2019/03/20

『つぐない』(2007)

ジョー・ライト監督による2007年作品『つぐない』について原稿執筆しました。

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『つぐない』の伝説的ワンカット撮影が映し出す5分6秒の内面世界/CINEMORE

10年以上が経過した今なお、見るたびに息が止まりそうになるほどの衝撃に包まれます。「物語」というものの奥深さに改めて驚かされる作品です。

 

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2019/03/13

山猫

『山猫』について執筆しました。

ヴィスコンティの傑作『山猫』を貫く、並外れた”本物”の精神/CINEMORE

正直言って、これまでヴィスコンティの『山猫』は私にとって大きな大きな山でした。10年前にも、20年前にも観たことはあったものの、今ひとつ理解が深められず、そのままに放置してきた宿題のような作品です。それが40歳を超えた今見直してみると、なんと胸に沁みたことか。映画は過去の一点を記録したものではありません。生き物です。それはなおも生き続け、作品も進化し続けるし、私たちの胸の中へと場所を移してからも、日々、変化を続けます。

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3時間に及ぶ長い旅を終え、バート・ランカスター演じる主人公と共に、万感の思いを込めて「星よ・・・」と口ずさんでしまう自分がいました。

ちなみに私は今回、2016年に発売された『4K修復版』のブルーレイを購入して作品鑑賞しましたが、本作は3月17日から東京都写真美術館を皮切りに全国で順次公開されるそうです。濃密な美しさを取り戻した歴史的名作をスクリーンにて鑑賞できるチャンス。ぜひお見逃しなく。

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2019/03/06

スパイダーマン:スパイダーバース

『スパイダーマン:スパイダーバース』のレビューを執筆しております。気になった方は是非ご覧ください。

祝オスカー受賞!ヒーロー映画の常識を覆す、興奮、陶酔、驚愕の大傑作/映画.com

今年のアカデミー賞。「作品部門」のオスカーを獲ったのは『グリーン・ブック』でしたが、一方、日本からは細田守監督の『未来のミライ』がノミネート入りして注目された「長編アニメーション部門」を制したのは、『スパイダーマン:スパイダーバース』でした。ディズニー/ピクサー以外の作品がこの部門の頂点に立つのは実に久々なのだそうです。試しに遡ってみると・・・

2018年 スパイダーマン:スパイダーバース
2017年 リメンバー・ミー
2016年 ズートピア
2015年 インサイド・ヘッド
2014年 ベイマックス
2013年 アナと雪の女王
2012年 メリダとおそろしの森
2011年 ランゴ(←ディズニー/ピクサー以外) 

こうして並んでいる作品群を見ると、子供から大人まで様々な世代が楽しめる作品ばかりだと思います。でも『スパイダーバース』は、むしろ大人たちの方が歓喜してスクリーンに釘付けになってしまうような、とにかく描き方と世界観がとてつもなくユニークな作品でした。

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2018/12/29

ア・ゴースト・ストーリー

日々たくさんの映画に触れているつもりでも、一本たりとも似たような映画だと感じることはなくて、一つ一つが大切な個性を持って生まれていることをひしひしと実感します。しかし時々、こちらが「なんだこれは!?」とひっくり返りそうになる作品はあるもので、この仕事をしていて感じる楽しさは、そんな映画と真っ先に出会えることなのかもしれません。

その意味では『ア・ゴースト・ストーリー』は、こんな曖昧模糊としながら、特殊なニュアンスに満ちた作品が映画界で生まれ得ること自体が信じられなかった。ゴーストの物語でありながら、それを超える森羅万象の物語へと昇華していく感じがたまりません。観る人を選ぶタイプの作品かもしれませんが、機会があれば是非見ていただきたいです。

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そんなわけで、この映画について書いた記事をご紹介。

『ア・ゴースト・ストーリー』 可愛らしくて深遠な幻想譚が、極秘裏に製作された理由とは?*注!ネタバレを含みます

まだまだ今年の執筆記事を全然アップしきれていないので、年末年始に向けて時間を見つけて更新していきたいと思います。もしも気が向けば、2018年のベスト10も選んでみようかと思います。お時間に余裕のある方は引き続きお付き合いください。

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2018/09/14

プーと大人になった僕

9月14日(金)より公開を迎えるディズニーの実写映画『プーと大人になった僕』の劇場パンフレットにレビューを寄稿させて頂きました。映画館でのご鑑賞の折にはぜひ手にとってご覧いただけますと幸いです。『ドリーム』のアリソン・シュローダーや『スポットライト』のトム・マッカーシーらも脚本参加した、心がほっこりする秀作です。

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福岡インディペンデント映画祭

福岡アジア美術館で開催された「福岡インディペンデント映画祭」の上映作を鑑賞すべく、福岡に3日間お邪魔しておりました。さすが157本もの出品作の中から選び抜かれただけあり、鑑賞した作品は秀作揃い。作家性のスパークする様を身体全体で味わせていただきました。

