、別のマーヴェル映画とご縁があることを心から願っています。シェーン・ブラック監督をはじめIM3チームは皆ほんとうに素晴らしい人ばかり。完成した作品を拝見できるのを楽しみにしています」

チャステインが打診されていたのは、ロバート・ダウニーJr.演じるトニー・スタークのライバルともいうべき天才科学者役。昨年は『ツリー・オブ・ライフ』や『ヘルプ』、それに『テイク・シェルター』といった注目作で軒並み高い評価を受けていた彼女だけに、『アイアンマン3』への出演は製作側にとっても観客にとっても大きなポイントとなったはず。しかし、これほどの大きな映画への露出にも関わらず自身の元から抱えているプロジェクトを優先しようという姿勢こそ、彼女が今もっとも注目される実力派女優たるゆえんなのだろう。

ジェシカ・チャステインは目下、『ハート・ロッカー』のキャスリン・ビグロー監督作"Zero Dark Thirty"の撮影中。今後は一組の男女の辿る道程をそれぞれの視点で2本分の映画へと結実させる野心作"The Disappearance of Eleanor Rigby"も待機中。また撮影済みのものには『ザ・ロード』のジョン・ヒルコート監督作"Lawless"や、ベン・アフレックと共演したテレンス・マリック監督作などがある。

なお、『アイアンマン3』にはダウニーJr.やグウィネス・パルトロウ、ドン・チードルといったレギュラー陣に加えて、ベン・キングスレ―やガイ・ピアースといったクセモノ俳優たちが参加することが決定済み。はたしてどんな作品になることやら。

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【予告編】ディクテイター(年齢制限版)

アメリカ映画の予告編は2種類あり、たいがいが冒頭に緑の注意書きが現れるものが一般的なのだが、稀に(インターネット上などで)赤い注意書きの付いた年齢制限版に遭遇することがある。5月16日の公開を前に登場した『ディクテイター』の最新予告編もこの赤版(Red Bnadと呼ばれる)だ。

まるでエディ・マーフィーの『星の王子ニューヨークへ行く』のような展開。『ボラット』や『ブルーノ』のようなドキュメンタリー・タッチではなく、きちんと物語が出来上がっているのがいつもと違う点か。ともあれ、まずはアメリカの観客がこの過激なコメディをどう迎えるのかに注目したいところです。

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2012/05/07

昨晩の月

昨晩の月を見つめていると、穴に吸い込まれそうで怖くなった。

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また、同時にコフィ・アナン前国連事務総長の話を思い出していた。

彼がまだ幼い時、確か幼稚園の先生だと思うのだが、生徒を周りに呼び寄せて真っ白な模造紙を見せたのだそうだ。その真ん中には黒マジックで小さな点が描かれている。先生はみんなに尋ねた。「さて、これは何でしょう?」 皆は「小さな点!」だとか「黒いシミ!」とめいめいに答える。

ひととおり答えが出そろってから、先生は驚いた顔をしてみんなの顔を覗き込んでこう言った。

「あなたたち、こんなに広大な世界の中で、たった一点にしか目がいかなかったの?」

生徒らは先生の質問の意味をようやく理解し、アナン氏もこのときはじめて世の中にはマクロとミクロの二種類の視点があることを理解したのだとか。

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【レビュー】London River

2005年7月7日といえば英国市民にとって忘れられない傷跡だ。この映画はそれに連なる慟哭と混乱の日々と、俄かに静けさを取り戻していく過程を描いた2009年製作のヒューマン・ドラマである。Londonriver

物語はテレビ画面が騒然とロンドン同時多発テロの模様を伝えるところから始まる。

一人娘がロンドンで暮らしている中年女性は、彼女のことが気になってすぐさま電話をかける。つながったのは留守番電話。「テレビ観てる?大変なことになったわね。。。あなたは大丈夫だと思うけれど、この留守電に気づいたら一度折り返して」 しかしいつまで待っても電話はかかってこない。胸騒ぎが止まらなかった。数日後、母親は自らロンドンに乗り込んでいくことを決める。

時を同じくして、フランスに住むムスリムの男は、長らく疎遠の息子がロンドンで行方不明になっていることを聞かされる。息子の顔も知らない。写真も無い。頼れるのはロンドンのムスリム社会のみ。英語もほとんど解さない彼は単身この都市で息子の消息をたどり始めるのだが・・・。

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多くの映画がそうであるように、この"London River"も人と人との間を流れる大きな川の流れ(それは悲劇的な言い方をすれば“断絶”とも言えるのかもしれない)を浮き彫りにし、しかしそこには努力次第で橋が架かるのだという可能性を提示する。

中年の女性と、彼女とは肌の色も宗教も全く違うムスリムの男。やがて彼らはふとした偶然から出会い、警戒しながらも、互いに言葉を交わすだろう。はじめは恐怖と敵意に満ちながら。そしてロンドンを覆う靄がゆっくりと晴れるように、恐れは少しずつ取り払われていき、心の底に抱えていた想いを相手と共有するようになる。

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マイク・リー作品でもおなじみ、英国を代表する女優ブレンダ・ブレシンと、マリ共和国出身の俳優ソティギ・クヤテの織りなす距離感の醸成が人間の冷酷さと、絶望の淵から滲みだす他者への許容心を緩やかに描き出す。二者はそれぞれ別の対岸に立つ者でもあるが、同時に二人して大河の流れを共にする者でもある。タイトルの"London River"とは、もしかすると彼らの心の遍歴そのものを言うのかもしれない。

