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2018/12/13

長崎へ 一日目〜思いっきり遠回りして故郷へ帰る〜

朝から大きなリュックを抱えて満員電車で羽田へ向かい、空路で福岡へ。単なる帰郷ならそのまま長崎入りすれば良かったわけだが、たちどまり、迂回し、大きく遠回りして寄り道ばかりしているのは何も今にはじまったことではない。そんな自分の性格と格闘するかのように、福岡では西鉄福岡駅から1時間ほどかけて大堰というローカル駅へ。あいにくの雨。列車を降りると横殴りの風雨に翻弄されて、慣れない一本道をトボトボと歩く。走り抜けるトラックに水をぶっかけられながらも一向に心が折れなかったのは、このだだっぴろい平野の向こうにずっと双塔の建物が見え続けていたから。まるで北極星に導かれるたびびとのように、歴史ある教会建築、今村天主堂を目指した。

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このあたりは禁教時代にもひそかにキリスト教が守り抜かれ、今から150年前に大浦天主堂のプティジャン神父とその信徒達によって「信徒発見」された地区だという。その後、明治の終わりにレンガ作りの天主堂が着工され、大正2年に完成した。設計は教会建築で名高い鉄川与助。

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近くから見ると本当に大きな教会であることがわかる。中に入れて頂くと、はじめはその仄暗さになれるまで時間がかかったものの、目が慣れると様々な細部が浮かび上がってきた。大天使ミカエル像。ぐるりと取り囲むキリストの受難を物語った絵画の連作。建設当時から変わらぬままという木造の床は時を経てますます黒光りしており、ふと触れた木の柱も一本一本が力強く構造を支えている。ステンドグラスからの光が、外が大雨であることをすっかり忘れさせる。ご案内いただいた方の、この教会を単に文化財として受け継ぐだけでなく、その中身の部分(信仰)も伝えていかなければという言葉が印象的だった。

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帰り道には、目指すべき星などなく、雨に打たれっぱなしで体力的にも疲労困憊。その後、天神に戻ってからはKBCシネマでチリー・ゴンザレスのドキュメンタリー「黙ってピアノを弾いてくれ」を鑑賞。そういえば今日、何も食べていなかったことに気づき、雨と寒さで思考停止に陥りながらも、なんとか9月に福岡インディペンデント映画祭で訪れた川端商店街にて、本日最初の食事にありつく。このエリアでの行動は慣れたものなので、途端に元気になり、3ヶ月ぶりの懐かしさをところどころ確認して回る。これからの2食分の食事や水分の調達なども。

博多港へ歩きで移動して、23時45分発の五島行きフェリー太古に乗り込む。「強風の影響でかなり揺れる」との情報。船員さんのアドバイス通り、船体の真ん中付近のエリアに横になり、出航前に酔い止めを服用。酔いは、視覚情報と身体の揺れとのズレから引き起こされることが多いらしく、出来るだけ目を閉じて過ごした。本当は熟睡したかったのだけれど、底から突き上げて引きずるような揺れで眠れなかった。そういえば、昨晩もギリギリまで仕事していて一睡もできなかったなと思い返す中、トイレからは船酔いされた方の苦しそうな声が絶え間なく響き続けていた。服用のおかげとはいえ、昔から身体の弱かった自分が、この船旅をなんとか乗り切ったことは大きい。

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