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・グランプリ受賞の『センターライン』は、今から10年後の未来、AIが引き起こした自動車事故をめぐる捜査&法廷モノ。最新テクノロジーを題材に取りながらも、あえてその筆致は伝統的な刑事ドラマのノリを崩さず、反比例するかに見えたその相性を見事に調和させていくところに巧さが光る一品でした。何よりもコンセプトの強度が高く、すぐにでもTVドラマなどでシリーズ化されてもおかしくないように思えました。

・俳優賞や優秀作品賞を受賞した『カランコエの花』は、現在、渋谷のアップリンクでも上映中。今回の映画祭での2度の上映はどちらもお客さんが多く詰め掛け、ラストシーンでは多くの人が目頭を熱くさせていました。吹奏楽部の演奏でゆっくりと静かに空気を醸成していく幕開けや、教室での生徒たちの有機的な演技の構築、そこに突きつけられるLGBTというテーマ性の組み込み方が素晴らしい。セリフや表情が鑑賞後も次々と思い起こされ、胸の内側でじわじわと余韻が広がっていく名作でした。

・一方、100分部門最優秀作品賞受賞の『ハッピーアイランド』は、人生に何の目標もなくただ無造作に生きる青年が、知人の紹介で福島の農家で人生を見つめ直す物語。決して綺麗事だけで終わらない。かといって希望や情熱も失わない。日々の暮らしの中で主人公の目が徐々に変わる。生き様が変わる。そうやって主人公の中で何かが大きく動き出していく。その通過儀礼にも似たダイナミズムが観る者の心を大きく震わせます。今自分(というより、日本人みんな)が知りたかったこと、知らなければならなかったことが、巧みな人間描写と熱量で描き尽くされた秀作。終演後、ずっとこの感動に浸っていたくて、川端商店街を端から端まで歩き続けてしまったほど。

・19歳の監督が撮ったという『FIGHTINGCAMERAMAN』という10分の作品が壮絶でした。ここには誰もが経験したことのある表現の「初期衝動」が刻印されています。初めてカメラを手にした高校生が興奮のあまり「俺は最高のカメラマンになる!」と絶叫。でも次の瞬間には、しがない大人になった彼が、よりにもよって盗撮などに明け暮れる最悪の日々が描き出される。そんな中、カメラはついに「もう我慢ならない!」とばかりに持ち主(主人公)に反旗を翻して襲いかかる・・・。終始、なんだこりゃ!? 電流を帯びたようなハイ・ボルテージ。もはや発狂にも等しいほどの創造性への苦しみと喜び。何やら意味もわからず、ただただ圧倒されるばかりでした。同映画祭では「20分部門」の最優秀作品賞を受賞しています。

・さらにもう一本、『放蕩息子』 という、役者を目指す青年と故郷の家族の関係性を描いたドキュメンタリー映画が上映されたのですが、この作品を見ながら、なんだか胸をかきむしりたいほどに、青ざめてしまいました。なぜか?それは主人公の青年が、驚くほど自分自身と重なって見えたから(多少、甘ったれたところも含めて)。上映日、会場に来られていた主人公のご両親の佇まいも、それからご家庭の雰囲気も、なんだか自分が育ってきた環境と似ていました。もしかすると昭和50年代生まれで、今なお「あんた、まだ夢を追いかけてるの?」と言われ続けている人の多くは、この映画に無条件でゾワゾワさせられるのかもしれません。その意味で、本作には少なからず「時代を捉える」という側面があるーーー。今、映画祭サイトに掲載してある監督のコメントを読むと、「私と彼は似た者同士」「ずっと『彼は私だ』と思いながら撮影をした」とありました。そこにさらに「観客」というもう一つのファクターが加わることで、上映中、「He」は束の間の「We」となり、またそれぞれの「I」へと還元されていくことになるのでしょう。胸かきむしって青ざめながら観たけれど、(だからこそ)どこか忘れがたい。それが一人の同世代の観客としての率直な感想でした。

他にも『戻る場所はもうない』、『予定は未定』、『デッドコップ』、『老ナルキソス』、『おんがえし』、『國の狗』、『直哉の結婚前夜』、『RICE BALL』など、いずれの作品も独創的で楽しませてもらいました(一作、一作の感想を書くことができず、すみません!また見逃してしまった作品も多く、悔やまれます)。すべての作り手や演者さん、映画祭のスタッフの皆さんに心から感謝したいです。

また、上映の合間には、前から一度は入ってみたかったレトロな雰囲気溢れる「大洋映画劇場」(映画祭の会場から5分ほど)にて朝十時から『プラトーン』を鑑賞したりも。また、天神のイムズのアートギャラリーで開催中の「バスキアとNYのアーティストたち」展も興味深く拝見しました。

私にとって約20年ぶりの博多、天神エリアでしたが、最高に充実したひと時を過ごさせていただきました。9月14日からはアジアフォーカス・福岡国際映画祭が始まるなど、9月の福岡は映画が充実しています。できれば一ヶ月くらいこの地に住み続けたいものだと夢見がちなことを思ってしまいました。また近いうちに訪れたいです。