ちなみにクヤテは本作でベルリン映画祭の男優賞を受賞。その後、2010年にパリにて息を引き取っている。74歳だった。

監督を務めるのは、第2次大戦中にアルジェリアから徴兵された黒人部隊の物語『デイズ・オブ・グローリー』で高い評価を受けたラシッド・ブシャール。本作は舞台をイギリスとなしながらも、フランス系の出資で製作されている。『扉をたたく人』や『君を想って海をゆく』や『ぼくたちのムッシュ・ラザール』といった狭い日常から世界の果てを望むかのようなクオリティ・ムービーを愛する人ならば、きっと胸に響くものがあるはずだ。

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GW中の更新履歴

GWお疲れ様でした。休暇中、うっかり浦島太郎になってしまった人のために、拙ブログの更新履歴を作成しておきます。リマインダーとしてもお使いください。

●5月6日 【動画】SNLに独裁者登場 【NEWS】バロン・コーエン、BBCの対応に噛みつく 【興行】アベンジャーズ大ヒットスタート 【NEWS】ハンガーゲーム続編に人気脚本家が参加? 【NEWS】ジョナ・ヒルがディカプリオと共演
●5月5日 更新なし
●5月4日 【NEWS】ゴードン=レヴィットがリトルショップ・オブ・ホラーズに主演? 【NEWS】シャールト・コプリー、アンジーと共演か? 【NEWS】エジソンVSウェスティングハウス 【予告編】アメイジング・スパイダーマン 【NEWS】ブラッド・バードの新作決定 【NEWS】ダスティン・ホフマンの監督作をワインスタインがお買い上げか? 【予告編】エクスペンダブルズ2
●5月3日 【NEWS】ゲイリー・ロス監督がフーディーニ伝記映画の交渉入り 【予告編】Beasts of the Southern Wild 【レビュー】宇宙兄弟

●5月2日 【NEWS】TVドラマ「
コレクション」が製作中止
●5月1日 【NEWS】フェデリコ・フェリーニの映画企画が始動 【予告編】ダークナイト・ライジング(最終版) 【レビュー】孤島の王

●4月30日 【興行】北米週末TOP10 Apr.27-29 【NEWS】ウルヴァリンはやっぱり日本でも撮影 【NEWS】ホビットの最新フッテージに戸惑いのリアクションも?

●4月29日 【NEWS】サム・ライミがリメイク版『ポルターガイスト』をプロデュース

●4月28日 【レビュー】ブライズメイズ 【NEWS】Railway Manに真田広之が参加

●4月27日 【画像】タランティーノ新作"Django Unchained"

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【興行】北米週末TOP10 May04-06

先週までの復習は各自こちらにて行ってください。

【May.04-06 weekend 推計

01 The Avengers $200.3M
02 Think Like a Man $8M
03 The Hunger Games $5.7M
 
04 The Lucky One
$5.5M
05 The Pirates! Band of Misfits $5.4M
06 The Five-Year Engagement $5.1M
07 The Raven $2.5M
08 Safe
$2.4M
09 Chimpanzee $2.3M
10 The Three Stooges
$1.8M

■アメリカでは5月がサマーシーズンの幕開けと言われる。そんな中、世界に遅れること1週、アメリカでついに『アベンジャーズ』が4350館という破格の規模で封切られた。

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■時代は個から団へ。良く言えばファン感謝祭、悪く言えば抱き合わせ販売。アイアンマン、ハルク、マイティ・ソー、キャプテン・アメリカなどなどマーヴェル・コミックのヒーローたちが豪華に虎の穴へ放り込まれる本作は、初日興収こそ『ハリー・ポッター』最終作に敗北し歴代2位に甘んじたものの、その後のオープニング週末興収では土日も全く数字が落ちることなく、遂にはたった3日間で2億ドルの大台を突破。『ハリー・ポッター』最終作の週末興収1億6900万ドルを大幅に更新する歴代1位の記録を樹立した。

■観客層は25歳以下と以上はちょうど半々。性別では男性客の方が6割を占めた。カップルが55パーセント、家族連れが24パーセント、ティーンが22パーセントという数字も出ている。また、3Dスクリーンの売り上げが興収に占める割合は52パーセントとのこと。なおかつ1館あたりのアベレージ興収は4万6千ドル。こんなに凄まじい数字はこれまでに見たことがない。

■世界興収は封切り12日間で早くも6億4180万ドルに達している。

■『アベンジャーズ』は日本では8月17日に公開。なお、今年は『アメイジング・スパイダーマン』や『ダークナイト・ライジング』といった超大型ヒーロー映画の公開も予定されており、これらが『アベンジャーズ』の記録にどれだけ迫れるかが期待される。

■しかしながら『アベンジャーズ』の煽りを食らって2位以下はメタメタだ。ランキング次点となったのは公開3週目となる"Think Like a Man"。製作費1200万ドルにも関わらず、累計興収は7300万ドルに達している。最終的には9000万ドル近くまで行くのではという見方が強い。

■『アベンジャーズ』の大躍進で成りを潜めた感の強い"The Hunger Game"は3位。米国内の累計興収は3億8070万ドルをマークしており、これは歴代興収ランキングの14位にあたる数字。もうまもなく『ハリー・ポッター』最終作の記録を抜き去り13位にまで浮上しそう。

