« ジョーカー | トップページ | SFハードアクション映画「アップグレード」 »

2019/10/07

クロール -凶暴領域-

一言で表現すると、ワニ映画である。ハリケーン迫る中、一人暮らしの父親を心配して娘が実家を見に来ると、そこにはなぜか凶暴なワニが!そこから父娘がなんとか逃げ延びようとするパニック・ホラーが展開していくわけだが、これが90分弱の中で非常によくまとまっていて楽しかった。監督は数々のホラーやバイオレンス作でも知られるアレクサンドル・アジャ。

まずもって娘が水泳選手というのが鍵だ。彼女がプールでトレーニングに打ち込む冒頭を目にするだけで、僕らの脳裏には、ヒロインがやがて水中でワニとデッドヒートする未来絵図がなんとなく予想できるはず。それにこの父娘は長期にわたって仲違いしており、性格の似た分だけ衝突も多い二人が最大のピンチを前に共闘するのも大きな見どころだ。

もう一点、ホラー映画では「家」が一つの精神世界を成すことが多いが、本作でもまず深層心理を示す「地下室」から始動し、様々な記憶や感情をぶちまけながら、徐々に上へ、上へと上り詰めていく。こうして状況を克明に描きつつも、自ずと内面をもうかがい知ることができるのだ。教科書通りと言えばそれまでだが、ジャンル映画の枠内を端から端まで思い切り泳ぎ切ったなかなかの力作だった。

この記事が参考になりましたら、クリックのほどお願い致します。

TOP】【レビュー】【TWITTER

|

« ジョーカー | トップページ | SFハードアクション映画「アップグレード」 »

【劇薬!】」カテゴリの記事

【家族でがんばる!】」カテゴリの記事

【レビュー】」カテゴリの記事