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2018/08/29

トゥモロー・ワールド

『ブレード・ランナー』が描いた未来世界2019年を間近に控え、何かと「未来」や「技術」というものを問い直す機会が多くなってきた昨今。もちろん映画史には『ブレード・ランナー』という揺るぎない金字塔が存在する一方、個人的にはさらに高くそびえる山として、いつもこの傑作映画『トゥモロー・ワールド』の事を思い出さずに入られません。これほど胸に突き刺さって抜けない未来映画は他にないでしょう。そんな「知る人ぞ知る」この一作について、二本の記事を書かせていただきました。

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・時を重ね存在意義を増す『トゥモロー・ワールド』式リアルな未来

・圧倒的な”状況”を描き尽くした長回しの裏側

ちなみに本作の舞台となるのは2027年のロンドン。2006年の公開から数えるとすでに折り返し地点を越えましたが、いまだにこんな未来が本当に訪れるのではないかと怖くなります。微塵も古びることのないリアルなビジョンもまた秀逸です。是非、映画本編をもう一度見直しながらご覧頂ければ幸いです。

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2018/07/20

パディントン2 プレミアム・エディション

あの超名作が早くもソフト化されて帰ってきました!私にとってもいち早く手にしたかった『パディントン2』。そのプレミアム・エディションに封入されているブックレットに寄稿させていただいておりますので、機会がございましたら是非お読みいただければ幸いです。

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本作に関しては、公開前にプロデューサーのデヴィッド・ハイマンに公式インタビューさせていただくなどご縁があったのですが、その時に彼の口から直接聞いた(完成前の時点での)言葉などを盛り込んだ原稿内容になっております。そんな原稿を掲載してくださったキノ・フィルムズさんにも感謝です。

デヴィッド・ハイマンと言っても「誰だ?」と感じる人も多いかもしれません。が、彼は『ハリー・ポッター』シリーズを映画史に残る大成功に導くなどの偉業を成し遂げたすごい人(現在は『ファンタスティック・ビースト』シリーズの製作に奔走されています)。にもかかわらず、会ってみると全然偉ぶっていないし、とても物腰柔らかく、親密に語りかけてくれる方でした。

これまた公開前に取材したヒュー・ボネヴィル氏も、『パディントン』への出演を決めた理由のひとつとして「デヴィッド・ハイマンが製作している映画だから、きっと大丈夫だろう、と。何しろ『ハリー・ポッター』を成功させた人だからね。『パディントン』も素晴らしい手腕で映画化してくれるものと信じてやまなかった」と語っていました。

原稿は、彼のコメントをピックアップしながら映画全体を俯瞰するような構成になっています。そこでは文脈上、載せられなかったものの、僕の心を捉えてやまなかったハイマン氏の言葉を最後にご紹介しておきたいと思います。

私:最後に聴かせてください。あなたにとって映画とは?

ハイマン:なんてことでしょう、これ一問に答えるだけで2時間はかかりますよ・・・。なんで最初にこの質問をしてくれなかったんですか(笑)。うーん、私にとって映画とは・・・「自伝」のようなもの、と言えるのかもしれません。どういうことかというと、私が手がける映画はすべて、私自身がとても主人公に共感できて、まるで自分の分身のように感じるものばかりなのです。そうやってまるで自分が乗り移ったかのように、自伝を編纂するような気持ちで製作に打ち込んでいるーーーというのが偽らざる本心と言えるでしょう。

そしてここからが重要なのですが、これが完成するとき、私を始めとする作り手だけに特化された「自伝」であってはなりません。これを受け取ってくださる観客の皆さん一人一人にとっても「ああ、この主人公はまるで自分みたいだ」と共感していただきたいのです。つまり、これは皆さんにとっての「自伝」でもある、と。映画とはそのように、「私」と「あなた」の自伝が重なり合った時に生まれてくる結晶のようなものだと考えます。

『パディントン』シリーズも、『ハリー・ポッター』シリーズも、彼が自伝を編纂するかのように大切に生み出してきたからこそ、これほど多くの方々の心を打つ作品に仕上がったのだと思います。そういったパディントン以上に紳士で真摯なクリエイターが背後で支えていることをちょっとだけ意識しつつ、ソフト化された本作を心ゆくまでお楽しみください。

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ブリグズビー・ベア

もしかすると2018年の公開作の中で最たるダークホースかもしれません。それほど観た瞬間に「ん!!」と唸ってしまった怪作にして快作『ブリグズビー・ベア』についてCINEMOREにて記事を書かせていただきました。

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冒頭15分に驚きがいっぱい!?スピルバーグを魅了したコメディ界の異才が送る、着ぐるみクマさんの奇妙な大冒険『ブリグズビー・ベア』

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レディ・バード

CINEMOREにて『レディ・バード』に関する記事を執筆させていただきました。アカデミー賞でも大きな注目を集めた本作、自分の青春時代を重ね合わせてグッとくる秀作です。映画をご覧になって心を奪われた方は是非お読みいただけると幸いです。

グレタ・ガーウィグとシアーシャ・ローナン。二人で築き上げた『レディ・バード』の役作り

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