■そのほかもサッと押さえておこう。"The Lucky One"は興収4790万ドルに到達。アードマンの" Pirates ! "は先週末比52パーセント減。10日間の累計は1860万ドル。"The Five-Years Engagement"は先週末比52パーセント減少。累計は1920万ドル。

Exotichotel ■さて、TOP10圏外に視野を広げると、英国で大ヒットを記録した映画"The Best Exotic Marigold Hotel"が27劇場にて封切られ、1館あたりのアベレージ興収2万8千ドルという強さを見せつけている。『アベンジャーズ』のオルタナティブを求める観客は、激込みのシネコンを回避し、ここへと足を向けていたようだ。

本作は老後の住みよい人生を求めてインドに旅立った初老の英国人らが、この破天荒なまでにエキゾティックな暮らしの中で自分自身を見つめなおす、酸いも甘いも笑いも兼ね備えたヒューマン・ドラマ。『恋におちたシェイクスピア』のジョン・マッデンが監督を務め、ジュディ・デンチ、マギー・スミス、ビル・ナイ、トム・ウィルキンソンといった名優陣が揃い踏み。『スラムドッグ・ミリオネア』のデイヴ・パテルもメインキャストの一人として出演している。これから観客動員の動向を見ながら更なる拡大興行が行われていく見通し。筆者のレビューはこちら

 
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2012/05/06

【動画】SNLに独裁者登場

アメリカの長寿コメディ番組「サタデー・ナイト・ライブ」のワンコーナーに、『ディクテイター』の公開を控えるサシャ・バロン・コーエン扮するタイトルロール“アラディーン将軍”が登場した。彼曰く、現在、本作への賞賛の声が高まりを見せているらしく、動画の中では彼がその絶賛レビューのひとつを血で染まった紙片より読み聞かせてくれる。

また、もうひとり、映画界からも絶賛者が現れた。ここでは誰とは言わないが、超大物映画監督が思わぬサプライズ出演を果たしているのも見どころ。

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【NEWS】バロン・コーエン、BBCの対応に噛みつく

Sacha 『ボラット』や『ブルーノ』といった過激な作品で知られるイギリスのコメディアン、サシャ・バロン・コーエンがまたも騒ぎを起こしている。

目下、自身の出演する最新作『ディクテーター』(恐れ多くもチャップリンのあの名作『独裁者』と同じタイトル)のPRのためにあらゆる手段を駆使して媒体露出を試みている彼は、二月末のアカデミー賞授賞式でもレッドカーペットに本編キャラの“アラディーン将軍”の扮装で登場し、レポーターのライアン・シークレストに「これはキム・ジョンイルの遺灰なるぞ」と言って壺の中の粉を大量に降りかけるという大騒動を巻き起こしたばかり。

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各メディアはこれを荒唐無稽の爆笑記事として取り上げるも、いざ自分の媒体が矛先にされたなら如何なる対処でもってこれを対応すべきか戦々恐々としているのも事実だ。

そんな矢先、「バロン・コーエンがBBCから出入り禁止を食らった」とのウワサが広がり、当のBBC側が「それは誇張が過ぎる」と事情説明を行う事態となっている。

Dictator_2曰く、バロン・コーエンは自身の映画をPRするためにBBCの各トーク番組にアラディーン将軍というキャラでの出演を求めていたが、BBC側はこの要請に対し「キャラではなくサシャ・バロン・コーエン本人としての出演が好ましい」と返答したとのこと。

これにアラディーン将軍は過激にやり返した。(あくまでサシャではなく)将軍は代理人を通じて「私は国家主導による検閲制度に対して大きな敬意を示す者ではあるが、BBCが私(アラディーン将軍)をその卑しいチャンネルにおいて出演禁止に処しようなどとは腹立たしい。か弱くも老いたる私に対して彼らはなぜここまでするのか?」との声明を発表。

BBC側は「出演禁止ではありません」とし、「我々のトーク番組は、ゲストとホストが自然な冗談の応酬を繰り広げるもので、キャラでの出演は叶わないと申し上げているだけです。我々はサシャ本人として出演して頂きたいのです」と回答している。

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『ディクテイター』は独裁政権をネタにした風刺的コメディ。「とある独裁者が好んで抑圧する国家に決して民主主義が根付くことがないことを身をもって証明しようとする映画」とされているが、もうちょっと具体的に言葉を尽くすと、「自由の国アメリカで身元不明になった将軍に最大の試練、そして恋が襲いかかる」といった内容らしい。サシャと『ボラット』や『ブルーノ』でコラボしてきたラリー・チャールズが三たび監督を務める。

日本では『ディクテーター 身元不明でニューヨーク』という邦題で9月7日より全国公開。

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毎度、無軌道な笑いと混沌を提供するサシャ・バロン・コーエンですが、他の英国コメディアン同様、彼もまたケンブリッジ大学卒の超エリートです。そもそも“道化”とはシェイクスピアの戯曲でもおなじみ、昔から王様を当意即妙な言葉の応酬で笑わせる貴重かつ伝統的な職業なのです。

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【興行】アベンジャーズ、大ヒットスタート

世界に遅れること一週、アメリカ本国でもついに『アベンジャーズ』が封切られた。アイアンマン、ハルク、キャプテン・アメリカ、マイティ・ソーというマーヴェル・コミックの看板ヒーローたちが大集結を果たすヒーロー映画の新機軸として話題沸騰中の本作は、米初日(金曜)だけで推計興収8050万ドルを売り上げている。これは『ハリー・ポッターと死の秘宝Part2』の9100万ドルに続く歴代2位の記録。

また、このペースでいけば、金~日のオープニング週末興収は『ハリー・ポッター』の持つ歴代記録1億6900万ドルを超え、1億7500万ドル2億30万ドルに達する見込み。また世界興収は日曜日までに少なくとも5億7500万ドルに達するものとみられている。

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【NEWS】ハンガーゲーム続編に人気脚本家が参加?

