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2019/03/23

ビリーブ 未来への大逆転

ビリーブ 未来への大逆転(On the Basis of Sex)

今更、RBGについての説明はもはや必要ないだろう。女性の地位向上を目指して人生を捧げてきたこの重要人物、ルース・ベイダー・ギンズバーグが初めての男女平等裁判に挑む、いわば法律家としての「エピソード1」を描くかのような一作。『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』や『博士と彼女のセオリー』で知られるフェリシティ・ジョーンズが主人公を演じる。ギンズバーグがこの道を目指し始めた頃は、学内にも多くの差別意識が残る時代だった。しかも当時、彼女はすでに結婚しており、子育てや夫の闘病を支えながら人一倍の努力を重ねてこの道を歩んできた。そこで感じてきた思いや、封じてきた思いが挟み込まれる一方、ストーリーのスパンは10年、20年にも及ぶ。その中で愛娘とのやりとりから肌身に感じる「時代の移り変わり」や「価値観の変化」といったものが、ギンズバーグの論旨に軽やかに活かされていく過程が、非常に軽やかで、ドラマとして快さが残る。

監督は『ピースメーカー』や『ディープ・インパクト』のミミ・レダー。90年代に女性監督として新たな境地を切り開いた彼女が、久々に監督を務めていることが嬉しく思える。法律用語の小難しさを軽やかな演出でわかりやすく提示していく手法は、かつて彼女がTVシリーズ「ER」で見せたのと同じ手法かもしれない。RBGについてわかりやすく描きすぎだ、省略しすぎだという批判もあるかもしれないが、しかしこれは法律映画ではなく、あくまでヒューマンドラマ。ギンズバーグを知る「入り口」としては十分な出来だ。もっと深く知りたい人は、5月に公開されるドキュメンタリー映画(アカデミー賞の長編ドキュメンタリー部門にもノミネート)「RBG」などもチェックしてみると良いだろう。

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