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2012/06/19

【NEWS】映画興収EU諸国で格差拡大

ギリシアとスペインの財政危機に端を発し今や存亡の危機とまで言われているEU。そんな中、Varietyがヨーロッパ諸国の映画興収の推移を伝えている。

まず最も下降が顕著なのはイタリアだ。2011年には前年比10パーセント減だったのに対し、2012年の1月から6月までの映画興収の合計は前年同時期に比べて12パーセント減の3億7200万ドルにとどまった。

スペインはどうだろうか。昨年は2.7パーセント減という僅かな下げ幅だったのに対し、2012年は一気に12パーセントもポイントを下げている。

同じく財政状況の悪化が懸念されているポルトガルでは、2011年における3パーセント減から2012年では11パーセント減へと状況を悪化させている。

ギリシアに関してはまだ2012年の中間報告が出されていないが、2011年には7パーセント減、2010年には8パーセント減という下落傾向が続いている。

アイルランドも2010年、2011年に引き続き2012年も減少し、その下げ幅は7パーセントに昇っている。

映画興行は仮に若干数字を下げると翌年にはその反動で若干持ち直すという波の満ち引きのような動きを示すことが多いが、2年連続で立て続けに下降線をたどるという状況はその満ち引きの重力が成立しないほどの対外的な力にさらされていることを意味する。専門家の指摘によると、経済不況による25歳以下の失業者の増加がこの下落率を高めている一因を担っているという。

なるほど、どの国においても映画興行は封切後の週末にどれだけ爆発的に客足を伸ばせるかがその後のロングランヒットを決める決定打となる。そして多くの場合その原動力を担うのは流行に敏感でなおかつ元気あふれる若年層だ。そんな彼らが映画館から足を遠ざけているのだとしたらそれは業界にとって大きな痛手となりそうだ。もしかするとシニア割引よりもヤング割引を実施しなければならないくらいに事は深刻なのかもしれない。

かといってこの状況がEU全体に広がっているかというとそうでもなく、フランス、ドイツ、イギリスといった国々は依然として興収的に良好な状態が続いているという。

映画はそもそも不況に強いエンターテインメントとして知られてきた。『アーティスト』でも示されていたように、1929年の世界不況を経験しても映画業界だけはサイレントからトーキーへの発展も相俟って大きな成長を遂げ、庶民の沈む心を明るく照らし続けた。

その魔法はもはや消えかかっているのだろうか。

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