Hungegames 今現在、世界中で大ヒットを記録中の『ハンガーゲーム』。ライオンズゲート社は既にその続編"Catching Fire"の製作に向けて大詰めの準備を進めている。

キャストは続投、監督はゲイリー・ロスから『コンスタンティン』『アイ・アム・レジェンド』のフランシス・ローレンスにバトンタッチすることが決定するなかで、すでに『スラムドッグ・ミリオネア』『127時間』のサイモン・ビューフォイが執筆した脚本初稿のリライトを『リトル・ミス・サンシャイン』や『トイ・ストーリー3』の名脚本家マイケル・アーントが手掛ける方向性で交渉がはじまっているという。

まだ交渉締結には至っていないものの、いまだ負け知らずで才気あふれるアーントの起用は盤石なる3部作の創生に大きな貢献をもたらすことだろう。

なお、『ハンガーゲーム』はここにきて中国での公開も決定している(中国では検閲や輸入制限で外国映画の公開には厳しい審査が課せられる)。世界第2の映画市場へと拡大成長しつつある中国で、本作はどこまで興収を伸ばすことができるだろうか。

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【NEWS】ジョナ・ヒルがディカプリオと共演

Jonah_hillマネーボール』ではブラッド・ピットの相棒役としてアカデミー賞助演男優賞にもノミネートされたジョナ・ヒルが、今度はレオナルド・ディカプリオの相棒役を演じることが決まった。

その映画はマーティン・スコセッシ監督が『ヒューゴの不思議な発明』に続いて準備を進める"The Wolf of Wall Street"。ウォール街に生きるひとりの凄腕ブローカーの潮流と没落と、そのドラッグとアルコールとセックスに満ちた狂騒の日々を描く。ジョーダン・ベルフォートによる回想録をベースとしており、スコセッシが関わるTVシリーズ「ボードワーク・エンパイア」のクリエイター、テレンス・ウィンターが脚本を手掛ける。

ジョナ・ヒルが挑むのはレオ演じる主人公の親友役で、やがて彼の誘いに応じてビジネス・パートナーとしてこの世界に足を突っ込んでいくことになる。

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2012/05/04

【NEWS】ゴードン=レヴィットがリトルショップ・オブ・ホラーズに主演?

Levit 米ハリウッド・リポーターによると、ジョゼフ・ゴードンーレヴィットがワーナー・ブラザーズが温めるリメイク版「リトルショップ・オブ・ホラーズ」に主演する方向で調整が進んでいるという。

本作は花屋の店員シーモアがとある女性に恋しつつ特殊な花を育て続けることで、奇妙な現象に飲み込まれていく物語。成長した花は人間の血を欲し、シーモアは自分の血を与え、やがて足りなくなった血液を補うために、他の人間を手にかけることに・・・。

1960年にB級シネマの王者ロジャー・コーマンによって映画化されたオリジナル版は、やがてオフ・ブロードウェイのミュージカルとして大ヒットを記録。その後、1986年にはフランク・オズ監督によってリック・モラニス&スティーヴ・マーティン主演でリメイク版が製作されている。

Shop 今回新たに始動しているリ・リメイク版ではブロードウェイ・ミュージカル"Wickid"などを手がけるマーク・プラットがプロデューサーを務め、ミュージカル版「スパイダーマン」や"Glee"で知られるロベルト・アギレ・サカサが脚本執筆を手がける予定。監督はまだ決まっていない。

ゴードン=レヴィットはただいま自身の初となる監督作を準備中であったり、そのほか『ダークナイト・ライジング』や"Looper"、"Lincoln"をはじめ出演作も目白押し。つい先日もスケジュールの都合上、タランティーノの"Django Unchained"への出演をキャンセルするほどの超多忙につき、この『リトルショップ・オブ・ホラーズ』の話が本決まりとなるまでには、実質、もう少し調整の時間が必要なのではないかと思われる。

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【NEWS】シャールト・コプリー、アンジーと共演か?

『第9地区』で一躍注目されたシャールト・コプリー。彼の名前をこれほどメディアで目にした一週間があっただろうか。ゴンザロ・ロペス=ガレゴ監督の"Open Grave"への出演が決まったかと思えば、今度はスパイク・リー監督によるハリウッド・リメイク版『オールド・ボーイ』の悪役にも抜擢(主演はジョシュ・ブローリン、ヒロインにはエリザベス・オルセン)。そしてこのたびDeadlineによると、ディズニーがアンジェリーナ・ジョリー主演で進める「マレフィセント」への出演に向けて交渉入りしていることが分かった。

