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2012/05/28

【カンヌ】コンペティション受賞結果

Logo いよいよカンヌ国際映画祭も授賞式と最終上映を残すのみとなりました。65年目のこの節目、ナンニ・モレッティ率いる審査員団はいったいにどの作品にパルムドールを授けるのか。ハネケ?カラックス?いよいよ運命の瞬間が訪れます。

■受賞結果■
・パルムドール "Amour" ミヒャエル・ハネケ監督作
・審査員特別賞(グランプリ) "Reality" マッテオ・ガローネ監督作
・女優賞 クリスティーナ・フルテュール、コスミーナ・ストラータン "Beyond the Hills"
・男優賞 マッツ・ミケルセン "The Hunt"
・監督賞 カルロス・レイガダス "Post Tenebras Lux"
・脚本賞 クリスチャン・ムンギウ "Beyond the Hill"
・審査員賞 ケン・ローチ監督作 "The Angel's Share"
・カメラドール(新人監督賞) "Beasts of the southern wild"
・短編パルムドール  "Silent"

●コンペでは米国勢が総崩れ。一部で高評価を獲得していたカラックス作品、ジェフ・ニコルズ監督の"Mud"も受賞ならず。

●ハネケの「アムール」に関しては男優賞&女優賞の呼び声も高かったが、そちらの受賞はならず。それには理由があり、カンヌのコンペ規約によると、パルムドールとグランプリに輝いた作品は他部門で受賞することができないからだ。ただし脚本賞、審査員賞の受賞作が演技部門と重複することは可能で、それゆえクリスチャン・ムンギウ作"Beyond the Hill"は2冠となった。

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■時系列メモ■
<レッドカーペット中>
・マッツ・ミケルセンがブカレストから戻ってきている模様。受賞の打診があったのだろうか?
・ハネケやジャン・ルイ・トランティニャン、エマニュエル・リヴァといった「アムール」組が揃い踏み。
・下馬評ではハネケの「アムール」、カラックスの「Holy Motors」、ジェフ・ニコルズの「MUD」などの受賞可能性がささやかれているが・・・

<授賞式開幕>
司会は『アーティスト』にも出演したベレニス・ベジョ。まずは短編部門から受賞結果発表。審査員長ジャン・ピエール・ダルテンヌ。プレゼンターはカイリー・ミノーグ。短編パルムドールは・・・"Silent"(レザン・イェシルバス監督)。3人の子を持つ母が監獄にいる夫に逢いに行く物語。トルコ映画。



カメラドール(新人監督賞)。審査員長カルロス・ディエギス。対象作25本の中から選出。受賞作は・・・"Beasts of the southern wild"。米南部の湿地帯を舞台に6歳の少女が、父の病、洪水、南極の氷から解き放たれた妖獣の襲来などを経ながら、生き別れた母を探す物語。

Beastsofthesouthernwild_510

ベン・ザイトリン監督。「私にとっての第1作目のみならず、スタッフやキャストにとっても第1作目だった。第一作とは勇気が必要。力だけじゃなく信用、信頼が必要。私たちは子供で、だんだん大きくなっていく。そんな中でカンヌ映画祭のことは常に寺院のような存在と感じながら育ってきた。そんな場所で本当に踊ってもいいんでしょうか?」本作は「ある視点」部門の出品作。すでにサンダンス映画祭でもドラマ部門の最高賞を獲得している。



コンペ審査員団入場。審査員賞はケン・ローチ監督作"The Angel's Share"。

Angelsshare
「映画祭に感謝します。審査員にも。私たちのような高齢者にとってはここに来られることが歓び。映画は単なる娯楽ではない。私たちがどのような人間であるかをカンヌが示してくれる。そしてもうひとつ、いまこの瞬間にも世界で何かに対抗している人たちに対して、私はこの場から強い“連帯感”を示したい」

脚本賞。ナスターシャ・キンスキーがプレゼンター。クリスチャン・ムンギウ。Beyond the Hillsが受賞。ムンギウは『4ヶ月と3週と2日』でパルムドール受賞歴あり。

Beyond_the_hills_1

「ここに来られてうれしく思います。このような機会があるとは思わなかった。忘れてはならないことがあります。というのも、この作品のもとには現実の事件があるのです。この映画を通して過去を修復することはできませんが、よりよい未来を切り開くことはできる。少なくとも私はそう願っています」

監督賞。ティム・ロス、レイラ・ベクティがプレゼンター。"Post Tenebras Lux"。カルロス・レイガダス監督作。

Posttenebraslux
「審査員団は自由な見方で評価してくれた。その点に心から感謝したい。観てくださった方々にも感謝。」メキシコ映画。

男優賞にはマッツ・ミケルセン。"The Hunt"。

Thehunt

トマス・ヴィンダーヴェア監督作。「今年映画を作った世界中の人々とこの賞を分かち合いたい。審査員、妻、子供たち、そしてヴィンターヴェア監督に感謝したい。愛と強調の世界に招いてくれてありがとうございます」

女優賞。プレゼンターはアレック・ボールドウィン。受賞者はクリスティーナ・フルテュール、コスミーナ・ストラータン。クリスチャン・ムンギウ監督作"Beyond the Hills"のふたりの女優。本作はこれで2冠。

Beyond_the_hills_3
ルーマニアの修道院を舞台に女性二人の友情を描く。

審査員特別賞(グランプリ)発表。プレゼンターはレイラ・ハタミ。受賞したのは・・・"Reality"マッテオ・ガローネ監督。

Cannes12_reality

イタリア映画。テレビのリアリティ・ショーに翻弄される人々の物語。ガローネ監督は『ゴモラ』でも同賞を受賞している。

パルムドール発表。プレゼンターはオドレイ・トトゥとエイドリアン・ブロディ。受賞作は"Amour(LOVE)"。

Amour

Michael_hanek

ミヒャエル・ハネケ監督作。『白いリボン』に続く2度目、3年ぶりのパルムドール受賞。「こうやってふたりの主演俳優とこの場に立てることに感謝します。様々な団体から支援してもらった。妻にも感謝。30年前から私に耐えてくれています。人々の"約束"を表現する作品。このふたり(主演俳優)の映画です。彼らこそがこの映画の本質です」。本作は高齢にして病に見舞われた妻とその夫の物語。「人生とはすべてを分かち合うこと。自分ひとりだけのものというのは寂し過ぎると思う。」とエマニュエル・リヴァ、「ミヒャエルは恐らく現存の最大の監督だと想う」と語るジャン=ルイ・トランティニャンは次の詩を朗読。「私たちが幸せであろうとするなら、そのために努力をしよう」。

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