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「眠れる森の美女」を悪い魔女マレフィセントの目線で紡ぎなおす新解釈ファンタジーとなる本作は、『アバター』や『アリス・イン・ワンダーランド』でプロダクション・デザイナーを担当したロバート・ストロムバーグが初監督を務める。我らがコプリーの役どころは男性パートとしてはメインとなる“ステファン王”とのこと。オーロラ姫役のキャスティングには『SOMEWHERE』や『SUPER 8』で大注目のエル・ファニングの名前が挙がっているが、こちらはまだ決定には至っていない模様。

「マレフィセント」の全米公開は2014年3月14日。

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【NEWS】エジソンVSウェスティングハウス

『ウォンテッド』や"Abraham Loncoln: Vampire Hunter"のティムール・ベクマンベトフ監督率いるバゼレブス・プロダクションが、トーマス・エジソンとジョージ・ウェスティングハウスの対決を描いた脚本"The Current War"を獲得したことが分かった。今後、ベクマンベトフの次回監督作として準備が進められていくものとみられる。

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マイケル・ミットニックが執筆したこの脚本は2011年のブラックリスト(大手映画スタジオの首脳陣が選ぶ、未製作の優秀脚本リスト)入りを果たすほど注目されていた作品。エジソンとウェスティングハウスは1900年代初期のアメリカ電力業界におけるライバル同士。とりわけエジソンの主張する“直流”とウェスティングハウスの“交流”との論争で熱い火花を散らしたことで知られる。

これまで手掛けた作品がすべてスーパーナチュラルな世界観へと直結しているベクマンベトフなだけに、果たして同作がストレートな史実ムービーになるのかどうかについては大きな疑問が残るところだ。

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【予告編】アメイジング・スパイダーマン

アメリカでは金曜より『アベンジャーズ』が公開されるということで、ここにきて一気にヒーロー熱が高まってきている。そして『ダークナイト・ライジング』がこの週にあわせて新予告編をリリースしたかと思うと、負けてはおられぬとばかりに『アメイジング・スパイダーマン』がニューバージョンをドロップしてきた。本作は7月3日に全米公開される。かつてないヒーロー映画年となる今年、いかに消費者を食い合わずにヒットを繋いでいけるかが映画業界発展のカギとなる。

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【NEWS】ブラッド・バードの新作決定

ディズニー/ピクサーのもとで『Mr.インクレディブル』と『レニーのおいしいレストラン』、そして昨年はパラマウントにて『ミッション:インポッシブル ゴースト・プロトコル』で待望の実写映画デビューを飾り、いずれも大ヒットを記録してきたブラッド・バード監督。そんな彼がこれに続き再びディズニーにて"1952"というタイトルの壮大なミステリー映画を手掛けることが決定した

この企画に関しては、昨年、すでにディズニーより「LOST」シリーズのデーモン・リンデロフに脚本執筆の依頼が出されているが、前出の「壮大なスケールのミステリー」という言葉以外にはまだその内容は依然として謎に包まれたままだ。

ディズニーは本作をバード監督の次回作として始動させたい構え。プリ・プロダクションにみっちり時間を費やしたあと、来年にも撮影入りする可能性が浮上している。リンデロフはジェフ・ジェンセンとともに共同脚本を手掛け、映画のプロデュースも兼任する予定。

ブラッド・バードに関しては『ミッション:インポッシブル』の続編への去就が注目される中、自身が長らく温め続けている"1906"という映画も未だ抱え続けたままだ。サンフランシスコ大地震を題材にした本作は巨額のバジェットを必要とし、いまだどこの製作スタジオからもゴーサインが出ないままでいる。

一方のリンデロフは「LOST」の他にもリドリー・スコット監督の最新作『プロメテウス』にて本作を『エイリアン』の前章という枠組みからもっとスケールの大きなSFとしての再構築を試み、またJ.J.エイブラムスのもとで再び『スター・トレック2』の脚本執筆にも従事している。

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【NEWS】ダスティン・ホフマン監督作をワインスタインがお買い上げか?

Hoffan ダスティン・ホフマンによる監督作"Quartet"の配給権をめぐり、ハーヴェイ・ワインスタイン率いるワインスタイン・カンパニーが交渉入りしているという。

本作はおよそカンヌ映画祭を目途にバイヤーたちのもとへ仕上がってくるものとされていたが、昨年の同時期に『アーティスト』の配給権を先行取得したのと同様、ワインスタイン・カンパニーは他社に先んじて交渉を進め、いち早く作品を押さえようとしているようだ。もしやこの作品に次なるオスカーの可能性を見出しているのだろうか?

ロナルド・ハーウッドによる戯曲をハーウッド自身が脚色した本作は、引退したオペラシンガーたちが暮らすホームを舞台にしたコメディ。毎年、ヴェルディの誕生日にコンサートを開くことを慣わしとする彼らだが、今年はディーヴァ役のワケあり女性が演技はすれど歌唱を拒むという暴挙に出たことから、公演には大きな不協和音が生まれ・・・。

実はダスティン・ホフマンが監督業を試みたのはこれが初めてではない。1978年の"Straight Time"という作品は当初ホフマンの監督デビュー作として準備がなされていたものの、実際の撮影が始まると彼はこの役割を放棄。その穴を埋めるべく急きょウル・グロスバードが代理監督として登板することとなった。彼の名誉を考慮しての判断か、ホフマンの名前は同作の監督名としては並んでいない。

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【予告編】エクスベンダブルズ2

エンターテインメント・サイトIGN経由で『エクスペンダブルズ2』の予告編が解禁された。単なるイメージショットではなく、2分半のフル・トレーラーだ。今回も主演のシルヴェスター・スタローンをはじめ、ジェイソン・ステイサム、ジェット・リー、ドルフ・ラングレン、テリー・クルー、ユー・ナン、リーアム・ヘムズワース、チャック・ノリス、ジャン・クロード・ヴァン・ダム、ブルース・ウィリス、アーノルド・シュワルツェネッガーなどアクション業界の消耗品野郎どもが大集結する。監督は『コン・エアー』などで破天荒なアクション描写には定評のあるサイモン・ウェスト。全米公開は8月17日。

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2012/05/03

【NEWS】ゲイリー・ロス監督がフーディーニ伝記映画に交渉入り

Garyross  現在、世界で大ヒット記録中の映画『ハンガーゲーム』。原作の魅力をそのままに、ファンも批評家もうならせる重厚な造りを施したのは『シービスケット』や『カラー・オブ・ハート』で名高いゲイリー・ロス監督だ。

監督としてのキャリアは長いが、一本の映画に脚本から関わるという密度の濃さで知られる彼だけに、ファンやスタジオから『ハンガーゲーム』の続編を熱望されながらも「準備期間があまりに短い」ことを理由にこれを固辞。代わりに『アイ・アム・レジェンド』や『コンスタンティん』のフランシス・ローレンスが監督を務めることが決まっている。

さて、彼なりの理想通りに余裕を持って映画作りに打ち込めることになったゲイリー・ロスなわけだが、早くも同じサミット・エンタテインメントにて実在した奇術王ハリー・フーディーニの活躍を描いた新作映画の監督として交渉入りしているとの情報が入ってきた。

Houdini米ハリウッド・リポーター誌によると、サミット側は2009年ごろに伝記本"The Secret Lifeof Houdini, The Making of America's First Superhero"の権利を獲得しており、この中ではフーディーニが稀代のマジシャンであるのみならず、英国スパイとして諜報部のために力を貸したり、難事件解決のため警察に捜査協力したりしていたという側面にも光を当てている。

サミット側はこれらの史実を膨らませたうえで、『インディ・ジョーンズ』や『シャーロック・ホームズ』にも似たサスペンス・アクション&アドベンチャーへの金鉱を探り当てたい構えのようだ。すでにノア・オッペンハイムらによって脚本の草稿が出来上がっているものの、他ならぬロスのことなので、この先、入念な改稿作業に入ることも予想される。

この「フーディーニ」がロスの次の作品となるかどうかについてはまだ明言されていないが、これまで寡作で知られていた彼が大忙しになりつつあることだけは確かなようだ。

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【予告編】Beasts of the Southern Wild

Beastsofthesouthernwild 2012年のサンダンス映画祭にて最も脚光を浴びた作品の一つとなった"Beasts of the Southern Wild"の予告編がドロップされた。南部アメリカの湿地帯に暮らす病に伏せた父とその6歳の娘。嵐が来ると真っ先にその被害をこうむるこの村で、少女の視点を借りて無邪気にも幻想的で躍動感に満ちた日常が語られていく。まるでドキュメンタリーのようなリアルさとポエティックさを併せ持つ映像により紡がれゆく物語とは。いま、少女の冒険が始まる―。

本作は5月16日より始まるカンヌ映画祭でも「ある視点」部門にて上映される。アメリカでの公開は6月17日。

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【レビュー】宇宙兄弟

根拠のない自信。この映画を観ながらそんな言葉が確かな体温を伴って浮かんできた。

いまや世界中の人々が元気を失い、空を見上げていた目線は徐々に高度を下げ、ふと気がつくと地を見つめていたりする。次から次に背中へ覆いかぶさる現実問題。夢は見るなと言われる。根拠はあるのかと問われる。データで示せと言われる。そのすべてをうおりゃーと一本背負いし、今なら何でも出来そうな気がすると、観る者を不可思議な高揚と自信とで包み込んでくれるのがこの『宇宙兄弟』だ。

兄弟は幼いころ、近所の自然を探検するうちに光る物体が宙を舞い月に向かって消え去るのを目撃する。その瞬間から彼らは宇宙の虜となった。将来の夢は宇宙へ飛び出すこと。それも二人一緒に。ふたりは週末ごとに宇宙事業施設を見学し、その説明の一字一句を覚え、来るべきときに向けて夢を追いかけ続けた―。

それからだいぶ月日が流れ、いま、弟は日本人初の月面探査クルーとして宇宙へ旅立とうとしている。対する兄は自動車業界で今日も車体の開発に勤しみ・・・これはこれで立派な人生だった。が、ささいなことがきっかけで兄は職を辞することに。頭にふと言葉が浮かぶ。「兄は弟よりも一歩先をゆかなければならない」。そうだ、彼はかつて、宇宙飛行士になりたかったのだ。彼は弟の説得もあって、次なる日本人宇宙飛行士を選抜するための一般試験に応募することとなる。そこで出会うライバルたち。過酷な試験。競争、そして友情。弟は月へと旅立った。兄は地上で再びその夢を掴もうと必死に前を見つめ続ける。果たして兄弟は、ふたり一緒に宇宙を目指すという夢を叶えられるのか―。

いまもまだ連載中のこの物語が映画化されると聞いて、期待とともに「どうまとめるんだ?」と不安を募らせている人もいるだろう。ただし心配は無用だ。漫画からアニメ、または映画へと形を変えたところで、この物語のベクトル、そして宇宙への熱いまなざしだけは露ほども変わらない。何よりも、真っ直ぐなこの映画を手掛けるのが、これまた真っ直ぐな高校野球映画『ひゃくはち』の森義隆監督というのも安心要因のひとつだ。

彼の采配の下、物語は弟の司る宇宙ミッションと、また一方、兄の司る地上での宇宙飛行士適正試験とが交互に展開。片やVFXを駆使して描かれる月面空間が壮大かつ神秘的に広がり、片や地上の室内で太陽の光さえ見ることなく候補者たちが凌ぎを削る“密室劇”が繰り広げられる。その強烈なギャップが両者の置かれた環境を輝かせる。いや、正直に言うならば、筆者は後者の“密室劇”にとても惹かれた。ここには何も特殊効果など存在しないが、6人にまで絞り込まれた候補者たちの誰もが秀でた存在感を放ち、その環境があまりにシンプルゆえに、小栗、麻生、濱田、新井、井上、塩見の人間性はまるで重厚な室内楽のような見事なハーモニーを響かせる。

また観客の多くは、すでに夢の淵まで辿り着いた弟に比べて、そこにしがみ付く資格を得ようと懸命にもがく兄の姿のほうに、より強い共感を抱くことになるだろう。そもそも夢を本当に実現できたと言いきれる人なんて人類の中でほとんど存在しない。多くはそれを諦めたか、いまだに追いかけている人ばかりだ。つまりは誰もが小栗旬とおなじ“ムッタ”として日々を生き抜こうとしているわけだ。共感が深くて当然だ。

そんな彼が面接で口にする言葉の数々が胸にしみる。彼は決して喋りの巧い方ではないが、耳を傾ける者を少しずつ巻き込んでいく意志力がみなぎっている。彼の口をついて語られる言葉のひとつひとつが実体のある確実な重力を持ち、この選抜試験を通じて彼は、冒頭のムッタとは比較にならないくらいの、いわばスーパー・ムッタへと変貌していく。その地に足ついた輝き方こそがスペクタクル。まさに小栗旬の懐の知れない演技力のたまものだろう。観客として「次はどんな言葉が放たれるのか」と楽しみでならなくなるし、その想いは、監視カメラの向こう側で試験官らが彼に魅了されひそかな期待を募らせる様と近似している。

そして思った。ここには「根拠のない自信」を成立させる条件が揃っている、と。データでもなく、論拠でもなく、それは人間の可能性というか、一瞬にして感じられる器の大きさとしても置き換えられるかと思う。あるいは人がこいつに託してみようと、無条件に感じられる尊さとも言えるのかもしれない。

逆に今の世の中の弱点とは、このムッタの「根拠のない自信」を振りかざせない空気が固まりつつある、ということなのかもしれない。我々はどうやって心の内側のシャトルを打ち上げ、空へ、宙へと、更なる高みを目指すことができるのだろうか。

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2012/05/02

【NEWS】コレクションが製作中止

HBOがテレビシリーズ起動に向けて準備を進めていたジョナサン・フランゼン著「ザ・コレクション」だが、できあがったパイロット版(お試し版)を首脳陣が吟味した結果、これ以上製作を進めないという結論が下った模様。

同作は中西部に暮らすとある困難にまみれた家族の肖像を、20世紀半ばからミレニアム直前のクリスマスまで、つぶさに見つめていく物語。そのキャスティングもテレビドラマとは思えない豪華さで、クリス・クーパー、ダイアン・ウィースト、ユアン・マクレガー、マギー・ギレンホール、リス・エヴァンスらが揃い踏みし、また脚本と演出には『イカとクジラ』(監督&脚本)をはじめ『ライフ・アクアティック』『ファンタスティックMR.フォックス』などウェス・アンダーソン監督とのコラボレーションでも知られるノア・バウムバック、プロデューサーには『ソーシャル・ネットワーク』や『トゥルー・グリット』のスコット・ルーディンといういずれも強力布陣を敷いていた。

さすがの名優陣の共演だけあり、彼らが織りなすパフォーマンスに関してはHBO首脳陣も文句なしだったようだが、一方のこの物語の野心的な語り口については「問題あり」との意見が持ち上がったとか。それもそのはず、本作はシーンごとに過去と未来を行き来するという持ち味を兼ね備えており、首脳陣はこれがTVシリーズとして視聴者に提示された場合、その多くがストーリーについてこれなくなるのではないかと危惧したようだ。

長らく映像化が期待されてきた「コレクションズ」がまたもや実現から遠ざかってしまったわけだが、この先、誰か救世主は現れるのだろうか。

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2012/05/01

【NEWS】フェデリコ・フェリーニの映画企画が始動

目下、アルフレッド・ヒッチコックの伝記映画が2本(劇場長編&テレビ映画)製作入りしている映画界にて、今度はイタリアの巨匠フェデリコ・フェリーニに関する映画が始動中であることが分かった。ヴァラエティ誌によるとそのタイトルは"Fellini Black and White"。

監督にはテレビシリーズ"Homeland"で注目を集めたヘンリー・ブロメル。脚本もブロメルによるオリジナルとなる。そして肝心のフェリーニ役には『エリート・スクワッド』で注目を集め次回作に"Elysium"が待機中のヴァグネル・モーラがあたる。

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伝記映画とは言っても本作の立ち位置はかなり異色といえる。なにしろ物語の中心となるのは1957年、当時37歳のフェリーニがアカデミー賞受賞式に出席するため初訪米した際の2日間。彼は到着後その消息が分からなくなり、48時間後、ギリギリの状態で授賞式に間に逢ったとか。果たしてフェリーニの身に何が起こったのか。映画ではこの間、彼がアメリカン・ジャズ・シーンに陶酔し、なおかつ一人の女性に淡い恋心を抱く―というエピソードが紡がれていく模様だ。イタリアへの帰国後、フェリーニはその監督人生で最高作とも称される『甘い生活』や『8 1/2』を生み出しており、もしかするとこの48時間中にはそれらの作品のネタとなった情景なども描かれるのかもしれない。

共演者にはフェリーニをジャズ世界にいざなうミュージシャン役にテレンス・ハワード。映画会社パブリシスト(宣伝担当)役にウィリアム・H・メイシー。大監督の失踪に慌てふためくメイシーの演技が今にも目に浮かんできそうだ。

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【予告編】ダークナイト・ライジング(最終版)

クリストファー・ノーラン版「バットマン」の最終章となる『ダークナイト・ライジング』の新予告編(最終版)が公開された。最強の敵ベインの出現によりカオスに包まれるゴッサムシティ。はたして闇の騎士たるバットマンに勝ち目はあるのか。複雑化するこの現代世界で愚直なまでに正義の意味を問い続けてきた3部作がついにフィナーレのときを迎える。米公開は7月20日。出演はクリスチャン・ベイル、トム・ハーディ、ゲイリー・オールドマン、アン・ハサウェイ、ジョゼフ・ゴードン=レヴィット、マリオン・コティヤール、マイケル・ケイン、モーガン・フリーマン。

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【レビュー】孤島の王

気鋭の映画作家を多数生み出す北欧の大地からまたもやガツンとくる作品が届いた。と書くと、今度はどれくらい過激で尖った北欧映画なんだと問われるかもしれない。逆だ。これまでの概念を覆すほど静寂に包まれた自然環境の中で、魂を震わすドラマが徐々に醸成されていく。

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舞台となるのはノルウェーの洋上にクジラのように浮かぶ孤島バストイ。獰猛に打ち寄せる波。すべてを白く塗りつぶし、氷の下に閉じ込めていく雪。広がる風景はまさに“世界の果て”だ。ここには1900年から70年ごろまで少年更生施設が存在したという。そしていま、ひとりの問題児がこの地に足を踏み入れたことから、我々はその視点を借り、バストイに生きる少年たちの日々に深く切り込んでいくことになる。

そこでは院長による厳しい統制が敷かれる一方、寮長は寮長で子供たちを意のままに動かし自らにとっての王国を形成する。その渦中へ放り込まれた問題児。その行動には常に厳しい懲罰が加えられるも、彼の恐れを知らぬ大胆な行動の数々は次第に子供たちの間に“内なる自由”への渇望を芽生えさせていく。しかしそんな矢先、ひとつの悲しい事件が巻き起こる。子供たちの大人への信頼は地に堕ちた。今こそ立ち上がる時。それは彼らひとりひとりの中で溜まっていたものがついに噴き出した瞬間だった―。

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物語は1915年に起きた実際の事件をベースにしている。なるほど、ノルウェーの国民さえも知らなかったこの反旗のエピソードを現代に蘇らせることは確かに意義深いことだ。

本作を目の当たりにすると、ロビン・ウィリアムズ主演の『いまを生きる』で“死せる詩人の会”が見せた友情とプライドや、『カッコーの巣の中で』が提示した管理社会における心の自由というテーマとも相通じるものを感じる。また、この事件が1905年に起こった戦艦ポチョムキンの蜂起と時期を同じくしていたり、あるいはこの映画が製作された2010年はちょうどチュニジアを起点に中東世界に革命の嵐が押し寄せたターニングポイントであることも不思議な共通項として頭をよぎる。

しかしながら、僕の身体の中で芽生えた関心はこれとはちょっと角度を異にするもので、それは“孤島”というシチュエーションに関することだった。かねてより孤島の登場する映画は、それがそのまま主人公の深層心理の象徴としても受け取れることが多い。映画の表層=物語のレベルを縦に掘り起こすと、そこには極めて記号的な血流が見え隠れするのである。

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こと本作で言うと、少年たちが大人たちに最後通牒を突きつけ、この島からの脱出を図ろうとする行為は、まるで少年から大人への階段を駆け上がろうとする主人公らの通過儀礼としても受け取れる。このバストイの孤島はもう二度と戻ることのない少年時代の記憶の聖域であるかのようだ。

加えて本作では、劇中で“クジラ”というモチーフを用いて、島のこと、更生院のこと、社会の成り立ちのことを比喩的、象徴的に表現しようとする。このような間接的モチーフを用いることで、彼らの物語はやがて我々の物語にもなる。遠い昔の出来事は形を変え、我々の魂に直接的に語りかけてくるようになる。

またそのとき、あまりサウンドトラックを纏うことのなかったこの映画が、俄かにあのシガーロスの楽曲を響かせる。

そのあまりに荘厳で震えるような余韻が印象的だった。世界の果てで大人になる少年たちを祝福するにあたり、シガーロスほどそこに鳴り響いていてほしい音楽は他に存在しない。

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『孤島の王』に使用されているシガーロスの楽曲は"untitled #1"というタイトルです。アルバム「( )」に収録されています。

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